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再び拷問のような坑道を戻り、へとへとになりながらクフ王のピラミッドから外に出る。<br />預けた荷物を返してもらうときにバクシーシとか言い出すかと思ったらすんなり返してくれた。<br />でも得意の日本語の洗礼はしつこく行われた。<br /><br />まだ時間はたっぷりあるので、次は歩いてカフラー王のピラミッドを観ることにした。<br />これまた大きなピラミッドだが、クフ王よりやや小さい感じがする。<br /><br />歩いて向かう途中でふと足元に視線を向ける。<br />至る所にゴミが散乱しているのである。<br />そりゃまあ、誰が悪いかといえば捨てる奴が悪いよ。<br />見たところ観光客が持ち込んで捨てらしいゴミが目立つ。<br />ゴミ箱を探すのじゃなく、ゴミは持って帰ろうね。<br /><br />カフラー王のピラミッドに入るためには、先ほどと同じようにまた石造りの小屋でチケットを購入。<br />カフラー王のピラミッドへの入り口は地表にあり、地下へと続く傾斜を下っていく。<br />内部は、クフ王より周りやすいが、まあそのなんだ・・・二度は来ないな。<br /><br />手早く内部を見て再び地上に出る。<br />入り口から少し離れたところで座っていると目の前を日本人団体旅行客が通過していった。<br />話し声からすると関西のおばちゃん小隊らしい。<br /><br />こちらの視線に気がついたらしく、あちきらを怪訝な目つきで値踏みしている。<br /><br />ちょっと話しかけてみることにした。<br /><br />「こんにちは」<br />「んまぁー日本語しゃべった!」<br />「日本の子がいるわ」<br />「なんでこんなところに日本人がいるの?」<br /><br />関西弁でけたたましく話しながらこちらにやってきた。<br /><br />「どちらからですか?」<br />「大阪よ、梅田よ」<br />「ぼくら名古屋から来ました」<br />「名古屋ですって!」<br />「なんで名古屋の人がこんなところにおるの?」<br /><br />なんでって言われても答えに困るぞ。<br /><br />「みなさんツアーですよね。どう周ってるんですか?」<br />「最初にトルコに行ってイスタンブールとか周って昨日エジプトに来たのよ」<br />「周遊はいいですね〜。」<br />「でもわたしらおばさんには堪えるわ。息つく暇もなく動いてるから」<br />「でも、みんな面倒見てくれるからいいじゃないですか」<br />「おにいさん達もツアーでしょ?」<br />「ぼくらは航空券とか自分で手配して旅してます」<br />「えー?」<br />「そんなことできるの?」<br />「なんぼで?」<br />「エミレーツ航空のチケットで全部で12万くらいですね。もちろん宿代とか別ですけど」<br /><br />「エジプトだけ?」<br />「いや、最初にヨルダンという国から入って陸路と海路でエジプトに来ました」<br />「ヨルダンって戦争してるところでしょ?」<br />「あぶないわぁ」<br />「そんなところになにがあるの?」<br />「戦争はしてないですよ。有名な遺跡があります」<br />「まあ若いから平気ね」<br />「なんでもできるからね」<br /><br />「お兄さんたちのホテルはどんなところ?」<br />「ホテルというより安宿ですよ」<br />「なんぼ?」<br />「ひとり5ドルで相部屋です」<br />「安っいわー!」<br />「それどこ?」<br />「そのホテルに変えてもらうわ」<br />「寝るだけだからそっちがええわ」<br /><br />さすが関西のおばちゃんは、思考回路のが違う。<br />笑ってはいるが本当に宿とか変えそうである。<br />話で盛り上がってると同行の別のおじさんが呼びにきた。<br />もう出発らしい。<br /><br />「お兄さん達気をつけてね」<br />「ありがとうございます。皆さんも楽しんでください」<br />「おーきに」<br /><br />関西おばさん小隊は、あちきらの話をさっそくネタにしながら去っていった。<br />旅先でこうやって日本の人と話すのも楽しいものである。<br />実際には、もっとすごい関西弁でしたがある程度標準語にさせていただきました。<br />臨場感が出なくてすみません。<br /><br />クフ王、カフラー王と来れば、3つ目のピラミッドにもちろん行かなくてはならない。<br />最後のピラミッドがメンカウラー王のピラミッド。<br />このピラミッドは、見るからに最初の二つのピラミッドより小さい規模である。<br /><br />人気がないのか遠めに見ても観光客の気配がない。<br />とにかく行くだけは行こうと向かうことにした。<br /><br />舗装された道があるわけではなく、石とゴミとラクダの糞がゴロゴロしている砂地を進む。<br /><br />そしてピラミッドに近づくと、ひとり配備されている警官がめんどくさそうに首を横に振る。<br />これでなぜ観光客がいないのか理解できた。<br />閉鎖されていたのである、ってガイドブックにも書いてある通りだった。<br /><br />どっと疲れる。<br /><br />もうこれといって観る物はなさそうなのでハイリさんのいる所まで戻ることにした。<br /><br />帰りにスフィンクスの後頭部を激写。<br />お腹も空いてきたので例のケンタッキーに行ってみることにした。<br /><br />時計は9時50分。<br />開店時間は10時。<br />だが、あと10分で開く状態には見えない。<br />ケンタッキーの店内は、かなり大掛かりな清掃が行われている。<br /><br />日陰で休んで掃除の様子を見ていても終わる気配がない。<br />しゃーないか。<br />別にエジプトにケンタッキー食べに来たわけじゃないし。<br />記念に写真を撮っておくことにした。<br /><br />すぐ近くにある売店で水を購入してハイリさんの元に戻った。<br />

