2011/04/09 - 2011/04/09
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まみさん
東京ではウィークディのうちにいよいよ桜が満開を迎えたようです。
3月のあの震災の後だからこそ、余計に焦がれていたかもしれません。
だけど週末の天気はまたもやパッとしません。
申し分のない晴天で、目の覚めるような満開のときに桜並木道を歩いて写真を撮りたいと思うのに、そのチャンスは今年も恵まれそうにない予感。
某氏の発言の影響もあると思いますが、震災後の自粛・賛成反対議論は、もしかしたら花見の今がピークかも!?
良くも悪くも桜はそれだけ日本人の心を大きく占めているのだろうと思うから。
この週末、遠出できる土曜の天気は日曜よりさらに悪く、天気予報では日中は雨とも出ました。
それならいっそ、室内の花見を続投しようと思い、先週の4月2日に引き続き、東京国立博物館で「博物館でお花見」しました。
東京国立博物館では、今度こそ桜モチーフの作品のスタンプラリーにチャレンジしてみることにしました。
達成したときにもらえるオリジナル缶バッジが欲しいからではなく、そうすることで桜モチーフの作品を見逃しにくくなると思ったからです。
でも結果的には、2階の「日本美術の流れ」の第1室目から10室目までしか回れなかったのて、13室目にあったはずの最後の5つ目のスタンプを押すことはできませんでした。
また、展示の入れ替えが多いと先週感じたのは、2階よりむしろ1階のジャンル別の展示室の方だったようです。
日本美術の時代を追った代表的な作品を並べた2階は、1月に「博物館に初もうで」したときに見たり写真を撮った覚えがあるものが多かったです。
でも、桜モチーフの作品はこのときのために入れ替えしたもののようでしたし、1月にはスルーせざるを得なかった作品を今回じっくり見ることができました。
ぜひ写真に撮りたった桜モチーフの作品の中には撮影禁止のものもあって残念でしたが、代わりにこの目でじっくり見てきました。
博物館の作品は写真を撮るためのものではなく、本来は自分の目で眺めるものなんですけどね。
数少ない撮影禁止のものを除けば、それ以外は心ゆくまで撮れたのだから、十分贅沢でした。
<これまでの上野の東京国立博物館の旅行記>
2011年4月2日
「東京国立博物館「博物館でお花見を」(2)漆器にみる桜とパンダ・桜景気!?」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10557213
2011年1月15日
「観劇ついでに新春の上野公園(3)東京国立博物館に初もうで───美術の中の陽気なウサギたち」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10538000
「観劇ついでに新春の上野公園(4)東京国立博物館で日本の美の源流をふり返る」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10538004
2010年3月6日
「雨の週末の上野公園は東京国立博物館へ(1)長谷川等伯にうなった後、縄文と埴輪のエナジーに触れる」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10436635/
「雨の週末の上野公園は東京国立博物館へ(2)おひなさまと人形の魂に触れた後、神韻SHEN YUN公演にしびれる」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10436640/
2010年2月11日
「ペンギンのお散歩と冬ぼたんと土偶が見たくて木曜日の祝日は上野公園へ(1)寒桜の咲く冬の上野公園と国宝土偶展」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10428523/
2008年4月1日
「念願の桜の季節の上野公園(1)提灯桜通りの桜トンネルと東京国立博物館・常設展「博物館でお花見を」」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10230308/
この週末を迎える前の4月7日木曜日の真夜中近くに起きた地震では、3月11日のあの震災のときのように揺れていた時間が長くて、我が家の近辺はたったの震度2ですみましたが、それでもかなり怖い思いをしました。
