2008/08/25 - 2008/08/25
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harihariさん
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2008年8月、国宝・二条城二の丸御殿白書院特別公開に行ってきました。
二条城といえば、江戸幕府最後の将軍徳川慶喜が大政奉還をしたことでも知られ、まさに日本の歴史を大きく動かした場所です。
夜は、坂本龍馬も常連だった四条木屋町の鳥彌三で川床を楽しんできました。意識していたわけではありませんが、幕末を体験する面白い一日となりました。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
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14:00過ぎ、地下鉄東西線二条城前を降りると、目の前に東南隅櫓。
京都にして、お寺とはまた異なる迫力。 -
東大手門。ここが入口。なかなかの大きさに驚きます。
先ほどの東南隅櫓、この東大手門をはじめとする隅櫓や城門、土塀、本丸御殿、二の丸御殿の一部など建造物としては22棟の重要文化財を保有しています。 -
隅櫓を支える柱。どれだけの歴史を見てきたのか。
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二の丸唐門。重要文化財。御殿の正門。
檜皮葺の四脚門ですが、彫刻や飾金具の装飾が素晴らしい。
雨じゃなかったら、もっと見ていたかったのに。 -
そして、国宝二の丸御殿。
二条城で唯一残された江戸初期の遺構。 -
現在は本瓦屋根ですが、創建当初は杮葺きだったようです。
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車寄の装飾。格好良すぎ。
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国宝二の丸御殿は、車寄から遠侍、式台、大広間(将軍慶喜が大政奉還をした部屋・現存)、蘇鉄之間、黒書院、白書院の6つの棟から構成され、中には重要文化財指定をされた954面の障壁画が現存しています。(順次修復しているので、全部見られるわけではありませんが)
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御殿内は撮影禁止なので、拝観を終えて二の丸庭園までやってきました。
それにしても素晴らしかった。探幽をはじめとする狩野派の手による障壁画の数々。小堀遠州を作事奉行とした白書院、黒書院の造形。鮮やかな彩りに満ちた折上格天井、諸大名を委縮させたと思われる眼光鋭い松鷹図。
そして、歴史を大きく動かした大広間。近世から近代へと転換した瞬間、あの部屋はどんな空気を漂わせたのでしょうか。 -
小堀遠州作庭と伝えられる二の丸庭園。池泉回遊式庭園。
ここでもやはり、お寺の庭園と違って、武家らしい石組の力強さを感じます。 -
庭から見た御殿。
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雨模様は続いていたので、本丸庭園、天守閣跡を通って出口へ。
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このような城門をくぐりぬけて、元の東大手門まで戻るころにはもう16:30頃に。
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地下鉄で三条までやってきて、三条大橋たもとの本家船はしや。明治17年創業の老舗豆菓子店。
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店内には所狭しと豆菓子やあられなどのお菓子が並んでいます。
五色豆と空豆を買って帰りました。 -
そのまま先斗町を下って、四条の喫茶店フランソワに。昭和9年創業、京都を代表する喫茶店です。
ステンドグラス、窓枠、ランプシェード…バロック様式の店内はいつもたくさんのお客さんで賑わっています。 -
ガトーショコラとアイスコーヒーをいただきました。
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夕闇が迫る頃、鴨川沿いをさらに少し下って。
鳥彌三のガス燈がノスタルジックな明かりを灯しています。 -
創業天明8年(1788年)の鳥彌三。
築250年の建物は京都の町にしっくりときます。 -
この時期は川床に通されて。
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まずは前菜。
鱧のお寿司に鯛の子の煮こごり。
鳥肝のダシ漬け。フォアグラのような濃厚さ。 -
そしてこれが鳥のスープ。
僕たち担当の女性の店員の方が、いろいろ説明をしながら小鉢に取り分けてくれます。
この秘伝のスープで水炊きをするのですが、その前にこうして味わえます。お好みで七味を入れてもよし。 -
鳥彌三の水炊き。坂本龍馬も愛した味。
鳥は丹波産の雌鶏。しかも生後90日〜120日の鶏のみを使用しているようで。
驚くように見解れのよい骨付き肉を自家製のポン酢でいただきます。鶏のほかは京菊菜、白菜、椎茸、豆腐、湯葉、お餅など。 -
暮れゆく鴨川の景色の中で、微かな風を受けながら。
絶品の料理を頂く。
ところが... -
程なく、空からパラパラと雨が降ってきたので、バッグだけ持って大急ぎで屋内に駆け込みました。
川床のお店では、雨の場合に備えて、床の席数分を屋内に確保しなくてはならないようです。
お料理を濡らさないように、お店の方が総動員でテーブルの上のものを店内に運んでくれます。 -
実は、事前に雨が降ったらどうしたらいいのかを聞いていたので、どのお客さんよりも先に屋内に飛び込めました。
おかげで一番上座に陣取ったりして... -
川床もよかったのですが、築250年の建物で食事をしたいとも思っていたので、偶然途中から雨になることで両方の希望が叶うことに。
嬉しくて店内の写真を撮りにウロウロ。 -
建物に興味を持ってることに気づいた担当のスタッフの方が、こっそりと坂本龍馬がいつも使っていた部屋を案内してくれました。
他のお客さんが使っていれば観ることはできなかったのですが、この日はたまたま誰もいないということだったので… -
柱や床の設え、網代天井などやはり一番趣向を凝らした部屋のようで...
この部屋で龍馬は、鍋をつついたり酒を飲んだりしながら、誰と何を話していたんだろ。
次にここに来る時は、絶対この部屋を予約しよう。 -
階段や手すりにも、
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柱や廊下にも、歴史が詰まっています。
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店内は薄暗いのですが、その雰囲気もまた味わい深いもので。
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それでいて数寄屋建築の粋は細かい部分にまで気を配っていて。
建物は国登録有形文化財です。やがては重要文化財に指定されるかもしれませんね。 -
写真はひとまず置いといて、水炊きのお餅。
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〆には当然雑炊が待っています。
出来上がっていくこの時間が、またたまらなく楽しい。 -
鳥の旨みをたっぷりと吸った雑炊。
文句無しに何杯でも食べられます。
このあと、デザートにグレープフルーツのゼリーをいただきました。 -
階段下には季節の花が活けられていて。
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老舗の味、風格をたっぷりと堪能させてもらいました。
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今夜は思いもかけない食事途中の雨のおかげで、夏の川床と建物内部の両方を楽しむことができてラッキーでした。
次に来るのがいつになるか分かりませんが、冬の寒い時期に来たいです。
その時は、龍馬と同じ部屋で。酒でも飲みながら。
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