2012/07/02 - 2012/07/04
194位(同エリア896件中)
クッキーさん
アーケシュフース城を訪れた後、ビィグドイ地区へフェリーで移動。
ノルウェー民族博物館へ。スターヴ教会を訪れます。
帰国後、旅行記を記しながら、いろいろ調べてみると、さらに興味深くなったスターヴ教会です。
今回の旅行では、とにかく歴史のお勉強に没頭しました。それにしても北欧の歴史は複雑怪奇です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 船 徒歩
- 航空会社
- スカンジナビア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
歴史博物館を見終わったのは1時前。
王宮公園の縁にあったお花一杯の遊歩道の脇のベンチに腰掛けて一人のランチタイムです。もちろんホテルでの自作の手作りサンドウィッチ。
そこからオスロ市庁舎へ。
中の展示物が見られることを楽しみにしていたのですが、入り口がわからなくて、観光客が入っている様子もなく、午前中の見学ですっかり疲れていることもあって、ここはあきらめました。
今、グーグルマップで確認したところ、ここは市庁舎の裏手のようです。歩いてくる道を間違えて、海岸通りを来てしまったんですね。
多分入り口は正面にあるのでしょう。やはり壁画を見たかった・・・
そういえば、ストックホルムのヴァーサ号博物館でも、裏手から入ったような・・・ -
実は、連日の観光で、集中力というか、ここまでやってきたんだ、とか、ここを見たかったんだ、とかいうような感動がどんどん薄れていくような気がしています。
3週間という旅程が長すぎたのかも・・・
でも去年の旅行は2週間くらいだったし、それと比べても長過ぎるとは思わないし。
去年の旅行と比べて異なっているのは、訪れたのが都会ばかり、ということかな。一日に見て廻る場所もずっと多いように思います。欲張りな計画のせいかもしれない・・・。
壁面の像の拡大。 -
これが多分ハーラル王の像。
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外観だけで終わった市庁舎から、アーケシュフース城をめざします。
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1299年、ホーコン王5世によってスウェーデンからオスロを防衛する要塞として建設された。1527年の火事によって焼失。
17世紀初期に、ノルウェー王を兼ねたデンマーク王クリスチャン4世の治世下、この城塞は大規模な改築が行われ、ルネサンス様式の宮殿となった。
この城は当時のオスロの市街から離れた場所につくられたが、1624年のオスロ大火後の町の再建で、町の中心はアーケシュフース城近くに移動した。
現在、この城は外国政府要人を迎える際の晩餐(ばんさん)会場などとして使われている。 -
ルネサンス様式と聞くと、ついベルサイユ宮殿などを思い浮かべますが、私の目には、堅固なる要塞にしか見えません。
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壁も武骨だし、
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城壁から見える海沿いの景色。
ノルウェーにおける大部分の商業が海を利用して行われていた当時、海軍が軍事力の生命線となっていたため、城が海と近接していたことは重要な特長であった。
城塞は首都にとって戦略的に重要だったことから、ノルウェー全体にとっても重要なものであった。アーケシュフース城を支配した者が、ノルウェーを制したのである。(ウィキペディア) -
オスロ市街。
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城の中庭から。
とても狭い中庭です。 -
ここにもオスロパスで入場。
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全体的に照明も暗く、
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石造りの長い通路が、さらに要塞を思わせます。
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ここが前王の墓でしょうか。
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礼拝堂。
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パイプオルガンも。
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大広間。
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展示物。
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タペストリー。
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この辺りになると完全な要塞。
城内に牢獄があると書いてあったので、ここがそうかも・・・ -
いざ行かん、戦場へ。
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展示品はそれなりですが、なにぶんにも床が質素すぎて、なんだかなあ、と感じてしまう部屋。
部屋が暗めなので余計にそう感じるのかも。 -
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立派なタペストリー。
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大広間。
やはり床のむき出し感は否めません。 -
壁の紋章を拡大。
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最上階のステンドグラス。
この部屋の天井がとても高くて、なかなか全体を上手に写せません。
