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 <br />2011年6月16日(木)<br /><br /><br />カーナビは、触れれば何とかなるだろうと安易に考えていたのだが、しばらくあちこち動かして見た後、私の能力では歯が立たないことが分かった。<br /><br />そこで人の力を借りようと、レンタカー駐車場の番をしている男に、助けを借りる。<br /><br />彼は親切に見てくれたが、間もなくお手上げだった。<br /><br /><br />その原因は、カーナビの使用言語が、フランス語、英語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語の、何れでもないことだった。<br /><br />そこで私はそのことに気付き、カーナビの用語をフランス語に変えるよう、車を貸してくれたハーツの人に頼もうと、再びレンタカーの受付まで戻る。<br /><br />しかし受付の人は「私にはどうしていいのか判らない」と、素気無い返事だった。<br /><br /><br />いよいよ私は、地図もなくカーナビも動かないまま、もう暗くなった雨の道を手さぐりに、30キロ余り離れたホテルに向かうしかなかった。<br /><br />空港から案内板を頼りにフランス方向に向かうと、「アヌシー」「シャモニー」と言う表示が現われる。<br /><br />「私の向かうべき方向はレマン湖沿い、すなわち東なのに、これでは南に行ってしまう。方向違いだ」<br /><br /><br />そう考えながらも、次善の策が頭に浮かばない。<br /><br />国境まで来てしまって、ここで税関の人に教えてもらおうと、車を止めた。<br /><br />だがずぶ濡れで飛び込んだ税関の人が、一生懸命教えてくれる道が、知らない地名がたくさん出てきて、土地感のない私には判らない。<br /><br /><br />万策尽きて、もうどうしていいのか・・・。<br /><br />と、そこで家内は、見事な手を打った。<br /><br /><br />そこに止まった人の良さそうなトラックの運転士を、半ば強引に口説き落として、連れて来たのだった。<br /><br />迷惑顔にやって来た運転士も、私の真剣な表情を見て、情勢を掴んだらしい。<br /><br />彼自身も半身ずぶ濡れになりながら運転台に首を突っ込み、わが車のカーナビを触ってくれた。<br /><br /><br />彼はフランス語はだめで、英語の方ことを話しながら、ブツブツ言っている。<br /><br />「こんな言葉見たことがない」<br /><br />と言っているようだ。<br /><br />しかし言葉は判らないまま、感に頼って彼はカーナビに、何とかホテルの住所を入れようとしている。<br /><br /><br />時々絶望感で怒り顔になり、その都度私の心は真っ暗になる。<br /><br />私は彼の根気が続くことを、神に祈るのみだ。<br /><br /><br />「もうほとんど駄目」<br /><br /><br />諦め始めていたころ、彼の表情はパッと明るくなった。<br /><br />「バァンザ〜イ!」<br /><br />これでとにかく行き先のホテルに向かい、カーナビは繋がったのだ。<br /><br />カーナビの通りの道を辿れば、ホテルに行きつくことが出来るのだ。<br /><br />「救われた〜!」<br /><br /><br />愛想のない五十がらみのトラック運転士だったが、私にはまさに救いの神だった。<br /><br />私は渾身の力を振り絞って、全力で彼に感謝の言葉を捧げる。<br /><br /><br />添付の写真は三日後の6月19日、モンブランから30キロほど手前のコルドンで撮影したもの。<br /><br />地元の古老も初めて見たと言う、雄大な虹のショー。<br /><br />そのしばらく後雲が割れて、その隙間から黄金に輝くモンブラン。<br /><br />感激の連続に、全身が震える。<br /><br /><br />読み易い「片瀬貴文の記録」http://blog.alc.co.jp/d/2001114もご訪問下さい。<br /><br />「ソフィさんの旅行ブログ」http://4travel.jp/traveler/katase/には、この記事に関連した写真があります。<br /><br /><br />(2011.7.8 片瀬貴文)<br />

モンブランドライブ【A06】最後の頼りカーナビが動かない万時休す!

