2007/07/30 - 2007/08/04
1661位(同エリア4378件中)
しきんさん
2007年の夏は、早めの夏休みを頂いてイスタンブールに行ってきました。イスタンブールは、ヨーロッパとアジアの境界に位置する両方の顔を持ったとても魅力的な都市です。また、トルコの人たちは親日的なことで知られています。日本からは成田や関空からトルコ航空の直行便があり、13時間の空の旅で往くことができます。今回は羽田から関空経由での旅でした。
いくつかの写真と共にレポートします。
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 船 タクシー
- 航空会社
- ターキッシュ エアラインズ
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JL5093便は23:45関西空港発が定刻です。
(JALとトルコ航空とのコードシェア便、機材はトルコ航空機。2008年現在、JAL便はなくなっています) -
最初の機内食です。まだお寿司が食べられるとは思ってもいませんでした。
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トルコに入ったところで、幸先よくアララト山が姿を見せてくれました。
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2度目の機内食、朝食になります。これも関空調達なので、トルコらしいところはバターくらいです。帰りも含めトルコ航空の機内食はみんなおいしかったです。
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先に復路の機内食をお見せします。さすがにイスタンブール調達なので、トルコらしくなっています。
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最後の機内食はパスタになりました。パン、野菜、チーズがおいしいのがトルコらしさ。
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さて、往路へ戻って、朝7時前、イスタンブール・アタチュルク空港に到着です。トルコ航空機がずらりと並んでいます。
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出航前のクルーズ船から見たガラタ橋と新市街
空港でホテルの迎えに拾ってもらい、スルタンアフメットのホテルに着くと、荷物を置いてエミノニュ桟橋に向かいます。
空港からホテルまで車で都心へ向かうことになるので、朝の渋滞が心配でしたが、交通量は多かったものの、、ホテルまで30分ほどで無事に着きました。
今日はボスポラス海峡クルーズです。
ボスポラス海峡は、アジアとヨーロッパを隔てる、黒海とマルマラ海を結ぶ海峡で、長さ25km、幅は狭いところで0.7km、広いところでは2.5kmほどということです。
クルーズは、海峡のマルマラ海側の入り口に近いイスタンブールのエミノニュ(ヨーロッパ側)から、黒海へ向かって北上し、アジア側のアナドル・カヴァウまで片道1.5時間の定期観光船で往復しました。
ガイドブックには「7.5YTL」と書いてありましたが、やはりインフレが激しいのか、12.5YTLになっていました。
写真は金角湾にかかるサバサンドの聖地?ガラタ橋。新市街の目印ガラタ塔が見えます。 -
ボスポラス海峡を望む
お天気もよく、海も穏やかそうで、ワクワクしてきます。多くの船が行き交っています。
出航は10:35です。 -
クルーズ船がエミノニュの桟橋を出たところ
中央:イェニ・ジャーミィ
右:スュレイマニエ・ジャーミィ -
ドルマバフチェ・ジャーミィ
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ドルマバフチェ宮殿と新市街の高級ホテル
ドルマバフチェ宮殿は、スルタン アブドゥル・メジド1世の命で1843年から10年以上の歳月をかけて建造されました。設計はアルメニア人建築家カラベト・バルヤン、ニコゴス・バルヤン父子。現在は公開されガイドツアーで見学できます。
右の高い建物がリッツ・カールトン、左がジェイラン・インターコンチネンタルです。
これらのホテルの高層階でボスポラス・ビューだと、部屋からの朝の眺めはすばらしいでしょう。 -
ベシクタシュ埠頭
定期観光船がエミノニュを出て、最初に寄ったのが、ベシクタシュ。終点のアナドル・カヴァウまで、いくつかの港を寄っていきます。 -
チュラーン宮殿
スルタンの夏の離宮として、1867年に建築されました。現在は、改装され、写真奥の新しい建物とあわせ、ホテル チュラーン・パラス・ケンピンスキーになっています。 -
オルタキョイ・ジャーミィ
ドルマバフチェ宮殿の設計者ニコゴス・バリアン設計。先のドルマバフチェ・ジャーミィも同じです。ボスポラスクルーズでは、それらを順に見ることになります。 -
ボスポラス大橋
英国の支援でボスポラス海峡に初めて架かった橋です。 -
ルメリ・ヒサル
15世紀、オスマン・トルコがコンスタティノープルを攻めるために建造したという要塞です。 -
ファティフ・スルタン・メフメット大橋
長さ1510m。片側4車線ずつの高速道路になっていて、非常に交通量が多いです。日本の経済協力で造られました。 -
岸に立ち並ぶ別荘
日本円で億の単位で取引されるそうです。 -
海峡の終わり
この先を抜けると黒海が広がります。クルーズ船はここまでです。 -
