俵屋旅館　「夕食」　

2008/09/07 - 2008/09/07

俵屋旅館での夕食です。
こちらの食事については、口コミなどを総合的に分析すると”あまり期待できない”ということになりましたが、やっぱり自分で食べてみないと分からないこともありとても楽しみです。

お昼御飯を遅めに食べてしまったので、いつもなら１７時前後から夕食をする私たちですが、時間を遅めにしてもらい、１９時から始めてもらいました。

エリア 京都

献立

長月献立とあるので、月替わりで内容が変わるものと思われます。

献立を見ても、読めない言葉や初めて聞く料理がありました。

まぁ献立からどんな料理が出てくるのか、容易に想像できてしまっては、食事をする楽しみが減ってしまいます。

読めないほどの達筆な字で、これ何だろ〜とワクワクさせておき、出てきた時にサプライズを用意する、という演出がけっこう好きです。

そういった意味では、フランス料理の「◎◎◎の△△△、□□□にＸＸＸソース、○○○を添えて」という、何が何だかさっぱり分からないようなメニューも、出てきた時のサプライズという意味ではけっこう楽しませてもらってます。

テーブル

和室の掘りごたつで夕食を頂きます。

先附けと食前酒が出てきていますが、この時点でおしぼりが欲しいです。

食前酒と先附・小吸物

箸はほんの少し湿らせてありました。

私たちの部屋には、２人の仲居さんが付いてくれました。一人の方は新人さんということで挨拶をいただきました。

食前酒

お酒を注いだあと、菊の花びらを落としてくれました。

お酒はあまり飲めませんが、食前酒くらいは頂きます。
あまり美味しいとは思いませんが、飲み易いお酒だったような(^_^;)？

先附

絹かつぎ・ひすい銀杏・しめじ土佐煮・木の芽・海老煎餅・すすき素麺

木の芽と海老煎餅は天ぷらで、塩味が効いていて美味しい、お菓子のような感じです。

すすき素麺は、上にのっている黄色い揚げ物。

しめじ土佐煮もいい味が出ています！

帆立松の実和

ホタテを細かく切ったものと牛蒡？と菊が和えてありました。

小吸物

鱧摺り流し、煎り木の芽

ちょっと微妙〜。
ここは京風の薄味なお吸い物系が欲しかったです。

向附

鯛へぎ造り・生うに・烏賊鳴戸

醤油は見た目通り右が濃口、左は薄口、濃い方はうにに付けます。

鯛へぎ造り・烏賊鳴戸

へぎ造りというのは、要するに歯ごたえと旨みの両方を残す技術ですが、この鯛には歯ごたえが欠けており、ハズレでした。

イカも普通で残念〜。

生うに

みにくま妻が苦手だということを伝えていなかったので、どーーんと出てきました。
仕方が無いので、みにくま夫が２人分食べちゃいます（*^_^*）

うには、何度も過去の旅行記で書いてあるとおり、本州では私の納得のいく、本物のうには食べられないと思います。
このうにも、本州で食べるものとしては最高クラスでしょうけど、私の理想には程遠いです。

海苔と一緒に食べると、うにもちょっと違った風味で美味しいですね〜。

椀物

茄子饅頭　笹掻き牛蒡・三度豆

椀の蓋

綺麗な器に付いた水滴が美しい。

茄子饅頭　笹掻き牛蒡・三度豆

茄子饅頭には鰻が入っていました。

上にのっている牛蒡は薄く切ってあり（笹掻き）唐揚げになっていたので、美味しく食べられました。本当は私は牛蒡は苦手です。

焼物

鱧丹波焼

鱧の上に芋を細く切ったものと枝豆を乗せ焼いたものです。

パサパサしていて、鱧の旨みがあまり活かせていないような。

海老柚庵焼

海老はぷりぷりで美味しかったです。

焼椎茸

ここにも菊の花が入っていました。あっさりした感じです。

みにくま夫は椎茸が食べられないので、みにくま妻が食べました。

御凌ぎ

湯葉豆腐

豆腐に味が染みていて実に美味しい。
湯葉の食感と、豆腐の弾力が楽しめます。

温物

蓮根飛龍頭蟹餡掛け

カブ

柚子が乗っていました。
ホクホクして美味しかったです〜。

蓮根飛龍頭蟹餡掛け

シャキシャキ蓮根がいい感じ。蟹の餡かけともマッチしていい味です。

若水菜

強肴

鯵博多押し吉野酢

鯵を昆布で挟んでありとろみのあるお酢がかかっていました。
鯵は癖が無く食べやすかったです。


○吉野酢
二杯酢や三杯酢や土佐酢などに、薄く葛をひいてとろみをつけたもので、葛粉の産地が奈良県吉野地方であることから、葛でとろみをつけた料理に吉野の名がつくことが多くなっています。

