2012/04/21 - 2012/04/21
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montsaintmichelさん
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4月初旬の九州旅行で花見のタイミングを逸してしまいました。そこで、京都にある遅咲きの桜の名所を調べた所、案外あるものです。でも天気が心配。二つ玉低気圧の接近で、4月21日は曇りのち雨の予報で諦めムードが漂っていました。ところが朝起きてみると晴れているではありませんか。低気圧の東にある高気圧ががんばっていて天気の崩れが遅れるとの予報。即断即決で弾丸決行することにしました。
今回は、芳葩(ほうは)の香りに誘われて仁和寺〜平野神社、おまけで北野天満宮を廻ってきました。前回、梅の香紀行で今回の下見をした形になりました。例の如く写真を撮りまくったので、前・後編に分けて紹介させていただきます。
ちなみにタイトルにある芳葩爛漫の「芳葩」とは、「匂いのよい花」のことを指します。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
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阪急・嵐電周遊パス
今回お世話になった1日周遊パスと「るるぶ」です。周遊パスは、各電車に1日乗り放題で、一部の神社仏閣の入場料等が1割引きになるという特典があります。6月3日まで有効ですので、これから京都巡りを計画されている方は検討の余地ありと思います。 -
京都 嵐山 桂川河岸
桂川河岸に咲く枝垂れ桜です。渡月橋をはさんで上流が大堰(おおい)川、下流が桂川となります。 -
京都 嵐山 渡月橋
834年 〜848年に僧 道昌が架橋したのが始まりとされ、現在の位置には後年に角倉了以が架けたとされています。現在の橋は1934年に完成し、橋脚と橋桁は鉄筋コンクリート製で欄干部分は景勝地である嵐山の風景に馴染むように木造になっています。渡月橋は、亀山上皇が橋の上空を移動して行く月を眺めて「くまなき月の渡るに似る」と言ったことから名付けられています。
余談ですが、葛飾北斎は「山城あらし山吐月橋」 (諸国名橋奇覧)として風光明媚なこの景観を錦絵にしています。興味のある方は、次のサイトをご覧ください。
http://www.jaodb.com/db/ItemDetail.asp?item=28896 -
京都 嵐山 渡月橋
京都と言えば、人力車が定番です。こちらは京都を中心に日本全国に人力車を展開されている「えびす屋」さんです。人力車とは、俥夫(しゃふ)がおもてなしを提供する旅のコンシェルジェサービスです。季節毎の見所や名所旧跡を名ガイド付きで巡れば、またひと味違った発見ができます。
ただし、料金は30分5000円程が相場だそうです。この料金が高いと思うかどうかは、貴方次第です。 -
京都 嵐山 渡月橋
右側の橋の欄干には大堰川と流麗な文字が彫られています。
嵐山とは、渡月橋を渡った所に聳え立つ峰を指し、愛宕山から吹き下ろす通称愛宕おろしに峰々の桜や楓が散らされるところから嵐山と呼ばれるようになったそうです。 -
京都 嵐山 嵐電(京福電気鉄道)
二両編成のかわいらしいワンマン電車です。まず、嵐山本線四条大宮行に乗車し、帷子(かたびら)の辻で北野線に乗り換えます。仁和寺へは御室仁和寺で下車し、徒歩2分程です。 -
京都 仁和寺 二王門(重要文化財)
真言宗御室派総本山。886年光孝天皇が仏教の隆盛を図るため、「西山御願寺」の建立を発願され、宇多天皇が888年その造営を完成。本尊は阿弥陀如来像。皇室とゆかりの深いお寺で、出家後の宇多法皇が住したことから「御室御所」と称されました。「古都京都の文化財」としてユネスコの世界文化遺産に登録されています。
余談ですが、オムロンの創業地は、仁和寺(御室)の近くなんだそうです。 -
京都 仁和寺 二王門
