2009/07/04 - 2009/07/13
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アルデバランさん
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<直線の中に7つのアーチ ほとんど泉水に占められるアラヤネスの中庭 >
グラナダの音楽といえば、ファリャやアルベニスだが、6月から7月にかけて開催されるグラナダ音楽祭も有名だ。ここアルハンブラもカルロス5世宮殿がメイン会場になり、プログラムにメジャーなアーチストの名が連なる。
カザルスだけはとうとう来なかったが…
極めつけはコマレス宮でのコンサートだろう。
アラヤネスの中庭の泉の周りにイスをびっしり敷いて大使の間の前の柱廊でピアノリサイタルや室内楽のコンサートが行なわれる…
にわかには信じられないが、本当だ。
ほとんどが22時30分からの開始なので、暗闇に浮かぶコマレスの塔をバックに幽玄の世界が繰り広げられ、それはまさに薪能と同じだ。ここでは、どんな曲が似合うんだろう…
無限に繰り広げられるアラベスク模様やムカルナス、これに合うのはそうヨハン・セバスティアン・バッハだ!
平均律クラビア曲集やゴールドベルク変奏曲、チェロ組曲が良さそうだ…
昼間のナスル宮は予約制で30分に300人と言う人数制限をしているとはいえやはり、喧騒は免れない。
ただ、皆、言葉を失い静寂が保たれているのが唯一の救いだ。
そのように観光客がひっきりなしに訪れても、コマレス宮やライオン宮の価値は全く損なわれず凛として静かに存在している。
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アラヤネスの中庭に面した南側の回廊にある椅子。
この手の椅子が随所にあり、気に入った場所で腰掛けて心ゆくまで風景を眺めることができる。 -
その椅子に座り、後ろを振り返ると戸で閉まっている。
コマレスの塔の対面。
この後ろは部屋はなく壁だけなんで戸は常時閉まっている… -
さらに、ひっくり返りそうになりながらも真上を見上げると、戸と同じ模様だ。
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首の運動をする訳ではないが今度は、首を左にめぐらしてみると柱廊とアルコーブ。
何故か、洗面器が置いてある…
四隅にこの小部屋が配置されているが何に使ったんだろ? -
お次は壁の細工をズームしてみましょう…
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アラヤネスの中庭に面する東西両サイドの2階建ての建物。
北側のコマレスの塔ばかりが注目されるなかで、
引き立て役の両サイドだが、二連窓と白壁は大使の間のような一面の漆喰細工と対照的に端整でスッキリとしている。 -
その、東西両サイドの建物には数箇所で入口がありさすが、その周りには細部まで精緻に模様が…
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端整な両サイドから一転して、大使の間の前の7連アーチの柱廊。
円柱の細さに品があるよね…
大使の間は昨日と重複するので略。 -
大使の間の前の柱廊から南面を見る。
細い円柱の上にアーチがかかるので明るく軽快な感じがする。 -
最後に南側の2階、3階部分を眺めてコマレス宮を後にする…
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コマレス宮の次はライオン宮。ムカルナスの間の前のパビリオン。
左側に修復中のライオンの噴水の養生をしている小屋があり全景が撮れない。
昨日は19時をまわっていたが、今日は11時前。
同じ建物でも時間によって光と影で様子が随分違う…
真ん中から四方に走る水路で区切られた、イスラム好みの四分庭園。
そして4つの平面部分は一段低く掘られオレンジやら何やらが植わっていたオリジナルは沈める庭だったそうだ。
これも、座位生活のなせる業か… -
ライオンの中庭に飛び出た東西、二つあるパビリオンの天井。
杉材の円球はやはり空を表す…
ロープが張られており真下には行けないが身を乗りだして撮って見た。 -
天井の真下には噴水がある。
モカラベ(ムカルナス)と諸王の間の前の東西の二つとパビリオン
そして、アベンセラーヘス、二姉妹の間の噴水二つ、計4箇所の四方の噴水から中央のライオンの噴水に水が集まる方式だ。
それにしても、閉まっている諸王の間、未練タップリ… -
チョット上を見てみると…
修復中の諸王の間の前のパビリオンの柱頭群とアーチ。
四角の柱に形が変わりその上にムカルナスとレース状の漆喰細工。
そして、先程の杉材の天球。 -
アベンセラーヘスの間の中にある噴水
大理石も見事なものだ。
左右の奥に二段ほど高くなった小部屋があり寝室だったようだ。
腰壁のアスレホタイルはセビリアのアルカサルに持って行ってしまったそうで、ここのは16世紀に再現されたものとか… -
そして、ムカルナスの天井…
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アベンセラーヘスの間の壁の模様。
ぐるっとアラビア文字でなにやら書かれている。
イスラムの言葉が繰り返しかかれているそうだが、
単なる装飾にしか見えない… -
壁一面のスタッコ(漆喰)細工。
青が少し残っているが、昔はもっと色鮮やかだったのだろうか?