定期観光線の終点アナドル・カヴァウには、イスタンブールからの日帰り観光客を相手にしたシーフードレストランが立ち並んでいます。これは食事をした店先での写真です。
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どの店も、店先に魚を陳列しています。
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こんなに魚があふれている町なのに、お前はずいぶん痩せてるねえ
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復路カンルジャを過ぎたあたりで、船内でカンルジャヨーグルトを売りに来ました(2YTL)。かかっているのは粉糖です。船内で売りに来るのは、そのときどきでコーヒーだったりチャイだったりしました。
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ベイレルベイ宮殿
スルタン アブデュルアジズ1世の命で1861〜1865にかけて建設されました。設計はサルキス・バルヤン(ドルマバフチェ宮殿などを設計したニコゴスの弟)。
夏の離宮や迎賓館として使われ海外からイスタンブールを訪れた王皇族も宿泊しています。
また、廃位されたスルタン アブデュルハミト2世が最期を迎えたのもこの宮殿です。
この時代チュラーン宮殿、ベイレルベイ宮殿、ユルドゥズ宮殿など、西欧風の宮殿が相次いで建設されています。オスマン・トルコ帝国はヨーロッパからの圧力を受け、帝国の中枢も従来のままにトプカプ宮殿に留まっていることができず、ヨーロッパ化でしのごうとしました。ちょうど日本で、御所が京都から東京に移り、鹿鳴館などを建てたのと同じ具合です。 -
エミノニュ桟橋に帰ってきました。次々に到着する船から吐き出された人、これから乗船しようという人々で、いつもごった返しています。
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今日は、スルタンアフメット・ジャーミーとアヤソフィアです。
これらのイスタンブールを代表する建物は、世界遺産イスタンブール歴史地区の中で、公園を挟んで向かい合って建っています。、
ブルーモスク。正式にはスルタンアフメット・ジャーミー(ジャーミーとは、大きなモスク(金曜礼拝堂)のこと)といいオスマン・トルコ帝国の皇帝アフメット1世の命により、1609年着工、1616年に竣工しました。
写真には収まっていませんが、ミナレット(尖塔)が6基あるのが特徴です。また、ブルーモスクと呼ばれるのは、内装のブルータイルの装飾に由るということです。
アヤソフィアはブルーモスクより千年以上古く537年にローマ皇帝ユスティニアヌス1世の命で建てられ、ギリシア正教の総本山として、キリスト教世界の中心としての地位を誇っていました。モザイク画、フレスコ画、ステンドグラスなどで装飾された高さ56m直径31mのドームをもつ広大な空間は見る者ばかりでなく、伝え聞く者をも圧倒したと思います。
しかし、1453年、オスマン・トルコ帝国によりビザンティン帝国は滅亡。コンスタンティノープルを占領した皇帝メフメット2世は、これを破壊することなくジャーミーとして継承しました。
順にミナレットやミフラープ(メッカの方角を示すもの)が加えられ、18世紀にはモザイク画も漆喰で覆われて、ジャーミーとして整備されていきました。
時は移り、第1次世界大戦にドイツ側に立ったオスマン・トルコは敗戦国となり、イスタンブールも連合軍に占領されます。この分割・植民地化の危機からトルコを救い民主化を成功させたのが初代大統領アタチュルクでした。
アメリカの調査隊により漆喰で塗りつぶされていたモザイク画が発見され、アヤソフィアは、再びキリスト教世界、ビザンティン文化の昇華としての価値を見直されるようになります。1934年、アタチュルクにより、アヤソフィアはジャーミーから博物館に改められ現在に至ります。
このようにアヤソフィアは、支配者によってビザンティウム、コンスタンチノープル、イスタンブールと名前を変えてきた町の歴史と共にその有様を変えてきたのでした。
写真はブルーモスクです。 -
人だかりができているところが入口です。ここで靴を脱ぎ、女性はスカーフを借りてかぶります。
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ブルーモスクの内部
礼拝のための空間が広がっています。 -
ブルーモスクのドーム
高さ43m、直径27.5m -
ブルーモスクの内部
薄暗い中、わずかに写せたブルータイルの装飾。 -
アヤソフィア
ブルーモスクを出てすぐのところから見たところ -
アヤソフィアの内部
オスマン時代に加えられたアラビア文字の装飾 -
アヤソフィアの内部
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アヤソフィアの壁面のモザイク画
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イスタンブール観光のもうひとつの白眉がトプカプ宮殿です。
トプカプ宮殿は、オスマン・トルコの皇帝の居城そして政庁で、七つの丘のまちといわれるイスタンブールの第一の丘、マルマラ海、ボスポラス海峡、金角湾に囲まれた、それらを見渡せる丘の上にあります。
訪れた人の印象は、きっと次のようでしょう。
緑が多い、海が見渡せ心地よい、圧倒される(タイル装飾と財宝に)
世界屈指の陶磁器のコレクション