しかも津波も発生して、復旧のきざしが見え初めていたところへの、追い打ちをかけるような仕打ち。
週末の花見を楽しみにしていた気持ちをぺしゃんこにされました。
その後も、4月11日に発生した最大震度6の余震を含め、震災から1ヶ月の間で今までにないたくさんの地震が続いています。
数多くあった地震の中には、あったことに気付かなかったものもあれば、地震そのものより地震後の影響を思って怖くて不安な思いもしました。
過剰な自粛には反対している私でもそのたびに、自粛する以前に、前向きになろうと思う気分が萎えてしまいます。
福島原発事故も、4月12日、深刻度がついにチェルノヴィリの事故と同列の最悪レベルに判定し直されてしまい、現場から十分に離れたところにいるのに落ち着かなくなります。
何もできないのに、不安だけは募ります。
でも、だからこそ、他の人が一定の配慮をしつつ、楽しい話題をふるのには反対しません。むしろそこから元気がもらえそうな気がします。
原発事故自体の後付け評価が今さら上がったからといって、それに対しては私が何かできるわけでもなく、地震そのものについても、最中の精神的なショックや一時的な被害はともあれ、結果的に見れば、私自身の生活への被害の影響は小さくてすんだのでから、悶々と後ろ向き思考のスパイラルに陥って、自分で自分を痛めつける必要はないはず───。
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桜モチーフの第一点目、第2室目にある国宝「花下遊楽図屏風」の解説
東京国立博物館の本館2階の第2室目は国宝展示室で、だいたい1ヶ月くらいの展示期間で作品が入れ替わっています。
これはチラシで紹介されていたけれど先週見損ねた桜モチーフの作品の一つです。
リベンジが叶いました。
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/21777764/src.html
関連の旅行記
「東京国立博物館「博物館でお花見を」(2)漆器にみる桜とパンダ・桜景気!?」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10557213/
ちなみに第1室目の「日本美術のあけぼの」や「仏教の興隆」は1月に「博物館で初もうで」したときにしっかり鑑賞したので、今回はスルーしました。
関連の旅行記
「観劇ついでに新春の上野公園(4)東京国立博物館で日本の美の源流をふり返る」(2011年1月15日)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10538004 -
桜モチーフの国宝の「花下遊楽図屏風」狩野長信・筆/安土桃山〜江戸時代・17世紀の一部より
桜の下に、たおやかな美女2人。 -
桜モチーフの国宝の「花下遊楽図屏風」狩野長信・筆/安土桃山〜江戸時代・17世紀の一部より
踊りを披露する一団と、それを桜と共に楽しむ貴婦人。 -
第3室:宮廷の美術の展示より
国宝の扇面(せんめん)法華経冊子
桜モチーフの作品ではなくても惹かれた作品があれば、カメラに収めておくことにしました。
「扇の料紙(りょうし)に法華経の経文を書写したもの。扇の下絵の題材は、貴族から市政の人々のすがた、あるいは花鳥や風景画におよぶ。料紙にはさまざまな形態の金銀箔、墨流しなどによる装飾があり、たいへん美しい。平安末期の王朝貴族の美意識をよく表す逸品である。」
(展示の解説より) -
国宝の扇面(せんめん)法華経冊子の右半分
つややかな髪の少女たち。
まだ幼い紫の上を連想しました。 -
第3室:禅と水墨画の展示より
室町時代・15〜16世紀の「花鳥図」の部分
つぶらな瞳が捉えるのは獲物かな。 -
室町時代・15〜16世紀の「花鳥図」の掛け軸の全体
空間構成がステキです。
写真を撮るときのお手本にもなると思います。 -
第4室:茶の美術の展示より
魚屋茶碗・銘「さわらび」/朝鮮より朝鮮時代・16〜17世紀
なんともいえない色の変化と、シンプルで美しい形に惹かれました。
「見込みの浅い平魚屋(ひらととや)茶碗。桐箱の蓋裏に小堀政峯(1689〜1761)が『金塊和歌集』の源実朝の歌「さわらびの もえいづる春に成りぬれば のべのかすみもたなびきにけり」を記しており、豊かな釉(ゆう)の景色を春の霞に見立てて名付けられた銘であることが知られる。」
