2008/07/14 - 2008/07/14
75位(同エリア95件中)
まみさん
2008/07/14月 トリャヴナ日帰り
【宿泊:Hotel Balkan(ガブロヴォ泊)】
・聖ゲオルゲ教会
・聖ミカエル教会とイコン博物館
・学校博物館
・ダスカロフ・ハウス・ミュージーアム
・ペトコとペンチョー・スラベイコフ父子ハウス・ミュージーアム
ガヴロヴォに戻って、歩行者天国のラデツキー通りからパルマ・ヴィ広場〜聖トロイツァ教会〜聖ボゴロディツア教会周辺まで散策(民族復興時代様式の家の残る地区を散策)
ミュージーアムで写真を撮れるとなると、ハリきっちゃいます!
写真の収穫も格段と増えるし、あとからそれを頼りに記憶を呼び起こすこともできるので、写真を撮れなかったところより見学が充実した気分になってしまうのですが……これは本当は、本末転倒かもしれませんね。
ミュージーアム見学しに来てるんだか、写真を撮りに来てるんだか。
と自嘲しつつも、やっぱりミュージーアムで写真が撮れるのは楽しいです。
木彫りで有名なトリャヴナの、木彫りコレクションで有名なダスカロフ・ハウス・ミュージーアム。
ブルガリア民族復興時代様式の最も美しい部分ともいえる天井木彫りもじっくり眺めることができました。
1階には木彫りの作品がたくさん展示されていました。
特にすばらしかったのが、イコノスタシスやイコンの額縁に使われる装飾。
最初は気に入った作品の記録を残そうと、カタログのような写真を撮っていました。
でもそのうちに、そんな写真を撮って面白いか、という疑問を抱きました。
全貌は、目で見ればよろしい。
でも、写真は、写真だけで楽しめるものを撮らなくてはどうするの?
そう思ったので、作品の全部を撮らず、一部分だけを強調する写真を撮り始めました。
全部を撮るよりも、構図に頭を使います(私なりに)。
───やっぱり、ミュージーアムに写真を撮りに来たも同然じゃん!
「トリャヴナは、ブルガリア民族復活時代の典型的な建築で有名で、140もの文化的記念建造物、博物館や展示物が見どころです。(中略)トリャヴナで最も見学者が多い博物館の1つは、ダスカロフ・ハウス(Daskalov House)(1808年)です。この博物館は、有名な木彫りの太陽がハイライトです。すばらしい天井は、最も優秀な2人の木彫り職人(ディミトル・オシャネッツァ(Dimitar Oshanetsa)とイヴァン・ボチュコヴェッツァ(Ivan Bochukovetsa))がその制作で賭けをしました。彼らは、この家の中で、互いの作品が見えないようにされた2つの大部屋で、6ヶ月間かけてコツコツ制作しました。」
(ブルガリアで買ったパンフレット「BURGARIA」(2007年Gufo社発行/R. Daskalov編集)より私訳)
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ダスカロフ・ハウス・ミュージーアムの入口
門をくぐると、前庭の向こうに家がありました。
入場料は3.00レヴァで、写真代は5.00レヴァでした。
(2008年7月現在、1レヴァ=約0.5ユーロ、1ユーロ=約170円で換算)
位置はこちらの観光マップの写真でご確認ください。
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/15286937/
関連の旅行記
「2008年ブルガリア旅行第9日目トリャヴナ(1)1人だと、たどり着くまで時間を食う」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10304662/ -
19世紀中頃の木彫り職人の工房
「ダスカロフ・ハウスは、国の重要文化財です。ローズオイルと絹の裕福な商人ハジ・フリスト・ダスカロフ(Hadji Hristo Daskalov)によって1804年から1808年にかけて建てられたこの家は、トリャヴナのブルガリア民族復興時代様式を代表する館です。2種類の技能──建築と木彫り──は、ディミトル・オシャネッツァ(Dimitar Oshanetsa)と彼の若い徒弟イヴァン・ボチュコヴェッツァ(Ivan Bochukovetsa)の職人技を不朽のものとしています。
館の構成は対称的に設計されています。石造りの基礎(1階部分)は、仕事場も含まれます。その上の階は、隣接する2つの住宅から成りますが、両方の前面に設けられた広いベランダによって1つの空間を形成しています。
芸術的な木彫り装飾が施されていることから、オーナーのすばらしいセンスと経済的・社会的な地位の高さがわかります。いくつかあるうちの2部屋は、ディミトル・オシャネッツァとイヴァン・ボチュコヴェッツァの技能競争で作られた太陽(の天井浮彫り)によって照らされています。一方の太陽は、若さの象徴で、焼け付くように燃え上がっています。もう一方の太陽は、穏やかで円熟しており、智恵と成熟の中から彫り出されています。古い伝説によると、2人とも聖ゲオルゲの日から聖ディミトリスの日までかけて制作し、そして彼らの技のすばらしさは、地元の木彫りのギルド(職人の組合)を圧倒したそうです。
木彫りは、ドアに、戸棚に、柱に、そして日常生活の品々にあふれています。編物のラグ、窓際の長いす、分厚い毛織のブランケット、そして刺繍のクッション、衣装や、彩色された収納箱が温かさとくつろぎを与えています。(つづく)」
(展示室が始まる手前の壁にあった説明プレートより私訳) -
19世紀中頃の木彫り師の工房
制作途中で、いまにも職人本人がここに戻ってきて続きを始めそうです。
