2011/05/13 - 2011/05/19
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アルデバランさん
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エディンバラ城と言ったら堅固な要塞、遮るもののない展望、静かに佇むSt.マーガレット礼拝堂、モンス・メグ等等色々あるけど、
クラウン・スクエアに面して建つロイヤル・パレスなどの四方の建物、そしてそこに保管されたスコットランドそのものと言える「運命の石」などのお宝。
建物はリフォームを加えられ往時の姿はないけど、刻まれた歴史はいささかも揺るぎません。
この核心部をじっくり見てまわりましょう。ついでにワン・オクロック・ガンも…
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
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-
そしてロイヤルパレス
ここまで見たエディンバラ城はST.マーガレット礼拝堂を除き、要塞・軍事施設としての機能だけだったけど、いよいよ王城としての城です。 -
北側建物
かつての王たちはここよりホリールード宮殿を好んだので、ここにあったST メアリー教会は倉庫、北兵舎を経て今は大戦戦没者のためのスコットランド国立戦争記念館となってます。 -
フォアウオール砲台の胸壁のうえに建つのはバーベキュー用のコンロではありません。
のろし用のバスケットです。 -
なぜかここでもスコット・モニュメントに照準を合わせてます。
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籠城するに水は絶対ですから、こんな岩山の天辺でも井戸があります。随分深く掘ってるんでしょうね
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ハーフムーン砲台の半円形のカーブは外側から見ると秀麗なアクセントになってますが、砲台に立つとただの半円形です。
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そして城壁の彼方に目をやれば「アーサーズ・シート」
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では、では…
「1615」の銘が輝くロイヤルパレスのあるクラウン・スクエアに入ってみましょう。
でも、1615年ってなんかあったっけ?
日本じゃあ大阪夏の陣だけど… -
クラウン・スクエアに入ってメインのロイヤルパレス、グレートホールは後のお楽しみ。
まずはスコットランド国立戦争記念館です。 -
入り口左右にスコットランドの守り神、ライオンと…
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これまたスコットランド王室の象徴、ユニコーンが盾を構えて出迎えます。
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社会化見学なのか中には中学生ぐらいの子供たちが大勢いました。
場所が場所だけに皆、静かに戦争でなくなった人々の名簿を黙々と括っており、厳粛な気持ちになりました。 -
「スコットランド国立戦争記念館」(左)とロイヤルパレス(右)はクラウン・スクエアの一角を占め不思議なアーチで繋がってます。
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次はいよいよ核心部のロイヤルパレスです。
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入るとすぐに現女王のエリザベス2世まで延々と続くスコットランド王室の系譜をアザミをあしらって表示してあります。
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残念ながらこの先は写真は禁止です。
ロイヤルパレスにあるお宝といえば、たんすの奥にホコリにまみれて忘れられていた三種の神器のオーナー・オブ・スコットランド
(なんせスコットランド人ときたら股のまえの財布を膨らます以外はみな忘ちゃうから)と… -
エドワード1世に奪われて700年の長い間イングランドに人質になっていたスクーンのストーン(スコーンのストーンじゃないよ)いわゆる「運命の石」などを見て出てきたのがこの部屋。
スコットランド女王メアリーの居間 -
暖炉の上には数奇な運命をたどった悲劇の女王、クイーン・メアリーの肖像画です。
スコットランドを追われたメアリーはイングランドのエリザベス女王を頼ったんだけど、この従姉妹は王位を狙らわれてると思ったのか冷たかったんだよね。実際に正統性はメアリーのほうにあったから。
監禁し挙句の果ての斬首刑。なんて残酷な… -
「メアリー女王の居間」に続く小部屋
この小部屋こそ、ここロイヤルパレスで最も重要な「女王の寝室」
ここでスコットランド女王メアリーは、かのジェームス6世(イングランドではジェームス1世)を1566年に出産しました。 -
天井のMRは女王メアリー
IRは息子のジェームス6世(ジェームス1世)ですね。 -
スコットランド王ジェームス6世はイングランドでエリザベス1世が亡くなると37歳でイングランド王も兼ねた。
なんせ母ちゃんのスコットランド女王メアリーはテューダー朝の血を引く、れっきとした後継者だったんだけどなんせエリザベスの方が一枚上手でした…
イングランドに旅立つときにセント・ジャイルズ教会の前で群集に向かって
「3年ごとに帰って身分の低いものにも喜んで会う」と大見得切ったけど、
よっぽどロンドンのソーホーが気にいったんだか、死ぬまでに1回しか帰ってこなかったんだよね… -
でもエディンバラの臣下は生真面目で、ジェームス6世が10数年ぶりに帰ってくるちゅうんで、荒れ果てていたロイヤル・パレスを徹底的に改修したんですね。
このLAICH HALLのように。
50周年記念として、ここでジェームス6世は51歳のお誕生会を盛大にやってもらったようです…
