2009/01/19 - 2009/02/05
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ちびのぱぱさん
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東南アジアの国々で不思議に思うのは、このような常夏の国に住んでいながら、セキをしている人が多いことです。
今回、2回ほど夜行列車に乗りましたが、
「そうか、セキをしている人が多いのはこの冷房のせいに違いない。」
そう、勝手に結論を出すにいたりました。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 鉄道
- 航空会社
- ユナイテッド航空
-
旧正月の真っ只中の25日(日)出発のトラン行き夜行列車の切符ですから、
果たして取れるかどうか心配でしたので、
プログラムDという現地の旅行代理店に事前に頼んで取っておいて頂きました。
スクンビットにあるそうで、今回泊まったインペリアルクイーンズパークホテル(写真)の直ぐ近く。
チェックイン時に
「お届けものです。」
と、受付で恭しく渡されたチケットを見て、
11年前に、やはり旧正月中に乗ったバンコク発の夜行列車の楽しい思い出がよみがえりました。
当時、スラタニからプーケットに行くつもりでその夜行に乗ったのでした。 -
(ホテルのロビー)
両親も一緒で、妻と合わせて4人で通路を隔てて上下の席を確保しました。
列車の中は帰省客や旅行客でごった返していて、私たちははす向かいの学校の先生たち一行から、
とても珍しい果物を頂いたりして、楽しく過ごしたのでした。
えんどう豆のような茶色の鞘に入った干し柿のようなその果物は
「タマリンド」
であることをごく最近になって知りました。
おととし亡くなった父と、妻と三人(母は全く飲めず)で、車内販売のビールや料理を注文して、実に盛り上がったものです。
お会計を取りに来た車掌に気前良くお金を差し出すと
「ちょっと待った!」
と、当時20代後半だった妻が、手書きのレシートをひったくるようにして
「合計金額違ってるよ!ちゃんと見なきゃだめじゃない。」
「何?どれどれ、ああ、ほんとだ、君これ間違がっとるよ。」
車掌氏はあせって訂正したんであります。
いやはや、楽しい思い出でした。
「楽しくない!お酒飲んでてもしっかりしてよね。」
と、未だにしかられるんであります。 -
(写真:11年ぶりのホアラポン駅は懐かしくって、当時を思い出して食事を取ったりした周辺まで歩き回りました。)
今回行くトランという町は、同じ南線ですが、
スラタニーからさらに行ったThung Songというところで分岐し、
ハジャイ、マレーシア方面の本線鉄道から分かれます。 -
駅の構内も昔ながらの趣。
-
ホームに、かのオリエントイクスプレスを発見!
「かっこいいね。これ高いの?」と妻
「かなり高いよ。シンガポールからここまで3泊4日で一人30万円くらいかな。」
「どひぇー!」
-
構内には、各方面に出発する列車を待って大勢の人がたむろしています。
私たちは、プロムナードのようになっている2階席からビールを飲みながらその様子をぼうっと眺めていました。
「分かった!」
と突然妻。
「何が分かったの?」
「あそこで床に寝転んでいる人いるでしょ。まあ、椅子で座っててもいいや、あることをすると係りの人に注意されるんだ。そのあることって何だ。」
「うーん、ナンだろう、降参。」
「何だ、もう降参。」
「教えて。」
「あのね、眠ってしまうと起こされるんだよね。」
「へえー。眠っちゃいけないんだ。」
というより、眠り込んで列車を逃さないための親切と見ましょう。 -
時計を見ると40分前になっています。
「そろそろ行ってみようか。」
果たして、列車はすでに入線していました。
このたびの列車は、2等エアコンの上下を取ってもらいましたが、料金は2000円ほどです。
上段は狭く窓も付いていませんでした。
走り始めてしばらくすると、係りの人がベッドメーキングに来てくれます。
寝る時間までは、下段の席で景色を見ながら11年前の思い出話などにふけります。 -
隣のホームにはイースタン&オリエンタルが泊まっています。
クアラルンプールの駅でも見かけたことがあります。
いつか乗れるかな、ドレスアップして。 -
これ、なんだか分かります?
駅のトイレの脇にあった占いの機会です。
座っている老人がちょっと不気味。 -
列車が走り始めてから日が暮れるまでの小一時間、ドアを開け放って外に向かって
「サバイデーイ!」
と、とんでもない大声で呼びかけているフランス人の若者がいました。
少し知恵遅れなのかもしれない、と思いました。
日が暮れると、おいしそうな匂いのする弁当を売りに来た女性から写真の弁当を購入。
ひとつ35バーツ(100円)。
付いていた袋入りナンプラーがすごくおいしい。
チャンビールは別の人から50バーツ。
食事をし終えるともう早眠くなってしまいました。
「まだ8時半だよ。」
と、あきれる妻を残して上段に上がります。
ところが、それからが地獄の始まり。 -
2等寝台の上段は下段と違い、カーテンの隙間から煌々と表の通路の明かりが差し込み、冷房の冷気をはらんだ風が情け容赦なく吹き込んできます。
ありったけの衣類を荷物から出してはおっても、まだ震えが来るような寒さ。
それでも、いつしか眠気が勝って何とか眠りに付いたのでした。
夜中にふと目覚めると、汗をびっしょりかいていました。
冷房がいつの間にか切られたのです。
「全く、この列車は冷房の〔強〕と〔切る〕のスイッチ以外は全部壊れているに違いない!」
そう毒づきながら、それでも少しほっとしながら羽織っていたものを脱いだのでした。
さらに眠りについてしばらくたった頃、列車の止まった気配に再び目を覚ましました。
例のフランス人の若者が、良く通るでっかい声で
「スラータニー!スラータニー!」
と連呼しながら降りてゆきます。
彼の声で、少なからぬ人が目を覚ましたことでしょう。
気が付くと、再び冷房が入っていました。
もちろん〔強〕です!
汗で湿った下着に、情け容赦なく吹き付ける冷気。
そこいらに散らしてあった衣類を再び羽織っても、とても防げるものではありません。
悪夢のような夜が明けると妻を起こして下に移り、売り子から暖かいコーヒーを買い求めて、むさぼるように飲んだのでした。
-
朝食に、昨日駅で買ったドーナッツ類をほおばりながら車窓からの風景に目をやります。
汽車はゴム農園の続く地帯をしばらく走った後、
ほぼ定刻どおりの朝8時にトランの町に到着しました。
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