増殖する園部“城”

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2010/02/20 - 2010/02/20

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#歴史・芸術

池彼方さん

南丹市園部町を歩いてきました。

園部は元自民党幹事長の野中広務さんのお膝元です。
親戚なのかどうかはわかりませんが、野中建設だの野中組だの、やたら“野中”の名前をよく見かけます。

園部は江戸時代には園部藩2万4千石の城下町でした。
お城もあって現在は園部高校になっています。
白亜の櫓や城門もちゃんと残っています。
お城の敷地内にある高校は珍しくないですが、櫓を持っているのは園部高校ぐらいではないでしょうか。

ここで歴史通の方ならちょっとおかしいなと思われるかもしれません。
一般にお城が持てる大名は3万石以上とされています。
園部のお殿様は2万4千石の小大名であるのにもかかわらず、どうしてお城を持つことができたのでしょうか？

というのも今見ることができる園部城の建物は明治なってから造られたものなんだそうです。
明治天皇の緊急の避難所として使えるように、藩が新政府に願い出て江戸時代の陣屋を城にリニューアルしたといいます。
明治天皇云々というのは名目にすぎず、江戸時代には許されなかった城造りの夢をなんとか果たしたかったのかもしれません。
面白いことに園部では今もなお公共建築が白い壁に瓦屋根をいただいた城郭風のスタイルで建てられています。
お城コンプレクスは平成の現代も続いているのかもしれません。

南丹市
http://www.city.nantan.kyoto.jp/kankou.html