2007 ヨルダン・エジプト旅記 0521-03

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2007/05/15 - 2007/05/24

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morikens

morikensさん

再び拷問のような坑道を戻り、へとへとになりながらクフ王のピラミッドから外に出る。
預けた荷物を返してもらうときにバクシーシとか言い出すかと思ったらすんなり返してくれた。
でも得意の日本語の洗礼はしつこく行われた。

まだ時間はたっぷりあるので、次は歩いてカフラー王のピラミッドを観ることにした。
これまた大きなピラミッドだが、クフ王よりやや小さい感じがする。

歩いて向かう途中でふと足元に視線を向ける。
至る所にゴミが散乱しているのである。
そりゃまあ、誰が悪いかといえば捨てる奴が悪いよ。
見たところ観光客が持ち込んで捨てらしいゴミが目立つ。
ゴミ箱を探すのじゃなく、ゴミは持って帰ろうね。

カフラー王のピラミッドに入るためには、先ほどと同じようにまた石造りの小屋でチケットを購入。
カフラー王のピラミッドへの入り口は地表にあり、地下へと続く傾斜を下っていく。
内部は、クフ王より周りやすいが、まあそのなんだ・・・二度は来ないな。

手早く内部を見て再び地上に出る。
入り口から少し離れたところで座っていると目の前を日本人団体旅行客が通過していった。
話し声からすると関西のおばちゃん小隊らしい。

こちらの視線に気がついたらしく、あちきらを怪訝な目つきで値踏みしている。

ちょっと話しかけてみることにした。

「こんにちは」
「んまぁー日本語しゃべった!」
「日本の子がいるわ」
「なんでこんなところに日本人がいるの?」

関西弁でけたたましく話しながらこちらにやってきた。

「どちらからですか?」
「大阪よ、梅田よ」
「ぼくら名古屋から来ました」
「名古屋ですって!」
「なんで名古屋の人がこんなところにおるの?」

なんでって言われても答えに困るぞ。

「みなさんツアーですよね。どう周ってるんですか?」
「最初にトルコに行ってイスタンブールとか周って昨日エジプトに来たのよ」
「周遊はいいですね〜。」
「でもわたしらおばさんには堪えるわ。息つく暇もなく動いてるから」
「でも、みんな面倒見てくれるからいいじゃないですか」
「おにいさん達もツアーでしょ?」
「ぼくらは航空券とか自分で手配して旅してます」
「えー?」
「そんなことできるの?」
「なんぼで?」
「エミレーツ航空のチケットで全部で12万くらいですね。もちろん宿代とか別ですけど」

「エジプトだけ?」
「いや、最初にヨルダンという国から入って陸路と海路でエジプトに来ました」
「ヨルダンって戦争してるところでしょ?」
「あぶないわぁ」
「そんなところになにがあるの?」
「戦争はしてないですよ。有名な遺跡があります」
「まあ若いから平気ね」
「なんでもできるからね」

「お兄さんたちのホテルはどんなところ?」
「ホテルというより安宿ですよ」
「なんぼ?」
「ひとり5ドルで相部屋です」
「安っいわー!」
「それどこ?」
「そのホテルに変えてもらうわ」
「寝るだけだからそっちがええわ」

さすが関西のおばちゃんは、思考回路のが違う。
笑ってはいるが本当に宿とか変えそうである。
話で盛り上がってると同行の別のおじさんが呼びにきた。
もう出発らしい。

「お兄さん達気をつけてね」
「ありがとうございます。皆さんも楽しんでください」
「おーきに」

関西おばさん小隊は、あちきらの話をさっそくネタにしながら去っていった。
旅先でこうやって日本の人と話すのも楽しいものである。
実際には、もっとすごい関西弁でしたがある程度標準語にさせていただきました。
臨場感が出なくてすみません。

