2009/12/11 - 2009/12/19
19141位(同エリア23045件中)
ルート3さん
夕方、「ビーン」、と騒音と言うよりも大音響が部屋中に響き渡る。何事かとメーバーンに尋ねに行くと、「隣の部屋が風呂の湯を出しているのだ」、と涼しい顔。何回もワンカムを利用しているが、こんな騒音は初めてだ。カラオケの騒音は覚悟していたが、これは想定外だ。フロントに相談すると、「明日だったら部屋を替えても良い」、との回答だ。しかし部屋の引越しは面倒、友人に「我慢しようね!」の一言をもって、その部屋に居座る事になった。
さて、問題のカラオケは2日目のみ24時頃まで低音が少し響いてきたが、気になるレベルではなく、次回は友人に電話をさせてリーズナブルな900バーツの部屋を取ろう。
さて、このワンカムホテルは全館禁煙である。しかし、親しくなったメーバーンは「灰皿を持ってきましょうか?」、と頻繁に表にタバコを吸いに出る私を見て声を掛けてくる。やはりチェンライもタイ。このいい加減さが、この時ばかりは好ましい。ただ、友人がタバコの煙を嫌うので部屋でタバコを吸うのは遠慮している事から灰皿は辞退する。
また、友人を1人部屋に残して頻繁に表に出る私にとって、旧式設備のホテルはある面歓迎だ。カードを差し込むと室内の通電が可能になる仕組みなのだが、この差し込み口にキーカードと同等サイズのカードなどを差し込めば通電するのだ。友人が寝ている時にでも、タバコ、古式から帰ってくる度に友人を起こすのは忍びない。電気を切っていけば良いものだが、エアコンも落ちてしまう。そこで、差し込み口に代替カードの類を挿入し、カードキーを持って出掛けるのである。最新設備のホテルでは通電させる裏技が多分あるのだろうが、私には対応は無理だ。
来る前は、「パヤオにでも行こう」、「ドイツゥンにでも行こう」、などと考えているが、いざチェンライに来ると、昼寝をしたり、読書をしたり、テレビを観たりして時は流れていく。ところが今回は、前回知った白い寺、「ワット・シーカウカウ」に行こうと友人に案内を頼む。
15時過ぎにアーケードに行き、ワット・ロンクンに向かう。この詳細は口コミ欄で。
さて、チェンライ滞在中は必ずビッグCに最低一度は行く。勿論アシが無いので、移動手段は限られる。以前、日本人の友人と来た時は、彼をフウフウ言わせ自前のエンジンでホテルに戻った事もあるが、大概はミニソンテウだ。路線バスの様に走っている料金の安いソンテウ(ダットサン・トラックの大きさ)でのルートは分からないので利用した事が無い。いつも、チェンライではミニソンテウとツクツクがタクシー代わりで、価格交渉をして利用するのだ。ミニソンテウとは、軽トラックの改造版でツクツクよりは安い料金で目的地まで運んでくれる様だ。
今回もビッグCに行こうとホテルを出る。そこに顔見知りのドアボーイが、「何処に行くの?」、と尋ねてくる。「ビッグCだよ」、と答えると、何を思ったのか丁度客を運んで来たツクツクを呼び止め、ビッグCまでの価格の交渉を始めた。余計なお世話だとはオクビにも出さす、成り行きを見守る。するとボーイは私のところに戻り、「1人30バーツ、2人で60バーツで話がついたよ、どうする?」、とニコニコ顔で言ってくる。「高い!」、と返すと、「フーン高いの?」、とガッカリした顔に変わりツクツクの運転手に断るため取って返す。ジモティーなのに相場を知らないのかな?多分普段はマイカーのためツクツクなど利用した事がないのだろう。確かミニソンテウだと一人20バーツで行ってくれる筈だ。
やって来た友人にその事を言うと、「うん、ミニソンテウの方が安いよ、私が交渉するね」、とアーケードまで行き、客待ちをしているミニソンテウの運転手と話をつける。「貴方の言う通り20バーツ、2人で40バーツだよ。1人で乗るのだったら30バーツだって」、と私の期待に応えられたのが嬉しそう。
そのミニソンテウに乗ってビッグCへ。携帯の電池がへたっているので、電池探しと映画でも観ようとの算段だだ。結局この日は映画の開演時間までかなり待たねばならず、映画鑑賞は叶わず。もっともタイ語の洋画を見ても私は寝ているだけなので、心の底では「助かったあ」、である。あとは細々とした買い物をしてホテルに戻った。