上部はエッシャーの騙し絵のような組紐紋。
下部は無限に繰り返される植物紋。
直線と曲線の世界の間にアラビア文字紋… -
未練がましく諸王の間の前のパビリオンを振り返りながら、二姉妹の間に行きましょう。
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二姉妹の間に入る前に左側に通路がある。
ここも残念ながら未公開だが、奥はトイレだ。
いくら水が豊富だとはいえ、水洗ではないと思うが…
随所にある噴水から、ウオシュレットまで想像しちゃったりして… -
二姉妹の間。
噴水の左右のデカーイ白大理石二枚を二姉妹に例えての名称らしい。
こちらはアベンセラーヘスの間同様に噴水があるが水盤が違う。
その奥にさらに小部屋とリンダラハの望楼があるが脚立が置いてある。どうやら、ここも工事中? -
二姉妹の間。
天井のムカルナス。
こちらは星型ではなく八角形。
よーく見ると二連窓の下にやはりアラビア文字が…
ムハンマドに使えていた詩人が色々書き残しているそうだ。
異端審問でイスラムの書は悉く焼かれたので貴重な資料だ。 -
二姉妹の間の二階部分のムカルナス。
ライオン宮は私的な場所というが、
二階は寵妃たちの部屋ということで、このジャルージ窓から下を透かしてお呼びがかかるのを待っていたのか… -
二姉妹の間の名のいわれの大理石2枚と奥のリンダラハ望楼。
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工事中の縄張りを身を乗り出して見てみたリンダラハ望楼。
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リンダラハ望楼の天井はこんな具合でした。
一面の漆喰細工、腰までのモザイクタイル、そしてムカルナス。
精緻な細工もここに極まりだ。 -
二姉妹の間を出て渡り廊下の窓から、二姉妹の間を見ると…
リンダラハの望楼部分が飛び出ている。
そして、ムカルナスのハニカム・ヴォールトを支える屋根も見える。 -
レナの中庭
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レナの中庭に黄金の間と同じようなトンネルが!
ひょっとしたらあのトンネルの反対側? -
そして小部屋が…
ちょうど位置的にコマレスの塔の大使の間の下辺りになる。
ということは、やはりあの后、アイシャと皇太子ボアブディルが謀反のかどで投げ込まれた牢獄か? -
レハの中庭からは王の浴場に行ける。
実際にはコマレス宮の階下に位置しサウナのような
感じだったのだろうか…
サンタマリア教会の横にあったモスクの付属浴場とは雰囲気が違う。 -
レハの中庭から対岸のアルバイシン方面に眺望の良い
渡り廊下を見ると、皆景色に見とれてる… -
リンダラハの中庭を通ってパルタル宮に出た。
休み無しで歩き詰めだったので、日陰のベンチでしばし休憩。
突然、ご主人様が「王の浴室を忘れてた!」と言い出し引き返すことに…
でも、リンダラハの中庭の出口のところで係員がチケットを見せろという…
そう、ナスル宮殿をいつの間にか出ていたんだ。
係りのおっチャンは出る人には眼もくれず、逆流してくる人をチェックしているんだ…
「9時30分の入場で既に12時!ダメ、ダメ」ということで再入場は出来ない…
ご主人様の怒り様は近寄りがたいほどで、当分5m以上離れて歩くことに… -
パルタル宮殿貴婦人の塔。
5連のアーチが高い場所にかかっているので、随分明るく軽快な感じがする。 -
パルタル宮殿の東側に隣接する礼拝堂。
ここも、なにやら修復してました。 -
礼拝堂の横から対面にヘネラリーフェが見える。
夏の離宮ったって、谷を隔てた別荘のような感じじゃん… -
アルハンブラには7つの宮殿があったというが、現存するのはこれまでじっくり見てきたナスル宮殿パルタル宮殿だけだ。
ここ、ユスフ三世宮殿は遺構だけが残っている。もちろんカルロス5世宮殿は後から造ったんで数には加えない… -
そのユスフ三世宮殿跡で日向ぼっこをする猫。
さあ、いよいよカルロス5世宮殿だ… -
カルロス5世宮殿。
中庭は舞台を設置してアリーナ席として一面に椅子が…
そう、グラナダ音楽祭のコンサート会場となっているんだ。
だから、昨日は閉まっていたのか…
ということで残念なことに中庭の土は踏めませんでした…
ちなみに今日のプログラムはカルメン。
ジョン・エリオット・ガーディナーのオルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティック。
演奏会形式でやるんだろう。
バレンボイムは手勢のベルリン国立歌劇場管弦楽団を率いて今年も来る。
ブルックナーの4番を来週ここカルロス5世宮殿で振るそうな。
ブルックナーの4番か…
チョット、聞いて見たい気もする。良いのは日本と違ってチケットが安いことだ。 -
二階に上がってみると…
カルロス5世はイタリアに留学して勉強中のペドロ・マチューカを呼び寄せてほとんど抜擢というような感じでコレを任せた。
マチューカもその期待にこたえて、このような優美な建物を設計した。
ただし、施工が…。完成したのは1960年だとか。
よくあるパターンだけど… -
ご主人様はこのイタリア・ルネッサンス様式にあまり興味ないらしく急かすけどどうですこの2階の回廊と天井。
もっとじっくり見させて… -
グラナダ音楽祭のコンサートメイン会場として、ちょうど1週間前には今売り出し中のユジャ・ワンがマイケル・ティルソン・トーマス、ロンドン響と競演してプロコフィエフの3番を弾いてる。
1月のサントリのN響定期は2番だったけど…
かつてヘルベルト・フォン・カラヤンもベルリンフィルを率いてベートーベンの5番、6番で伝説的な演奏も行なった。
カラヤンは普門館と違い、ここの音響を絶賛したそうだ。 -
ライオンの中庭のライオンの噴水はこんな所にいた!
ライオンってこんな感じでお座りするんだ… -
スルタンの権威の象徴。
百獣の王としてはいささか威厳に欠けるが、
そこはそれ、なんせ何百年も水を吐き続けたんだから。
このあと、中二階にあるショップでマチューカがひいたカルロス5世宮殿の立面図と留守番中の妻への土産を買って、アルカサバに向かう。
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