二王門は仁和寺の正門に当り、徳川家光の寄進により寛永(1641〜1645年)の再興時に建立された和様建築で、知恩院の「三門」、南禅寺の「山門」と共に京都の三大門と言われています。純和様で造られていることが特色で、王朝時代に創建された門にふさわしい復古的な気風が漂います。一層目と二層目の屋根の大きさがさほど変わらないので大きく見え、重厚荘厳な門で圧倒されます。塀には門跡寺院特有の五本の横線が入っています。数ある京都の門の中でも最も有名な門の一つと謳われるのが頷けます。最高の寺格を誇る名刹の堂々たる佇まいを肌で感じられました。
境内のルートマップはこちらを参照してください。
http://ninnaji.jp/img/precincts/rootmap_keidai20120309.pdf -
京都 仁和寺 二王門
二王門という名称は左右に2体の金剛力士像を安置していることに由来しているそうです。右側に屹立して門を守護するのは、口を開けて迫力満点の阿形(あぎょう)です。 -
京都 仁和寺 二王門
口を閉じた吽形(うんぎょう)は、凛々しい面持ちをしています。2体合わせて阿吽(あうん)。阿吽の呼吸とは、二人で何かひとつのことをする時、多くを語らずにピタリと決まることです。 -
京都 仁和寺 二王門
二王門を抜けて振り返ると門の端に狛犬らしき像がありました。向かって左側に阿形、右に吽形の配置です。表の仁王像の配置と対になっているようです。
上の仁王さまの写真にあるように、木製の柵があってその隙間が狭いので一眼レフではこのような写真は撮れません。コンデジ様様のショットです。 -
京都 仁和寺 二王門
一角を有する吽形の狛獅子像。 -
京都 仁和寺 本坊表門
二王門をくぐるとすぐ左手に「御殿」と呼ばれる「旧御室御所」があります。「御殿」入口の門には『総本山仁和寺』の表示があり、仁和寺の本坊がこの奥にあります。内部は全面撮影禁止となっています。 -
京都 仁和寺 勅使門(ちょくしもん) (重要文化財)
ちょうど門の前の桜が満開でした。
素晴らしい建築物ですが、ガイドブックの類には多くは語られていませんので詳しく説明させていただきます。ずばり、仁和寺でこれを見逃す手はありません。
ミーハーな所では、NHK大河ドラマ「江」等のロケ地に使われたそうです。 -
京都 仁和寺 勅使門
白書院正面に東面して建ち、四脚門、前後唐破風造側面入母屋、檜皮葺で本願寺唐門を模したもので、両脇に築地を迫出させた構えです。名の通り、唯一、天皇からの特使にだけ開かれたという門で、今でも普段開かれる事はなく、年に一回、福王子神社の御祭りの時にだけ開かれるそうです。 -
京都 仁和寺 勅使門
欄間の鳳凰、牡丹唐草、宝相華唐草文様など緻密な意匠、繊細な透かし彫りの巧妙さなど、日本が誇る伝統工芸の粋が至る所に尽くされており、細部から全体まで見入ってしまうとても美しい唐門です。建築物と言うよりも彫刻そのものと表現した方がぴったりです。日本建築史に一時代を画した京都府技師官 亀岡末吉の力作です。この様式美から「亀岡式」と呼ばれるほどで、近代の寺院建築に於ける画期的な建築物と評価されています。 -
京都 仁和寺 勅使門
流麗な花菱細工の透し桟唐戸は、言葉にならない美しさです。研ぎ澄まされた巧みのなせる業、これぞ日本建築が誇る真骨頂です。 -
京都 仁和寺 御衣黄(ぎょいこう)
黄桜の一種 御衣黄です。黄色と言うよりも黄緑色に近いです。ここ仁和寺から広まった品種だそうです。
花は黄緑色で、花弁に濃い緑色と紅色の線がある珍しい品種です。「御衣黄」という名の由来は、貴族の衣服の色萌黄色に近いためとの説があります。 -
京都 仁和寺 中門(重要文化財)
伽藍拝観料500円也を支払い前方に進むと1641〜1645年(江戸時代初期)建立の朱塗りの中門が聳え立っています。二王門に比べると規模も格段に小さく造りも簡素ですが、重要文化財に指定されています。中門の丹塗りは少し薄れて薄紅色に見えますが、痛みは少ない様に思いました。 -
京都 仁和寺 中門
向かって右側に持国天が守護します。 -
京都 仁和寺 中門
左側に多聞天(毘沙門天)が守護します。 -
京都 仁和寺 御室桜
中門内側の西側一帯には、遅咲きで有名な「御室桜」の桜林があり、京都でも屈指の桜の名所です。江戸時代の儒学者 貝原益軒の「京城勝覧」という京都の名所の案内書には「吉野の桜に比べて勝るとも劣らない」と絶賛しており、1924年に国の名勝に指定されています。
