2009/09/16 - 2009/09/16
195位(同エリア569件中)
ころっつさん
天気の良さそうな平日、職場の夏休みを使って日帰りで丹後半島に行くことに。
日の出に日本三景のひとつ・天橋立に間に合うようにと出かけるつもりが、寝過ごしてしまいましたが、天橋立のある宮津、丹後ちりめんの里・加悦、そして舟屋の里・伊根から経ヶ岬へと丹後半島を時計回りに進み、最後は皿そばの里・出石まで巡りました。
舟屋で有名な伊根でかんぱち定職を平らげ、満腹感の中、丹後半島の外周の旅を続けました。
- 交通手段
- 自家用車
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伊根の市街地から丹後半島をほぼ一周する国道178号を西へ進んでいくと本荘という地区があります。
ここには「浦島神社」があります。正式名称は「宇良神社」のようで、日本書紀や丹後国風土記にも記載されているあの有名な浦島太郎の所縁の神社だそうです。
「丹後国風土記」では、筒川というところに住む男性が仙都(竜宮城?)で亀比売の夫として三年の歳月を過ごし、帰ってくると三百年の月日が経っていたと記されているようです。 -
浦島神社の手前には、地区の公民館とともに「浦島公園」なる緑地が整備されています。
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公園にある浦島太郎と竜宮城の姫様像。釣竿を持った手前の浦島太郎が輪をくぐると竜宮城に行くというイメージなのでしょうか。
ふと自分が浦島だったら…と思うと、確実に輪をくぐって行ってしまうような気がします(笑)。 -
浦島神社の外患自体はいたって簡素な、どこの田舎にもあるような造りの神社です。創建は825年で浦島子を筒川大明神として祭神に祀っているとのことです。
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伊根から国道はしばらく山の中を走っていきますが、蒲入という地区あたりで海沿いに出てきます。
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蒲入にある甲崎の展望スペースからみた海です。丹後半島も先端に近づくほど切り立った断崖が続く、荒々しい地形を形成しているのがわかります。
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同じく甲崎付近から丹後半島の先端・経ケ岬の方を望みます。ここから先は全く人家がなく、国道は断崖に張り付いた道となって続いています。
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はるかかなたに小さく白く建っているのが、丹後半島の先端で、近畿最北端の経ケ岬灯台です。
丹後半島一周の道が全通したのが昭和30年代の終わりで、それまでの主な交通手段は船で、宮津方面には船で買い物などに出かけていたようです。 -
経ケ岬灯台に到着。駐車場に車を止めると、遊歩道で灯台まで片道徒歩約20分。
高低差が結構激しい山道で、おまけに京丹後市の「熊出没注意」の看板も立っているは、なかなかハードなアクセスでした。
平成21年には安全な航行と海運物流の発展に寄与したことから、全国各地の灯台とともに経済産業省から「近代化産業遺産群」としても認定されています。 -
岬は断崖となって日本海に落ち込んでいるため、灯台の立つ位置は標高約140m。
船の航行に重要な位置であることから、明治期に高さ12.5mの白亜の灯台が建てられ、わが国でも有数の、最大光級のランプが取り付けられているそうです。 -
灯台内部の見学は普段はできませんが、冬の荒々しい日本海の気候に耐える堅牢な造りを感じ取れる建物です。
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灯台の敷地からみた日本海。まだまだ海は夏の色をしています。空気が澄んだ日には遠く若さの海岸や能登半島まで望めることもあるようです。
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経ケ岬の名の由来は、僧が悪龍を退治するために経典を納めたという伝説から名付けています。眼下からは断崖にはじける日本海の低い波音が一定の間隔で聞こえてきます。誰もいません。
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しばらくここにたたずみます。灯台の先端からは270度近く海が見えるので、地球が丸いことを十二分に実感できます。
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経ケ岬を後に西へ進むと袖志集落に出ます。ここは板張りの家屋が多く、昔ながらの漁村といった雰囲気がぴったりの集落です。
集落の山手側には狭い土地を活用した小さな棚田も広がっています。 -
同じく袖志の集落。海淵にはいくつかこうした赤い布の旗が風にはためいていましたが、何かの印なのでしょうか…。
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海の近くの田はもう稲刈りを終えていることもあるようです。暑い夏から秋の訪れを感じる頃となりました。
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袖志から日帰り温泉施設がある宇川温泉を過ぎていくと「丹後松島」とよばれる景観があり、国道沿いに無料駐車場があります。