トプカプ宮殿では普段でも千人、行事のときには何千人もが食事をしたそうです。そしてその食器がそのまま1万2千点にのぼる世界屈指の陶磁器のコレクションとなりました。まさに使うための食器だったので、いわれや目録などがないそうですが、その中心となる元から明代の染付の大皿や瓶などは、その図柄、形、大きさどれも見事で、たくさん展示してあるのですが、どれを持ってきても、日本で特別展が開けるような感じです。他にも青磁や古伊万里、ヨーロッパ陶磁器もあります。
宝物のコレクション
イスラムの偶像否定の影響と遊牧民の気風で小さくて壊れにくいものがいいのか、絵画のコレクションは聞きません(人気画家の絵がないだけで、絵画のコレクションはあるとは思います)が、ものすごい宝石、財宝のコレクションがあります。
柄に3個の巨大なエメラルドが埋め込まれ、ダイヤと七宝で飾られた「トプカプの短剣」や86カラットというダイヤモンドをさらに49個のダイヤモンドで囲った「スプーン屋のダイヤモンド」は有名ですが、数千個の宝石がちりばめられた玉座など、その他にもたくさんの宝石を使って手の込んだ財宝があり、あきれるほどです。
宝物コレクションは撮影不可で写真がありません。ハレムを写真でお伝えします。
写真は、クルーズ船から望むトプカプ宮殿
中央右、三角屋根が正義の塔。この立派な名前の塔の下にある議場で、多宗教多民族を支配する広大な帝国を維持する巧みな統治の決定が400年に渡り行われました。右に見えているモスクはアヤソフィアです。 -
第1庭園
奥に第2庭園への敬礼門が見えます -
第2庭園の回廊
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ハレムの入り口
ハレムには、9時から並んだのですが、チケットを売り出はじめたのは10時前でした(ハレムは別料金)。 -
ハレム内、黒人宦官の内庭の回廊
ハレムの外の回廊とはまったく趣が異なっています。
多いときには千人以上の女性がいたというハレム内に入ることができる男性は皇帝と皇子以外は宦官だけでした。 -
ハレム内廊下
壁面はブルーの装飾タイル(「イズニック・タイル」)に覆われています。 -
ハレム内ムラト三世の間
大きな窓とドームを持った空間の壁面から天井まで装飾が尽くされています。 -
ハレムの外壁
ひさしの伸びやかなカーブと装飾 -
バーダッド・キョシュキュ(キョシュキュ:離れ家)の壁面
さまざまな細かいタイル模様 -
ハレムのチケット売り場
午後2時。この時間、誰も並んでいません。
ガイドブックには、込むので「開館と同時か、午前中に」とあったので、開館前トプカプ宮殿に30分、ハレムで1時間並んで入場したのに・・・。
でも、では午後に来ればいいのかというと、そうは勧められないので、こういう日もあるのだということですね。 -
観光・街歩き
「テオドシウスのオベリスク」
オベリスクとは記念柱塔のことで、これはエジプト・テーベのカルナック神殿からわざわざ運んできたものです。このオベリスクが立っている場所はヒポドロームといい、ブルーモスクの西隣に位置し(写真にもブルーモスクのミナレットが3本写っています)、ビザンティン時代の競技場の跡です(「hippodrome」は英語の辞書にも普通名詞として載っていて、(古代ギリシア・ローマの)競技場のことです。語源は希:hippos=馬+dromes=コース。また、現在トルコの人たちにもやはり「アトゥ・メイダヌ」(土:At Meydani:意味は同じ)と呼ばれています)。ここには他に、皇帝コンスタンティヌス1世の命でギリシア・デルフォイのアポロン神殿から運んできた青銅製の「蛇のオベリスク」、同じくコンスタンティヌス1世が建てたといわれる「コンスタンティヌスのオベリスク」が立っています。これによってコンスタンティヌス1世は、ノヴァ・ローマ(新ローマ。コンスタンティノープル、後のイスタンブール)がエジプト、ギリシアを継承するローマ帝国の新首都であることを知らしめたのだと思います(330年、コンスタンティヌス1世によって、ビザンティウムにローマ帝国の遷都がなされました。ビザンティウムは当初ノヴァ・ローマ(新ローマ)と改称されましたが、やがて「コンスタンティヌスの町」の意味の「コンスタンティノープル」と呼ばれるようになったといいます)。 -
「蛇のオベリスク」
3匹の蛇が絡まったデザイン。頭の部分はなくなっています。2匹分が発見され、ひとつは国立考古学博物館、ひとつは大英博物館にあるそうです。 -
「コンスタンティヌスのオベリスク」
表面を覆っていた金箔の青銅板は十字軍に奪われたそうです。 -
「地下宮殿」入り口
中央、トルコ国旗が立っている縞模様の壁の建物が地下宮殿入り口です。
地下宮殿といっても実は地下貯水池ですが、140m×70m×8mの空間が町のすぐ下にあり、200本以上のコリント様式の柱が整然と並ぶ様には驚嘆します。そしてそれが1500年ほど前に造られたものだというのですから。柱の礎石に使われている有名なメドゥーサの首は一番奥にあります。 -
「グランドバザール」入り口
世に名高いグランドバザール。4400軒もの店があり、その規模は中東最大といいます。 -
「グランドバザール」の周りの路地
グランドバザールはそのまわりも様々な店と人でいっぱいです。 -
「グランドバザール」からトラムヴァイ(路面電車)に乗って、新市街に向かいます。
ジェトンを購入します。ジェトンは、トラムヴァイ、バス、地下鉄、フェリーに共通で使えるコインです。また、アクビルという日本のSuicaやPASOMO、ICCOCAなどのように、料金が使うたびに引き落とされ、繰り返しチャージして使え、そして事業者をまたいでその地域のほとんどの交通機関に使えるものがあります。形状は日本のICカードとはだいぶ違います。(すみません。写真はありません。また、Suicaなどと違って割引があります。すばらしい。)奥のボックスがジェトン売り場、手前がアクビル売り場です。 -
