2006/01/11 - 2006/01/14
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(2006年の旅行記を2022年12月に再編集)
シンガポールからマレーシアのマラッカへ直通バスで行きました。
料金は11シンガポールドル。
千円もしないのです。
帰りはマラッカでチケットを買うともっと安くなります!
ネットを探すとバスに乗る方法が載っていて、さして難しくもないですからシンガポールまで来たついでに、この歴史的な街に一、二泊訪れてみたらいかがでしょう。
ただし、都市間バスは良いですが、路線バスは甘く見るなという話です。
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
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-
シンガポールはもちろんチャンギ国際空港ですが、おりしも旧暦正月を迎えようとしています。
夜遅くに着くので空港にある簡易宿泊施設を予約しておきました。
翌朝、ネットで調べておいたブギス駅付近のバスターミナルで、チケットを購入しそのまま乗り込みました。
天気は雨模様。
やがて広大な川のようなジョホール水道をマレーシアシンガポールセカンドリンクという2kmもある橋で渡ると、もうマレーシアです。
長い橋を渡る途中、雨が上がり始め、遠くの海上に虹が見えました。
ヤシのプランテーションの続くハイウェイをひた走ること二時間ほどで、バスは当時できたばかりのマラッカ町はずれのターミナルに到着します。シンガポール チャンギ国際空港 (SIN) 空港
-
(写真:マラッカのジャスコ)
マラッカセントラルと呼ばれるでっかいバスターミナルは、北海道で言う「道の駅」みたいな感じです。
とにかく、いろいろな店が入っています。
近くに日本でもおなじみのジャスコもあります。
バスターミナルから街中に出るにはタクシーが便利です。
が、値段交渉が大の苦手ですから、バスを探します。
案内所のようなカウンターにお嬢さんたちが座っているんで、
「ホテル レガシーに行きたいんですが?」
と日本で取っておいたホテルの名を尋ねると、英語が通じないみたいです。
何度か繰り返すと、行きたいホテルのことは通じたみたいです。
「ああ、ファジャ、○番のバスに乗ってね。」
と教えてくれました。
「ファジャ?」
何のことでしょう。街中という意味の、マレー語ですか? -
教えられたナンバーの乗り場に行くと、シンガポールから乗ってきたバスに比べると恐ろしくローカルな、年代物のおんぼろバスが待っていました。
バスには運転手も車掌もいませんが、すでに半分くらいの座席が埋まっているので、まもなく出発でしょう。
外国人が珍しいのか、こちらを盗み見ている人たちもいます。
小柄ながら、よく太って、くりくりとした瞳の若いご婦人。
枯れ枝のような老人。
大荷物を抱えた人が多いので、クアラルンプールに買い物にでも行ったのでしょうか。
マラッカはその後、2008年7月に世界遺産に登録されたそうですから、観光客もどっと増えたでしょうね。 -
ところで、バスの運転手が一向に姿を現さない。
時刻はそろそろお昼ですから、エアコンもないバスの中はサウナのような暑さです。
周りを見回しても、みなさん辛抱強くただじっと待っています。
30分もしてようやく運転手が現れました。
ハナ肇みたいな顔の屈強な男は、バルンバルンとエンジンを始動させて走り出す。
あけ放たれた窓から風が流れ込み、気絶するくらい気持ちいい。
バスは走り出してほどなく町の中に入りますが、近くの人に
「ファジャ?」
と例の謎の言葉を投げかけても、みな首をかしげるだけ。
きっと町の中心部辺りが終点だろうと勝手に思い込んでいたので傷口を広げたと思います。
途中から乗ってきてしばらく私とおしゃべりをしていたラオスからの出稼ぎの青年が、私の不安そうな顔に気が付いて
「あなたはどこに行きたいのか?」
と聞いてきます。
「町の中心。」
と答えたら、とてもあわてたように、車掌に何かを言ってくれています。
がんばれ、青年。
すると次のバス停で、車掌さんは道路の反対側のバス停を指して言うのでした。
「ここで降りて、あそこのバス停から別のバスに乗りなさい。」
不慣れな土地の路線バスを甘く見てはいけません。 -
結局、そこにたまたま通りかかったタクシーに乗って、ホテルまでたどり着くことができました。
「あれっ?この建物、さっきのバスターミナルから見えてなかった?」と相方。
「そんな、あれ?そういえば、あの建物の前を通ったような‥‥。」
向かいのショッピングセンターも見覚えがあります。
そして、その名も「ファジャ」(現在はSoon Seng Plaza)。
なんじゃ。
というわけで、タクシーがお勧めです。
とにかく、写真のホテルレガシーに着きました。
(このホテルは今ではラ・クリスタホテル・マラッカになってます)Grand Swiss-Belhotel Melaka (formerly LaCrista Hotel Melaka) ホテル
-
Jalan Hang Tuahというマラッカ川に沿って北西に伸びる通り沿いにあります。
立派な建物で、部屋もエレガントな感じ。 -
このホテル、立派な設備ですが、中心部までは歩くと10分くらい掛かります。
ということは1キロくらいでしょうか。
窓からは、オールドシティーの町並みと、その向こうにマラッカ海峡が見えます。
「深夜特急」の沢木耕太郎氏がその美しさをたたえた夕日が良く見れそうです。 -
まさにその夕日が、ゆっくりゆっくりとマラッカ海峡に沈んでゆく様子を、ベッドの上でビールを飲みながら、相方と二人言葉を交わすこともなく、いつまでも眺めました。
頭の中では、井上陽水の「積み荷のない船」。 -
夜にホテルの写真を撮ってみました。
(2006年の1月と比べると、世界遺産効果かホテルの値段は上昇傾向にあるようです)
1泊程度なら、もっと町の中心部にやどを取ったほうが良いかもしれません。
