2009/10/29 - 2009/10/29
219位(同エリア501件中)
funasanさん
- funasanさんTOP
- 旅行記621冊
- クチコミ18件
- Q&A回答38件
- 4,141,164アクセス
- フォロワー191人
この日はミラノ中央駅11時20発の国際特急列車「チザルピーノ」に乗車し、スイスの首都ベルンに行く。白い車体にブルーのラインが目立つチザルピーノは最高時速200km/h、アルプスの山々と湖を左右に見ながらスピーディーで快適な鉄道の旅が出来る。所用時間3時間
写真:チザルピーノの食堂車
私のホームページ『第二の人生を豊かに―ライター舟橋栄二のホームページ―』に旅行記多数あり。
http://www.e-funahashi.jp/
PR
-
朝のミラノ中央駅(写真)。いつ見ても堂々として素晴らしい。この日は朝8時にはホテルを出て午前中だけの短いミラノ観光をする。
-
朝のミラノ中央駅前の風景(写真)。天気がいいので、今日のアルプス越えの列車の旅は期待ができそう。スーツケースを引っ張って、午前10:30頃にはミラノ中央駅に行く。
-
チザルピーノも全席指定なので乗車前に指定券を購入しなければならない。チケット売り場の長蛇の列(写真)に驚く。
-
幸いチケット売り場のカウンターが沢山あり、15分程度の待ち時間で指定券(1人10ユーロ、1320円)が購入できた。写真:地下のチケット売り場から1階へのエスカレーター
-
相変わらず宮殿のようなミラノ中央駅(写真)を眺める。
-
ミラノ中央駅は国内外へ向かうほとんどすべての列車が発着する。よって、駅構内も広くホーム(写真)は24番線まである。どのホームに行けばいいのか?ここで時間がないと焦る‥‥。
-
まずは駅中央の壁にある電光掲示板で、乗車予定の列車番号、出発時刻、行き先、途中停車駅、ホーム番号を探す。写真:イタリアを代表する高速列車「ユーロスター・イタリア」全席指定席
-
そして、指定されたホーム番号にある掲示板で再度確認する。ホーム上には各列車の時刻表や車内配置図(1等車、2等車、食堂車)もあるので参考になる。写真:行き先(バーゼル)、列車番号(トレイン・イタリア、CIS 52)CIS はチザルピーノの略、発車時刻(11:20)、途中停車駅(ベルン)
-
いよいよチザルピーノ(写真)に乗り込む。数年前の秋、私は1人でチザルピーノに乗り、スイス(バーゼル)からイタリア(ミラノ)に旅した。今回は逆コースである。
-
1等車の車内(写真)はクリーンで明るい。座席幅の余裕もあるので快適な列車の旅が出来る。
-
今回もテーブル席(写真)を2人で独占して優雅な車窓の旅をする。座席の座り心地は今までで一番いい。Good.ただし、相変わらずリクライニングはたいしたことはない。
-
1人がけテーブル席(写真)。ここに座ってスイスアルプス1人旅なんてのは如何?ヨーロッパの鉄道の旅は便利で快適でしかも正確、個人旅行に最適な移動手段である。
-
お昼近くになったので食堂車(写真)に行く。車内は明るくいい感じなのであるが、窓が小さい。食堂車の必須条件はパノラマウインドーにあり。残念!
-
妻は疲れて自分の席で休養・仮眠中なので、今回は1人で食事をすることにする。テーブルのワインは注文したわけではなく、はじめから置いてある。
-
飲み物はアップルジュース(2.5ユーロ)、メインにサーモン・ファンタジア(写真:15.5ユーロ)付け合せに、温野菜(4ユーロ)を注文。
-
ミラノを出発した列車は最初の景勝地「マッジョーレ湖」(写真)にさしかかる。車窓に移りゆく美しい風景を眺めながら食堂車でランチをとる。列車の旅の醍醐味、妻がいなくても楽しい!
-
列車がトンネルに入ると食堂車の雰囲気がアダルトムード(写真)になる。これもまたいい。
-
トンネルを抜けると再び湖(写真)。アルプス越えの特急列車は車窓から目が離せない。
-
食事の方は、温野菜がいまいちの味であったが、メインのサーモンはおいしくて全部食べた。締めはカフェ・ラテ(2.6ユーロ)、以上、合計24.6ユーロ(3247円)食堂車と言えどもこの程度の食事で3000円以上もするとは‥‥。高い!
-
ここでちょっと経済の話を‥‥。
フランクフルトを起点にヨーロッパを回ってきたが、2009年10月下旬の為替レート(1ユーロ=132円)で換算するとヨーロッパの物価は高い気がする。 -
もともとヨーロッパはインフレ圧力が強く、ユーロ導入によって物価上昇がさらに加速した。一方、日本はバブル崩壊以降低成長・低金利時代になり、さらに2000年以降、世界的にも異常な「ゼロ金利・デフレ時代」が続いている。
-
よって、世界的に物価が高い日本という過去のイメージは既に崩壊し、今や日・欧の物価水準は逆転したような気がする。写真:食堂車付属のビュッフェカウンター
-
私の直感であるが1ユーロ=100円程度の為替レート、すなわち、食堂車のランチ代24.6ユーロが2460円ぐらいで、ちょうど日・欧の物価が均衡するのでは?
