越後小俣宿

2010/08/11 - 2010/08/11

　新潟県北にある小俣集落は山深い地ではあるが、かつての出羽街道沿いにある。戊辰戦争ではこの辺りで戦いが行われ、小俣宿は焼き払われた。小俣集落はその後の明治以降に再建された。雷（いかずち）集落の向こうには官軍様のお墓がある。勝てば官軍とは良く言ったもので、戊辰戦争の勝者側の戦没者は丁重に葬られ、お墓は今だ様付きで呼ばれている。
　集落の上下に2箇所ある「小俣宿　ここから」の灯篭型案内塔の間がかつての小俣宿の範囲なのだろう。100m余りで200mはないか。東海道五十三次の1つの宿であった戸塚宿なら、上方見附と江戸方見附の石碑の間は2kmはあろう。出羽街道はそれほどの往来はなかったのだろう。
　小俣集落の各々の家には記号や文字を組み合わせた紋章（印）と屋号が記載された家札が付けられており、かつての小俣宿の風情を出そうとしている。こうした家屋には明治期と思われるほど古いものは見当たらず、おそらくは戦後に建てられたものがほとんどであろうか。したがって、萱葺き屋根など見当たらない。
（表紙写真は小俣宿の案内塔（上側））

エリア 村上・岩船(新潟)

• 交通手段: 自家用車

集落手前の日本国麓郵便局。裏手に見える山が日本国だ。

小俣宿の案内塔（下側）。

道標のある民家。

小俣集落の家並。

真ん中の柱に「出羽街道小俣宿　＾山　倉右エ門」（＾山は山の上に＾）の家札が付いている。着物（紋付）や墓石などには家紋が付けられるが、下駄や鎌、鍬などの柄には紋章（印）が焼き入れされ、＾山（笠山、傘山）が付いていれば、倉右エ門どんの物かとなる。

長屋門風の家。

福寿院。

小俣宿の案内塔（上側）。

道標。小俣バス停と蔵王堂を示している。

「明峰　日本国の里　小俣」（小俣さわらびの会）の看板がここにもある。