2007/05/15 - 2007/05/24
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morikensさん
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スフィンクスを左手に眺めつつ前方右にそびえるクフ王のピラミッドを目指す。
クフ王のピラミッドは入場制限があるようで、午前と午後で各150名しか中に入れないらしい。
見たところ、こちら側からの観光客は数える程度しか確認できない。
一般にツアーで来る人たちは、観光バスでクフ王のピラミッドの反対側のゲートから入ってくるそうだ。
今いるところからは、そのゲートは確認できない。
あちきらは、ただ歩を進めてクフ王のピラミッドのチケット売り場を目指した。
クフ王のピラミッドの北側から回りこむと小さな石造りの小屋を発見。
先行する観光客もそこを目指していた。
ここまで来ると、日本の団体旅行客の一段が一組、ピラミッドの入り口に集まっている。
あちきとノブラは、並ぶことなくチケットを無事購入することができた。
出発前は、壮絶なチケット争奪レースG1が開かれると懸念していた。
とにかくこれでホッとする。
ここがエジプト最大の見所と決めていたのでこれで気持ちを楽にして見学ができる。
さっそく記念撮影をする。
いっきに気温も上昇してきた。
砂漠地帯特有の乾いた暑さである。
一息つけていよいよ内部に侵入する時がやってきた。
ふとノブラを見ると場違いなものを服用していた。
「・・・」
胃腸薬か・・・。
気を取り直して出発。
入り口でチケットを確認されて荷物は預けることに。
もちろんカメラもである。
荷物が心配だったが仕方がない。
荷物を預けると、いつもの洗礼を受ける。
「ヤクーザ」
「イナモート」
「ヤマモトヤマー」
朝型のあちきは思考がはっきりしていたせいか、こいつらのイントネーションが他の奴らと違うことに気がついた。
が、それがかえって一層自分を悲しんだ。
早く自動改札にしてくれと心に叫ぶ。
中に入ると、とにかく狭い。
大人が立って進める大きさの坑道ではない。
とにかくしゃがむに近い状態で進んでいくのである。
しばらく進むと登り坂になる。
中は湿気がすごいことになっています。
観光客の汗がそのまま内部にこもっています。
まず二人並んでは進めないので、正面から出てくる人がいれば辛抱強く横を通り過ぎるまで待たないといけません。
体が軋みそうになりながら石室に到着。
15畳くらいの空間に石棺が静かに置かれており、微妙に存在感を醸している空気清浄機か除湿機が静かに鎮座していた。
先に来ていた欧米の観光客が壁に寄りかかって座りこみ古代のロマンに陶酔しているようだった。
あちきらも壁に寄りかかって座り、休憩がてらこの石室に同化する。
静かである。
確かにこの巨大な石造りのピラミッドに、こんな坑道と石室を作ったことはすごいことだと感心する。
積むだけでもすごいというのに・・・。
いわゆるピラミッド創造が太古の人類の技術力の成せた業かを考えるとロマンを掻き立てるのも無理はない。
そんな思いを胸に残しつつクフ王のピラミッドを去る時が来た。
石室を出る前に振り返る。
クフ王・・・また来るかといえば、もちろんno!
だって・・・変な匂いがするんだもん。
あちきの古代のロマンはあっけなく終焉した。
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