(展示の解説より) -
第4室:茶の美術の展示より
黒楽茶枠・銘「かのこ斑」一入(1640〜96)作/江戸時代・17世紀
色つやと形の愛らしさに惹かれました。
「一入(1640〜96)は道入の跡を継ぎ、朱釉を完成させたことで知られる。黒い釉薬の中に現れては消える朱斑は、一入が生み出した新しい表現であった。銘の「かのこ斑」は、朱斑による景色を「鹿の子」の背の斑に見立てて名付けられたのであろう。」
(展示の解説より) -
第4室:茶の美術の展示より
志野茶椀・銘「振袖」美濃/安土桃山〜江戸時代・16〜17世紀
すごく好みの茶碗です。
私って茶碗を見るのが好きなんだなぁとしみじみ。
もちろん、これで美味しいお茶をいただけたら、もっとステキ。
「岐阜県土岐市・可児氏などに広がる美濃焼では、16世紀末に白い長石釉に鉄絵で日本初の下絵付けを行なう志野を作り出した。この茶碗は、銹(さび)絵で薄(すすき)などを描き、釉の下からほのかに緋色が現われ、桃山時代の志野ならではの瀟洒な美しさを見せている。」
(展示の解説より) -
志野茶椀・銘「振袖」を真横から見たところ
じっと眺めていると、模様が植物に見えてくるよう。 -
第4室:茶の美術の展示より
染付花卉(かき)図角徳利・伊万里/江戸時代・17世紀
四角い徳利なんて面白いです。 -
第5質:武士の装いの展示より
桜モチーフの「銀包桜樹文合口」江戸時代・19世紀
これもチラシにあった桜モチーフ作品の一つです。
細かい技法に感嘆しました。
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/21777764/src.html
関連の旅行記
「東京国立博物館「博物館でお花見を」(2)漆器にみる桜とパンダ・桜景気!?」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10557213/
「銀の板で包んだ鞘に、桜の樹と枝に張られ鈴付の縄を彫っている。目貫は金の桜の枝の容彫(かたほり)、鞘に挿し添えられている笄は赤銅魚子地(しゃくどうななこじ)に金で桜樹と蝶をあらわしている。金具は後藤一乗(1791〜1876)の作で、小松城主酒井忠義から孝明天皇に献上された。」
(展示の解説より) -
桜モチーフの「銀包桜樹文合口」の一部
散る桜は短く華やかに生きる武士の生き様の象徴……!? -
第5質:武士の装いの展示より
桜モチーフの「桜花分兵庫鎖太刀」(太刀・銘・備前国友成の拵)/江戸時代・19世紀
これも驚くほどおしゃれでした。
「柄・鞘とも一面に桜の花を彫り、その中に「盛りなる花はちるともかくわしき、かをりはとほくつたへさらめや」の和歌を赤銅象嵌としている。幕末の水戸藩主徳川斉昭の太刀で、金具は水戸で活躍した金工北川北仙の作である。」
(展示の解説より) -
桜モチーフの「桜花分兵庫鎖太刀」
凝ってます……。 -
桜モチーフの「桜花分兵庫鎖太刀」
真ん中の部分です。 -
2階の窓から見た庭園の様子
転合庵と池が見えました。
桜が満開です。
特に、池の手前のショウフクジサクラが見事でした。
写真では右端にちょっとしかファインダーの中に入れられませんでしたが。
ああ、やっぱり博物館に入る前に、庭園に行くんだった……と後悔しかけましたが、すぐにでも行きたい気持ちをぐっとおさえて、展示作品の鑑賞を続けました。
しばらくすると、また目の前の作品に夢中になりましたが、閉館前に少しだけ、庭園に行く時間を残すことは忘れませんでした。 -
第7室:屏風と襖絵より
「花鳥図屏風」岡本秋暉(おかもとしゅうき)(1807〜62)筆/江戸時代・嘉永7年(1854)の一部
手前の花は牡丹かと思っていたのですが、確かに薔薇です。
薔薇もこうして見るとずいぶん和風なイメージになるものです。
「秋暉は、幕末の画家で、小田原藩主大久保家に仕えた。写実的で精緻な表現を基調に装飾性が加味された花鳥画を得意とした。背景を水面のみで処理して、薔薇と白梅と岩、鵜や鴨などを描き込み、構図の平明さを目指した作品となっている。」
(展示の解説より) -
岡本秋暉・筆の「花鳥図屏風」の一部
今にも飛び立ちそうな鳥のぷっくりおなかが可愛いです。
ああ、今年も鳥と梅や桜が一緒の写真は撮れませんでした……。
鳥の写真はむずかしい! -
