パタゴニア周遊①--カラファテとモレノ氷河トレッキング編

2012/01/24 - 2012/02/08

Ｅ旅行社の１６日間ツアーにて、世界の最果てパタゴニアを巡ってきました。コースは下記。カラファテ３泊→エル・チャルテン３泊→パイネ２泊→プンタアレーナス１泊→ウシュアイア２泊→ブエノスアイレス１泊。この旅行記では、カラファテとモレノ氷河トレッキング編を掲載します。表紙の写真はヘリト・モレノ氷河上からの展望

エリア カラファテ(アルゼンチン)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0

• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: ユーラシア旅行社

カラファテまでのコースと時間
①成田１７時発コンチネンタル航空CO6便にてヒューストンへ、１２時間のフライト
②乗り継ぎのために約７時間待ち
③ヒューストン２１時発CO53便にてブエノスアイレスへ。１０時間のフライト
④ブエノスアイレスにて国内線空港にバスにて移動。昼食を含み約５時間待ち
⑤１５時発アルゼンチン航空AR2872便にてカラファテへ。約３時間のフライト
カラファテに近づくに従い、眼下に湖やらシルエットとなった山並みが見られます。ここまで来るのも容易ではありません

ズームアップしてみると、パタゴニアの最高峰フィッツロイらしい山が見えています。次第に興奮してきます。

アルヘンティーノ湖を見ながら間もなく着陸です。成田から約３７時間かかって、１８時にカラファテに到着です

丘の下に見える建物は、３泊するカラファテのホテルMEULEN。南緯５０度のこの付近は、北半球で言えばちょうどサハリンあたりに該当しており、１月のこの時期、夜１０時過ぎまで明るく、夕食後に陽が沈むまでホテル周辺の散策をします。ホテルの番犬が同行してくれます

ホテル裏の丘から眺めたカラファテの中心街方向です。人口約４０００人ほどの町ですが、氷河観光やパタゴニアの山々への拠点となっていて、夏のこの時期は観光客で賑わっています

翌朝もホテルの裏山に登り朝焼けを眺めます。６時過ぎに陽が昇りはじめました

陽が昇るにつれて雪山も輝きはじめます

ツアー早くも３日目。朝食後早めの８時にホテルを出発して、ロス・グラシアレス国立公園の観光に出かけます。アルヘンティーノ湖を右手に見ながらペリト・モレノ氷河に向かいます

前方に雪山が見えてきます

カラファテからバスで約２時間、遠くに氷河が見えてきました。道路から上がった展望台からリコ水道側に面した氷河を眺めます。とうとうやってきました〜

バスを更に進めメインの展望台に到着します

駐車場からはご覧の様な遊歩道が完備しており、この遊歩道を下って氷河に近づいて行きます

氷河を見ながら更に下ります

氷河に一番近づく位置にある展望台まで下りてきました。ここからは氷河を見上げることになります

氷河の先端は展望台のある大地(マガジャネス半島側)に突きあたっており、左側がリコ水道、右側はロス・テンパノス水道になっています。突き当たっている氷河部分が崩落すると、リコ水道側からテンパノス水道側に水が一気に流れることなり、この現象が２〜３年毎にあるそうです

本当に青く透けて見える氷河で〜す

崩落した氷河が沢山浮いています

眺めていると時々氷河が崩落する轟音が響きます

しばし展望台から氷河を見た後、今度はリコ水道側からボートに乗って間近まで氷河を見に行きます

ボートの大きさと比べれば、氷河の巨大さが良く分かります。高さは７０〜８０mはあるでしょう

リコ水道側に面した氷河の幅は約５Km。その中央先端部は１日に平均約２m、両端部で約４０cm押し出され、この動きにより崩落が引き起こされています

氷河の崩落の瞬間を見るには、常に氷河を監視していなくてはならず、轟音を聞いてからでは遅いのです

氷河が崩落して水しぶきを上げている瞬間です。地球温暖化の影響か世界的に見ると後退している氷河が多い中で、このペリト・モレノ氷河は今なお前進しており、しかも間近で大規模な氷河の崩落が結構頻繁に見られるという特長があります。
　日本からはるばるこの場所にやってきて、この大自然が引き起こす見事な崩落の瞬間に出会えて幸せな気分になります

崩壊した氷河の塊が浮いています。ボートは塊を避けて進みます

氷河の端付近です。水面付近に大きな空洞部が形成されていますが、やがてこの付近で崩落するのでしょう

昼食後、温度が上昇し崩落の機会が増えるというので再び展望台に戻ります。こちらはテンパノス水道に面している氷河です

遊歩道は複数設置されており、その一部はテンパノス水道の湖岸まで伸びています。時間があるので湖岸の終端まで歩きます

遊歩道から見るテンパノス水道

湖岸から眺める氷河です。遊歩道の先端まで往復１．５時間。翌日の氷河トレッキングの足慣らしになりました

約２時間かけてカラファテに戻ります

カラファテの街並みです。夏の時期だけ賑わう田舎町の雰囲気・・でも人通りは少なく寂しい通りです

こちらはカジノもあるメインストリート。街歩きと街中での夕食後、徒歩でホテルまで約１時間ほどかけてぶらぶらと戻ります

ホテル帰路の途中にあるニメス湖に立ち寄ります。フラミンゴの姿が見られます。ここで一斉に沢山のフラミンゴが飛び立つ情景に遭遇します。あまりの美しさに感動し、見とれてしまい写真を撮ることが出来ませんでした・・・写真はありませんがその情景は目にしっかりと焼き付いています

