2011/03/10 - 2011/03/10
201位(同エリア232件中)
ソフィさん
2011年3月10日(木)
飛行機が高度を下げ始めしばらくすると、山間を流れる大きな川を挟んで電燈の煌めく大都会が見え、それが目指す重慶だった。
空に突き刺さるがごときサーチライトの強い光が、この街の元気を表現しているかのようだ。
重慶の空港は、この国を代表する北京空港に比べ、やや灯を落とした感じで、静かに落ち着いたたたずまいだった。
この印象は、夜が遅かったからかも知れない。
幾つかの灯りに飾られた街を過ぎ、今夜のホテルにたどり着いたのは、夜半近かった。
実は「重慶」の名には、何か心に重くのしかかる印象がある。
その字体の重々しさと同時に、子供のときの日中戦争を思い出すからだろう。
日本は中国(当時はシナ)に挑み、南京から漢口へと、相手の首都次々に陥落させるが、次の「重慶」にまで足を延ばす力はなかった。
それに代わり行われたのは、繰り返し爆撃だった。
爆撃の回数は200回を超え、死者は1万人を超えると言う。
重慶に着陸したときそれを思い出し、私は期せずして瞑目し、合掌した。
重慶はもと四川省に属したが、1997年直轄市に昇格し、四川省から独立した。
北京、天津、上海に次ぐ、中国では4番目の直轄市である。
面積は8万平方キロを超え、北海道とほぼ同じ広さ。
人口は3,100万人と、中国最大の直轄市。
大きな範囲を、19の市・区、17の県、4つの自治県に分けて治めている。
中心都市を形作っている人口は、550万人程度で、これは中国で第5位、世界で第51位のようだ。
アメリカの調査会社が発表する「グローバル都市」の65位。
これは中国では、北京、上海、広州、シンセンに次ぎ、5番目となる。
ちなみに東京は、ニューヨーク、ロンドンに次いで世界第3位。
大阪は第47位で、日本でランク(最下位第65位)に入るのは、この二都市だけである。
なお最新情報によれば、第五の直轄都市として、西安が内定しているようだ。
広州がなぜ直轄都市でないのかやや不思議だが、香港、マカオなどを含め人口5千万規模の大都市圏構想があると聞く。
写真は「ソフィさんの旅行記」http://4travel.jp/traveler/katase/をご覧ください。
「片瀬貴文の記録」http://blog.alc.co.jp/d/2001114もご訪問下さい。
(2011.3.27 片瀬貴文)
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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