名門「金谷ホテル」に泊まる　−その３−　

2010/03/11 - 2010/03/12

「登録有形文化財」に指定されただけあって、
ここ「金谷ホテル」は、歴史と芸術の宝庫です。
私は、こういう由緒ある建物が大好きなので、
ホテル内を楽しく探索いたしました。
それと、今回は１泊２食つきのプランを
選択したので、定評あるホテルのフランス料理も
楽しみにしていました。

なお、「鬼怒川金谷ホテル」宿泊の旅行記、
「幸せ気分のおもてなし♪」は：

http://4travel.jp/traveler/nyankohime/album/10215309/

「中禅寺金谷ホテル」の旅行記、
「リベンジなったか中禅寺湖」は：

http://4travel.jp/traveler/nyankohime/album/10239659/

ご参考までに。

エリア 日光(栃木)

ホテルの敷地内を散歩していたら、
少し奥まったところに小さな建物が
ありました。

入り口にかかっている木の札にいわく、
「展示室・金谷の時間」。
ホテル開業から１３０年余の歴史の
博物館というところでしょうか。
午後５時までなので、とり急ぎ
入室してみましょう。

部屋に入ると、そこは事務室のような
感じです。
昔の電話機やそろばん、などの
道具類が、今でも実際に使用されて
いるかのように置かれていました。

アンティークな電話機。

アイロンのような形のこれは、
「バスタブのお湯を温めなおすもの」
だそうです。

隣室のガラスケースには、このホテルに
ついて書かれた（らしい）書物が
展示されていました。
私の好きな池波正太郎さんや、
常盤新平さんの本など。
思わず、読んでみたくなります。

「あの」ノーベル物理学賞を
受賞したアインシュタインの
原稿もありました。
日光滞在中に、当「金谷ホテル」の
便箋に書かれているとか。

「鰐口」と書かれていますが。

　　　　　↓

説明文は下の写真で。

食事時間を知らせるための
「銅鑼（どら）」だったのですね。
「金谷眞一」というのは、金谷ホテル
創業の２代目にあたる方です。

現在は、各館入り口でチャイムを鳴らすと
いうことですが、私たちのいる３階までは
聞こえませんでした。
知っていたら、気をつけていたのに・・・
あとで冊子で読んでわかったので、
確認できなくて、残念！

一番奥の部屋。
寄木の床やドア、壁を這うパイプなどに
昔の面影がそのまま残っています。

本館に戻って。
ロビー横のラウンジは、ゆったりした
たくさんの椅子、レターセットが
置かれたライティング・デスク、
新聞雑誌に手軽な書物の並ぶ書棚などが
あって、くつろぐのにいい場所です。

ビリヤード台が置いてある部屋も。

これは私たちの部屋の電燈です。
天井に固定してあるように
見えますが、コードで吊ってある
「ペンダント」型です。
これも、昔からのデザインです。

『メイン・ダイニング・ルーム』
です。
夕食・朝食とも、ここで食べます。

『ダイニング・ルーム』手前の
階段。
昭和１１年まで、ここがロビーと
なっていたようです。
この美しい赤いランプは、その頃からの
ものです。

『ダイニング・ルーム』の近くにも、
こんな可愛いラウンジがありました。
壁の鏡が、鳥居の形をしています。

『ダイニング・ルーム』内部。
ディナー・タイムです。
大っぴらに写真を撮るのは気が引けて、
ひそかに撮ったので、ややピンボケ
ですが。

天井近くの装飾は、虎の
彫り物。
母が「十二支かしら。」
と言ったので、注意して見ると、
額のように取り外しができるように
なっているので、
「きっと、そうね。」
と話していました。
あとで冊子で調べたら、やはり
そうだったみたいです。
今年は、寅年。

ディナーのメニューです。
魚と肉のフルコースと、この
「特製日光虹鱒ディナー」の
２種類からチョイスできるのですが、
「フルコースだと、ちょっと重い
かしら。」
と思って、虹鱒のほうを選びました。

別注文の飲み物は、「金谷ビール」。
フランス料理ならワインというのが
常道なのですが、母はお酒がほとんど
飲めないのです。
ハーフボトルはないみたいだし、
グラスでは、分けるわけにいかないし。
で、これ。
母も少しだけ味見をして、
「飲みやすい。」
と言っていました。

オードブルの
「日光湯葉と海老のサラダ」。
おいしいのだけれど、ヴィネガー
（お酢）の味がややきつい。
煮切ってないのでしょうか？？
単に好みの問題？

次は・・・
ＯＨ！
キュートな器♪

中は、「オニオン・グラタン・スープ」
です。
舌をやけどしそうに熱くて、
食べるのに苦労しました。（笑）
でも、溶けたチーズがオニオンと
調和して、とっても、おいしゅう
ございました♪

メイン・ディッシュの虹鱒は、
３種類の調理法から選べます。
母はフライのタルタル・ソースを
チョイス。
写真は、私の選んだ
ムニエルのアーモンド・ソース
です。
（あとひとつは、ソテーだったかな？）
ほんとうは私、タイ焼き以外の
頭と尻尾のある魚は苦手なのですが。（笑）
でも、アーモンドの香りが
魚の旨みを引き立てて、おいしく
いただきました。

ほかに「季節のサラダ」と
２種類のパン（フランスパンと
ぶどうパン）がついて、
〆は、「本日のデザート」
（プリン、ミルフィーユ、アイス
クリーム）と「コーヒー（またはティー）。
どれも上品で、いい味でした。

でも、このコースの選択は
誤りだったかも。
味がどうのということではないのですが、
どう考えても、フルコースのほうが
レベルとしては上だし、「金谷ホテル」の
シェフの料理をじっくり味わうなら、
やはり肉と魚の両方を食べてみなくては、ね。
何事においても、選ばなかったほうのことを
考えて後悔するのはバカげたことでは
ありますが。

