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南仏プロヴァンスと英コッツウォルズをめぐる14日間の旅(2)     5月8日(金)<br /><br /><br />アヴィニョンでの宿泊先は、ミニキッチンのついた滞在型ホテル。まずは、歩いて<br />5分ほどのところにあるカルフールに食料品などを買出しに行く。<br /><br />コストコの品ぞろえを極端にバラエティ豊富にして、しかも業務用ではなくファミ<br />リーサイズで提供してくれる巨大ショッピングセンターだ。近所の大手スーパーの<br />ありきたりの棚ばかり見ていると、ちょっとワクワクする。<br /><br />しかも、安い。<br /><br />新宿伊勢丹の「フランス展」で出逢って以来、わが家では “魚介のスープ” がちょ<br />っとしたブームになっている。2000円近くしたと思うが、カルフールではさらに<br />濃厚で臭みもなくて旨いスープが3.47ユーロ(約445円)。1ユーロの生ハムやサラ<br />ミ、ボルビックの1.5&#8467;ボトルは0.51ユーロ(約65円)。0.99ユーロなどという<br />スパークリングワインもあり、勇敢にも(笑)買ってみたがまずまずの味わいだ。<br /><br />24時間営業。アヴィニョン滞在中、ずっとお世話になった。<br /><br />カルフールは世紀が変わるころ、日本にもやって来た。しかし、今はイオン傘下で<br />名称だけを残すのみ。まったく別の店だと思ったほうがよい。“黒船襲来” と話題に<br />なったものだったが・・・。アヴィニョンでは周囲にさまざまな郊外型のショップ<br />やレストランが集中して、一大ショッピングゾーンとなっている。<br /><br />アヴィニョンTGV駅は、市の中心からバスで10分ほどのところにある。TGVの駅舎<br />の多くは、わが新幹線のように市街地から離れている。そこで、ホテルの前にある<br />バス停から、TGV駅と在来線のアヴィニョン・サントル駅を結ぶバスを利用する。<br />1.20ユーロ、支払いはバスの乗車口で。<br /><br />アヴィニョンは城砦に囲まれた街である。バスはその南端──レピュブリック門を<br />入ったところに到着する。まっすぐ北へ伸びるレピュブリック通りは、法王庁宮殿<br />へと連なる。14世紀、抗争の絶えないローマを避けて、ここに法王庁がやって来る。<br />100年ほどの間、アヴィニョンはキリスト教世界の中心だった。<br /><br />街の西側を流れるローヌ川にかかるのが、“アヴィニョン橋” の名で知られるサン・<br />ベネゼ橋=写真下=。12世紀に建設された当時は、対岸のヴィルヌーヴ・レザヴィ<br />ニョンとの間に22のアーチがある全長900mの橋だったという。川の氾濫や戦乱で<br />たびたび破壊され、17世紀以降は修復が打ち切られた。現在は4つのアーチが残る<br />のみ。<br /><br />明日は、ゴッホのアルルをたずねる。

アヴィニョンの橋のたもとで。

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2009/05/07 - 2009/05/20

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四月の旅人

四月の旅人さん

南仏プロヴァンスと英コッツウォルズをめぐる14日間の旅(2)     5月8日(金)


アヴィニョンでの宿泊先は、ミニキッチンのついた滞在型ホテル。まずは、歩いて
5分ほどのところにあるカルフールに食料品などを買出しに行く。

コストコの品ぞろえを極端にバラエティ豊富にして、しかも業務用ではなくファミ
リーサイズで提供してくれる巨大ショッピングセンターだ。近所の大手スーパーの
ありきたりの棚ばかり見ていると、ちょっとワクワクする。

しかも、安い。

新宿伊勢丹の「フランス展」で出逢って以来、わが家では “魚介のスープ” がちょ
っとしたブームになっている。2000円近くしたと思うが、カルフールではさらに
濃厚で臭みもなくて旨いスープが3.47ユーロ(約445円)。1ユーロの生ハムやサラ
ミ、ボルビックの1.5ℓボトルは0.51ユーロ(約65円)。0.99ユーロなどという
スパークリングワインもあり、勇敢にも(笑)買ってみたがまずまずの味わいだ。

24時間営業。アヴィニョン滞在中、ずっとお世話になった。

カルフールは世紀が変わるころ、日本にもやって来た。しかし、今はイオン傘下で
名称だけを残すのみ。まったく別の店だと思ったほうがよい。“黒船襲来” と話題に
なったものだったが・・・。アヴィニョンでは周囲にさまざまな郊外型のショップ
やレストランが集中して、一大ショッピングゾーンとなっている。

アヴィニョンTGV駅は、市の中心からバスで10分ほどのところにある。TGVの駅舎
の多くは、わが新幹線のように市街地から離れている。そこで、ホテルの前にある
バス停から、TGV駅と在来線のアヴィニョン・サントル駅を結ぶバスを利用する。
1.20ユーロ、支払いはバスの乗車口で。

アヴィニョンは城砦に囲まれた街である。バスはその南端──レピュブリック門を
入ったところに到着する。まっすぐ北へ伸びるレピュブリック通りは、法王庁宮殿
へと連なる。14世紀、抗争の絶えないローマを避けて、ここに法王庁がやって来る。
100年ほどの間、アヴィニョンはキリスト教世界の中心だった。