-
ドル・円相場にしてもしかり。2009年11月下旬1ドル=85円くらいまで円高に振れたが、1990年代の85円と今の85円では、まるでパワー(対外購買力)が違う。
-
物価が高かった1990年代初期に日本円を1ドル85円で換算して、物価の安いアメリカで使えば、凄い購買力があった。円のスーパーパワー、アメリカで豪遊できる。
-
さらに1990年代のアジア諸国に目を向ければ、日本円のスーパーパワーぶりは一層際立った。高物価の日本で貯金して、物価の安いアジアで使えば、それこそ貴族の生活が出来た。
-
しかし、それも今は昔、日本が長らく停滞している間に、アジアは猛スピードで日本を追いかけ、欧米は日本の先を行く。為替レートで余程円高にならないと、日本円の対外購買力は(毎年インフレの差だけ)どんどん落ちていく。写真:12時48分、イタリア側最後の駅「ドモドッソラ、Domodossola」着
-
1ドル=120円、1ユーロ=160円という数年前の円安レートになると欧米の海外旅行がどんどん高くなる。ここに資源価格・原油価格の高騰が再び襲ってきたらアウト!燃油サーチャージだけで5万円?。さらなる円安になればヨーロッパ《格安》ツアーが50〜60万円?庶民にとって「ヨーロッパは遠くにありて思うもの」となる。
-
これは日本が先進国から途上国へ転落していく兆候なのでは?考え過ぎか?(先進国の国民は気楽に世界旅行をするが、途上国の人は金持ちしか先進国に行けない)
-
そんな事を1人で考えているうちに列車は長いシンプロントンネルを越えスイスに入った。
参考:為替レートや資産運用に興味のある方は、私のホームページ内「資産運用法」をご覧下さい。
http://www.e-funahashi.jp/management/index.htm -
13時20分、スイス側最初の駅「ブリーク、Brig」(写真)に到着。列車から降りてスイスの新鮮な空気を吸う。しかし、すぐに列車にもどる。
-
この駅はマッターホルンの麓の「ツェルマット」から「アンデルマット」「クール」へと走る氷河急行の中継駅である。
-
ブリークを出ると、列車はしばらくローヌ川沿いに走る。
-
遠くに雪を頂いた高峰が見えるが、ここはアイガー、メンヒ、ユングフラウ等ベルナー・オーバーランドの山々の南側になる。
-
氷河が削り取った後だろうか、山の斜面が深く切れている。
-
13時28分、列車は「フィスプ、Visp」に到着。氷河急行はここからツェルマットに向け登っていく。
-
我々の列車は北に方向を変え、ベルナー・オーバーランドの西方の山々を乗り越えてスイスアルプスの核心地帯に入る。
-
ただ、本当の山岳地帯はトンネルで抜けてしまい、誠にあっけない。スイスアルプスの絶景を鉄道で味わいたければ「氷河急行」に乗る必要がある。(注:私は未体験)
-
氷河急行に負けるとも劣らないスイスの絶景鉄道が「ベルニナ急行」である。イタリアのティラノからスイスのサンモリッツまで感動の連続の旅が楽しめる。
-
その時の私の旅行記がフォートラベルの下記のページに載っているので、興味のある方はご覧頂きたい。
http://4travel.jp/traveler/funasan/album/10138130/ -
青い空を悠然と飛ぶパラグライダー(写真)。山の斜面は緑の牧草地で埋め尽くされ、牛が草を食む。スイスは何処を見ても美しい。
-
アルプス越えのトンネルをいくつも通り抜けると大きな湖「トゥーン湖」(写真)に出る。
-
13時54分、「シュピーツ、Spiez」(写真)に到着。多くのスイスアルプス登山者・観光客はここで列車を乗り換えて「インターラーケン」「グリンデルワルド」そして「ユングフラウヨッホ」を目指す。
-
列車はしばらくトゥーン湖を右に見ながら湖畔の景勝地を走っていく。遠くにアイガーらしい切り立ったが白銀の山々(写真)が見える。
-
シュピーツから次の停車駅トゥーンまでわずか10分足らずであるが、車窓から目を離せない。次々に美しい風景(写真)が現れてくる。
-
ベルナー・オーバーランドには4000m級の山々が沢山あり、そこに降り積もった氷河の雪解け水がトゥーン湖(写真)に流れてくる。
-
14時04分、「トゥーン、Thun」(写真)着。急いでホームに降りてアルプスの空気を胸いっぱいに吸い込む。
-
トゥーンは白銀の山々を望む湖畔のリゾート。石畳の細い坂道や教会があり、その背後にトゥーン湖とベルナー・オーバーランドの山々が華を添える。
-
トゥーンを過ぎると列車はアルプスの山々から遠ざかり、スイスの首都「ベルン」に向かう。トゥーン出発からわずか17分後の14時23分、「ベルン、Bern」(写真)に到着。このようにして、アルプス越え特急列車の旅が終了した。誠に快適、風光明媚、お勧めのルートである。
‥‥ベルン滞在記に続く‥‥
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
funasanさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
49