おまけに部屋がずいぶん暗くて、ステンドグラスの窓からだけ光が射している状態です。 -
中庭の城壁にあった紋章。
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どう見ても、ルネサンスというイメージには程遠いような気が・・・。
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この坂を降りるとどこへ続くのか興味はあったけれど、今日も足は半分ストライキのようなものです。
坂の途中で引き返します。 -
上部の円形の窓がステンドグラスの部分ですね。
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こんなに緑豊かな公園に置かれた大砲を見ると、何か違和感を感じます。
国を守ってきた城に対する敬意の表れでしょうか。 -
城壁の厚さ。
ヘルシンキのスオメリンナ要塞を思い出してしまいます。
実際、1308年から400年間以上の間に9回も的に包囲されたにもかかわらず、一度として城を明け渡すことがなかったという堅固な要塞です。
で、敵というのはどの国?あるいは同じ国の中での争い? -
城の土手?城壁?はこんな風になっています。
柵がありません。 -
一旦城の外に出たのですが、何人かの観光客が入っていく建物があったのでついていくと、こんな牢獄か何かのような場所がありました。
やっぱりここは要塞だ ! -
この城壁の先の様子もスオメリンナの要塞とそっくり。
落ちないようにね。 -
アーシュフケース城を1時間ほど散策した後、また市庁舎前の広場へ向かいます。
ここから出ているフェリーでビィグドイ地区へ。
2時40分ごろに出発。
港にはこんな帆船が。 -
途中には船、船、船。
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3時前に到着。全員が降りた訳ではなく、どちらかと言えば思っていたより少なめの人数です。
でもここに来るからには行先は同じだろうと、みんなが歩く方向に付いていきます。
立派なお屋敷が立ち並んでいます。 -
こちらの家も素敵。
途中、地元の人が、車の中から「どちらへ行くんですか」と声をかけてくれ、何とかたどり着いたのは、ノルウェー民族博物館。
日本人の旅行者も何人かお見かけしましたが、声は交わすことなく。
足はもう悲鳴を上げていますが、宥めすかして、他の建物には目もくれず、とにかくスターヴ教会を探します。
このあとヴァイキング船博物館にも行く予定なので、そこまでは這ってでも行かなくては・・・。余力なしです。 -
有名なスターヴ様式の建物である。生まれは、オスロ北方・ハリングダール地方のゴール。1170年頃の建物だそうです。
ノルウェー民族博物館には1885年に移築され、今では「博物館の目玉」的存在。
ウルネス教会がユネスコの文化遺産に認定されたりし、昨今メジャーになりつつある「木造のロマネスク」ことスターヴ建築。
各地にわずかに残っているスターヴ教会は、アクセスが困難なものが多いなか、この教会のみはアクセスの便利なオスロ近郊の博物館にあるので、私が訪れることができる唯一の教会なのです。
旅行計画の初期の段階では、その存在も知らなかったスターヴ教会ですが、ここにこだわる旅をされた、あるトラベラーさんの旅行記を読み、その虜になりました。 -
以下、私を虜にしたトラベラーさんの旅行記より抜粋。
この建築は、支柱(ノルウェー語で「スターヴ」)を基本構造とし、この柱の上下を水平の木材で連結し、その枠組みに木のパネルをはめ込んで壁にする。天井も木組みで作り、屋根にも木製の瓦を用いる。
内部には、木造建築では必要無いはずの柱頭やアーチを連想させる形のブランケットが使われている。これは、既に石造建築に移行しつつあった同時代の西ヨーロッパ諸国の影響を受けたためらしい。
一方、屋根の龍頭やポータル(入口)の装飾パネルなどは、ノルウェーのオリジナリティが最も良く現れている。また、身廊部分の上が塔状に高くそびえ、周囲を回廊が巡ることも特徴に数えられる。 -
塔のように尖った教会堂の屋根は一面うろこのようなこけら板で覆われていて、屋根の両端には立派な龍頭がついています。
龍頭はヴァイキング船の船首、船尾にあったものと同じく魔よけを意味しているそうです。屋根を支える梁や骨組みもヴァイキング船の船底の造りに類似していて、入口部分や壁、柱に多く見られる彫刻は龍や蛇、北欧神話の架空の動物などがモチーフで、これもヴァイキング時代の装飾にあるもののようです。 -
建物右側の回廊部分。
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内部はとても暗く、かろうじて天井だとわかる位。
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建物の後ろ側から。
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入り口の扉の彫刻。
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外壁や屋根の表面には腐食や虫がつくのを防ぐ為に松脂を塗っています。現在でも保存のために定期的に修繕がされているそうです。
黒々とした外観の色は松ヤニによるものです。屋根の火を吹く竜は、当時まだ異教と見なされていたキリスト教が入り込んでこないように、魔除けとして作られたと言われます。この竜をはじめ、内部の木彫の装飾などは、ヴァイキング船に彫り込まれた模様と同種のものです。
キリスト教が入り込まないようにって、これはキリスト教会じゃないの? -
屋根をアップで。
屋根の上の竜頭は、北欧ゲルマン人の土俗信仰に由来するとか。ヴァイキング船の舳先にも竜首は立てるが、神話でのドラゴンは宝物を持っていたりするものの、キャラクターとしては悪役、キリスト教世界では悪魔のメンバーなのだとか。
「竜頭イコール魔除け」説もあるそうですが、屋根には十字架も付いています
いろいろ調べても、教義的によくわからない二重信仰的な教会です。
面白いけど、キリスト教会と名が付けば、教会の形はなんでもよかったのかしら?