(最近またキレイに改修したということだけど) -
では次
グレート・ホール行ってみましょうか… -
グレート・ホールは儀式用の大広間です。
1511年の建造ですが何度も改築されてます。
このどでかい暖炉も後付だそうです。
右上には覗き穴が見えます。 -
微妙に首をかしげた鎧兜やら
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ずらりと並んだ剣の数々
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こういう、保管方法があったんですね
こんなのが壁のいたる所に…
クルクルと目がまわります。 -
入り口に立てかけてあったこれは何に使うのでしょうか…
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入り口のおしゃれな欄間も改築後のものでしょう。
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中側から見ると入口は欄間だけでなく大きな仕切り壁一面が木製です。
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で、このグレートホールの売りは何かと言うと…
「壁に展示のあまたの剣や銃だ」というマニアもいますが、
なんと言ってもこの「天井のトラス」です。
ハンマービーム天井ですね。
日本でハンマービームと言ったら日本女子大成瀬講堂ですがずいぶん違います。 -
ハンマービーム袈構というと高い天井や広い空間を作る目的でもちいられますが、
グレートホールの場合は当然空間や高さも確保されてますが、さらに小屋組みを見せる装飾的な意味合いが強かったんではないかと思います。
片持ち梁(ハンマービーム)の水平材を支えるブレースも凝った形です。 -
Wall-Postをささえる持ち送り(Stone Corbel)には色んな装飾が施されてます。
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「王冠」と赤ライオンの立ち姿はスコットランド王室の「紋章」です。
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12時50分になりました。
グレートホール見学を中断してアーガイル砲台に戻ります。
お目当てはワン・オクロック・ガン。
今やおそしと1時の発射を待つ約150名の群衆… -
遠足でしょうか小学生たちのグループはかなり遠巻きに見てます。
きっと先生が「大きな音だからこのあたりで」と言ったんでしょうね。 -
係りのヘンリー軍曹(仮名)がもったいぶって重々しく配置につきます。
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ヘンリー軍曹(仮名)は空砲を装填します。
あくまでも、もったいぶって厳粛に… -
ヘンリー軍曹(仮名)は一度戻ってまた出てきました。
150名の大群衆が固唾をのんで見守る中、
この後、105ミリ榴弾砲の砲身がグイ〜ンと上がって… -
1時ジャストに発砲!
想像よりはるかに軽い「ばあ〜ん」という乾いた射撃音が響きました。
音量は大口径の拳銃の発砲音とそんなに変わりません。
火薬の量は予算の関係なのか1/10ぐらいなんでしょうね。
エディンバラ城の目玉とはいえいささか拍子抜けです…
そりゃそうだよねこんな至近距離で見学できるんだもの -
ワン・オクロック・ガンを見てそのまま出口に向かっても良かったけど、
しつこく、クラウン・スクエアに戻ります。まだ途中だったから…
ロイヤル・パレスの対面に建つのはクイーン・アン棟です。
かつて、ここはモンス・メグが保管されていたガンハウスと言う建物があったそうです。
モンス・メグはその当時から特別待遇だったんですね。
その後兵舎が建てられ現在はカフェとして利用されてます。 -
クイーン・アン棟の横から、岩山をくり貫いた地下に下ります。
ちょうど、クラウン・スクエアの真下あたりになるのでしょうか。 -
一見倉庫のようです。
実際に食料保管庫としても使われたはずです。
なんせ地下で涼しいから… -
地下にあるのは捕虜収容所です。
スペイン継承戦争とかナポレオン戦争とか、数多の戦争の捕虜がここで収容生活を送ったようです。
衣類やハンモックそして汗臭さまでリアルに演出してます。 -
1688年の名誉革命は平和裏にオランダからオレンジ公ウィリアムを迎えたんだけど、
この代償は大きかったんだよね、イギリスにとって。
なんせ、オランダ時代のウィリアムとフランスのルイ14世は宿命のライバルだったから、
このあと100年以上フランスを敵にまわして戦争に次ぐ戦争…
おかげでこのスコットランドでも北海辺りで捕まった敵を収容する施設が必要だったんだね。 -
なにやら木製のドアが展示してありました。
目を凝らすと、
落書きのようにいろいろ彫ってあります。
7年戦争、アメリカ独立戦争、ナポレオン戦争での捕虜の仕業のようです。
他にすることないからね… -
こちらはグレートホールの真下あたりの地下にある戦争犯罪者の監獄です。
先ほどの捕虜収容所に比べれば個室だし雲泥の差ですね。 -
岩山の監獄、監獄ロックでちょいと寝そべってみました…
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最後に出口に向かう途中で、落とし格子の門の上に建つアーガイルタワーに入ってみました。
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1880年代に門の上に増築されたといいますが、一体何の目的で増築したんでしょう…
中にはエディンバラ城の模型が部屋の真ん中に置いてあるだけでした。 -
アーガイルタワーの内壁には増築案で不採用のプランが色々展示されてました…
9時半に入場して4時間以上が経過しました。
タップリ時間をかけたのでそろそろロイヤルマイルをぶらぶらしながらホーリールード宮殿に向かいましょう。
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