「(つづき)ダスカロフ・ハウスは、歴史的にも重要です。1871年11月11日、ブルガリアの革命家ヴァシル・レフスキーがここで一晩過ごしました。露土戦争(1877-1878)のとき、若い職人によって彫られた木彫り天井の部屋は、スヴャトポルク・ミルスキー(Svyatopolk Mirski)将軍率いる左党本部となりました。
ダスカロフ・ハウスの延長部分は、国で唯一の木彫り博物館となっています。展示には、トリャヴナの職人たちの手による日用品と教会向けの木彫りのオリジナルだけでなく、独創的な木彫り職人ゲンチョ・マランゴゾフ(Gencho Marangozov)の作品コレクションもあります。」
(展示室が始まる手前の壁にあった説明プレートより私訳)
ちなみに、ルーマニアのマラムレシュ地方は木彫りの門で有名で、木彫り職人の家を訪ねたことがありますが、あちらは野外で制作していました。
モノが大きいからでしょうね。
アトリエそのものは、木彫りコレクションのミュージーアムのようになっていました。
関連の旅行記
「2007年ルーマニア旅行第11日目(2)マラムレシュ地方:ブルサナ村の木彫り師のアトリエを訪ねて」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10195173/ -
イコノスタシスの王門の木彫り
とても精巧です。花のモチーフがたくさんで、かわいらしい印象を受けます。 -
イコン・フレーム
木彫りのフレームのおかげで、ますます温かさが感じられる気がします。 -
イコン・フレームの一部
草花に隠れて、鳥もいます。
これからさらに一部を切り取って、ブローチにしたいくらい@ -
イコノスタシスの王門の木彫り
こんなにじっくり見て写真が撮れるのも、ミュージーアムならでは@ -
イコン・フレームの一部
ちょっとマリアさまのお顔が隠れているようですけど? -
イコン・フレームの一部
モチーフはたいてい花と鳥のようです。
鳥はどこかミニ・ドラゴンというかんじですけど@ -
2階のテラス
この家も2階に上がるのに外階段を使いました。
ブルガリア民族復興時代の建物はそういうところが多かったですね。
ただし、たいてい塀の奥の前庭に面した外階段なので、通りからでは分からないです。
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14636968/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14636984/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14636969/
関連の旅行記
「2008年ブルガリア旅行第4日目(4):1人歩きのバンスコとネオフィット・リルスキー博物館(ハウス・ミュージーアム)」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10277045/ -
リビングの美しい天井
これが、熟練職人が競争して制作したという、かの太陽のモチーフの木彫りかしら。
ブルガリアで最も美しいといえる民族復興時代様式の建物は、見事な木彫りの天井が特徴的です。
全部屋ではないにしても(たぶん、オーナーの財力次第)。
だから、ブルガリアのハウス・ミュージーアムでは、上を見るのを忘れてはいけません@ -
伝統的な模様のじゅうたんのあるトルコ風の部屋
-
ダイニング
イスに座って食事をするんですねぇ。
奥の昔の収納箱にも注目!
いかにも金貨や財宝がざっくざく入ってそう!? -
ダイニングの美しい天井
これもきっと太陽のモチーフですね。
どちらが親方でどちらが助手が制作したものかなぁ。
そして、どちらが勝ったのでしょうね。
こちらの方が華やかです。 -
テラスの板張りの天井とランプ
-
中庭側から見たダスカロフ・ハウス
建物の入口側が観光マップの写真と違うので、中庭の方に廻ってみたら、ビンゴ!
こちらの方が絵になります@
井戸もあります。
いまは使われていないと思われる農具もあります。民芸品の装飾として置かれているのかな。
バイクは……ちょっと邪魔(苦笑)。
「木彫り
ブルガリア民族復興時代、トリャヴナは木彫りの品質と出荷量で有名でした。木彫りにはだいたい地元のクルミ、樺、ポプラやオークに、ノミを使われ、複雑な装飾がなされました。トリャヴナの彫刻の多くは、ガブロヴォ、ヴェリコ・タルノヴォ、アルバナシやリラの修道院を飾るために利用され、彫刻家は遠くセルビア、トルコや今日のイランの建築家や施主たちにも引っ張りだこでした。
19世紀初頭まで、トリャヴナでは40以上の工房によって、木造の揺りかご、額縁、イコン、フリーズ(※訳注:細かな浮彫彫刻がなされることの多い建築の天井や屋根の下あたりの帯状の部分)、扉や十字架が大量に生産されました。デザインはそれぞれ個性的ですが、たいてい凝った細かい花のモチーフが含まれており、木彫りの「トリャヴナ様式」として知られるようになりました。最も美しい作品として、トリャヴナのダスカロフ・ハウス内部の「太陽の天井」が挙げられます。ダスカロフ・ハウスはイコンの木彫り装飾の博物館でもあります。
伝統の復活の試みの一端として、トリャヴナでは観光客向けに木彫り習得コースが設けられています。1日/2日/3日コース(1日につき6時間)があり、それぞれ35/60/80/レヴァ(2008年7月現在、1レヴァ=約0.5ユーロ、1ユーロ=約170円で換算。)で、観光案内所または学校博物館(Staroto Shkolo)を通じて申し込むことができます。この学校は毎遇数年度に国際木彫りコンテストを開催しています。(後略)」
(Lonely Planet(2nd edition 2005年刊)より私訳)
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