2008/07/14 - 2008/07/14
3252位(同エリア4351件中)
harihariさん
- harihariさんTOP
- 旅行記161冊
- クチコミ0件
- Q&A回答1件
- 523,646アクセス
- フォロワー18人
祇園祭に行ってきました。とはいっても宵々々山ですが...
京都には幾度となく来ていますが、山鉾を見るのは初めて。
憧れの旅館に泊まって、美味しいものを食べて、1000年続く伝統の祭りを堪能してきました。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 私鉄
-
午後12時少し前 四条河原町に到着。
祇園囃子が流れる中、ぶらぶら歩いて祇園の切り通しへ。
今日の昼ご飯は、蕎麦屋「権兵衛」。12時開店のお店なので、時間待ちのために5分ほど界隈をうろうろ。
12時きっかりに入店。 -
夏限定の「穴子蕎麦」(\2,100税込み)。
肉厚の穴子が丸一匹も入ってるんです。旨い。替え玉が欲しくなるぐらい。
あと、親子丼もめちゃめちゃ旨そう。隣のお客さんが食べてるのしか見てないけど...。次は食べてみよう。 -
祇園祭といえば八坂神社。
山鉾巡行当日には溢れんばかりの人で賑わう場所ですが、今はまだ観光客もまばら。さすがに夏らしく、浴衣を着た女の人が多かったな。 -
八坂神社の神紋・木瓜紋。
この紋が、胡瓜の切り口と似ていることから、祇園祭の間(7/1〜7/31)は、八坂神社の氏子さんは胡瓜を口にしないということです。 -
八坂神社の境内。
それにしても京都の夏は暑い。とくにこの時間は暑かった...。 -
いよいよ山鉾を見物しに、四条から北に上がって、六角通りを西に向かいます。
偶然見つけた町屋の甘味処「栖園」。一目見ただけで魅かれたので、中に入ることを即決。
ちょうど冷たいものが欲しかったし。 -
築140年にもなる建物には、小さな坪庭が。
いいな、こういうの。妙に落ち着くんですよね。 -
冷やした寒天を季節に応じた蜜で頂く「琥珀流し」という甘味。絶品。名前の響きもまた、好印象。
7月はペパーミント味。爽やかな甘さと寒天の涼やかさが、暑さにバテかけた身体を元気にしてくれました。(サイダーが添えられてくるのが、また嬉しいんです)
ちなみに、9月は葡萄(ここから「琥珀流し」のネーミングが決まったのでしょうか?)、10月は栗、11月は柿、といったように毎月味が変わるので、何度通っても楽しめそう。 -
「栖園」の店内。喫茶処は奥にあって、入口手前が御菓子処です。
一番自慢の商品を尋ねてみたら、看板にもあるとおりカステラ(春庭良)だとのこと。今度、是非一度食べてみようと思います。 -
京都には古い不思議な店がたくさんあります。
年季の入った自転車屋さん。何故に屋根の上に自転車を乗せる必要が...?