乗車前に改札があります。ジェトンを入れて(またはアクビルをタッチして)バーを押して入ります。
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「グランドバザール」最寄りのベヤズット駅。見えているモスクはベヤズットジャーミーです。
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車両も新しいものになりました。
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旧市街側ゼイティンブルニュから以前はエミノニュまでだったトラムヴァイの路線ですが、ガラタ橋を渡り、新市街側カバタシュまで延伸されました。カバタシュでフニキュレル(レルはレール?)という地下鉄(地下ケーブルカー)に乗り換えればタクシムに行くことができます(空港からタクシム(さらにそこでまた乗り換えて新市街のメトロ線まで)鉄道で行けるようになったということです)。
写真は、カバタシュで降車し、地下へ下りた乗換え通路です。左側にある改札がフニキュレルの改札です。 -
フニキュレルのホーム
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フニキュレルの車両が入ってきました。トラムヴァイと統一感のあるデザインになっています。
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フニキュレルは1区間しかありません。1駅で終点タクシムです。出口の改札です。
改札を出て正面右側はメトロ(M2「新市街線」)への乗換、左側が地上への階段です。 -
地上へは階段(エスカレーター)を何回も上がります。ATMが見えています。ATMは銀行だけでなく、こうして広場や路上など、あちこちにあり、クレジットカードのキャッシングをすれば、現地通貨で出てくるので、現金を持っていくことも両替も必要ありません。
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タクシム広場に出ました。
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タクシム広場
新市街の中心といわれるタクシム広場。ノスタルジック・トラム、メトロ、地下ケーブルカーの結節点。空港バスもここを起点としています。
中央にアタチュルクと同志の彫刻のある独立記念碑が立っています。歩行者信号機は待ち時間が表示されるタイプです。 -
イスティクラール通り
タクシム広場とテュネル広場を結ぶイスタンブールで一番の繁華街。自動車は通行できません。ここにもシミットの屋台がいます。 -
ドンドルマ
伸びる伸びる!トルコの名物ドンドルマ。
イスティクラル通りにはドンドルマの店がいくつもあり、
楽しいやりとりで売ってくれます。 -
猫
イスタンブールは猫の町としても有名 -
ノスタルジック・トラム
イスティクラール通りを観光用のレトロな車両が走っています。かつて廃線になったのですが、景観保存運動により復活されました。 -
ベイオウル地区(新市街)の脇道
坂が多く、交通規制もあり、渋滞が激しいイスタンブールの新市街では、こんなにタクシーが列をなす脇道がありました。 -
エミノニュの対岸・カラキョイからみたガラタ橋
木曜日ですが、曜日に関係なく、ガラタ橋ではいつも大勢の人が釣りをしています。橋は2階建てで下の階にはレストランがあります。 -
ガラタ橋の上をトラムヴァイが渡っていきます。御覧のとおり歩道も大変広く、この橋が果たしている役目やこの橋への思いが伺われます。
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「エジプシャンバザール」の入り口
旧市街側へ戻ってきました。
手前右に焼きとうもろこしの屋台、またここにもシミットの屋台が見えます。
バザールの中は、大変賑やかです。食料品を扱う店が多いので、比較的安心していろいろなお店を覗けます。お土産にナザールボンジュとロクムと蜂蜜、からすみを買いました。 -
イエニ・ジャーミーと「エジプシャンバザール」の入り口
礼拝を終えた人たちがバザールへ吸い込まれていきます。実は一体の運営で、バザールからの収益がジャーミーの運営に当てられているそうです。 -
フランス料理、中国料理と並ぶ世界三大料理といわれるトルコ料理。
そういわれても私たちには、んっ?ではないでしょうか。
今回はその言葉に納得してくる、というのが旅行の目的だったのですが。
レストランや食堂で出されるパンは、いつでもどこでも、とてもおいしいです。もちもちっとしていて、皮も適度な硬さ。しかもたいてい食べ放題。ずーとテーブルの上にあるように見えるものでも、ぼそぼそなんかしていたことがありません。本当に不思議。
チーズ、ヨーグルトの種類も多く、いろいろな味が楽しめて、おいしい。ヨーグルトはトルコが起源といいます。
野菜、果物も新鮮で豊富です。色がとても鮮やかです。
さて、問題のトルコ料理ですが、写真は食堂というよりはレストランの料理です。
どうせ食べるならと今回伺ったのは、イスタンブール屈指の高級レストランといわれるオスマン宮廷料理の「トゥーラ」というお店です。ドレスコードがあるということで、真夏の北半球への旅だというのにスーツ持参で、勇んで行って来ました。
