2010/07/05 - 2010/07/05
43位(同エリア94件中)
ロク69さん
7月5日(月)、昨日の「足慣らし」予定が大変ハードな行程となってしまったので、今日はバスでモアリ湖の終点まで行ってそこからモアリ小屋(2825m)を訪ねる比較的短時間のコースにすることとした。約580mの標高差をゆっくり進むつもりだ。
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朝6時前、ジナールのアパートから見る南方向、グラン・コルニエの向こう側にダン・ブランシュだけが赤く輝きだす。今日も良い天気のようだ。
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15分後の朝焼けの様子、手前のグラン・コルニエにも陽が当たって来た。折り重なるような2つの山の造形が素晴しい。パンと目玉焼き、クリームスープ、サラダの簡単な朝食をとって出発する。
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ジナールを8:30に出発したバスは、ヴィソワを経由せずに直接、グリメンツ〜モアリ湖へと連絡しているので所要時間は45分程度だった。初めて見るモアリ湖とダム、そして奥に聳える山々との対面は気持ちを湧き立たせるものがあった。写真はダムの堰堤(Moiry,barrage)からのもの、このあとバスは湖岸を走って奥の駐車場(Moiry,glacier)まで進む。
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バスの終点からモアリ氷河を望む、かなりの幅と荒荒しさが印象的だ。奥に頭を覗かせているのはダン・ブランシュか。
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さらに右方向はポアント・ド・ムルティ(Pointe de Mourti、3564m)が氷河を抱いて聳えている。
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逸る心をなだめつつ登高開始(9:30)、正面にはポアント・ド・ムルティが大きい。その右手前は、ポアント・ド・モアリ(Pointe de Moiry、3303m)、ムルティの左に頭だけ飛び出しているピークはダン・デ・ロス(Dent des Rosses、3613m)。
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しばらく登ると目指すモアリ小屋が見えてきた、はるかかなたのかなりの高さにあるようでまだまだ道のりが遠いことを感じる。
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振り返ると登り始めた駐車場横の小屋とダム湖上部の調整池が下に見える。登った距離とこれからの残りを考えて頑張る意欲が湧いてくる。
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途中の池に映った山々(ポアント・ド・ムルティ、モアリ)が印象派の絵画のようで思わず見つめなおした。歩き続ける時間の清涼感が疲れを吹き飛ばす。
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小屋とダン・ブランシュ、氷河のズームアップ。今にも押し寄せてくるような氷河の躍動を感じる。
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岩の上に留まった鳥が氷河を背景にシルエットとなった。
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氷河の対岸の山々、ポアント・ド・モアリ(左)からクロンヌのコルを経てクロンヌ・ド・ブレオナ(Couronne de Breona、3159m)が対峙する。コル右の尖ったピークはクロッチャー・ド・ラ・クロンヌ(Clocher de la Couronne、3101m)だろう。
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正面に見えていたド・ムルティが大きく近付いてきた。大きく落差のある氷河が凄い迫力だ。ド・ムルティに懸かる氷河が馬の顔に見える気がする。
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モレーンを一旦下って、大きな一部氷結した池の横をトラバースする(左の雪の斜面)。残雪があって滑らないように慎重に歩く、滑れば池まで止まりそうもない。
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池の横のルートを振返る。北側は雲が湧いてきているようだ。
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小屋に近付くと斜面の勾配はきつくなって来る、また随所に残雪があって滑りやすい所はロープが補助してくれる。
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二人のハイカーが、ド・モアリに向ってしっかりとしたペースで登っていく。小屋までもう少しだ。
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残雪を進む二人、青と白の色彩に先頭の赤いパンツが印象的だ。
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11:10小屋に到着、登りはじめてから1時間40分掛かったことになる。小屋の周りは10名程度の人々が景色を楽しんでいる。
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小屋のテラスからの眺め、ダン・デ・ロス(左)、ポアント・ド・モアリ(氷河付き)、ツァ・ド・ラノ(右端三角ピーク、Tsa de l’Ano、3368m)と続く。
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荒荒しい氷河の表情は自然の躍動と働きの偉大さを認識する。
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氷河の対岸、右方向のクロンヌ・ド・ブレオナの雄姿、ギザギザの稜線は氷河の爪跡を思い起こさせる。
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昼時となったのでワインとタルト風ケーキをいただく。
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ついでミネストローネとパン、チーズ。スープも温かいのが嬉しい。
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ド・ムルティをバックに白ワインで乾杯、山々を溶かし込んだワインは極上の味わいがする。
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小屋は南方向へ増築された様子だった。石造りとは違ったモダンな構造で最近の傾向だろうか。なかは木調で窓が大きく取られていて明るい空間だった。
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登ってきた道程を振返る。遠くに見えているのがスタート地点の調整池、ダム湖は水量が少ないためここからは見えないようだ。
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新しい小屋の全体(裏側)、まだ工事中なのかひっきりなしにヘリが資材を運んできていた。
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新しい小屋の大きなガラスに映る山々も新鮮だ。
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お腹も満足したので小屋を後にする(12:10)、同じルートを確かめるように下る。振返ればモアリ小屋はもう遠くになっている、屋根が反射して別れを告げているようだ。
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出発点のバス停には13:25着、下りは1時間15分だった。バスは14:08発でジナール行きがあるので休憩しながら周りの景観を楽しむ。
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バスからダム湖を見る、水量が少なくちょっと残念だが水面のトルコブルーは美しい。
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ダム堰堤からの景観、ここは多くのハイキング・コースの拠点となるので多くの人が集まっている。
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バスがグリメンツを過ぎると、遠くにホテル・ワイスホルンが見えてくる。昨日の辛い行程を思い出しながら眺めていた。
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3時前にジナールに帰着、バス停(郵便局前)の向かい側には、観光案内所がある。入口には毎日、向こう3日間の天気予報が貼り出してあって、明日と明後日は好天気の予報だ。念願の「グラン・モンテ小屋」に泊りがけで行くことを決定し、小屋の予約を依頼することにする。案内所の中はずらりとパンフレットや地図(無償、有償)が展示されている。係りの女性がにこやかに応対してくれて、予約は簡単で宿泊日と名前、人数をメモで渡すだけ。すぐに小屋と電話連絡をとり「OK」の返事で完了だ。アニヴィエ谷全体の大きな地図(CHF29.8)を購入した。
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案内所のあと、スーパーで食材とワイン、ビールを買い出してエージェントに向う。冷蔵庫の件を訴える目的で、昨日が日曜日で休みだったため、やっとクレームを連絡できた。すぐにエージェントの人が来てくれて調べると、「電源コンセントが流し台下のゴミ箱裏に隠れていて、これが外れていた」のが原因だった。簡単に直って一安心、夕食は冷えたビールとワイン、カレーライスと野菜サラダ、ラッキョウだ。二日目は無事終了した。
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