2011/03/19 - 2011/03/19
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ころっつさん
今回の京の冬の旅も終りを迎える頃、京都に出かけることができる機会があり、特別公開の寺院を訪れました。3回にわけた旅記で、まずは妙心寺の公開されている2つの塔頭からです。
東北地方太平洋沖地震の発生以降、特に関東方面からの観光客が激減したとのことでした。被害にあわれた方には心からお見舞いを申し上げます。
幸い無事に生活で来ている私たちは、被災地に迷惑をかけず、そして過度の自粛をせず、ほんのわずかですが、精神面でも経済面でもできる限りの協力と支援をしていきたいと思います。
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今年の京の冬の旅の特別公開は、3月の3連休の最終日の21日まで。
花園にある妙心寺は、2万坪もの敷地に多くの塔頭が立ち並んでいますが、今回の特別公開ではここにある2つの塔頭が含まれています。
ちなみに、世界遺産で石庭が有名な龍安寺も、妙心寺の域外塔頭であるそうです。 -
妙心寺境内の公開されていない塔頭。
春色に色づいてきた樹木。 -
2つの公開寺院のうち、まずは東北側にある海福院に向かいます。
ここは戦国武将として活躍し、江戸時代初期に安芸広島49万石を得た福島正則が福島家の菩提寺として創建しました。
京の冬の旅の拝観料は、原則として1箇所600円となっています。 -
寺院内部の撮影は禁止されていますので、寺の門の所に立つ塔頭の案内板を撮ったものです。絵師である狩野探幽が、ここに滞在した時に暇つぶしに猿回しの様子を描いた、寺には少し似つかわしくない襖絵が有名です。ただし、時間が経過し、絵はかなり薄くなっていました。
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ここ海福院が、京の冬の旅で一般公開されたのは、約四半世紀ぶりとのことでした。
足利将軍家の菩提寺として知られる等持院の現存する本堂も、もともとはここに建っていたものを移築したものだそうです。 -
途中で半円状になっている手水鉢があります。円山応挙作と伝えられているものです。
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庭園は本坊の建物の南側にあります。江戸時代後期に作庭された苔が敷き詰められた小さな庭ですが、美しく手入れされています。
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庭にも手水鉢があり、端には紅白の椿の花が飾られています。
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庭の台座のような石の上にも赤い椿の花がありますが、これは演出なのでしょうか…。たぶんそうでしょうね。
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建物内の見学を終え、方丈庭園を散策します。夏になると敷き詰められている苔ももっと美しい緑に染まるのでしょうが、その頃は残念ながら見学できません。
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同じく庭園です。春を感じさせる黄色の花が咲いています。
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庭園の南には、福島正則夫妻の墓が建てられています。
福島正則は、関ヶ原の戦いの後、西国の大大名となりましたが、大阪の陣で恩顧の豊臣家が滅亡すると、幕藩体制から排除され、信州へ4万5千石の減封となり、そこで寂しく死去しました。
ここ海福院を菩提寺として創建して、わずか3年後の出来事でした。 -
福島家はその後旗本として生き残り、子孫の方は現在東京で暮らしておられるそうです。墓地の桶置き場には福島家の家紋が入った桶と、福島正則の娘が縁者となった公家の町尻家の桶も並んでします。
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妙心寺のもうひとつの公開塔頭・麟祥院に向かいます。
今回の京の冬の旅の特別公開のテーマは、現在放送中の大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」にちなみ、「戦国・姫君と武将たち」となっています。
ここ麟祥院は、徳川幕府の大奥の礎を築いた春日局の菩提を弔うために建立された塔頭です。 -
春日局の菩提寺であることを示す石碑も門前にはあります。
春日局自身もかつて大河ドラマの主人公となりましたが、春日局は今放送されている二代将軍・秀忠の妻である江の息子で、後の三代将軍・徳川家光の乳母として知られています。 -
他の寺院と同じく建物内部の撮影は禁止ですので、門前に立つ案内看板を写したものです。方丈には海北友雪という絵師が描いた雲龍図の襖絵があります。
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表門を入ると、小さな庭があります。
