2010/07/04 - 2010/07/04
35位(同エリア94件中)
ロク69さん
ハイキング初日(7/4)は足慣らしの意味もあって、比較的楽に登れそうな「イルホルン」(Illhorn、2716m)に決める。バスでシャンドラン・リフト前(ヴィソワ経由)まで行き、チェアリフトでル・ツァペ(Le Tsape)まで歩かずに行ける。
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アパート最初の朝は晴れで始まる。南方向を望むとV字谷の向うにベッソ(左、3658m)とポアント・ド・ジナール(中央右よりの三角ピーク、3789m)グラン・コルニエ(右端、3962m)が見える。ダン・ブランシュの左肩斜面はグラン・コルニエの左側に重なって少しだけ見える。朝日で真っ先に輝くのがこのダン・ブランシュだ。
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朝のバス停付近から望むベッソ、村は人通りも少なくのんびりとした雰囲気が気持ちをゆったりとさせてくれる。
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昨日と同じようにヴィソワでバスを乗換える。シャンドラン行きのバスに乗り込みサン・リュック経由でリフト乗場のある駅へ向う。バスは20名程度のハイキング客を乗せて出発、Stリュックのケーブル駅近くで大半の人々が降車する、ベッラ・トーラへ行くのだろうか。
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終点シャドランの手前の駅で降車、しばらく歩くとチェアリフトの乗場が見えてくる。9時15分前なので誰もいない、ぐるっと見渡すとリフト駅から男の人がこちらへ近寄ってきて「ナイン」と言ってくれる。9時までしばらく時間があるので周辺で待機する。9時少し前にリフトが動き出し、係員数名が乗り込んだ後我が家も続く。ル・ツァペまで10分程度、半袖ではやや寒い感じだ。
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周辺のリフト、ゴンドラ等乗り物のスケジュール表によると、今日から始発9時で連続運転となっている。
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リフトを降りると残る標高差は約250m足らず、足首を心配しながらゆっくりと登り始める。北側には白い氷河を持った高峰レ・ディアブルレ(Le Diableret、3210m)が真っ先に目に飛び込んでくる。右側はヴィルトホルン(Wildhorn、3248m)がゆったりと佇む。空はやや雲が多くなってきている。
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ゆったりとしたペースで登り続けると、はるか前方にイルホルンの頂上の十字架が見えてくる。まだまだ遠い頂上に思いを馳せながらコースを進む。
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頂上付近からの眺望、左下はイル湖(Illsee)、そのすぐ右上のピークがシュヴァルツホルン(Schwartzhorn、2790m)、右上の一番高いピークは、ロートホルン(Rothhorn、2998m)。イル湖左端には堰堤が見えるように人造湖と言うことだ。
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イルホルン頂上の十字架、約45分の登高で到着できた。あいにく空を覆う雲が多く明瞭な眺めは得られないのが残念だ。十字架右手にはビーチホルン(ピークは雲が掛かっている)、左手にはバルムホルン群があるが雲で遮られ気味だ。
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頂上より南方向の眺め、ロートホルンの右側には4000m級の山々があるはずだが残念ながら雲のかなただ。イル湖、ロートホルン周辺の残雪が縞模様、斑模様で美しい。
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イル湖の拡大、澄んだ青い色に吸い込まれそうな魅力がある。
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頂上から北方向、大きな地溝帯「イルグラーベン」が見える、覗き込むのが怖いような迫力がある。中央はるかかなたに見えるピークは、ヴィルトシュトルーベル(Wildstrubel、3244m)だろう。
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南西方向の眺め、左端のどっしりとした山がサセネール(Sasseneire、3253m)、その右の黒い2つのピークを持つのがベック・ド・ボソン(Becs de Bosson、3149m)、さらに右の四角いピークはラ・マーヤ(La Maya、2916m)。
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北西方向にはヴェルコランの村と右後方にレ・ディアブルレが見えている。右下はシエールの町外れとローヌ河が見える。
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イルホルン頂上からツァペまで戻ると時間は10:40でまだまだ時間はたっぷりあるので、このまティニューサ方面まで行くことにする。途中、シャンドランの村と後方のヴィルトホルンを望む。すこし空の雲が切れ始めてきたようだ。
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しばらく進むと、左手上方にベッラトーラ小屋が見えてきた、一休みしようと言うことで小屋に向う。12:00ちょうどに到着、ツァペを出てから約1時間半だった。
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乾いた喉にビールと赤ワインを注文、スープも合わせてお願いする。持参のサンドウィッチをあわせて昼食とする
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スープはパンプキン主体のあたたかさが良い、付属のパンも極上だった。
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小屋からホテル・ワイスホルンを望む。背後の岩峰の右にはベッソとその左にはブラン・ド・モマン(Blanc de Moming、3657m)が顔をのぞかせている。お腹も満足したのでこのままティニューサへ下るのはもったいないと言う気がして、検討の結果ホテル・ワイスホルンへ向うことにする(12:40)。このあと思わぬ波乱が発生する。
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ホテルまでのルートは手前の谷を左へ迂回するルートが「一部」見えているので、高度を下げずに進むことにする。本来ならティニューサから来る道へ一旦合流すべきところを欲張ってショートカットを試みた。
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このショートカットが問題を起こした。途中で踏み跡が徐々にうすくなってきて、ついには完全にルートがなくなってしまった。行くべき道は下方に見えているので道なき草原や林の中を闇雲に下った。お陰で痛めていた足首の調子も悪くなって、気持ちも大きくあせってきた。パートナーにも散々文句を言われながら、何とか通常のコースに出ることが出来た。あとで調べると本来のルートより150mくらい上を並行に歩いていたようだ。約1時間のロス、体力と精神力も大きく消耗してホテルへの30分の登りのきつかった事は今でも忘れられない。ホテルへ向う途中からのトウノ(Le Touno、3017m)。
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イチオシ
やっとの思いでホテル・ワイスホルンへ到着(14:20)、むやみにショートカットをするなという教訓を学んだ。ここからは最寄のバス停(Ayer)まで下ることにする。しかしこの下りに2時間近く掛かろうとはこの時点では思いもしなかった。九十九折のくだり道を歩く、膝と足首を庇いながら疲労困憊してなんとかバス停までたどり着くまで歩き続けた。この間、写真を撮る余裕もなくひたすら無言であった。今日の行動時間合計は11時間、歩行時間は6時間超、足慣らしの予定がとてもハードな1日、反省の多い日となったのです。
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