止腕

お漬物

赤いのは小さい赤カブ？です。
お漬物はどちらかというと家庭の味という感じ。

赤出し

お腹がいっぱいになってきました。
ご飯をたくさん持ってきてくれたのですが、１杯しか食べられませんでした。

水物

無花果甲州産

赤ワインと蜂蜜でのソースがかかっていました。
甘くて美味しいです。
横にカットしてあるのは珍しいかも。

最近料亭ではいちじく料理が出てくることが多いです。
私の田舎では、家の木にいちじくがいくらでもぶら下がっていて、おやつ替わりにいくらでも食べられたものです。
これほど美味しくて立派なものはありませんでしたが(^_^;)

お茶と菓子

俵の形

甘いお菓子でした。
俵屋にちなんだものでしょうか。お店のショップに行った時にこのお菓子がちゃんと売っていました。

○まとめ

驚いたことに、この日の料理には、鳥・豚・牛などのお肉が一切使われていませんでした。
精進料理ですね。
たまたまこの日がそうだったのか、そういう旅館の方針なのかは分かりませんが、若い方などには少し物足りないかも知れません。
それから、料理が全体的に柔らかい物が多かったです。

最初の先附けはとても美味しい料理が並び、テンションが高まりましたが、その後少しずつテンションが下がっていくパターンで、総合すると７０点くらいの料理の点数かと思います。

配膳のスピードは、最初はゆっくり目でスタートしましたが、徐々にテンポが良くなってきました。

配膳の技術に関しては、ギリギリ合格、７０点くらいでしょうか。新人の仲居さんもいたことで、完璧というわけにはいきませんが、一流旅館の給仕ならば、もう少し丁寧さが欲しいところです。
料理の説明があったりなかったり、中途半端だったのも痛いです。


料理だけをとるならば、この旅館より美味しいお店は京都にいくらでもあると思います。
少し前に頂いた、リーガロイヤルの京都吉兆の料理に比べると、すべての面で足元にも及ばない感じです。

この旅行記へのコメント （5）

• 山菜迷人さん 2008/09/19 09:40:08

  鱧

  　湯引きした鱧ですか？僕は、鱧は湯引きではなく、皮を炙って身の方は火を通さない方が旨いと思います。鱧の甘味が出ますから。その上に焦げ目をつけた枝豆などをのせて仕上げたら良かったかもしれませんね。エラそうなことは言えませんけど(;^_^A ｱｾｱｾ･･･

  みにくまさん からの返信 2008/09/19 12:26:12

  RE: 鱧

  
  Hana Hajimeさん、こんにちは〜。
  
  たまたま昨日、美味しい鱧を食べてきました。
  Hana Hajimeさんのおっしゃる２つの調理法それぞれ頂きましたが、いずれも旨みがしっかり残っており美味しかったです。
  
  どちらの食べ方も美味しくて、甲乙つけがたかったですね〜。
  
  >皮を炙って身の方は火を通さない
  http://4travel.jp/traveler/minikuma/pict/14536074/src.html
  
  >湯引き
  http://4travel.jp/traveler/minikuma/pict/14536097/src.html
  
  俵屋さんの鱧が、どんな調理法だったのか分かりませんが、旨みをわざわざ飛ばしてしまったような感じです。
  もったいないな〜と思いましたよ・・。
  

• 義臣さん 2008/09/17 16:02:04

  憧れの

  憧れの俵屋旅館たっぷり拝見させて頂きました。
  何時も東横インやスーパーホテル愛用の私のは夢のようです
  有難うございます、それぞれに一票では足りません
  　　　　　　　　　　義臣

  みにくまさん からの返信 2008/09/17 16:30:37

  RE: 憧れの

  
  義臣さん、メッセージ＆投票ありがとうございます<(_ _)>
  
  俵屋旅館さんは、予約を取るのが非常に困難という噂が先行していますが、夏場のようなオフシーズン？にはそこそこ空きもあるようです。
  
  私たちも普段は１万円前後のホテルを利用していますが、この時はたまたま予約が取れ、月曜日のお休みももらえたので、たまにはいいかな〜と思い泊まってみました。
  
  コメントを書くのが遅れていますが、噂どおり、いい旅館だと思いました。
  
  

  義臣さん からの返信 2008/09/17 16:58:51

  RE: 憧れの

  > 憧れの俵屋旅館たっぷり拝見させて頂きました。
  
  何時の日にか、、きっと、、私も
  > 　　　　　　　　　　　　　義臣