写真は、「お通し」
チーズを焼いたもの(表面は焦がしてある?)。 -
ほうれん草などの温野菜
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ドルマ
ドルマとは米や肉、木の実などの具を野菜などにつめたもの。そのうち中央はヤプラック・ドルマス(ぶどうの葉で具を巻いたもの)、右ドマテス・ドルマス(トマトに具をつめたもの)。 -
ドルマに入っているような木の実の具、バター、野菜の漬物?
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チョルパス
スープ(これは海鮮スープ) -
シシケバプ
羊肉の串焼き -
チキン・トプカピ
鶏胸肉のピラフ詰め -
給仕
因みに給仕はこんな方です -
別の給仕
ソムリエだったかもしれません。 -
以下9、12はトプカプ宮殿(博物館)内のレストラン、10、11はボスポラスクルーズの終点アナドル・カヴァウの海鮮レストランにて
9 パトゥルジャン・クズ
蒸子羊肉のナス包みオーブン焼き -
10 ミディエ・ドルマス(ムール貝のドルマ)
もともと遊牧民だったので魚介類に馴染みがありませんでした。魚介名はギリシア語由来のものが多いとのことで、ミディエもギリシア語からの借用とのことです。 -
11バルック・ウズガラス(魚の塩焼き)
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12 スイート・プレート(バクロワ)
バクロワは、ナッツ入りミルフィーユのはちみつ漬け。
ロクムと並ぶお土産の定番ですね。 -
レストランや食堂ばかりでなく、土産物屋でも、チャイが出てきます(それは無料)。
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今回、イスタンブールではわずか3泊。宿をどこにするかずいぶん悩んだのですが、清水の舞台から飛び降りる思いで!?身の程知らずをしてきました。
1 ひとつ目の宿は、旧市街スルタンアフメット地区にあるスルタンアフメット・サラユです。
日:スルタン・アフメット・サラユ ホテル または スルタンアフメット・サラユ ホテル
土:OTEL SULTANAHMET SARAYI
英:Sultanahmet Palace Hotel
「・」を入れたり入れなかったり、名前の一部だけ訳したりして、名称の訳は難しいですね。 -
2 大富豪の邸宅を改造してホテルにしたそうです。
客室数は36。 内6室がデラックスルームです。 -
3 部屋はダブルのデラックスルームです。
ホテルのサイトで予約しました。
http://www.sultanahmetpalace.com/
1泊193ユーロ(室料・朝食付、税・サービス料込)、空港への迎車が無料でした。 -
4 広さはこんな感じです。
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5 こうした絨緞がうれしい。
窓際に備え付けのソファがあります。 -
6 窓の外は、ガーデンテラスの向こうに、ブルーモスクです。
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ブルーモスクは夜間はライトアップされています。そして未明からアッザーンが響き渡ります。アッザーンで目を覚ますというのも、今回の楽しみのひとつでした。
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8 バスルームにバスタブはありません。代わりに「ミニハマム」があります。
大理石の槽にお湯をためて、金属の器で身体にかけます。槽に残った湯をどうしたものか考えました。もちろん、どうしておいても、きれいにしておいてくれるのですが。
なお、シャワーもついています。 -
9 2階のフロアプランです。部屋はブルーモスク側です。ブルーモスク側中央と、マルマラ海側のデラックスルームにはバルコニーが付いています。ブルーモスク側とマルマラ海側とで、室料は同じでした。どちらにするか、これもずいぶん悩ましかったです。
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10 ホール天井のステンドグラス(お約束)。
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ホテルのスタッフ
リネンも写っていますが彼がハウスキーパーだったかは不明。
ホールは窓がなく、こんな感じの明るさです。 -
11 朝食は、ホテル内にあるレストラン「スルタンズレストラン」('Sultan's Restaurant')でのビュッフェです。
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12 パン、チーズ、ソーセージみんなおいしい。
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13 石榴のジュース。日本ではあまり飲まないですね。
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15 サーバーはおらず、完全にセルフサービスでした。たまたま他のお客さんもなく、気兼ねなく写真が撮れたので、料理をみんな写してきました。
パンとデザートです。 -
16 果物、ドライフルーツ
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17 野菜、果物とシリアル