樹高が2m程と低い御室有明と言う品種の桜が約200本密集して植えられています。御室有明は半八重のもので、佐野藤右衛門により増殖されて広まりました。最近の調査で、土壌が粘土質で栄養や空気が乏しく根が伸びず、成長が抑えられていたことが分ったそうです。「花(鼻)が低い」ということから「お多福桜」とも呼ばれます。この事から京都では、背が低くて鼻が低い女性のことを「御室の桜のような」と評することがあるそうです。満開は例年4月20日過ぎと遅咲きで、桜の名所の多い京都で桜の季節の有終の美を飾ります。尚、御室桜は、日本さくら名所100選に選定されています。 -
イチオシ
京都 仁和寺 御室桜
観音堂へ向かう階段の上から御室桜を俯瞰します。
「桜の開花がニュースになる国ってステキじゃないですか」のキャッチコピーでJR東海の「そうだ京都へ行こう」でも紹介されたので、ご存知の方も多いのでは? -
京都 仁和寺 観音堂(重要文化財)
1641〜1645年に建立されました。通常、内部は拝観できませんが、時々特別拝観として公開されることがあります。内部には、本尊の千手観音菩薩や不動明王、脇侍二十八部衆、風神雷神像が安置されています。 -
京都 仁和寺 観音堂
観音堂手前の桜の間から五重塔を狙います。 -
イチオシ
京都 仁和寺 御室桜
観音堂の正面をやり過ごし、左の御室桜の庭園へ下っていくと右側の塀沿いに小高い場所があります。ここが五重塔を桜の樹海の中に浮かせて撮る定番ポイントです。御室桜と五重塔のハーモニーは抜群です。カメラを手に人だかりができているのですぐに分かると思います。空が青くなかったのが残念でした。 -
イチオシ
京都 仁和寺 御室桜
桜の樹海にそそりたつ五重塔の雄姿を堪能した後は、いよいよ牛歩の如くの御室桜の散策路へ突入です。
有明と言うのは夜が白々と明けてくる頃を指します。花弁は白色〜薄いピンク色で、枚数は5〜10枚です。 -
京都 仁和寺 御室桜
大輪径5cm程で花弁には皺があります。一つひとつの花弁が大きく、立派なのが特徴のように思いました。ぱっと咲いてぱっと散ってしまうそうです。満開情報から2日後でも桜吹雪が舞っていました。
こうした桜吹雪を見るにつけ、浮かぶ一首があります。
「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ」
明智光秀の娘にして禁断のキリシタンだった細川珠(洗礼名:ガラシャ)の辞世の歌です。慶長5年(1600年)夫 忠興が徳川家康に従って上杉征伐に出陣した留守中、石田三成がガラシャを人質に取ろうとしたが聞き入れず、是非もなく家老に槍で突かせ、火を放たせて潔く果てたそうです。 -
京都 仁和寺 御室桜
散策路の途中は大渋滞。その原因は五重塔の撮影です。皆さん立ち止まって撮影に余念がありません。ここでの五重塔と御所桜は、定番のショットです。 -
京都 仁和寺 御室桜
どうしても五重塔や満開の桜に気を取られて上ばかり見てしまいますが、桜の木の下もじっくり観賞してください。緑の絨毯の上には、桜の花弁とタンポポの絶妙なコラボレーションが見られます。 -
京都 仁和寺 御室桜
桜守の方々のご苦労に感謝です。 -
イチオシ
京都 仁和寺 御室桜
並木と並木の狭間をしゃがんで覗き込むと桜のトンネルのようになっていました
。 -
京都 仁和寺 境内
一般的な八重桜。 -
京都 仁和寺 境内
目にも鮮やかな紅紫色のミツバツツジとモミジの新緑が織りなす色彩の対比に惹きつけられます。 -
イチオシ
京都 仁和寺 五重塔(重要文化財)
塔の高さは36.2m、1644年の造営とされています。一般的には多重塔の屋根の大きさは上層のものほど小さく設計されていますが、仁和寺の五重塔は各層の屋根の大きさにさほど差がなく、均整美を持ち、重圧壮大で江戸時代の特徴を示していると言われています。
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京都 仁和寺 五重塔
斜に見てもバランスの美しさに心躍らされます。塔の中には 大日如来像が安置されているそうです。
ちなみに、初層の四隅の奥の方に邪鬼がいるそうでうが、暗く塗装もはげているので見つけ難いそうです。中央間は板唐戸、脇間連子窓。軒下には胎蔵界大日如来を表す「アーク」の梵字額が掲げられています。 -