一夜明けて・・・。
窓からの景色です。
日光連山がきれいに見えて、
きょうも良いお天気です。
昨夜はなぜか、よく眠れなくて、
夜中に読書などしていたので、
睡眠不足。
旅先では、よくあることですが。

眼下の庭は、あいかわらずの
雪景色。

『ダイニング・ルーム』は、
朝７時半オープンです。
やや遅めの８時近くに下りて
行きました。
朝食は、外が見える窓際の
席に案内されました。
卵の調理は、フライド、スクランブル、
オムレツから選べます。
ピリ辛ソーセージとともに。
（ハムを選ぶこともできます。）
丸いパンとトーストに、バターと
ジャム、マーマレードが
つきます。

ケチャップは別添えになっていて、
お好みで。

グレープフルーツ・ジュース
（オレンジ、トマト、パイナップルの
うちから選べます。）とコーヒー
（紅茶のチョイスも可）。
質量ともに、ちょうどいい朝食でした。

朝食後、ロビーのショップで、
ホテルの焼きたてパンを
買いました。
おみやげは、この日本酒入りの
ケーキ。
「光の心」という名前がついています。
日持ちがするというのも嬉しい。

化粧品みたいに見えますが、
これでもお酒（リキュール）です。
「宇都宮カクテル」いう名で、
左のボトルが「栃乙女」（イチゴ）のダイキリ、
右が「杉並木」（ビッグアップル）と
いいます。
ケーキもお酒も、自分と、家で
おとなしく（？）留守番している（はずの）
オットのためのものです。

いつもなら、旅に出てどこも見ないなんて
考えられないのですが、
今回は高齢の母のお守り（笑）なので、
このまま帰宅します。
それでも、私は名門ホテルの中を
じっくり見られて満足でしたが、
母のほうは、西洋風ホテルで、慣れない
ナイフとフォークの食事をして、温泉じゃないし
・・・ということで、疲れたかも。
私の好みにつき合わせて、気の毒だったかな？　(^^;)
この次は、和風の温泉旅館に連れて
行きますか。　

　　　　　　　　　　　　　−完ー

この旅行記へのコメント （2）

• 前日光さん 2010/03/19 23:15:26

  お久しぶりで〜す！

  こんばんは！
  度々日光に起こしいただいている様子、ジモティーとしてはうれしいです！
  
  だって栃木県って、ギョーザとU字工事意外に有名なものがないんですもん。
  あ、「とちおとめ」があったか！
  
  てなわけで、日光だけが栃木の中でインターナショナルに通用すると思われ、ついついテンションが高くなってしまうんですよね。
  
  金谷ホテルは、一時経営の危機に瀕したことがあったのですが、どうやら持ち直した様子、今回じっくりと館内を拝見させていただき、私が泊まった時と比べると、ずいぶん綺麗になったみたいです。
  
  本館にも別館にも泊まったことがありますが、部屋の中に関しては、やはり別館はなかなかよかったです。
  
  その頃、ダイニングルームにあった高価そうな衝立に、我が家の長女が、（本当に小さな頃）チョコチョコと近づいて行ったので、ヒヤリとしたら、それよりも早くボーイが飛んで来て、事なきを得ましたが、倒したり傷をつけたりしたらどんなことになっていたかと、思い出すだけでもゾォーッとします。
  
  翌朝、朝食を部屋まで運んでくれたのは、文化財保護のためだったのだろうと、今も思っています。
  
  金谷ホテルの内部を、こんなにじっくりと見たのは、正直初めてです！
  50％offなんていうチャンスをチェックしておいて、ホテル宿泊だけのために行ってみたいと思いました。
  
  １〜３まで、１票ずつ投じておきました。
  ではでは〜(^_^)v
  
  　　前日光

  にゃんこ姫さん からの返信 2010/03/21 16:43:33

  RE: お久しぶりで〜す！

  前日光さん、こんにちは。
  お立ち寄り＆コメントありがとうございました。
  
  日光、大好きです♪
  世界遺産はもとより、街の雰囲気も
  いいですね。
  食べ物では、日光牛とか湯葉ソバが
  おいしいです。
  
  > 本館にも別館にも泊まったことがありますが、部屋の中に関しては、やはり別館はなかなかよかったです。
  
  わ〜、そう伺うと、ますます別館にも
  泊まりたくなります！
  こういうご時勢では、「金谷ホテル」
  のような老舗の高級ホテルは、経営が
  なかなか大変でしょうね。
  質を落としたら、信用にかかわりますものね。
  
  > 金谷ホテルの内部を、こんなにじっくりと見たのは、正直初めてです！
  > 50％offなんていうチャンスをチェックしておいて、ホテル宿泊だけのために行ってみたいと思いました。
  
  好奇心旺盛なもので、ついつい普通の宿泊客が
  行かないような奥まで見たくなってしまうのです。　(^^;)>
  今回は私も、ホテル宿泊のために行ったようなものです。
  たぶん、ＧＷの直後あたりだと、お得なプランが
  あるのではと思います。
  あとで「４トラベル」の宿泊サイトをチェックしたら、
  ホテル直接より、旅行会社を通したほうが
  （あくまで値段に限ってですが）安いものもあったようで、
  こういうのも狙い目かもしれませんね。
  
  > １〜３まで、１票ずつ投じておきました。
  
  どうもありがとうございます。
  とても嬉しいです。
  
  きょうは、ものすごい強風で、
  家から出られません。
  来週の日曜には、お花見ツアーに
  行く予定なのですが、この調子では
  少し早いかも・・・。
  
  季節の変わり目ですので、お元気で。
  
  　　　　　　　　　　　　にゃんこ姫