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18 ヨーグルト、チーズ、ソーセージとオリーブ
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19 いくつか温かい料理もありました
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20 ダイニングの窓からはマルマラ海が望めます
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21 もうひとつの宿は、チュラーン・パラス・ホテル・ケンピンスキーです。
新市街側というより、ボスポラス海峡に接したホテルです。手前の、元はチュラーン宮殿だった建物が改装され、12のスイートルームとレストラン「トゥーラ」があります。一般客室は写真奥の新しい建物になり、レストラン「ラ・レダン」、ラウンジ「ガゼボー」、バー「チュラーン・バー」やショッピングアーケードもこちらにあります。この宮殿へは船で来るのが正式とされ、海峡に面してある門が正門だそうです。 -
22 部屋はツインです。チェックインはソファにかけて、さすがにバトラーではありませんでしたが、担当の女性が、みんな行ってくれました。
スタッフはみな親切で、対応もすばやく、気持ちのいいものでした。
やはり、ホテルのサイトで直接予約しました。
http://www.kempinski-istanbul.com/
室料は、スーペリアボスポラスビューで、一泊609USD(税込)。 -
23 バルコニーには椅子とテーブルがあり、ボスポラスの眺めをずっと楽しんでいられます。
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24 バスルーム
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25 バスルーム。洗面台をはさんで、バスタブの向かいにトイレがあります。
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26 アメニティもきれいです。
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同じタイプの部屋の中では、上の階で、一番海側の部屋を選んでくれました。
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27 朝、海峡に接したプールでひと泳ぎしました。
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28 朝食は、レストラン ラ・レダンがビュッフェになっています。テラス席に案内されました。
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29 温かい料理、冷たい料理、ジュース、スープ、パン、肉、卵、乳製品、野菜、果物、寿司に味噌汁まであります。緑茶もあったかな?これまでで一番品目がありました。
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30 食器もおしゃれな柄で、みんな揃っています。
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これで、おしまいです。
最後までご覧いただきありがとうございます。
機会を作ってまた行きたいです。
みなさんも、ぜひイスタンブールの魅力に触れてきてください!
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この旅行記へのコメント (8)
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- Alohamahaloさん 2009/06/24 14:51:00
- しきんさん、初めまして
- しきんさんのイスタンブール・レポート、素晴らしいです。
イスタンブールは私の憧れの地です。(塩野七生ファンですので)
先日、シカゴから来た友人が、イスタンブールで飲んだ手絞りのザクロジュースがすっごく美味しかったと言っていたので、イスタンブールの旅行記を見ていたら、しきんさんの旅行記に出会いました。
最後になりましたが、私の旅行記にも訪問くださってありがとうございました。
投票もしていただいたようで、重ね重ねお礼申し上げます。
Alohamahalo
- しきんさん からの返信 2009/06/25 01:03:10
- RE: しきんさん、初めまして
- Alohamahaloさん はじめまして
ご訪問とコメント、ご投票までありがとうございます!
過分なお言葉を頂戴して、恐れ入ります。お言葉、とても嬉しかったです。
イスタンブールのおかげです。
塩野七生は、『コンスタンティノープルの陥落』を読んで、とても面白かったです。実は、それしか読んだことがないのですが(汗)。
イスタンブールは口にするもの外れがありませんでした。
アナトリアの土と水と空気、関わる人々がいいのでしょうか。
Alohamahaloさんも是非、イスタンブールのdiscerningな旅行記をお願いします。
しきん
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- romanさん 2009/06/14 11:14:05
- お薦めのホテルは?
- しきんさん おはようございます!