第7室:屏風と襖絵の展示より
重要文化財の「西湖春景銭塘(せんとう)観潮図屏風」池大雅(いけのたいが)(1723〜76)筆/江戸時代・18世紀の一部
こういう絵の中の景色を歩いている自分を想像するのはとても楽しいです。
ブリューゲルのこまっかーい風景画を見ているときの楽しさに通じます。
「中国浙江省杭州市の西にある湖、西湖は、古来、山紫水明で知られ、画題に好んで取り上げられた。左には、杭州湾に注ぐ銭塘江が旧暦八月の満潮期に高潮(海水の大逆流)を招く景観を描く。大雅は、この雄大な景観を独特の色彩表現によって描いている。」
(展示の解説より) -
重要文化財の「西湖春景銭塘観潮図屏風」の一部
荒々しい岩山と、ほっとするような湖畔の家。
湖畔の家は高床式でしょうか。 -
重要文化財の「西湖春景銭塘観潮図屏風」の一部
木の葉のように頼りなげ舟が行く、湖の景色。
この舟の存在で静寂さと湖の雄大さが強調されているようです。 -
重要文化財の「西湖春景銭塘観潮図屏風」の一部
幽玄の世界。
屏風はこうやって気に入った部分だけを切り取って、一枚の絵のように撮影するのが面白いです。
ちなみに、この第7室では、桜モチーフ・リベンジ中、1番楽しみにしていた「吉野山」の屏風絵がありましたが、残念ながら撮影禁止でした。
じっくりとこの目で見てきました。
記憶は時と共に薄れてしまうけれど、すてきだなぁと思った感動した気持ちは残ります。
チラシには吉野山図屏風の写真があります。
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/21777764/src.html
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「東京国立博物館「博物館でお花見を」(2)漆器にみる桜とパンダ・桜景気!?」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10557213/ -
第8室:暮らしの調度の展示より
「檜扇」江戸時代・19世紀
平安時代の宮廷の女房が着ていた十二単の隣に展示してありました。
「江戸時代の檜扇(ひおうぎ)は、檜の薄板を重ね、表に雲に松竹梅模様、裏に雲に鳥蝶が舞う模様を彩色し、両褄には松梅を象った糸花と6色の飾り糸がつく。蝶と鳥の金具を要隠しとする。女房装束を着用する際には、閉じて飾り糸を扇に巻きつけた状態で携帯する。」
(展示の解説より) -
檜扇の隣に展示されていた、お雛様の飾り!?
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第8室:暮らしの調度の展示より
「椿蒔絵硯箱」江戸時代・19世紀
先週、桜モチーフの蒔絵漆器をたっぷり鑑賞したはずですが、それでもやっぱり、あるいはそれだからやっぱり、蒔絵に惹かれてしまいます。
「表面は黒漆として、金の高蒔絵で椿の幹を、螺鈿で春の花を表わす。それぞれに材料を違えることにより、巧妙に質感を分けて表現している。大きな格子文様に椿を合わせた、モダンな意匠感覚を特色とする作品である。」
(展示の解説より) -
第8室:暮らしの調度の展示より
「梅枝短冊蒔絵硯箱」江戸時代・19世紀
筆置きの底の山景もすばらしいです。 -
第8室:暮らしの調度の展示より
「松竹梅鶴蒔絵料紙硯箱」江戸時代・天保15年(1844)
あからさまにめでたい派手な図柄ですが、この色調と単色であることで渋みが出て、心にしみます。
「大名らが湯島聖堂に献納した釈奠(しゃくてん)器には、慶賀の意味が込められたためか吉祥文様の作品が多く、この料紙硯箱もその一つ。ただし釈奠器は中国風の器形をとるものが主流で、この料紙硯箱のような文房具や飲食器には、日本の通常の形式をとる例が若干見られる。」
(展示の解説より) -
第8室:暮らしの調度の展示より
「梅蒔絵硯箱」江戸時代・17世紀
漆器ってやっぱり桜より梅モチーフの方がしっくりくるのかしら。
「蓋表には金の高蒔絵や鉛の金具などを用いて梅の花枝を大きく表わしている。ここにみられる梅の文様は、光悦の謡本や和歌巻の料紙下絵などの図柄と相通じるものがあり、おそらくそれらを下敷きにして描かれたものであろう。」
(展示の解説より) -
第8室:暮らしの調度の展示より
桜モチーフの「色絵桜樹文十角鉢」江戸時代・18世紀
陶器には桜モチーフがたくさん!