小さいながらもコンクリート造りの展望台もあり、階段で上にあがって行き、眺めることができます。 -
丹後松島はその名のとおり、日本三景の松島に似た海岸景観であることから名付けられた景勝地です。
美しい景観だとは思いますが、でも松島には遠く及びません…。 -
丹後松島の近くには海水浴場もあります。方角的に朝焼けを浴びた時には素晴らしい景観になるような気がします。
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丹後松島から犬が崎のトンネルを通りしばらく行くと、また国道沿いに無料駐車場があります。
陸地から少しはなれたところに立っている岩が屏風のように見えることから「屏風岩」と呼ばれている景観gがあります。 -
屏風岩はもともと陸地と続いていたのが、堅固な石英安山岩の岩脈だけが海食により取り残されたものです。
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アップで撮影してみると、陸地の岩とは岩質が明らかに異なるようです。
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さらに西に向かいます。旧丹後町の中心集落で超高級間人カニでも有名な難読地名の間人(たいざ)に到着します。
間人には柱状玄武岩が海岸にそそり立つ、高さ20mを誇る「立岩」があります。 -
立岩の近くの岩屋には水無月神社の窟があります。
難読「間人」の地名の由来は、聖徳太子の生母で用明天皇の皇后である間人(はしうど)皇后が、都での乱を避け、この地に隠棲されたことが由来とされています。
ここで世話になり、都に戻る際に、皇后は自らの名をこの地に贈ったのですが、住民たちは「呼び捨てにするなど畏れ多い」ということで、皇后が退座(たいざ)した事にちなみ、間人という字で「たいざ」という呼び方にしたそうです。
いずれにしろ、この地名、近畿地方でも超一級の難読地名であることは間違いです。 -
立岩は褶曲した地層がそのまま海上に突き出ている日本でも有数の一枚岩です。
ほぼ一周した丹後半島から帰途に向かうため、今回の最後の訪問地として皿そばで有名な出石を選びました。
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この旅行記へのコメント (8)
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- なつ0905さん 2010/11/20 18:24:10
- ご無沙汰で〜す!
- ころっつさま
ご無沙汰で〜す。お元気でいらっしゃいますか?
ようやく夏の丹後半島旅行2日目の旅行記がアップしました〜。残り1本。ころっつさんのおっしゃる通り、年末ギリギリかなぁ〜。12月にまた和歌山に行こうと思っているので順調に写真ばっかり貯まってしまいますね(^^;)。
いやぁ〜経ヶ岬灯台!本当にマジきつかったです。でも本当にあそこから見る光景は素敵だったなぁ。。。ころっつさんの写真は本当にいつも綺麗で旅行記見るとあの時が思いだされます。屏風岩も駐車場で降りてみるとこんな風に見えるんですね!!今回は極端に本数の少ない路線バスの旅だったので途中下車が出来なくって残念でした。袖志の棚田の風景もいつか見てみたいんですけどねーーー。
- ころっつさん からの返信 2010/11/21 17:23:43
- RE: ご無沙汰で〜す!
- なつ0905さま、こんばんは。
こちらこそご無沙汰ですが、何とか元気にしていますよ。
丹後半島2日目の旅行記読ませていただきました。
丹後半島は本当に公共交通の便が悪いので、効率的にまわるにはなかなか難しいですね。私は自分でクルマを運転するのが好きということもあるので、ほとんど車ばかりの旅ですが…。
しかし、そうした旅をしないと謎の「清楚な美人」とかには、なかなか出会えないかもしれないですね(笑)。読みながら、彼女のこと、私も気になりました。
経が岬の徒歩時間は、確かに国道にあるバス停からさらに下って行った所にある駐車場からの時間です。私は駐車場からでも結構厳しい道のりだと思ったのに…なつさんの場合…旅記よんでいるだけで苦しさが想像できます。まして今年の夏の猛暑の中とは…。そのあとの民宿の温泉で本当に生き返られたことでしょう!
伊根や屏風岩は少し残念でしたでしょうが、またいつか訪れる楽しみ♪にとっておく、ということでいいじゃないですか。
3本目の年内アップを楽しみにしておきます。
よい旅をしましょうね。それではまた。
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- なつ0905さん 2010/07/25 18:34:22
- はじめまして
- ころっつさま
こんにちは。はじめまして。なつ0905と申します。
丹後半島外周の旅行記、とても良かったです!!2年前に弟と自家用車で千葉から間人かにを食べにいった際、この道をぐるりと通ったのですが、素敵な道で千葉で見慣れている風景とも違っていてとっても感動したことを思い出しました。初めて通る道路だったので経ケ岬灯台や棚田や板張りの建物や丹後松島など撮り損ねてしまったところが多く、いつかまた車で走ってみたいなぁと思っていたので、ころっつさんの旅行記でまたあの風景に出会えて本当に本当に感激しました。ころっつさんのこの旅行記そのまんまだったです!!