トルコ大好き!イスタンブール大好きのろまんです。
夏のイスタンブールも素敵ですね〜♪
クルーズは、夏が一番気持ちいいですよね?
それにしても、素敵なホテルにお泊まりですね。
旧市街スルタンアフメット地区にあるスルタンアフメット・サラユ、
ブルーモスクが目の前だなんて最高ですね!
私もいつか泊まりたいです。
そして新市街の海が見えるホテルもこれまた
魅力的で、どちらにも2泊ずつ泊まりたいって思いました。
いつか絶対にイスタンブールだけに滞在したいと思っておりますが
しきんさんのお薦めのホテル、または次回是非泊まってみたいホテルなど
教えて頂けませんでしょうか?
観光と言うより、仕入れの旅になりそうなので
旧市街のバザールの近くの宿で何か良い所はご存知ありませんか?
ろまん
- しきんさん からの返信 2009/06/15 04:43:57
- RE: お薦めのホテルは?
- romanさん こんにちは!
書き込みをありがとうございます。
そして、トルコ大好き!イスタンブール大好きもありがとうございます。
> 夏のイスタンブールも素敵ですね〜♪
> クルーズは、夏が一番気持ちいいですよね?
そうですね、夏のクルーズは、とても心地良いですね。考えるとまた行きたくなってきます。
また、秋のちょっと寂しい感じも私は好きです。
> しきんさんのお薦めのホテル、または次回是非泊まってみたいホテルなど
> 教えて頂けませんでしょうか?
>
> 観光と言うより、仕入れの旅になりそうなので
> 旧市街のバザールの近くの宿で何か良い所はご存知ありませんか?
非常に難しいご質問に取り組む機会をありがとうございます。
お薦めのホテルですが、これまで宿泊した
InterContinental Ceylan Istanbul (http://www.ichotelsgroup.com/intercontinental/ja/jp/locations/overview/istanbul)
Sultan Ahmet Sarayi Hotel (http://www.sultanahmetpalace.com/)
Çırağan Palace Hotel Kempinski Istanbul (http://www.kempinski-istanbul.com/)
は、どれも、快適でした。
イスタンブールのホテルは、現地で回って決めたのではなく、
みんな日本で予約して行ったものなので、自分が泊まった以外のホテルについて、
実際のところは分かりませんが、旧市街で自分が次回泊まろうと今検討したら、
次のものの中で、ぐるぐる迷うのだろうと思います。
グランドバザールに近いもの
Faros Hotel Istanbul (http://www.faroshotelistanbul.com/)
Hotel Pierre Loti (http://www.pierrelotihotel.com/)
Hotel Sultanhan Istanbul (http://www.hotelsultanhan.com/)
Best Western The President Hotel (http://www.thepresidenthotel.com/)
グランドバザールに比較的近いもの
Kybele Hotel (http://www.kybelehotel.com/)
Celal Sultan Hotel (http://www.celalsultan.com/)
Hotel Nomade (http://www.hotelnomade.com/)
スルタンアフメットジャーミィ東側
Hotel Yeşil Ev (http://www.istanbulyesilev.com/)
Seven Hills Hotel (http://www.sevenhillshotel.com/)
Hotel Sari Konak Istanbul (http://www.istanbulhotelsarikonak.com/)
Hotel Empress Zoe (http://www.emzoe.com/)
スルタンアフメットジャーミィ南側
Arena Hotel (http://www.arenahotel.com/)
たまたま目に留まったArena HotelのSPECIAL FOR JULY
TOTAL: 299 EURO BOOK NOW
# 3 nights stay in double room
# Private Turkish Bath
# Dinner at Delight Restaurant
# VIP Transfer from Ataturk Airport to the hotel.
この恩恵に与ることができる人は幸せ!?
ただし、4travelの口コミ(byもーみいさん)をみると、
このエリアは夜は寂しいようなので、行動予定と照らして検討する必要ありですが)
次のガイドを参考にしました(ほとんど先の旅行時のものです)。
The Little Hotel Book 2007(The Best Small Hotels of Turkey)(Boyut Yayincilic ve Tic, A.S.,2007)
(http://www.nisanyan.net/ にて購入)
トラベルストーリーイスタンブール トルコ(昭文社,2007)
マップルマガジン トルコイスタンブール(昭文社,2006)
るるぶ情報版 B12 トルコ・イスタンブール(JTBパブリッシング,2007)
ララチッタ イスタンブール(JTBパブリッシング,2008)
地球の歩き方 E03 トルコ 2007〜2008年版(ダイヤモンド・ビッグ社,2007)
参考サイト:(4travelさん、ごめんなさい)
http://www.tripadvisor.com/
http://www.tripadvisor.jp/
宿の選択と感想は、主に次のもので決まってくると思います。
地区、立地、施設、眺望、食事、料金、清潔さ、サービス、スタッフ
他のゲスト、天候
目的、予算、自分自身
これらは、情報がみんな揃いませんし、あっても変わってしますものですから、
宿を選ぶというのは、難しいです。もちろん、いつもすべて加味して選ぶわけではないですが。
そして、最後はひとつ(たまには2つ)に絞らなければならないのですから、
この選択は、旅行計画の中でも、とても楽しい(苦しい?)もののひとつですよね。
因みに今自分が行く場合の第一候補は、Hotel Sari Konak Istanbulです。
romanさんは、ご自身がすごく強いので、たいていの宿では、
素敵なホテルステイにされてしまえると思います。
長くなってすみません。
ご参考、お話のネタになれば幸いです。
- romanさん からの返信 2009/06/15 19:46:54
- RE: 感謝です!