この作品に使われた花で目立つのは菊のようですが……。 -
桜モチーフの「色絵桜樹文十角鉢」を横から見たところ
残念ながら桜モチーフは右奥で見づらくなっています。 -
第8室:暮らしの調度の展示より
「染付蜃気楼図稜花大皿」伊万里/江戸時代・19世紀
ハマグリのつむぐ夢@
斬新だけどステキな発想だなぁと思ったら、「蜃気楼」の語源になっていたとはびっくり。
「中国では大蛤(おおはまぐり)が吐き出す気によって蜃気楼があらわれると考えられていた。蜃とは大蛤のこと。目に見える蜃気楼を染付で描く一方、大蛤と波は型押しでレリーフ状にあらわされており、不可思議で幻想的な情景を巧みに表現している。」
(展示の解説より) -
第8室:暮らしの調度の展示より
桜モチーフの「色絵桜樹図皿」鍋島/江戸時代・18世紀
ああ、これぞ、今回「博物館で花見」のチラシや看板のメインモチーフの陶器です!
「春爛漫と咲き誇る桜の富貴な気分を、鍋島焼が発案した見込中央白抜きのアイデアによって図案化した作品。幹を屈曲させ、口縁に沿って一巡させ、見込全体を桜の花で覆い尽くす。桜花は花びら一枚一枚染付で骨描して丁寧に花赤と呼ばれる赤絵具で括っている。」
(展示の解説より) -
桜モチーフの「色絵桜樹図皿」鍋島
花芯のシベがぎっしりに描かれているので梅みたいですが、切り込みの入ったハート型の花びらは、いかにも桜です。
この絵皿の写真ももちろんチラシで桜モチーフ作品として紹介されていた一つです。
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/21777770/src.html
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「東京国立博物館「博物館でお花見を」(2)漆器にみる桜とパンダ・桜景気!?」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10557213/ -
第8室:暮らしの調度の展示より
桜モチーフの「色絵唐花文皿」鍋島/江戸時代・17〜18世紀
解説を読むまで桜に気付きませんでした。なるほど!
「鍋島焼の典型である木盃形の七寸皿。元禄6年(1693)以降の中央白抜きという画期的な意匠構成をとっている。周囲を五方割にして華麗な唐花で飾りながら、一転して中央の白抜き部分が桜花となつて現われ、鍋島焼の図案的な構図を代表する作品である。」
(展示の解説より) -
第8室:暮らしの調度の展示より
桜モチーフの「瓢形酒入(ひさごがたさけいれ)」船田一琴(1812〜63)作/江戸時代・天保14年(1843)
地の色合いと桜の美しさにドッキリしました。
「素銅と四分一(銅と銀の合金)を継ぎ合わせて瓢形に作り、肩には雲間の月を銀象眼で表わし、胴に鍍金の桜花を散らす。船田一琴は、幕末屈指の装剣名工であった後藤一乗の弟子。装剣金具の精緻巧妙な技術が、こうした大ぶりの彫金作品に発揮されている。」
(展示の解説より) -
第8室:暮らしの調度の展示より
「色絵絵替小角皿」永楽和全(1822〜96)作/江戸〜明治時代・19世紀
桜モチーフではないけれど、一連のシリーズのお皿が気に入りました。
「永楽和全は保全の長男で、永楽善五郎家十二代。江戸後期から明治にかけ活躍し、京都のほか九谷、岡崎などでも作陶を行っている。この作品は布目を効果的に使った独特の上絵付法を用いたもので、乾山の色絵角皿をもとにしながら独自の境地を開いている。」
(展示の解説より) -
永楽和全・作の「色絵絵替小角皿」
水面を泳ぐ水鳥に見えます。
右の方に桜の形が見えなくもないです。 -
永楽和全・作の「色絵絵替小角皿」
和風な幾何学模様@ -
第8室:暮らしの調度の展示より
「織部脚付角鉢」美濃/江戸時代・17世紀
とても現代的な絵柄に思えました。
さらにこの全体の形がとても気に入りました。
なんともいえない微妙な曲線が、手作りのぬくもりを感じさせます。
「緑と赤に塗り蹴られる鳴海織部のタイプは、織部の名かでも最も抽象的な意匠となるものが多い。この角鉢に白泥で描かれているものは吊るし柿とも草花とも見え、はたまたそのいずれでもないのかとも見える。それがまた織部の意匠ならではの面白さである。」
(展示の解説より) -
第8室:書画の展開の展示より
桜モチーフの「十二ヶ月花鳥図屏風」狩野永敬(1662〜1702)筆/江戸時代・17世紀の一部
見事な桜を眺めるのは雉のみ。