やはりインパクト勝負ですか。 -
六角堂に到着。思ったより狭いです。そして、鳩が多い。
華道発祥の地であり、今でも池坊華道の拠点。 -
六角宝形造りの本堂。
-
六角堂瓦。
東福寺とか建仁寺とか、ネーム入りの瓦を見つけると嬉しくなるんです。 -
六角堂から御池通を越えて、まずは最初の山。「浄妙山」。
すでに山建ては終わっていますが、まだ人形は飾ってありません。
こんな狭い道路にこんな大きなモノを置いておきながら、車両通行止めにしてないので、観光客やら営業中の車やら祇園祭の関係者やらで、通りは大変なことに... -
黒主山。
-
黒主山のご神体。
宵山まではこうして、山鉾には飾らずに、見送りや前掛けなどとともに披露してくれています。 -
役行者山。
-
役行者山の町内の方達が御神体を飾り付けているところ。
-
鯉山の蔵。
普段はこのような蔵に、飾りなどを保管してあるのですね。 -
鯉の向こうには、国の重要文化財にも指定されている、16世紀ベルギー製のタペストリー。
-
鯉山の御神体。
鳥居の向こうに、山の上に飾る巨大な鯉の木像があります。 -
このような煌びやかな装飾品の数々が、祇園祭の山鉾が動く美術館といわれる理由なんですねぇ。
-
山伏山の御神体は、町会所の2階から見せてくれます。障子戸を全部はずしてくれるので、観光客は大喜び。
-
占出山。
-
占出山は一番の衣装持ちと言われるだけあって、打掛や小袖などの名品がいっぱい。
-
染物や刺繍、工芸品など、日本の伝統文化の粋を極めた芸術品が惜しげもなく披露されているところに、祇園祭の圧倒的なパワーを感じます。
-
霰天神山。
-
各町内の会所では、このようにして入口を飾っています。この中に、巡行の際に飾る御神体や装飾品などが披露されているんです。
-
菊水鉾。
-
さすがに鉾は、大きさが山とはケタが違います。
圧巻です。
鉾の先に菊花が設えているのが菊水鉾。 -
函谷鉾。
-
函谷鉾の全景。生で見ると、写真より数倍大きく見えるんですよ。
この頃から、ポツリポツリと雨が降り始め、雷までもがゴロゴロと...。やがて、あっという間に土砂降りになり、四条通りのアーケードに避難することに...。
時間も時間だったので、ひとまず今日宿泊する旅館にチェックインするために、少し小止みになった瞬間を見計らって、四条大橋をわたり京阪電車で五条まで。 -
雨上がりの五条交差点。
-
今日宿泊するのは、天保2年創業・晴鴨楼。
-
そろそろ夕刻、晴鴨楼のランプにも明かりが灯ります。
晴鴨楼の屋号は「晴れた鴨川のほとりに建つ楼閣」を意味して名付けられているんです。
つい先ほどの夕立といい、この日は「晴れ」というわけにはいきませんでしたが... -
ここから先は、明らかに別世界。
明治時代の遺構が残る、凛とした佇まいの玄関。
きれいに手入れされた庭。
古都を代表する名旅館。 -
そして、通された部屋がこちら。広い。そして美しい。
夏らしく御簾が掛けられた書院造りの間。御簾の向こうには、この部屋からだけ降りることのできる坪庭も。 -
入った瞬間、ため息が出そうなくらい見事な部屋です。
襖や欄間、付書院のある床の間など、明治から大正にかけての粋な細工がところどころに設えてあるんです。 -
部屋にはお風呂も。
この部分は近年になってから追加されたのでしょうね。小さいですが、窓からは坪庭が眺められます。 -
廊下に通じる花頭窓。部屋中どこを撮っても絵になる感じ。
-
ウェルカムスウィーツはあんこを包んだ生麩。仄かな笹りの香りが上品さを際立たせているんです。
-
窓を開け放つと、夏の深い緑色の庭が目の前に。
-
違い棚の下には、何故か碁盤と碁石が用意されていました。大人の嗜みってやつなんでしょうか?