- しきんさん こんにちは!
この度は、ご丁寧に、色々と教えて頂き
誠にありがうございます。
> また、秋のちょっと寂しい感じも私は好きです。
昨年の秋に初トルコに行って来ましたが
良かったですーー!
http://4travel.jp/traveler/kikinotabi/album/10281777/
完全にハマりましたー!
もの凄く詳しい情報を教えて頂き
心より御礼申し上げます。
> 因みに今自分が行く場合の第一候補は、Hotel Sari Konak Istanbulです。
クラシックなドアがいいですね。
ちなみにここを選ばれた理由は、何ですか?
それでは、また色々とこちらでトルコ情報を
教えて下さいね。
本当にありがとうございました。
ろまん
- しきんさん からの返信 2009/06/16 02:42:57
- RE: お薦めのホテルは?
- ろまんさん こんにちは!
ご返信をありがとうございます。
おかげで、日曜の夜にイスタンブールのホテルをずいぶん楽しむことができました。
> 昨年の秋に初トルコに行って来ましたが
> 良かったですーー!
>
> http://4travel.jp/traveler/kikinotabi/album/10281777/
旅行記を楽しませていただいています。
このダイジェスト版は、一段と素敵な写真が揃っていますね。
「ラストナイトだ。帰りたくないよー!」
本当にそうですね!
> > 因みに今自分が行く場合の第一候補は、Hotel Sari Konak Istanbulです。
> ちなみにここを選ばれた理由は、何ですか?
Hotel Sari Konak Istanbulを考えたのは、
良さそうなプチホテルで、
地区: スルタンアフメットで、大通りからは入ったところ
屋上テラス: 部屋の外で、のんびり景色を楽しめるところ
料金: Deluxe Double 139EUR
その他: 手元の日本のガイドブックには載っていなかった
屋上テラスを諦められたら、手ごろな料金で、部屋と中庭が素敵な
Hotel Empress Zoe が候補です。
問い質されて、また迷い始めてしまいました。
自分のようにころころ変えずに、納得のいくホテルをみつけて定宿にするというのも、また違った楽しみ方ができると思います。
ろまんさんの場合は、もっとグランドバザールに近いところの方が良いかもしれませんが、いろいろ迷って楽しんでください(ろまんさんは、ビシっと決めて迷わないのかもしれませんが)。
> それでは、また色々とこちらでトルコ情報を
> 教えて下さいね。
私の場合、情報が古くて、新しいことを話そうとすると、ネットの情報になってしまいますが、
お役に立てることがありましたら、こちらこそよろしくお願いします。
しきん
- しきんさん からの返信 2009/07/06 00:59:45
- RE: RE: お薦めのホテルは?
- ろまんさん こんにちは
素敵な旅行記が続く、ろまんさんの旅行記を見るたびにハードルが高くなって、お薦めのホテルを挙げるのに勇気が要るようになるのですが、その後、
> 安くて、古い邸宅を利用したホテルで、お勧めのところはご存じですか。
という、ご相談をTamegaiさんから頂戴し、またイスタンブールのホテルを調べていたところ、グランドバザールに近い、チャーミングなホテルを見つけたので、記入しておきます。
Daphnis Hotel(http:www.hoteldaphnis.com)
レヴューをいくつか見たところ、好意的なものが多く、料金はプチホテルとしては低めで、グランドバザールへの立地としてはこれがこれまでで最高です。
ご参考まで
しきん
- romanさん からの返信 2009/07/06 07:25:24
- RE: 本当にありがとうございます!
- しきんさん こんにちは
おはようございます!
安くて、古い邸宅を利用したホテルのご紹介
ありがとうございます。
さすが、しきんさんですね!!
いつか再訪する時の候補にさせて頂きます♪
それでは、また良い情報があれば
宜しく御願い致します。
ろまん
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