玄関でツクツクに値段交渉してくれたボーイが迎えてくれたので、一人20バーツだったよ、と告げると、「ニヤッ」、と笑みを返してくれた。まあ、ビッグCのミニソンテウ乗り場に料金の目安を示す看板が掲げてあり、それには20バーツと明記してあったようなので当たり前の料金なのだが・・・。
チェンライ最終日。昼過ぎにはホテルを出て空港に向かうのだ。友人は「早く朝御飯に行こうよう」、と急かす。それと言うのも、大好物のカオソイとも暫しお別れなので、何としても、朝食を早く摂り、腹を空かせて昼食にカオソイを私に食べさせた心遣いで、「11時にはカオソイを食べに行こうね」、と囁く。ホテル裏に有名なカオソイ屋があるのだ。
カオソイ屋からホテルに戻るとバンは私を待っていてくれた。事前にチケットを購入する仕組みになっているので私が乗り込む事を運転手は心得ているのだ。友人とそこで別れ空港へ。
空港に着きエアーアジアのチェックインカウンターに。前回は友人から貰った土産で重量オーバーし、すったもんだしたが、今回は軽い。だがアサインされた座席は前回同様3人席の中央。いくら短いフライトでも最悪だ。
エアーアジアは有料で座席の事前指定が出来るが、今回はしていない。いくらカウンターで席を替えてくれと粘っても「システムですから!」、と頑として取り合ってくれないのは経験済みだ。そこで裏ワザを駆使する事にした。
搭乗が始まったら、待合室入り口の最終チェックカウンターに行き手作業で書き込まれた座席の予約状況を確認するのだ。その表を見ると機械的に前方からアサインしていっているのが分かる。そう、満席でない限り後方座席が空いているのだ。そして機内に入ると指定された座席は無視して、CAに告げさっさと後方座席に陣取れば良い。
この便も後方から4列は空席になっている模様で、一目散に最後列座席へ。扉が閉まりかけた時、それに気付いた乗客達が続々と席を移動してきたが、ドーンと3人席の中央にふんぞり返っている私の横には無論誰も座らない。楽チン楽チン。
離陸した。機内からは昨日訪れた白い寺が見えるだろうか、と探したが、雲の中に入り分からず終い。そしてチェンライの街は見えなくなった。 .
定刻にエアーアジア便はバンコクに到着し、バンコク都内に向かう。まだ3時と言うこともあり、悪徳運転手の多いタクシーを精神衛生上から避けて路線バスで行こう。本当は予定外の出費があったのでケチったのだ。
空港ターミナルからの出発に変更したとの情報もあったが、それらしき看板が見当たらず、シャトルバスに乗りバスターミナルへ移動。空港からは空港関連の各施設に立ち寄りながらバスターミナルに向かう。丁度退勤時に当たるのか、揃いの作業服姿のおばちゃん連中が次々に乗り込んできて、たちまちバスは満員になる。白い寺行きのバス同様、今回は満員バスに余程縁があるようだ。
おばちゃん連中は全員バスバスターミナルで降り、各地に行くバスに乗り換えた。要するにこのシャトルバスは、空港の乗客用よりも、空港関連施設で働く人達の便宜を図るのが主眼だったのだ。
ラマ9を走る551バスはプラットフォームで乗客を待っていた。席に着くと女性車掌がやって来たので、34バーツを支払う。AE3バスの約5分の1だ。程なくして出発。時計を見ると3時半なので、「00分と30分の1時間に2本の運行かな?」、と考える。その出発を待っているとパープル色の制服姿の綺麗なお姉さんが乗り込んできた。そして、通路を挟んで隣の席に腰を下す。その時、ファランカップルが、女車掌に質問を投げかけた。車掌は言葉が分からず立ち往生。そこにクダンの綺麗なお姉さんが助け船をだした。流暢な英語でテキパキとファランの質問に答え始めたのだ。降りる停留所や所要時間が知りたかったようだ。
少し先の停留所で停まると、制服を着た目付きの鋭い警官風の若い男が乗り込んできた。もっともタイの警官の制服とは違う様だが。彼は乗客を一蔑すると、おもむろに私の元に歩を進める。「何も悪い事はしてないぞ」、と一瞬あせるが、何の事は無い、単なる検札だ。運転手がいて車掌がいるのに、第三者が乗り込み検札する発想は、上の人間が余程タイ人は信用がおけないと思っているのか、働く場所を多くの人達に与えようと慈悲深い経営者かと考えてしまう。