京都 仁和寺 境内
紅紫色が艶やかなミツバツツジ。例年、4月下旬までが見頃のようです。花が終わってから葉が出てきますが、枝先に三枚の葉がつくことからこの名が付いたそうです。 -
京都 仁和寺 九所明神(くしょみょうじん)拝殿
五重塔の裏側にひっそりと佇む拝殿。境内は花見客でごった返しているのに、この辺りは人影もまばらで静謐な佇まいに包まれる異空間と化しています。一人で物思いに耽るにはもってこいの場所です。 -
京都 仁和寺 九所明神本殿(重要文化財)
仁和寺の鎮守社で、寛永年間に再興されたものです。仁和寺を守護する九柱(上賀茂・下賀茂・日吉・八坂・伏見稲荷・松尾・平野・小日吉・小野島)の神が仁和寺の初代別当幽仙により勧請され祀られている社で、金堂の東の林間に鎮まっています。日本の寺院には大なり小なり神社がありますが、明治維新の際に神仏分離が下命された後は無くなってしまうか、あっても建物の規模が縮小されてしまう例が多いのですが、こうした大きな社が残ったのは珍しいそうです。しかも9座の神々を勧請しているのは他では見当たりません。また、慶長21年彫銘の三基のキリシタン灯籠が厳かです。
ここは時代劇のロケ地としても有名です。ほどよく褪色した朱玉垣、憎い配置の織部灯籠、まるで時代劇のセットとして建てられたかのようなタイムスリップできる場所です。 -
京都 仁和寺 九所明神本殿内陣
朱塗りの本殿は威厳があります。2006年春、九所明神の本殿三殿が修復されて極彩色の装いを取り戻しているそうです。外囲いの朱玉垣は風情たっぷりの元のままで維持されているのが心憎い限りです。 -
京都 仁和寺 経蔵(きょうぞう)(重要文化財)
江戸時代初期の寛永〜正保年間(1641〜1645年)の建立とされており、禅宗様の建物です。経蔵の内部は通常公開されていません。内部中央に八面体の輪蔵が設けられており、合計768個の経箱が備えられ、これに天海による一切経が収められているそうです。釈迦如来、文殊菩薩(もんじゅぼさつ)、普賢菩薩(ふげんぼさつ)などが安置されています。
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京都 仁和寺 経蔵
花頭窓の場違いなエメラルドグリーンが目にも鮮やかで、ハッとされられます。正面が西向きに建てられており、通常は南向きですので珍しいそうです。西にある金堂に向かっているためだそうです。 -
京都 仁和寺 境内
モミジの新緑が鮮やかです。風に枝がなびく様は、スローモーションビデオを彷彿とさせてくれます。若葉の下には、赤い花が沢山咲いていました。この花が終わるとプロペラのような実が出来ます -
京都 仁和寺 金堂(国宝)
慶長18年(1613年)に建立された京都御所の紫宸殿を移築し、寛永の再建時に屋根を葺く材料を檜皮から寺院風の瓦にするなどの改修を加えて完成したそうです。つまり、金堂は江戸初期に建てられた内裏(皇居)であり、元々は宮殿ということで、そのどっしりとした構えは気品に満ち溢れ、雅で華麗な雰囲気を漂わせています。
以前は本尊の国宝 阿弥陀三尊像が安置されていましたが、現在は霊宝館にあります。 -
京都 仁和寺 金堂
向拝の組物・手挟などは凝った造りになっており、元内裏の片鱗を今に残しています。
応仁の乱で京都の町は焼け野原となり、仁和寺も伽藍の全てを消失しました。しかし徳川幕府の援助によって伽藍が復興され、仁和寺は再び寺勢を取り戻しました。その再建の時が奇しくも皇居の建て替え時期に当たり、旧皇居内の建造物のいくつかが仁和寺に下賜され、仁和寺はそれらの建造物を再利用する形で復興したのだそうです。今風に言えば、エコロジーな神社です。 -
京都 仁和寺 金堂
正面の軒下には煌びやかな六角形の天蓋が吊り下げられています。 -
京都 仁和寺 金堂
側面の入り口は外陣用と内陣用に分かれています。いずれも和様の板扉です。
格子状の蔀戸(しとみど)は、白壁、漆黒の格子と金の錺(かざり)金具のコントラストが実に雅で印象的です。妻飾りは仏堂様式の二重虹梁蟇股と大瓶束を組み合わせた凝った造りになっています。 -
イチオシ
京都 仁和寺 金堂
軒の垂木は三段に重ねられた三軒(みのき)。二軒は繁垂木、外側は疎垂木です。仏堂では稀有な例で、興福寺北円堂などにしか見られません。また、透かし彫りの金具など、随所に宮殿建築様式の特徴が見られます。 -