-
そして、付け書院の硯箱の中には、ちゃんと硯と墨と筆が。細部にいたるまで感心させられます。
-
部屋からロビーへと続く廊下。
私たちの他にも何組かの宿泊客がいましたが、全部外国人だったので驚きました。せっかくの京都旅行なので、むしろ外国の方のほうが、ホテルよりもこのような純日本旅館を好むのでしょうね。 -
壁に掛けられた祇園祭風景のタペストリー。
こういう小さな演出も嬉しいです。 -
夕食の前にお風呂に入りました。
高野槇を使った大浴場。とても気持ちがいい。 -
前菜。
切子の器は里芋と鯛の子。
細く刻んだごぼうを鰻で巻いた揚げ物、など。
お酒が進みすぎる... -
楽しみにしてた夕食。
前菜と焼き茄子の胡麻だれ。
そして、伏見のお酒を冷酒でいただきます。 -
お造り。
甘エビとまぐろ、鯛のお造り。 -
鮎の塩焼き、お吸い物。
塗りの器には晴鴨楼の金色マーク入り。
鮎は頭からしっぽまで、骨ごと全部美味しく食べられます。今まで食べた鮎の中で一番かも...。
お吸い物の中は白身魚と鯛素麺。だしの味が最高に美味しい。毎日でも食べたい。 -
汲み上げ豆腐。雲丹ときざみ海苔のせ。
-
左から鱧の湯びきと梅肉、素麺と鯛を湯葉で巻いてダシで焚いたもの、さっぱりとした酢の物。
関西人にとって、夏といえば鱧。夏らしく涼しげな器で。 -
天ぷら、赤だし、ご飯と香の物。
大満足の懐石料理です。
このあと果物がありました。 -
クロス以外は明治期のままの姿を留めている玄関前の応接室。
明治大正期には、著名人のサロンになっていたとのことですが、頷けます。 -
食後は、五条から歩いて烏丸通りへ。今日は宵々々山。
写真は、五条大橋ふもとに佇む「料理旅館鶴清」。
鴨川に川床の賑わいが映されて、とてもいい感じ。 -
五条から四条に、河原町通から烏丸通に、夜道をしばらく歩いて少し人の気配が増えてきたかな...と思って通りを曲がると、遠くに山鉾の提灯が見えてきました。
-
保昌山。
-
保昌山の御神体。
-
長刀鉾。
この日から宵山までは、烏丸通と河原町通が、夜間一部歩行者天国に。
河原町通には大勢の人と、煌びやかな山鉾の灯り。 -
函谷鉾。
昼間と違って、提灯の灯りで見る鉾も、一層豪華に感じます。 -
月鉾。
夜空を突き刺さんばかりに真っ直ぐ伸びた鉾。昼間見たときよりも断然かっこいい。 -
月鉾マークの提灯。
-
祇園囃子が聞こえてきそう。
-
四条傘鉾。
-
古い鉾の形態である傘鉾の一つ。
元もとの山鉾は、今のように豪華な山車や装飾があったわけではなく、一本の鉾や傘を手で持って巡行していたそうですよ。平安時代の話ですけどね。 -
蟷螂山。
-
屋根の上の蟷螂は、巡行当日には動いてました。
それにしても、カマキリを屋根の上に乗せようなんて誰が考えたんでしょうか? -
屏風祭をしている民家。
-
芦刈山。
-
芦刈山の御神体。衣装の小袖は国指定の重要文化財。
-
伯牙山。
-
伯牙山の前にある杉本家住宅。江戸時代〜明治期にかけて建てられた主屋・蔵などは京都市指定有形文化財。
普段は非公開ですが、この期間のみ特別に公開してくれています。内部の撮影はできませんでしたが、江戸時代の大富豪っぷりを堪能させていただきました。 -
綾傘鉾。
-
山鉾巡行の際には、赤熊を被った棒振りが囃子に合わせて疫病払いの舞いを行うのが、この綾傘鉾です。
-
鶏鉾。
この鉾の見送り(装飾のタペストリー)も、16世紀ベルギー製の重要文化財です。 -
夜10時ごろ、賑わった市中からひっそりとした鴨川沿いを歩いて、晴鴨楼まで戻ってきました。
-
時間が時間だけに、旅館の中も静まり返っています。
-
古いランプシェード、ステンドグラスなど、年季の入った調度品の数々。
-
外観や部屋の中からは想像できないような、モダンなエントランス。
-
応接室の花頭窓から内部を見たところ。
このあたりも、外国からの宿泊客が珍しそうに写真を撮ったりしていました。
今日一日、昼間と夜中の2回に分けて、山鉾を求めてずいぶん市中を歩きました。
宿も申し分なし。
二人には贅沢すぎるくらい広いお部屋で、ちょっと優雅な気分に浸りながら、眠りにつきました。
2008夏・祇園祭宵々々山 Part.?へつづく。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
81