かの制服のお姉さんはファランが降りた停留所から2、3つ先の停留所で降りていったが、この時ほどデジカメの不調を恨めしく思った事はない。
バスは30分でラチャダー駅に着いた。AE3バスでアソークに行くよりも早い位だ。ラマ9の信号を横断し、地下鉄の駅へ。AE3で来た時よりも(来タイ時)よりも大幅に荷物は軽くなっている。また入り口でバッグを開けさせられるのだ。地下鉄代18バーツ。ホイクワン駅からゴロゴロバッグを引きずってパラッゾホテルに到着。空港からホテルまで51バーツで辿り着けた勘定だ。次回は高架鉄道が出来ているだろう。料金はどうなるのだろうか、気になるところだ。
パラッゾにチェックインをする。4時半だ。先日とは大違いの早さだ。パラッゾでは2匹目のドショウはいなかった。今度はアップグレードをされなく旧館だ。この旧館も改装中らしく作業員が各部屋、廊下などで作業に精をだしている。
部屋で一息つき、約束をしていたUさんに電話を入れる。「休憩してから、もう一度電話を下さい、それから食事でも!」と配慮を示して下さる。
そうそう、ホテルを出る前に1階のコーヒーラウンジをチェックしなければ。おっ、確かに半額になっている。美味そうなショートケーキが25バーツの半額12.5バーツからある。甘い物は大好物なのだ。こんなケーキが40円程度で食べられるなんて、タイは天国だ。だが、最近太り気味なので、自重、自重。後ろ髪を引かれる思いでホイクアン駅に急ぐ。 そこから友人と待ち合わせのスクンビット駅に。
友人と足裏マッサージへ行く。野外レストランの店内を横切り、階段を上がった2階にある。これは少し分かり難い。(タイパンホテルの口コミ参照)私は男の子、友人は女の子があてがわれる。男の子にマッサージをして貰うのは2度目だ。フットマッサージとしては初体験だ。それにしても、料金が安かった。1時間100バーツとバンコクでは格安だ。いやチェンライでもフットマッサージは1時間200バーツだったのでベラボウに安い。訊いてみると、ここには、在タイを含め友人が何人も出入りされているらしい。結局食事には行かず、「22時半にソイカでKさんと待ち合わせている」、と言う私にそれまでUさんは、ホテルのVIP喫煙室で付き合ってくれた。
時間が来たのでソイカに向かう。店内での待ち合わせなので、時間はファジーなのだろう。ところが待ち合わせのローハイドは満員で店先の椅子に座り待つ事にする。通りを眺めているのも楽しい。程なくして姿を見せられたKさんと共にそのままローハイドへ行き旧交を暖める。
翌日、のんびり部屋にいると、メーバーンがメイクアップに来た。田舎のホテルと違い、バンコクのメーバーンは若くて可愛い。手際良くメイクアップをしているメーバーンをボケッと眺めているのも一興だ。フレンドリーな娘だったら、結構口もきいてくれる場合もある。彼女達は、客が在室していなければナイトテーブルに置かれたチップをイの一番にポケットにしまい込むのに、在室していると気付かない振りをして、メイクアップを終えると名残おしそうに退出して行くのが面白い。今日も20バーツ札をそのままにして出て行きかける。そこで、呼び止め、テーブルの上から20バーツ札を取り上げ、彼女に手渡す。絶対に拒否はしない。「コップンカー」、とワイをしてメーバーンが出ていったので、昨夜到着されたGさんに電話をしてみる。すると「今からフットマッサージに行く予定だ」、とか。「それじゃ、ご一緒しましょう」、と待ち合わせのスクンビット駅に急ぎ、無事合流し、昨夜の店に案内する。フットマッサージを並んで受けるのは昨夜と同様だが、会話が弾むので、これはコミュニケーションを取るには中々良い方法だ。
マッサージ後、Uさんと待ち合わせのラチャダー駅にバスで向かう。MP跡にオープンしたホテルバイキングだ。ただ、現在はバイキングはしていない様なので割愛。
友人達と別れホテルに戻る。そうだ、途中でロビンソン地下のトップスに寄り、タイ麺をたらふく買って帰ろう。だが、折からのペブリの渋滞に捕まりバスは進まない。結局、買い物に立ち寄れず、中途半端な時間にホテルに戻り、友人が到着するまでの時間を潰す。そう、ネパールから帰国途中にバンコクに立ち寄る友人夫婦と合流するためだ。(詳細はパラッゾホテル口コミ参照)時間に縛られるのは無駄が一杯だ。あーあ。