実は、この夏に路線バスでこのルートを通ってみようと計画中です。途中うまい具合に下車できるのか経ケ岬灯台だけなので、今度はこの灯台へ降りていってみようと思っています。けど。。行きに20分もかかるんですね〜(^^;)。真っ青な海と真っ白な灯台の写真。丸い水平線の写真。どれも素敵なのですが、この光景に出会うためには40分頑張らなくてはいけないのですね!どーーしよう?!
丁寧で素敵な旅行記にまた寄らせてください。
これからもよろしくお願い致します。
- ころっつさん からの返信 2010/09/05 11:10:54
- RE: はじめまして
- なつ0905さん、こんにちは〜。
ご訪問&書き込みいただきありがとうございます。
返信が遅れて…申し訳ない限りです。
言いわけみたいになりますが…、2月の終わりから、いろいろと忙しいことが続き、全く管理していない状態、見ると気になっていますので、自分のページすら閲覧しない状態でしたが、徐々にですが再開していきますので、またよろしくお願いします。
丹後半島はひとりで車で巡りました。私の住む近畿の中でも秘境感たっぷりの場所で、好きなエリアでもあります。でも千葉からはなかなか遠いですよね〜。私もはじめは早回りで、有名な伊根とかしか行かなかったのですが、何回か行くうちに丹後松島や小さな漁村もまわるようになりました。
経ケ岬は、バス亭&駐車場から結構アップダウンのある道で、途中で「クマ出没注意」とかの看板もあり、不安になりました…。でも人のいない岬で日本海の潮騒に耳を傾け、過ごす時間は何とも言えない幸せを感じました。
時間はとりますが、ぜひ行ってみてください!
これからもスローペースですが、こちらこそよろしくお願いします〜。
ころっつ
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- 前日光さん 2009/10/22 21:51:34
- きれいな風景ですねぇ〜(^-^)
- こんばんは!
日本海好きの私にピッタリの風景。
間人で「たいざ」とは、普通は読めませんね!
「はしひと」だったら、天智天皇の妹もたしかそんな名前だったように
思いますが、難しい読み方なので、逆に覚えてしまいました。
私は、地名にもたいへん心惹かれます。
出雲の地名は、ほとんどがまともに読めないものばかりで、そこがまた
惹かれるところなんです。
青空と白い灯台!
絶景かな、絶景かな!
眼福〜〜!
すばらしい景色を、ありがとう〜♪
前日光
- ころっつさん からの返信 2009/10/23 12:46:47
- RE: きれいな風景ですねぇ〜(^-^)
- 前日光さん、こんにちは。
そうですか、日本海好きの前日光さんにはぴったりの景色ということで、よかったです〜。
「間人:たいざ」は確かに一度聞くと忘れない地名ですよね。
かつて島根県の同じ日本海側の「温泉津:ゆのつ」が「おんせんつ」とよく知らない人から呼ばれるので、知名度向上に向け、難読地名自治体サミットを開催したようなことを聞いたことがあります。
兵庫県からもこの一連の旅行記で作成した「出石:いずし」と「八鹿:ようか」が自治体として参加していたように思います。この辺りは難読と言っても入門編みたいなものですがね〜。市町村合併が進んで、自治体の難読地名が減っていくのは何だか惜しいような気もします。
それから青空と白いい灯台の絶景をお褒めいただき、ありがとうございます♪。
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- 旅猫さん 2009/10/19 11:48:26
- 経ヶ岬!
- ころっつさん、初めまして。
丹後半島、いいですよねー
海の青さが目に沁みます。
旅猫も、ずいぶん前ですが一周したことがあります。
路線バスだったので、経ヶ岬での時間があまり無くて、
灯台まで行けなかったのが残念でした。
青空に映える白亜の灯台。
いつかまた、ゆっくり訪れてみたいです。
旅猫
- ころっつさん からの返信 2009/10/19 22:05:12
- RE: 経ヶ岬!
- 旅猫さん、こんばんは〜。
ご訪問ありがとうございます。
旅猫さんがいわれるように海の青さが目にしみる丹後半島は近畿の秘境です。経ケ岬までの道のりは、ちょっとへこたれそうになる山道ですが、白亜の灯台と青い海のコラボが見えた時はちょっとした感動です。
灯台のほかには人工の建物も見えず、波が打ち寄せる音しか聞こえない日本海。こんな所にたたずむのも贅沢ですよ〜。
次の機会はぜひ灯台までどうぞ!天気がいい日だといいですね。
それではまた!
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