右隣は柳竹にウグイス。
「藤原定家が詠んだ正月から十二月まで各月を代表する花と鳥を各一首ずつ詠んだ合計24首の和歌「詠花鳥和歌各十二首」をもとに描かれた屏風。当時の貴族や大名たちにとって必須の教養であったこの和歌は、絵画や工芸作品にしばしば取り上げられた。」
(展示の解説より)
ネットでもととなっている和歌を調べてみました。
これは如月の「桜に雉」。
かり人のかすみにたどる春の日を
つまどふ雉のこゑにたつらん -
狩野永敬の「十二ヶ月花鳥図屏風」の一部
好みの箇所を適当に切り出したのですが、たぶんこれのもととなっている和歌は、右はたぶん皐月の「橘に水鳥」。
郭公なくやさ月のやどがほに
かならず匂う軒のたちばな
そして左の小船のあたりはたぶん、水無月の「撫子に鵜飼」。
みじか夜のう河にのぼるかがり火の
はやくすぎ行くみな月の空 -
狩野永敬の「十二ヶ月花鳥図屏風」の一部
優雅に空を舞う渡り鳥と、橋にぽつんと取り残されたような一羽。
これはたぶん、葉月の「萩に雁」の雁の部分だけを撮ったんだと思います。
ながめやる秋の半もすぎの戸に
まつほどしきる初かりの声 -
狩野永敬の「十二ヶ月花鳥図屏風」の一部
赤い月夜に、花に隠れるようにして身を休める鶴2羽。
これは神無月の「残菊に鶴」です。
神な月しも夜の菊のにほはずは
秋のかたみになにをおかまし -
狩野永敬の「十二ヶ月花鳥図屏風」の一部
月の見える、早春の景色。
モチーフとなった歌は、師走の「早梅に鴛鴦」でしょう。
色うづむかきねの雪の花ながら
年のこなたに匂ふ梅がえ -
狩野永敬の「十二ヶ月花鳥図屏風」の一部
梅と鴛鴦のシーンをさらにズームした写真です。
それぞれの月ごとに歌は二首ずつあるのですが、これは2つ目の情景も描いているかしら。
ながめする池の氷にふる雪の
かさなる年ををしの毛ごろも -
第8室:書画の展開の展示より
桜モチーフの「桜花図」広瀬花隠(かいん)(生没年不詳)筆/江戸時代・19世紀
ヤマザクラは、その赤茶の葉まじりの姿がなんともステキです。
その美しさに目覚めたのは、去年の森林公園行きでのことです。
関連の旅行記
「光のどけき春の日の森林公園(1)静心なく花の散る前@」(2010年4月11日)
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10448278/
年に11回出かけた去年2010年をピークに、今年は少し訪問数が減ってしまいそうな森林公園ですが───例年ならもう2〜3回出かけているはずなのに、今年はまだ1回!です。
同じ時期に同じ花が目当てなら、そろそろ別の場所に行きたくなってしまったせいもありますが、駅前から森林公園までレンタルサイクルするので、雨の予報のときには行けないのです。
ああ、でもまた森林公園のヤマザクラも見たいなぁ。 -
広瀬花隠の「桜花図」の一部
幹や花が地の色が透けるように色づけされていて、神秘的でやさしい効果が出ているような気がします。 -
第8室:書画の展開の展示より
チラシにもあった桜モチーフ「桜に春草図」尾形乾山(1663〜1743)筆/江戸時代・18世紀
桜の姐さんと、姐さんを崇拝する春草の子分たち@
「呉服商・尾形宗謙の三男として京都に生まれる。兄は尾形光琳。京焼きの大成者・仁清(じんせい)に作陶技法を学び、38歳で京の乾(いぬい)(北西)に鳴滝窯を開き、乾山と称した。光琳の絵付けと自身の書画をあわせた陶画を得意とする。純粋な絵画遺品は、70歳以降に見られる。」
(展示の解説より)
チラシではこう写っていました。
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/21777770/src.html
関連の旅行記
「東京国立博物館「博物館でお花見を」(2)漆器にみる桜とパンダ・桜景気!?」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10557213/ -
尾形乾山の「桜に春草図」の一部
ぎっしり満開です。
ほんのり赤い葉っぱが混ざっているのが、さらにいいかんじです。
ソメイヨシノではなさそうです。 -
尾形乾山の「桜に春草図」の一部
桜の根元の春の花たち。
つくしやわらびやスミレは分かるけど……。
赤い花はクサボケかしら。 -
第8室:書画の展開の展示より
「穿花渡柳図(せんかとりゅうず)」浦上玉堂(1745〜1820)筆/江戸時代・19世紀
おお、あの玉堂の作品!