麟祥院は、江戸幕府と朝廷が対立した「紫衣事件」の後、朝廷や仏教界を監視するために、幕府が築いた塔頭であるともいわれているそうです。 -
方丈の南側に築かれている枯山水の庭です。
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境内東北側には墓地があり、一足早く春の装いを見せる花木が咲いています。
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方丈側から御霊屋を望みます。
この中に、小堀遠州が作った春日局の木像が安置されています。 -
方丈庭園の入口側には、背の高い手水鉢があります。
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方丈庭園は苔が敷き詰められた枯山水で、所狭しと樹木や石組が配置されています。
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寺社建築の特徴である花頭窓越しに見た麟祥院の庭園。
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妙心寺には慶長年間に建造され、国の重要文化財に指定されている三門があります。二階建ての鮮やかな朱色の三門です。
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ついでに…三門は普段は非公開ですが、2年前の京の冬の旅で特別公開されていました。
三門の上層には、十六羅漢像が安置されており、天井には色彩豊かな鳳凰や龍が描かれています。内部は写真撮影禁止のため、立看板のものを撮りました。 -
三門と同じく2年前の2009年の冬の旅で特別公開されていた妙心寺の塔頭寺院である衡梅院です。応仁の乱の後、名門細川家が創建した塔頭です。
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方丈には、狩野派の絵師が描いた襖絵もあります。
そして方丈の前には、枯山水の苔庭があります。 -
方丈の奥には小さな茶室もあります。
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方丈庭園は江戸時代に造られた「四河一源の庭」という名園で、ここを開山した有名な禅僧と4人の弟子の姿をあらわしたものだそうです。
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こちらは東林院。
こちらも普段は非公開ですが、初夏の沙羅双樹の開花時期や毎年10月の夜に公開される時期があります。
数年前の秋に開催される幻想的な「梵燈のあかりに親しむ会」に訪れた時のものです。
妙心寺で通年公開の塔頭は3箇所ですが、期間限定や特別に公開される場所もあります。
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この旅行記へのコメント (2)
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- morino296さん 2011/04/09 09:29:26
- 特別公開
- ころっつさん
こんにちは。
3.11、日本中が衝撃を受け、以来、内外からの観光客も激減ですね。
ころっつさんも計画を中止されたりしましたね。
京都も同じように、訪れる人は減っているのでしょうね。
桜の花も見ごろを迎え、そろそろ人も動き出したのではないでしょうか。
妙心寺、大きなお寺ですよね、塔頭の数も凄くいですね。
海福院、麟祥院の特別公開、なかなか拝観出来ない場所を紹介いただき興味深く拝見しました。
小堀遠州は、建築家、作庭家と思っていましたが、春日野局の木像も作っていたのですね。
morino296
- ころっつさん からの返信 2011/04/13 08:25:45
- RE: 特別公開
- morino296さん、おはようございます!
年度かわりで仕事が忙しく、お返事が遅くなり申し訳ありません。
今回京都に行くのも、だいぶん躊躇したのですが、阪神淡路大震災の時にも多く聞かれたのが、被災地以外の場所からの「そろそろ観光客に来て欲しい」との声でした。
なので迷惑のかからないところ…でもあるので、冬の特別公開の期間の終わりにあわせて訪問することとしました。
ただ、拝観客は例年に比べて圧倒的に少なく、特に関東方面の人は激減したとのお話しでした。
妙心寺はとても広い境内を持っています。普段は3つの塔頭しか公開されていませんが、毎年特別公開などの時には、いくつかの塔頭が拝観できるので、楽しみです。
私も小堀遠州は、作庭家とばかり思っていました。それにしても春日局ってひとつの菩提寺を建てられるほど、絶大な権力を持っていたのだなあと感心しました。
それから…延期としておりました富士山ツアーはゴールデンウィーク明けに実施できそうです!
それではまた。
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