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2011/06/16 - 2011/06/16

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5

ソフィ

ソフィさん


2011年6月16日(木)


カーナビは、触れれば何とかなるだろうと安易に考えていたのだが、しばらくあちこち動かして見た後、私の能力では歯が立たないことが分かった。

そこで人の力を借りようと、レンタカー駐車場の番をしている男に、助けを借りる。

彼は親切に見てくれたが、間もなくお手上げだった。


その原因は、カーナビの使用言語が、フランス語、英語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語の、何れでもないことだった。

そこで私はそのことに気付き、カーナビの用語をフランス語に変えるよう、車を貸してくれたハーツの人に頼もうと、再びレンタカーの受付まで戻る。

しかし受付の人は「私にはどうしていいのか判らない」と、素気無い返事だった。


いよいよ私は、地図もなくカーナビも動かないまま、もう暗くなった雨の道を手さぐりに、30キロ余り離れたホテルに向かうしかなかった。

空港から案内板を頼りにフランス方向に向かうと、「アヌシー」「シャモニー」と言う表示が現われる。

「私の向かうべき方向はレマン湖沿い、すなわち東なのに、これでは南に行ってしまう。方向違いだ」


そう考えながらも、次善の策が頭に浮かばない。

国境まで来てしまって、ここで税関の人に教えてもらおうと、車を止めた。

だがずぶ濡れで飛び込んだ税関の人が、一生懸命教えてくれる道が、知らない地名がたくさん出てきて、土地感のない私には判らない。


万策尽きて、もうどうしていいのか・・・。

と、そこで家内は、見事な手を打った。


そこに止まった人の良さそうなトラックの運転士を、半ば強引に口説き落として、連れて来たのだった。

迷惑顔にやって来た運転士も、私の真剣な表情を見て、情勢を掴んだらしい。

彼自身も半身ずぶ濡れになりながら運転台に首を突っ込み、わが車のカーナビを触ってくれた。


彼はフランス語はだめで、英語の方ことを話しながら、ブツブツ言っている。

「こんな言葉見たことがない」

と言っているようだ。

しかし言葉は判らないまま、感に頼って彼はカーナビに、何とかホテルの住所を入れようとしている。


時々絶望感で怒り顔になり、その都度私の心は真っ暗になる。

私は彼の根気が続くことを、神に祈るのみだ。


「もうほとんど駄目」


諦め始めていたころ、彼の表情はパッと明るくなった。

「バァンザ〜イ!」

これでとにかく行き先のホテルに向かい、カーナビは繋がったのだ。

カーナビの通りの道を辿れば、ホテルに行きつくことが出来るのだ。

「救われた〜!」


愛想のない五十がらみのトラック運転士だったが、私にはまさに救いの神だった。

私は渾身の力を振り絞って、全力で彼に感謝の言葉を捧げる。


添付の写真は三日後の6月19日、モンブランから30キロほど手前のコルドンで撮影したもの。

地元の古老も初めて見たと言う、雄大な虹のショー。

そのしばらく後雲が割れて、その隙間から黄金に輝くモンブラン。

感激の連続に、全身が震える。


読み易い「片瀬貴文の記録」http://blog.alc.co.jp/d/2001114もご訪問下さい。

「ソフィさんの旅行ブログ」http://4travel.jp/traveler/katase/には、この記事に関連した写真があります。


(2011.7.8 片瀬貴文)

旅行の満足度
3.5
交通
2.0
同行者
カップル・夫婦
交通手段
レンタカー
旅行の手配内容
個別手配
  • もうモンブランが<br />顔を出しそうだ<br />(以下6月19日コルドンにて)

    もうモンブランが
    顔を出しそうだ
    (以下6月19日コルドンにて)

  • モンブランと並んで<br />虹も共演

    モンブランと並んで
    虹も共演

  • モンブランの頂きが<br />もう少しで見える

    モンブランの頂きが
    もう少しで見える

  • モンブランが<br />夕日で黄金に輝く

    モンブランが
    夕日で黄金に輝く

  • 夕日に輝くモンブランを見ながら<br />食卓には美味しそうなデザートが

    夕日に輝くモンブランを見ながら
    食卓には美味しそうなデザートが

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