京都 仁和寺 鐘楼(重要文化財)
1644年に建立されたものとされていますが、朱塗りの鮮やかさから同時期に建てられたという他の建物に比べ新しいように思えます。多分、改修されてから歳月が経過していないのでしょう。袴腰式と言われ、江戸時代の様式を色濃く残しています。
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京都 仁和寺 水掛不動尊
鐘楼の西側に北に向かって細い参道が続きます。この参道の北端に「水掛不動明王」が祀られているお堂が建てられています。不動明王の由来は、「かつて京都堀川の戻り橋が大洪水で流れ、その復旧の時に橋の下から取り出されたのがこの不動明王であり、仁和寺に帰りたいとのお告げによりここに祀られた」とされています。この不動明王は特に諸願成就、幼児の難病平癒に霊験あらたかだそうです。 -
京都 仁和寺 御影堂(みえどう)(重要文化財)
弘法大師と宇多法皇をお祀りしているお堂です。このお堂だけ塀でぐるりと囲まれています。その屋根瓦には、一つひとつ仁和寺の文字が入れられています。 -
京都 仁和寺 御影堂
寛永の再興時(1641〜1645年)に建立されたもので、桃山様式の建物です。内部には、宗祖弘法大師、開山宇多法皇、仁和寺第二世大御性親王の影像が安置されています。京都御所の新築により不要となった天皇の住まいであった清涼殿の古材を用いて建てられたそうです。金堂と同様、長押を低く打ち、前面を蔀戸とした住宅風の建築です。また屋根も住宅風の檜皮葺(ひわだぶき)ですが、宝形造の頂部に路盤宝珠を載せているところが仏堂様式を現わしています。屋根の頂点には、上から順に火焔宝珠、受花、伏鉢、露盤が配置されています。
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京都 仁和寺 御影堂
正面の軒下に吊り下げられている見事な六角形の天蓋です。 -
京都 仁和寺 御影堂
仏堂としては簡素な造りで、組物は舟肘木、軒は二軒で疎(まばら)垂木です。仏堂と住宅の折衷といったところでしょうか。ただし、10m四方と小さいながらも、堂の内部は真言密教仏堂の特色でもある内陣と外陣とを板扉で明確に区分した造りとなっているそうです。 -
京都 仁和寺 観音堂
一巡して観音堂まで戻ってきました。 -
京都 仁和寺 中門
中門から二王門を眺望。 -
京都 仁和寺 済信塚
東門へ向かう所に松が密集した済信塚があり、その根元が見事に苔生しています。
仁和寺第二世性信親王の出家の師である済信大僧正(954〜1030)の聖徳を偲び追恩謝徳の浄域として定められた場所で後世の遙拝の後地だそうです。
以前は竹製の囲いがあったようですが、現在は取り外されていますので見過ごしてしまいそうです。 -
京都 仁和寺 金剛華菩薩像
華菩薩像の手前にある紅モミジの芽吹きの色がとても鮮やかで印象的でした。
仁和寺は華道流派の一つの御室流の家元でもあります。境内には、華道の上達を願う華菩薩が祀られています。 -
京都 仁和寺 普賢象
御所会館手前にあった遅咲きで有名な普賢象という種類の桜です。花柄(かへい:花序を支えるための茎)が華奢で花冠を保持できないのか、全部の花冠が下を向いて垂れ下がっています。下から仰ぎ観ると丁度塩梅が良く、赴き深いものがあります。 -
京都 仁和寺
普賢象のズームアップです。この花の散り方は、ハラハラと一枚づつ花弁が舞い散るのではなく、花冠ごとポトリと落ちるという潔い桜です。
室町時代からあったといわれる古い品種で、普賢象は普賢菩薩の乗っている象の事で、葉化した雌しべがこの象の鼻に似ているためこの名が付いたと言われています。 -
京都 嵐電 御室仁和寺駅
ホームの先端に見事な枝垂れ桜がありました。2時間程かけて仁和寺を堪能した計算です。今回は、時間の都合で御殿拝観はスキップしました。
これから嵐電に揺られて終点の北野白梅町へ向かいます。平野神社にある遅咲きの桜と北野天満宮は、後編で紹介させていただきます。 -
イチオシ
枝垂れ桜のズームアップ
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