クリスマスシーズンのフランスを巡る旅（7）エーグイスハイム（Eguisheim）

2011/12/08 - 2011/12/12

アルザスの村めぐり、ラストはエーグイスハイムという村を訪れます。前の訪問地リクヴィールから、一旦バスでこの地方の拠点となるコルマールに行き、そこからバスを乗り換えて・・・、という予定でしたが、乗り継ぎ時間は５分しかなく、バスの遅れによって当然のごとく乗り継ぎは失敗です。もちろんそんな事は想定内なので、徒歩用の地図も用意していました。といっても、例によってグーグルマップですが・・・。

エリア エーグイスハイム(フランス)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 2.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩
• 航空会社: JAL
• 旅行の手配内容: 個別手配

タクシー、という手もあったのですが、私はあまり旅でタクシーは使わない派なので、敢えて推定約１時間十数分の徒歩を選択しました。しかしこの選択は間違いだったようです。途中で完全に道を間違えていることに気付き、予定ルートを変更したのですが、これが車がビュンビュン走っている道で、まあ路肩が広いので歩くのは大丈夫だったんですが、ロータリーを横断するのが超難関でした。そんな苦難を乗り越え、ようやくエーグイスハイムの村が見えてきました。

帰りも徒歩、というのはさすがに御免蒙りたいので、まずはバス停を探して帰りのバスの時間を念入りに確認してから、村の中心部へと向かいます。人通りはリクヴィールほどではないものの割と多めです。肝心の村の風景ですが、それはもう見事です。小さめのかわいらしい感じの家が、ずっと彼方まで並んでいます。写真の場所は上り坂と下り坂の分岐点になっていて、立体感が加わった面白い風景になっています。

上り坂の方を進んでみたところです。どこまで歩いても、美しい家並みが続いています。

こちらは下り坂の方です。どちらかといえば、生活感の感じられる風景です。

村の広場の周辺には、比較的大きな建物も立っています。クリスマスの飾りつけも見られます。

この村でも、小規模ながらもクリスマス市をやっていて、人々で賑わっています。

クリスマス市というのは、この時期だけ屋台を運んできて営業しているので、基本的にどこの町でも同じようなもの、と思っていたんですが、このエーグイスハイムでは、小さな広場に市がすっぽり収まっているからなのかもしれませんが、不思議なほどに周囲の風景と一体感があり、まるでこれがこの村の日常の風景であるかのように感じました。

小雨が降り、夕暮れ時が近付く薄暗い村の中で、ささやかに灯り始めたイルミネーション、屋台の品物を照らし出す証明、そして市を楽しむ人々の熱気、そういったものが何だかとても暖かく感じられて、この何気ない光景に、思いがけず心を動かされました。

再び路地裏巡りへ、所々にクリスマスの飾りつけも見られますが、どちらかといえば控えめな感じです。

目に映る範囲がすべて、昔ながらの美しい家並みで占められていて、ありきたりな言い方ですが、「タイムスリップしたような感じ」というのが半端じゃないです。このままずっと道を歩いていきたいところなんですが、帰りのバスの都合上、この村に滞在できる時間は１時間足らずしかありません。あらためてタクシーを使わなかったことを後悔してしまいます。タクシーで来ていたら、あと１時間は粘れたはずなのに・・・。

無情にも、帰らなければならない時間がやってきました。こちらのバスは、クリスマス時季限定の臨時バスです。このバスを事前にネットで見つけておいたおかげで、だいぶスケジュールの組み立てに幅を持たせることができました。行きもこのバスに間に合っていれば・・・、などと後悔が尽きないのも、それだけこの村が素晴らしかったという証拠と考えるしかありません。村めぐりの締めくくりにふさわしい、本当に素敵な村でした。