クフ王、カフラー王と来れば、3つ目のピラミッドにもちろん行かなくてはならない。
最後のピラミッドがメンカウラー王のピラミッド。
このピラミッドは、見るからに最初の二つのピラミッドより小さい規模である。

人気がないのか遠めに見ても観光客の気配がない。
とにかく行くだけは行こうと向かうことにした。

舗装された道があるわけではなく、石とゴミとラクダの糞がゴロゴロしている砂地を進む。

そしてピラミッドに近づくと、ひとり配備されている警官がめんどくさそうに首を横に振る。
これでなぜ観光客がいないのか理解できた。
閉鎖されていたのである、ってガイドブックにも書いてある通りだった。

どっと疲れる。

もうこれといって観る物はなさそうなのでハイリさんのいる所まで戻ることにした。

帰りにスフィンクスの後頭部を激写。
お腹も空いてきたので例のケンタッキーに行ってみることにした。

時計は9時50分。
開店時間は10時。
だが、あと10分で開く状態には見えない。
ケンタッキーの店内は、かなり大掛かりな清掃が行われている。

日陰で休んで掃除の様子を見ていても終わる気配がない。
しゃーないか。
別にエジプトにケンタッキー食べに来たわけじゃないし。
記念に写真を撮っておくことにした。

すぐ近くにある売店で水を購入してハイリさんの元に戻った。

同行者
社員・団体旅行
交通手段
タクシー
航空会社
エミレーツ航空

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  • ピラミッド周辺は、ゴミの山です。<br /><br />これ以上ゴミを増やさないようにゴミは持ち帰りましょう。

    ピラミッド周辺は、ゴミの山です。

    これ以上ゴミを増やさないようにゴミは持ち帰りましょう。

  • ここでチケットを購入。

    ここでチケットを購入。

  • カイロ・ギザ周辺の遺跡のチケットのデザインは、こんな感じです。

    カイロ・ギザ周辺の遺跡のチケットのデザインは、こんな感じです。

  • わかりずらいですが、写真左に入り口があります。

    わかりずらいですが、写真左に入り口があります。

  • メンカウラー王のピラミッド。<br /><br />やっぱり閉鎖中でした。

    メンカウラー王のピラミッド。

    やっぱり閉鎖中でした。

  • クフ王のピラミッドとたぶん太陽の船博物館。<br /><br />このデザインは勘弁してほしかった。<br /><br />どうにも風景に溶け込めないでしょ。<br /><br />移転要求です。

    クフ王のピラミッドとたぶん太陽の船博物館。

    このデザインは勘弁してほしかった。

    どうにも風景に溶け込めないでしょ。

    移転要求です。

  • スフィンクスの後頭部。

    スフィンクスの後頭部。

  • スフィンクスと対峙するケンタッキー。

    スフィンクスと対峙するケンタッキー。

  • 数千年経てば、ケンタッキーも遺跡の仲間入り。

    数千年経てば、ケンタッキーも遺跡の仲間入り。

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この旅行記へのコメント (2)

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  • エムさん 2008/07/15 11:55:16
    ピラミッド
    morikensさん、はじめまして!

    今年の1月、ツアー参加でぬるくて甘いエジプト旅行をして来ました。

    ギザでは滅多に降らないという雨の洗礼を受けて、暗い写真しか撮れませんでした。
    ピラミッドは青空の下で観るもの・・・
    と思っていたので、うらやましいです。

    個人旅行は、ましてイスラム圏では大変ですね。
    命がけという印象を受けました。
    その分、格別な思い出になるのでしょうけど。

    お母様とのフランス・イタリア旅行記も楽しみにしています。
    『息子と母親』このスタイルはどんな旅になるのか興味津々です。

    旅先で『母と娘』で参加する母子はよく見かけますが・・・

    楽しませて頂いたので一票投じて失礼します。

    エム

    morikens

    morikensさん からの返信 2008/07/15 18:50:45
    RE: ピラミッド
    はじめまして、エムさん

    書き込みありがとうございます。

    あのギザで雨ってまったく想像がつきません。

    雨のピラミッドってどんなんだったのだろうか、想像を掻き立てられます。

    でも、それで一番の見所のピラミッド見学が台無しになってしまうのは残念ですね。

    あちきの写真で少なからず喜んでいただけれたらと思います。

    話は変わりますが、おかんとの旅は、はっきり言って悪夢です。^^

    いろいろな悪条件とお互いの性格が激しくぶつかりまして、帰国後3ヶ月はしゃべりもしませんでした。

    きっとうちの親子関係は、非常に特殊だと思います。

    変わったものを見るつもりでお待ちください。^^

    今後ともよろしくお願いします。





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