街の西側を流れるローヌ川にかかるのが、“アヴィニョン橋” の名で知られるサン・
ベネゼ橋=写真下=。12世紀に建設された当時は、対岸のヴィルヌーヴ・レザヴィ
ニョンとの間に22のアーチがある全長900mの橋だったという。川の氾濫や戦乱で
たびたび破壊され、17世紀以降は修復が打ち切られた。現在は4つのアーチが残る
のみ。

明日は、ゴッホのアルルをたずねる。

同行者
カップル・夫婦
交通手段
高速・路線バス
  • Pont St-B&#233;n&#233;net<br /><br /><br />スイスにある同名の氷河から地中海にそそぐローヌ川は、アヴィニ<br />ョンの手前でふたつに分かれる。1185年、この中央の “島” を越え<br />て対岸のヴィルヌーヴ・デザヴィニョンまで全長900m、22のアー<br />チが連なる長大な橋が架けられた。<br /><br />「&#9835;橋の上で踊ろよ 踊ろよ(『アヴィニョンの橋の上で/Sur le <br />pont d&#39;Avignon』)」の歌で知られる名高い橋だ。正式名称はサン<br />・ベネゼ橋。<br /><br />橋はその後の戦乱やローヌ川の氾濫で、破壊と再建がくり返された。<br />しかし、17世紀以降は修復が打ち切られ、いまは4つのアーチが不<br />思議な景観をつくり出している。ローヌの洪水は、今もつづく。最<br />近では2003年12月、堤防を超えた流れは城壁の高さ1.8mのところ<br />まで達したという。<br /><br />実際の橋を見ると「輪になって」踊れるほどの幅はない。フランス<br />語のsur(上で)とsous(下で)の音が近いので、どこかで入れ替<br />わったのでは──ともいわれる。入場料4ユーロ(ハイシーズン:<br />4.50ユーロ)。<br /><br />アヴィニョンは1309年に法王庁が置かれてから、今年でちょうど<br />700年になる。市内では多彩なイベントが計画され、限定ワインも<br />発売された。100年ほどの間に在位した9人の法王に因む9本セット、<br />150ユーロ。

    Pont St-Bénénet


    スイスにある同名の氷河から地中海にそそぐローヌ川は、アヴィニ
    ョンの手前でふたつに分かれる。1185年、この中央の “島” を越え
    て対岸のヴィルヌーヴ・デザヴィニョンまで全長900m、22のアー
    チが連なる長大な橋が架けられた。

    「♫橋の上で踊ろよ 踊ろよ(『アヴィニョンの橋の上で/Sur le
    pont d'Avignon』)」の歌で知られる名高い橋だ。正式名称はサン
    ・ベネゼ橋。

    橋はその後の戦乱やローヌ川の氾濫で、破壊と再建がくり返された。
    しかし、17世紀以降は修復が打ち切られ、いまは4つのアーチが不
    思議な景観をつくり出している。ローヌの洪水は、今もつづく。最
    近では2003年12月、堤防を超えた流れは城壁の高さ1.8mのところ
    まで達したという。

    実際の橋を見ると「輪になって」踊れるほどの幅はない。フランス
    語のsur(上で)とsous(下で)の音が近いので、どこかで入れ替
    わったのでは──ともいわれる。入場料4ユーロ(ハイシーズン:
    4.50ユーロ)。

    アヴィニョンは1309年に法王庁が置かれてから、今年でちょうど
    700年になる。市内では多彩なイベントが計画され、限定ワインも
    発売された。100年ほどの間に在位した9人の法王に因む9本セット、
    150ユーロ。

  • Rolling Cat<br /><br /><br />名高い橋から法王庁広場へと戻る途中、スーベニアの店先の手前でハッとする。路地裏の窓際にいた猫にカメラを向けると回る、回る、回る。その場で円を描いて走るのではない。背骨を中心に回転する。<br /><br />ならば。君は、なぜ、回転するのか──と、訊ねてみる。しかし、日本語はもちろん英語も学んだことはないらしい。もとより仏語の深奥を極めぬ異国人になど説明する気もないようだ。動画で押さえていれば、YouTubeあたりで少しは話題になったかもしれない(笑)。<br /><br />お近くにお出かけの際は、ぜひ──。

    Rolling Cat


    名高い橋から法王庁広場へと戻る途中、スーベニアの店先の手前でハッとする。路地裏の窓際にいた猫にカメラを向けると回る、回る、回る。その場で円を描いて走るのではない。背骨を中心に回転する。

    ならば。君は、なぜ、回転するのか──と、訊ねてみる。しかし、日本語はもちろん英語も学んだことはないらしい。もとより仏語の深奥を極めぬ異国人になど説明する気もないようだ。動画で押さえていれば、YouTubeあたりで少しは話題になったかもしれない(笑)。

    お近くにお出かけの際は、ぜひ──。

  • Carrefour Avignon

    Carrefour Avignon

  • Porte R&#233;publique

    Porte République

  • Rue de la R&#233;publique

    Rue de la République

  • H&#244;tel de Ville

    Hôtel de Ville

  • Place de l&#39;Horloge

    Place de l'Horloge

  • Palais du Papes

    Palais du Papes

  • Rocher des Doms

    Rocher des Doms

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