パタゴニアの空、雲、風を感じる風景も堪能します

４日目。前日に続き、ペリト・モレノ氷河に向かいます。氷河トレッキングのためにリコ水道の対岸までボートで渡ります

対岸の氷河トレッキングのスタートポイントです。ここにある小屋に荷物を置いて、陸路を約２０分氷河に向かって歩きます

陸路が終わる付近にアイゼンを取り付けてもらう小屋があります

ガイドにアイゼンをしっかりとシューズに取り着けてもらいます。アイゼン装着後、足慣らしと氷河トレッキングの注意等レクチャーを受けます。アイゼンの爪を引っかけないように足幅を少し開いて歩くこと、爪全体を効かして歩くこと、腰が引けないような姿勢をとること、両手は自由がきくようにストックは使用しない方がよいこと等・・

ガイドが歩いた跡に沿って、足元を注意しながらそろりそろりと氷河上に歩きだします。最初は緊張するもしばらく歩くと次第に感覚が分かってきます。余裕も出てきて、周囲を見渡せば、おお〜 凄い氷河が迫っているではありませんか

先行するガイドが歩きやすいように歩行路を削ってくれます

足元の良い場所に移動して写真を撮ります

氷河から流れ出た水がたまる美しいエメラルドブルーのプールです。コバルトブルーと呼ばれる色がありますが、それよりは更に濃くて透き通るような何とも言えない美しい宝石の様なブルーなので、ここは勝手にエメラルドブルーと名付けました。一瞬、手を漬けてこの水をすくってみたくなりますが・・・安全第一で行動します

エメラルドブルーが美しいクレバスです。ここに落ちないように注意して歩きます

氷河が押し出される速度が幅方向に微妙に違うために、氷河が押し出されている方向に並ぶ多数のクレバスが見られます

氷河の上の方まで上ってきました

氷河の観察です。
白く見える氷河は気泡を多く含み、青くみえる部分は気泡を含まない結晶からなる氷です。気泡を含まない結晶は、波長の長い光を吸収するために波長の短い青色だけが見えることになります・・ガイドの説明です

氷河の上で黒く見えるものは、氷河が運んできたモレーンと呼ばれる土砂です

おおきなクレバスです。ここに落ちたら一巻の終わりかも・・

約２時間ほど氷河上を歩き、ガイドが予め用意した乾杯用テーブルのある氷広場に下ります。そこで、氷河を砕いた氷を入れたウィスキーとクツキーで乾杯します。アルコールがダメなyouは、持参のジュースに氷河の氷を入れて飲みました

生まれて初めて氷河の上を無事歩き終え、達成感を味わうことが出来ました

この旅行記へのコメント （6）

• はなさん 2012/02/12 10:45:46

  おー、すばらしい！

  ３７時間！？
  すごい！
  
  でもそれだけ時間を掛けた甲斐があったというものですよね。
  ブータンの旅友とご一緒だったのかな？
  氷河のそびえている写真いいなぁ。
  フラミンゴ見たかったです。
  
  いやぁいいなぁ、こういう風に自由に行けるのって。
  この行程かなり体力も筋力ならぬ金力？（笑）も要りますよね。
  
  今の私には無理な旅です。
  うらやましいなぁ。
  
  毎日真面目に主婦をしているとどっかに行きたくなります。
  う〜、うらやましい！！！！！！

  youさん からの返信 2012/02/12 16:56:50

  RE: おー、すばらしい！

  はなさん
  メッセージ有難うございます。
  地球を半周してたどり着く南米大陸最南端には、大自然が創りだした素晴らしい絶景が多数存在し、それらの幾つかを今回の旅で堪能することが出来ました。いつまでもあると思うな、気力・体力・時間・筋力・・・って言うでしょう？（笑）。だからyouは、気力・・のあるうちに各地を巡りたいと思っている次第です。フットワークのいいはなさん、是非出かけてみてくださいまし。
  

• pedaruさん 2012/02/12 05:35:08

  氷河

  youさん　　おはようございます。
  
  すごい旅をされてますね。　私の感想はバルファンさんがすべて言ってくれたようですが、なかなか経験できない旅ですね。
  あの青く澄んだ氷河の山、絶句するようなシーンですね。轟きおちる氷河などの迫力には圧倒されました。
  臨場感溢れる旅行記を堪能しました。
  
  pedaru

  youさん からの返信 2012/02/12 16:11:40

  RE: 氷河

  pedaruさん
  いつも旅行記ご覧いただき、有難うございます。
  轟音をたてて崩れ落ちる氷河は、迫力満点です。いつまで見ていても飽きることはありませんでした。本当はそこで、pedaruさんやパルファンさんがなされている様にスケッチでもすればよかったのですが、轟音が頻繁に聞こえ、そのたびに氷河崩落の場所を探したりで落ち着いてスケッチを楽しむ雰囲気ではありませんでした(汗)。
  

• パルファンさん 2012/02/11 22:36:55

  自然の威力

  こんばんは〜
  
  youさんの行動範囲の広さには感服します。
  とうとう南ア最先端まで！　しかも氷河トレッキングとは〜
  
  氷河の崩落瞬間を捉えるなど、すごい迫力ですね。
  その音は想像できないのですが・・喩えればどんななのかなぁ〜
  自然の為せる様々な現象をごらんになり、身の引き締まる思いを持たれたことでしょうね。
  
  中々見ることのできない、素晴らしい旅行記、ありがとうございました。
  
  パルファン
  

  youさん からの返信 2012/02/12 15:58:20

  RE: 自然の威力

  パルファンさん
  メッセージ有難うございます。
  そうなんです、特に氷河の上を実際に自分の足で歩いて、氷河の上を吹き抜ける風を感じながら、悠久の時が創りだした自然の芸術を目の当たりにして、身の引き締まる思いでした。旅行記ご覧いただき、同じ思いを感じていただきうれしいです。