「名は弼(ひつ)、字は君輔。備前(岡山県)池田家の支藩・鴨方の藩主に側近として仕えた。明で造られた「玉堂清韻」という銘の琴を得て、玉堂琴士と称した。49歳で官を辞し、翌年春琴・秋琴の二子を連れて脱藩。各地を遊歴する漂白の画人として後半生を送った。」
(展示の解説より) -
浦上玉堂の「穿花渡柳図」の一部
こうやって切り取ると絵の印象が変わります@ -
第9室:能と歌舞伎の展示より
唐織(紅地七宝繋額模様)/江戸時代・18世紀
能・狂言は国立能楽堂でこれまで2度、鑑賞したことがありますが、上演中はここまでじっくり衣装を眺められませんから、興味深かったです。
「地紋の七宝繋ぎ模様をすべて平金糸で織り出し、上紋は、額の中の画面にも、まざまな細かい模様が織り出されている。江戸時代中期以降、能を好んだ大名家では、花鳥だけではなくさまざまな器物を織り出した個性ある唐織を特別にあつらえさせた。」
(展示の解説より) -
唐織(紅地七宝繋額模様)の部分
模様のが額の中の刺繍もとても丁寧に作られています。 -
第9室:能と歌舞伎の展示より
能狂言絵巻(上巻)「蘆刈 後」筆者不詳/江戸時代・18世紀
舞台の左手にいる地謡たちや、音楽を担当する囃方と、そのうしろにいる後見の衣装が、現代の……少なくとも私が知る能・狂言の舞台と違ってずいぶんカラフルです。
「銀の発装金具や見返しにある葵紋から、徳川家ゆかりの女性が婚礼調度として調整したものと考えられる。幕府の御用絵師のうち、土佐派か住吉派が描いたとされる。全3巻の内上下巻には能三十曲、中巻は、狂言を二十一曲取り上げ、各1場面を描く。」
(展示の解説より) -
第10室:浮世絵と衣装の展示より
桜モチーフの「桜花に小禽」歌川広重(1797〜1858)筆/江戸時代・19世紀
いよいよ桜モチーフがたくさんの浮世絵コーナーです。
これは八重桜?
「歌川広重は、歌人豊広の弟子。役者絵や美人画も描いたが、人々の生活を詩情豊かに取り込んだ名所風景画で知られる。また、花鳥画にも優品が多い。作風は、四条派の叙情表現の影響を受けている。作品は海を渡り西洋の画家にも影響を及ぼした。」
(展示の解説より) -
第10室:浮世絵と衣装の展示より
桜モチーフの「京都名所之内・あらし山満花」歌川広重(1797〜1858)筆/江戸時代・19世紀
チラシにも紹介されていた桜モチーフの浮世絵の一つです。
桜の季節の京都に行ってみたいけれど、混雑を思うと……。
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/21777764/src.html
関連の旅行記
「東京国立博物館「博物館でお花見を」(2)漆器にみる桜とパンダ・桜景気!?」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10557213/ -
第10室:浮世絵と衣装の展示より
桜モチーフの「花月案内・御殿山桜」渓斎英泉(けいさいえいせん)(1791〜1848)筆/江戸時代・19世紀
桜の下で宴会を楽しんでいる人の姿も見えるし、通行人も足を止めて桜を見上げています。
昔も今も同じです。
「渓斎英泉は、はじめ狩野派を学んでいたが、菊川英山の門人となる。無名翁と称し文筆活動も行い、浮世絵考証の書『無名翁随筆』も著した。下唇を付きだし、切れ長の目尻をつり上げた妖艶な美人画や、漢画的筆法を取り入れた風景画で知られる。」
(展示の解説より) -
第10室:浮世絵と衣装の展示より
桜モチーフの「名所江戸百景・玉川堤の花」歌川広重(1797〜1858)筆/江戸時代・安政3年(1856)
いまでもきっと玉川沿いの桜はステキでしょうね。 -
第10室:浮世絵と衣装の展示より
桜モチーフの「飛鳥山図」鍬形恵斎(くわがたけいさい)(1764〜1824)筆/江戸時代・19世紀
山が、ねそべる美女に見えてきました……!? -
桜モチーフの鍬形恵斎の「飛鳥山図」
静けさがしみわたるようです。
おわり。
<これまでの上野公園と博物館の旅行記>
2011年度
4月2日
「東京国立博物館「博物館でお花見を」(1)春の庭園開放でさまざまな桜を追いかける」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10556941
「東京国立博物館「博物館でお花見を」(2)漆器にみる桜とパンダ・桜景気!?」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10557213
1月15日
「観劇ついでに新春の上野公園(1)迷い迷って冬ぼたん苑に向かう」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10537937
「観劇ついでに新春の上野公園(2)新春を祝う冬ぼたんを詠もう」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10537938
「観劇ついでに新春の上野公園(3)東京国立博物館に初もうで───美術の中の陽気なウサギたち」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10538000
「観劇ついでに新春の上野公園(4)東京国立博物館で日本の美の源流をふり返る」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10538004
