2007/12/30 - 2008/01/09
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ちゃおさん
1月7日、もう旅も残り少なくなってきた。今晩1晩バンコクに泊まれば、明日の夜はもう成田への飛行機の中。今回の旅は第一の目的としたタイ最高峰ドイ・インタノンへの登頂を果たし、その後タイ北部をぐるっと回り、数々の思い出を作った。思い残すことはない。
今日バンコクへ帰るに当たって、急いで帰る必要もないし、前回5月の連休の際、バンコクからピサヌロークまでタイ国鉄を利用したが、その時の車掌、コンダクターが愛想よく、色々と話し相手になってくれたので、今回もそれを期待してチェンマイからの汽車の旅にする。
チェンマイ8時45分発の特急は予定では20時25分にバンコク、フアランポン中央駅に到着する。約12時間の乗車である。料金は611バーツ、日本円で2000円弱。暮れにはバンコクから高速バスに乗り、その半分の約6時間でチェンマイに着いたが、料金は汽車の倍以上の1600バーツ、約4000円取られた。今は急ぐ旅でもなし、お金も心細くなってきている。
定刻を5分遅れてチェンマイ駅を発車した特急列車は韓国DAEWOO(大宇)製の1986年モデル。もう20年以上も前の車両で、お世辞にも上等とは言いかねるものだったが、タイムスケジュールに関しては、タイ国鉄は随分近代化しつつあるように思えた。
発車して10分もしない内にスチュワーデスがお絞りとコーヒー、それにアップルパイ、シナモンケーキを持ってくる。ご丁寧に、プラステックケースに入ったフォークとスプーンも一緒についてくる。JALの機内サービスより行き届いている感じだ。
乗車して1時間。最初のトンネル地帯に差し掛かる。平原の多いタイでは唯一のトンネル地帯だ。と言っても、日本の新丹那トンネルとか新清水トンネルのような長いものではなく、最長のトンネルでも精々5分程度のもの。
それから暫く山岳地帯を走り、出発2時間でランパーンの町に着く。この町は戦前インド商人で賑わった町。チェンマイとの間にある山岳地帯に自生している紫檀、黒檀、マホガニー、ローズウッド、チェストナット、オールドオークツリーなどの大木を山から切り出し、ビルマのモールメンに運び出し、大いに輸出で稼いだとのことである。
確かに今列車の窓から見ると、それ程の大木は見当たらない。戦前に刈り尽くされてしまったのか。この町の少し北にあるランプーンからチェンマイに抜ける古街道に沿った松の並木道(松柏・栴檀)の方が、余程か多くの大木が残されている。日光の杉並木と同じくらいに壮観だ。日本もこれ等南洋材の輸入に関しては、少しばかりのguiltyがあるかも知れない。
窓外を眺め、そんな事を考えているともうお昼の時間。柔らかい焼きソバに緑のギセイ、それに煎餅ようのもの。お昼は意外とあっさりしている。更に又幾つかトンネルを通過し、3時10分、ピサヌロークに到着する。この駅ではかなりの乗客が下車する。特に外国人の多くはこの駅で下車して行った。丁度僕が前回バンコクから北上してこの駅で下車したように彼等はチャンマイから南下してこの駅で降りて行った。半年前の情景、この駅前の古びた町並み、サムローの多さ、呼び込み、ここからスコータイまで行ったこと、古風なパイリンホテルに宿泊するフランス人の多さ、等々が走馬灯のように蘇る。
それから間もなくして、午後のテイータイム。紅茶にパイと砂糖菓子はイギリス風。当時隣りのビルマまでイギリス領だったのだから、タイ国鉄にしても大いに影響を受けているのかも知れない。
ピサヌロークを出た列車はタイ中央部の大平原の中を走り続け、広大な畑地が広がると思うと、沼なのか川なのか、果てしない湖沼の中を走り抜け、時刻にして丁度6時、タイの広大な草原に夕日が沈んでいく。緑なす広野に沈んでいく西日は、以前満州の荒野で見た夕陽とは又違った情緒あるもの。窓際に寄って、何枚もの写真を撮る。
6時半、漸く薄暗くなりつつ中、ロッブリーの駅に着く。周囲が急に賑やかになる。この辺り、町も多く、踏切も見られるが、そこには遮断機はあるものの、警報器の音はしない。タイは全てが自己責任。遮断機のバーさえあれば警報器など必要無いのだ。
7時20分、アユタヤ着。都心部に近づくにつれ、運行は遅れがちになり、途中、ドンムアン空港駅でかなりの乗客が降り、定刻より30分遅れ、丁度9時にバンコク中央駅に到着した。丸一日の汽車の旅。外の情景に見とれ、過去の思い出に浸り、偶々今日は愉快な車掌に出合わさなかったとは言え、又、充実した一日だった。
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チェンマイ駅の外観。
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列車を待つ人々。どこへ行くのか大量の荷物を運んでいる。
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チェンマイ駅構内。ごてごて感はなく、さっぱり、清潔な感じ。
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駅構内にはゲストハウスの案内なども出ている。
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これから乗る韓国大宇製の特急。外観はオンボロだが、内部はそれ程汚れていない。
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発車して直後に朝のコーヒーが運ばれる。
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隣りの乗客の飲食風景。
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お昼の柔らかソバ様のランチ。
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名も知らない小さな町には日本のみつばツツジ、みやまキリシマのような綺麗が花が咲いている。多くの駅で見られる。
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3時のテイータイム。
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列車は果てしない草原、湖沼の間を走り抜ける。
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ロップリーに近づくと、平原の中に突然現れる岩石の山。この山にも登ってみた〜い!
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正6時、夕陽が草原の中に沈んでいく。
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9時、漸くバンコク・フアランポン駅に到着。今日の長い一日を終了する。
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