いよいよ恐れていた最終日。「タイではゆったり時間が流れる」と、旅行のパンフレットなどでは表現されているが、いつも最終日には昨日タイに来た様な錯覚に捕われる程、時間が経つのは何故か早い。
いつもなら、速攻で身繕いして朝食に下りていくのだが、今日は友人夫婦一行と朝食を一緒に食べる約束をしている。彼等は疲れているとかで、9時に朝食会場に集合。ご一行は昨夜からお疲れモードで、9時の集合でも不服そうであったが、朝食を食いそびれたら一生の不覚なので、無理矢理9時で納得させた経緯がある。約束がなければ、さっさと朝食を済ませ朝早くから街に繰り出すのだが、それは人の道に反する。やはり気ままな一人での行動が私には合っているが、我慢、我慢。仕方なく読書、シャワー、テレビで時間を潰す。しかし折角のタイ、明日の今頃には関空に着いていると思うと、タイの雰囲気に浸ろうと、いてもたっていられず散歩に出掛ける。ソイの奥の方、ヒップホテル方面に歩を進める。突き当たり狭い路地に足を踏み入れてみる。長屋が軒を連ねタイの庶民の生活が垣間見られる。軒先に出て何やらしている女性、老人は、「訳の分からない外国人が紛れ込んで来たな」、と怪訝な顔付きで私を眺める。
かなり遠くまで行ったが、約束の9時前にはホテルに戻り朝食会場に直行する。まだご一行様は1人も来ていない様だ。入り口付近で珈琲を飲みながら待つが、一向に姿を見せない。余程疲れているのだろう。15分が過ぎたので館内電話を使って連絡を入れてみよう。呼び出し音は鳴っているが誰も出てこない。そこにひょっこり友人が目を擦りながらエレベーターから降りて来た。「今、部屋に電話をしていたが、誰も出ないね」、と挨拶代わりに声をかける。「ああ、家内はシャワーを使っていたので聞こえなかったのでしょ」、と涼しい顔で5人が座れる席を物色し始めた。
程なくして友人夫婦も姿を見せたが、シャワー奥方が来たのは9時半を過ぎていた。ご一行様は始めてのタイ料理らしく、タイ料理中心に「美味い、美味い」、と旺盛な食欲を披露する。食事の席上、昨日は全て私が立替えたので、精算をして貰う。その際、タバコの持ち込みを依頼するが、「キリスト教はタバコを吸うのは勿論、買う事も禁じられているのです」、とやんわり拒絶される。「ガクッ、目算が外れた」。
朝食時間の10時を過ぎたが、まだ友人はガツガツとタイ飯をガッついている。この時間になると、朝食会場のスタッフを始め、ホテルのスタッフが残飯をあさりにテーブルに着き、談笑しながら役得を謳歌している。
朝食を終えチェックアウトの12時まで、近くのスーパーに買い物に行こうと昨夜の打ち合わせで決めていた。ところが友人ご一行様は、全員が「疲れている!。部屋で休む」、と辞退。ネパールでのハードスケジュールがたたっているのだろう。もっとも、ネパールで何をしていたかは知る由も無いが。そう言う事なら一人でトップスに行こう。タイ麺とFITNEの買いだめだ。徒歩10分足らずでトップスに到着。入り口付近にデカいマンゴーが置いある。49バーツだ。それと名前は知らないが、赤い炎の様なフルーツ(ゴマ塩の果肉のヤツ)が59バーツ。このマンゴー2個と火炎フルーツを1個、それに目的の麺とFITNEを買い、締めて728バーツ。家族への土産と半年分の食料、ダイエット茶としては安い物だ。
ホテルには11時前には帰還。「スーパーはこんな近くにあるのに友人ご一行は、折角タイに来たのに勿体無い」、は彼等の体調が分からない私の主観だ。
チェックアウト時に再度友人ご一行と再集合の約束である。少し早めにフロントに行き、チェックアウトの手続きを済ます。デポジットの1000バーツの返還は忘れない。12時直前に友人ご一行様はフロントに姿を現した。チェックアウト後は、老体にムチを打って、もう一踏ん張りし、プロンポンに行きタイを遊び倒さねばならない。プロンポン近辺には古式店も多く、「もう一度2時間の古式を」、と言う彼等のリクエストに応えるために、プロンポンまでは案内すると約束はしている。ところが、友人が在タイの知人と連絡が取れたので別行動を申し入れてきた。もう一方の夫婦は迷っていたが、結局彼に付いていく事を決断し、「夕食はソンブーンでカニカレー!」を勧め、彼等とはここでお別れ。
