2012/02/16 - 2012/02/16
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belleduneさん
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昨年は、ここも開館日が木・土の午後だったので、入れませんでした。今日は奉楽堂の後、しっかりと内部を見させて頂きました。
ここは無料ということですが、素晴らしい保存状態で、堪能することができました。
日本近代の父と言われた黒田清輝は、大正13年に亡くなる前、遺言にk彼の遺産の一部を美術の奨励事業に役立てるよう残しました。彼の意思を受けて、昭和3年にこの記念館室が完成しました。昭和5年に、同館に美術に関する学術的調査研究と研究資料の収集を目的として、美術研究所(現在の東京文化財研究所)が設置されました。
その後平成12年、新庁舎が竣工したため、同研究所の業務はそちらへ映りました。
昭和初期の岡田信一郎設計による美術館建築として貴重なものであるので、創建当初の建造物を復元するため、2階部分を中心とする改修工事(記念室に加えて、ギャラリーを新設)を平成13年9月に完成しました。
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玄関脇のスクラッチタイルで覆われた外観
スクラッチ・タイルは大正12年に竣工したフランク・ロイド設計の帝国ホテルに用いられてから、流行しました。 -
岡田信一郎(1883〜1932)設計の同館は昭和3年に完成しました。
他に、歌舞伎座、明治生命館、ニコライ堂などを設計しました。 -
玄関脇の門灯は戦後に建設当初のものを復元したものです。
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地下1階、地上2階建て、左右対称の造り。
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玄関扉上部の半円形の窓には、アールヌーボー風のデザインのレリーフパネルが取り付けられています。月桂樹をデザインした枝に書かれた「黒田記念館」の書体は、2階の「黒田子爵記念室」と同じ篆書体で、洋画家で、書の研究者であった中村不折(1866〜1943)によるものと言われています。
放射状に伸びる縁飾りは2階への階段手摺りと同じモチーフとなっています。
内部装飾に統一感を持たせるための細かい配慮が伺えます。 -
玄関扉上部の半円形の窓に合わせて、玄関上部にアーチがあります。
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1階廊下には創設当時のものを再現したランプシェードがあります。
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1階から2階への階段は木材、地下への階段は石の階段となっています。
手摺りはアールヌーボーの鋳物で、岡田信一郎の弟子、金沢庸治(1900〜1982)のデザインで、曲線を組み合わせたモチーフを連続させたステアケースというものです。 -
階段から地下への石の階段を見たところです。
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2階の階段踊り場
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2階の天然採光を取り入れた廊下。
壁は漆喰仕上げ。 -
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2階の部屋から通りの向かいの景色
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建物北側に位置する記念室は窓の無い部屋であるため、天井からガラス越しに光を取り入れています。
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記念室の天井も漆喰仕上げで、写真では見えませんが、漆喰の花飾りとなっています。
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2階の反対側にあるギャラリー
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