私らは三泊して、日ごろの運動不足の解消もかねて、ひたすら歩いたり、ホテルの優雅なプールで泳いだりしましたが。 -
ホテルのネーム。
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お向かいのファジャ(大地)に売っていたスナック。
何でも売っていてしかも安く、大変便利でした。
例によって怪しい日本語。 -
翌朝。
朝食会場。 -
なかなか充実していました。
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朝食を済ませ、オールドマラッカを歩いてみます。
ホテル前のジャランハントゥアをてくてく歩いて、ハントゥア橋のところでマラッカ川に出ました。
涼を求めて川沿いの道を歩いても、昼日中では余計暑さが身にしみます。
テラテラと光る泥の川岸に、犬ほどもあるオオミズトカゲが甲羅干しをしています。マラッカ川 滝・河川・湖
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運河沿いにて。
物思いに沈む人。
なにか辛いことがあったかな。 -
やがて風もやみ、運河の水はドロンと淀み、溶けた鉛のように、それはそれは美しく町並みを描き出すのでした。
マラッカ川 滝・河川・湖
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この旅で、自分は朽ちてゆく街並みに心惹かれるらしいということが分かってきました。
どうして、今にも朽ちてゆきそうな、それでいて強烈な生活の匂いのする町並みは、これほど自分をひきつけるのだろう。 -
この雰囲気、どこかで見たような気がします。
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そうかリスボンか‥‥。
ポルトガル、かつてこの国を植民地にしていました。 -
カキ・ルマ?
金子光晴の紀行文を読んでいて、たびたびこの言葉に出くわしました。
こういう回廊のことでしょうか。
かの詩人が繰り返し自分の旅の情景に登場させたのは。 -
町の中心部、オランダ広場に来ました。
旅人であふれるスタダイス。オランダ広場 広場・公園
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時計台。
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ポルトガルからマラッカを勝ち取ったオランダが作った庁舎です。
見上げると、ガラス窓から、誰かがじっとこちらを見つめています。
カメラを向けると、姿を消しました。
スタダイス 建造物
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サンチャゴ砦。
サンチャゴ砦 建造物
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この大砲はどこに向かっているのでしょう。
砲身の中に、そっと手を入れて、その滑らかな円筒に沿って手を滑らせると、むかしそこを通って敵の船めがけて飛んでいった砲弾が、どんな末路をたどったのか‥‥。
崩れかかった城砦の中では、だれかがハーモニカを奏でています。
とても悲しい曲を奏でています。サンチャゴ砦 建造物
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セントポール寺院。
セントポール教会跡 寺院・教会
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手首の取れたフランシスコザビエル。
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とうの昔にステンドグラスを失った窓を心地よい風が通り抜ける。
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協会の跡には、ユダヤ人の墓標が避難していました。
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セントポール教会の廃墟に登って、涼しい風に吹かれると、雨雲が出てきました。
下のホテルでオレンジジュースを飲んでいると、さーっと、雨が降ってきました。
雨が上がると、今度や青空が広がってきます。 -
旧市街の街並み
プラナカンとかババニョニャとか呼ばれる華人たちが築いた街並み。
ショップハウスはマレー半島の特色ある街並みを作り上げている。
楽しいところです。 -
そぞろ歩けば、いろいろな可愛いものが見つかります。
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ぶさかわ?
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ドアは中華ですね。
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このデザインは、どこから来ているのだろう。
欧風ということですか。 -
中華です。
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なんちゅうか、中華欧風、ということですか。
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イスラムのお寺、カンポンクリンモスクの脇の道を通るとき、一人のおばあちゃんとすれ違いました。
私らの二人とも、はっとします。
日本の田舎のおばあちゃんを感じたからです。
そもそも、カンポンとは田舎のことらしい。
どっぷりとエキゾチックな感傷に浸っていたところに、ふっとお味噌汁を出されたような、不思議な感覚に囚われたのでした。カンポン クリン モスク 寺院・教会
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