夕方、ホテルに戻り、荷物をピックアップして、トイレで日本仕様の服装に着替え空港を目指す。空港行きは、従来タクシーオンリーだったが、路線バスにチャレンジしてみる。
地下鉄でラチャダー駅まで行き、ラマ9を2、300m程空港方面に歩いた所にバス停があった。30分に1本位の運行だろうと考え、バスが来ない場合はタクシーに切り替えるハラだ。ところが10分程で551バスはやって来て乗り込む。幸い席も空いており、暫くお別れとなるバンコクの景色を眺めながら空港に向かう。ラマ9で少し渋滞していたが、それを乗り切るとスムーズに進行し、自動車専用道ではベンツなどを追い越す120km?で疾走していく。タイではバスの運転手もシューマッハだ。到着はバスターミナルかと思ったが、空港の出発階に横付けしてくれ、所要時間は、きっかり30分。こりゃ、高架鉄道の料金次第だが、使える。
これで、タイとはしばしお別れだ。
アオザイ航空でホーチミンに向け出発。ホーチミンで時間があったのでベトナムに入国を試みる。イミグレは、旅行者はいなくガラガラだったので、機内で記入した入国書類とパスポートを女性係員に提出する。ところが、そのパスポートにホーチミンから関空行きのチケットが狭まれており、「何だ!」、と女は言い出した。左右のブースにいた暇な女性係員も集まって来て、目の前のトランスファーデスクを指さす。「お前は来る所が違う。乗り換えはあそこだ!」、と言いたいのだろう。「時間が有るので、一時入国をしたい」、と訴えるが、女達は、また雑談を始め、処理の終わった私の言葉など聞く耳は持たない様だ。どうしても入国、と言う強い信念は無く、スゴスゴと出発階に上がり、ベトナム入国は断念した。よって、記念スタンプのGETは叶わず。
一方、関空の朝の入国はいつもスムーズだ。バックのピックアップも早く、通関に進んだ。「おはようございます」、といつも通り挨拶をし、質問を待つ。「どちらに何日間行かれましたか?」、が常道の質問だ。「タイに11日間です!」、と答えると、「バッグを開けて見せて下さい」、と言い出した。おっと、そのセリフは何年振りだろう。記憶にない。それにしてもバンコクの地下鉄と言い、今回の訪タイではバッグの御開陳は頻繁だ。だが、ここで、オタオタしては負けだ。中には持ち込み禁止のでっかいフルーツが3個入っている。涼しい顔を装おって鍵を外し、ファスナーを引く。ところがファスナーは引っかかりスムーズに滑らない。「イヤがってますね」、との冗談は忘れない。開陳し、「どうぞ!」、とバッグを差し出す。「タイで買ってきたラーメンだけですよ!」、とバラしたラーメンを示す。バッグの半分以上はラーメンで溢れているのだ。フルーツは服の下に隠してある、と言うよりも服で衝撃を緩和しようとしたのだ。係員は簡単にラーメンの間を見たり、服を一枚捲って見た程度で、フルーツは発見されなかった。やはり態度で嗅ぎ分けるのだ。私が内心の動揺を隠し、堂々としていたので、バッグを開ける途中から疑惑は晴れていたのだろう。その証拠に、手提げの機内持ち込みのバッグには全く無関心であった。
それにしても、家族が楽しみにしている土産が没収の危機に晒される危機一髪の際どい入国であった。
関空ビルの外に出てバスに乗る。寒い、とてつも無く寒い。日本ってこんなに寒かったのだろうか?タイで楽しい日々を過ごしたので、心理的にも寒さが厳しいのだろう。訊くと一週間前から急に寒くなったらしい。
バスに乗り自宅に着いたのは9時過ぎ。ベトナム航空が30分早く着いたので、こんなにも早く帰宅出来たのだ。こうして今回の訪タイは終止符を打った。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- ベトナム航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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