2010年度
11月13日
「境内に錦を添える湯島天神菊まつり(後)名残りを惜しみながらも観劇会場の上野公園・東京文化会館へ」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10520612
3月20日
「連休は甥っ子姪っ子と国立科学博物館の「大哺乳類展」」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10441401/
3月6日
「雨の週末の上野公園で3大早咲き桜を愛でる」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10436563/
「雨の週末の上野公園は東京国立博物館へ(1)長谷川等伯にうなった後、縄文と埴輪のエナジーに触れる」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10436635/
「雨の週末の上野公園は東京国立博物館へ(2)おひなさまと人形の魂に触れた後、神韻SHEN YUN公演にしびれる」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10436640/
2月11日
「ペンギンのお散歩と冬ぼたんと土偶が見たくて木曜日の祝日は上野公園へ(1)寒桜の咲く冬の上野公園と国宝土偶展」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10428523/
「ペンギンのお散歩と冬ぼたんと土偶が見たくて木曜日の祝日は上野公園へ(2)雪よけのおこもり姿の冬ぼたんは絶好調!」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10428524/
「ペンギンのお散歩と冬ぼたんと土偶が見たくて木曜日の祝日は上野公園へ(3)お散歩するペンギンは可愛かった@」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10428525/
2009年度
4月3日
「2009年度のお花見は?(3)満開の上野の花見は恐竜と共に」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10323628/
3月29日
「2009年度のお花見は?(2)ついでに少し早めの上野の桜詣」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10321852/
2008年度
12月10日
「上野公園のクリスマス・イルミネーションで遊ぶ」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10294280/
4月1日
「念願の桜の季節の上野公園(1)提灯桜通りの桜トンネルと東京国立博物館・常設展「博物館でお花見を」」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10230308/
「念願の桜の季節の上野公園(2)念願中の念願!───不忍池の桜」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10230318/
2007年度
11月24日
「ひさびさの美術展はしご&クリスマス・イルミネーション」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10199844/
5月3日
「ゴールデンウィークの上野公園:こんな側面もいかが」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10144171/
1月30日
「上野公園東照宮冬ぼたん祭り(1)思った以上に撮っちゃいました@」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10122203/
「上野公園東照宮冬ぼたん祭り(2)これぞ撮りたかった、ステキな脇役たち」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10122234/
2006年度
5月3日
「牡丹づくしにクラクラ!その3:上野東照宮のぼたん苑」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10065566/
「何十回と訪れて、初めてまともに歩いた上野公園その1:上野東照宮」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10065816/
「何十回と訪れて、初めてまともに歩いた上野公園その2:不忍池」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10065820/
「何十回と訪れて、初めてまともに歩いた上野公園その3:もろもろ&最近の上野での過ごし方」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10065823/
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