北欧神話からキリスト教への変容の途中で生まれた教会なのでしょうか。 -
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屋根瓦。
これも木造。 -
正面から。
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校倉造のような建物。
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沿岸部では夏涼しく、冬もメキシコ湾流(暖流)の影響で穏やかな気候ですが、内陸部や北部は冬の寒さも夏の暑さも厳しい気候です。
ノルウェイは国土の90%以上が山地で豊かな森林資源に恵まれています。民家は丸太あるいは大断面の木材を水平に積み重ねて壁面をつくる校倉づくりです。
熱伝導率が低く断熱性に優れた木は、夏涼しく、冬暖かい住まいをつくります。
また、木は湿度が高いときには吸湿し、湿度が低くなると放湿する調湿性能をもっているため、温度湿度ともに快適な環境を保つことができるのだそうです。
草屋根(Sod Roof)は、古代のスカンジナビアで開発された工法です。耐久性の高い白樺などの樹皮で屋根を葺き、その上に草原を土ごと切り出して並べます。土の層が断熱材となり、冬の寒さから家を守ります。
夏は草の蒸散作用により屋内を涼しくし、天然のエアコンの役目を果たしています。 -
さらに草屋根は、虫などの小さな生き物の生息場所ともなっており、自然環境の保全に役立ち、まさに自然と一体化した家なのだそうです。
草屋根の家は周辺の景観にとけ込み、美しい眺めをつくっているのですね。
スカンジナビアは、海流の影響で乾期がないため、15cm程度の土の層があれば、ほぼ無潅水で草屋根を維持できるのだとか。
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ただ、虫などの小さい生き物はさらなる生態系にもつながる訳でして、台所の隅には「コバエがポイ」が必需品だったり、窓にへばりつくヤモリを見てゾクっとしたりする我が家では、このようなグリーン・ルーフは無理ですね。
ここでは、家が、地面とも一体化している・・・ -
サーメ人の住居。
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ここでも働くお馬に遭遇。
これに乗って園内一周というのもありだったかも。
スターヴ教会だけ見て終わったノルウェー民族博物館でした。
約40分の滞在。
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この旅行記へのコメント (2)
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- rinnmamaさん 2012/09/15 10:26:18
- やっぱり性格が似ています。
- こんにちわ。
頑張ってブログ更新なさっていますね。
興味深く拝見されていて、関心いたします。
私は2年前の写真を見て、ガッカリしています。
投稿しようと思ったりしていたら、研究したり
興味もって写真とっていただろうなと。
ただ、コメントが私の気持ちと似ているので、
思わずうなずきました。
私は欲張りなのでドンドン動くんです。
あれも、これもって感じです。
でも、主人は半分見れたら良いんだよ。なんです。
それも有りかなと、2人の時は思うようにしています。
一人で3週間は素晴らしいですよね。
途中で、気持ちが萎えてしまいそうです。
色々、珍しい写真楽しんでいます。
訪問も有難うございます。
- クッキーさん からの返信 2012/09/30 18:25:12
- RE: やっぱり性格が似ています。
- こんにちは
本当に、 頑張って・・・という言葉がぴったりなんですよ。コメントを考え、気になることを調べ、途中で飽きちゃて投げ出したり、ただの旅行記なのにどうしてこんなにむきにんだろうと我ながらあきれたり・・・で、ようやくアップしています。
本当は、旅行に行く前にもっと調べるのがいいんでしょうけど、ふと思うのは、調べすぎるって云うのは、調べて行ったことをただ、確認するだけの旅になってしまわないか、ということなんです。
調べながら、そうだったんだ、もっとここを見ておけばよかったと後悔することも多いのですが、再び訪れることがないとしても、その時の感動を味わうためにはその位でも十分かな・・・と思っています。
一人旅の3週間は、確かに、途中で、集中力が欠けてきたと思うことしきりでした。
惰性で動いていたってちょっと後悔です。
ロンドンでの留学日記、自分の経験が重なって興味深く拝見させていただいています。
次のアップを楽しみに待っています。
クッキー
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