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旧知の鳥山越さんから電話があり、今度浅間山と四阿山の2座を同時登攀するが、一緒に行かないか、と誘われ、四阿山に関しては去年登ったばかりで、どうするか思案していたが、折角の誘いを無下に断るのも鳥越さんに失礼で、今回一緒に参加することにした。<br /><br />6月8日、朝6時半に東京・大手町の交差点に集合、鳥越さんの車ノアで4人で出発。途中関越道・高坂パーキングでもう一人の町村さんをPickUpし、総勢5人のメンバーで先ずは小諸市郊外の山懐にある「浅間山荘」まで向う。<br /><br />この浅間山荘、名前は同じだが、今から30年以上も前に問題になった連合赤軍事件の浅間山荘とは別の山荘で、その問題の山荘は軽井沢にあるが、ここは浅間山を挟んで丁度反対側に位置している場所にある。<br /><br />9時15分、「浅間山荘」を後に登山開始する。登山口であるこの山荘の標高は既に1400mあり、今日登る「前掛山」の標高が約2500mであるから、今日の高低差は1100mである。<br /><br />唐松林の静かな樹林帯を歩くこと約1時間半、林を抜けたところに「火山館」があり、暫し休憩。この火山館、公営の施設で、一人常駐の係員が365日いて、浅間の火山活動を常時監視しているが、冬場の雪は数メートルにも達し、鳥居の高さまで積もった雪で、3mの高さの鳥居の上をまたいで来たこともあった、とのことである。<br /><br />その三の鳥居の奥に鎮座している、浅間神社奥の院に参拝し、いよいよ登ること約1時間、森林限界の2200mを越えた辺りから、砂礫の山に変わり、半円形の大きなお椀を伏せたような山容が目の前に現れる。浅間の噴火で噴出された砂岩がこのような半円形の山並を作ったのだろうが、ここからはまだ浅間本峰も、前掛山も見えない。代わりに、反対側の前方には、「黒斑山」が大きく控え、3−4年前まではこの黒斑が浅間への直近の山であったが、近年浅間の噴火活動沈静化と共に、もっと手前の前掛が黒斑に取って代わったものである。<br /><br />ガレ場の山を斜行するように登ること、約40分、漸く目の前に浅間のなだらかなお山と右手に前掛の頂上が見えてくる。更に30分、途中の火山シェルターの前を通り越し、1時20分、登り始めてから丁度4時間、漸くにして前掛山、2524mの山頂に到達する。<br /><br />昨日買ってきたフランスワインのコルク栓を開け、5人で乾杯。危ぶまれた天候も薄日の差す位の好天で、風もなく先ず先ずの陽気。真近に見る浅間の大きな御釜からは薄っすらと噴煙が棚引き、静かな様相でもある。ワインの少し塩辛い味が一際美味しく感じられた。<br /><br />暫く360度の景色を堪能し、少し下ったシェルターのところで昼食とし、3時間かけ再び元の山道を通って、スタート地点の浅間山荘まで戻り、本日の百名山第63座の登山を終了する。<br /><br />< 大椀に 薄き噴煙 浅間山 >

日本百名山第63座・浅間山(前掛山)2524m

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2008/06/08 - 2008/06/09

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6

12

ちゃお

ちゃおさん

旧知の鳥山越さんから電話があり、今度浅間山と四阿山の2座を同時登攀するが、一緒に行かないか、と誘われ、四阿山に関しては去年登ったばかりで、どうするか思案していたが、折角の誘いを無下に断るのも鳥越さんに失礼で、今回一緒に参加することにした。

6月8日、朝6時半に東京・大手町の交差点に集合、鳥越さんの車ノアで4人で出発。途中関越道・高坂パーキングでもう一人の町村さんをPickUpし、総勢5人のメンバーで先ずは小諸市郊外の山懐にある「浅間山荘」まで向う。

この浅間山荘、名前は同じだが、今から30年以上も前に問題になった連合赤軍事件の浅間山荘とは別の山荘で、その問題の山荘は軽井沢にあるが、ここは浅間山を挟んで丁度反対側に位置している場所にある。

9時15分、「浅間山荘」を後に登山開始する。登山口であるこの山荘の標高は既に1400mあり、今日登る「前掛山」の標高が約2500mであるから、今日の高低差は1100mである。

唐松林の静かな樹林帯を歩くこと約1時間半、林を抜けたところに「火山館」があり、暫し休憩。この火山館、公営の施設で、一人常駐の係員が365日いて、浅間の火山活動を常時監視しているが、冬場の雪は数メートルにも達し、鳥居の高さまで積もった雪で、3mの高さの鳥居の上をまたいで来たこともあった、とのことである。

その三の鳥居の奥に鎮座している、浅間神社奥の院に参拝し、いよいよ登ること約1時間、森林限界の2200mを越えた辺りから、砂礫の山に変わり、半円形の大きなお椀を伏せたような山容が目の前に現れる。浅間の噴火で噴出された砂岩がこのような半円形の山並を作ったのだろうが、ここからはまだ浅間本峰も、前掛山も見えない。代わりに、反対側の前方には、「黒斑山」が大きく控え、3−4年前まではこの黒斑が浅間への直近の山であったが、近年浅間の噴火活動沈静化と共に、もっと手前の前掛が黒斑に取って代わったものである。

ガレ場の山を斜行するように登ること、約40分、漸く目の前に浅間のなだらかなお山と右手に前掛の頂上が見えてくる。更に30分、途中の火山シェルターの前を通り越し、1時20分、登り始めてから丁度4時間、漸くにして前掛山、2524mの山頂に到達する。

昨日買ってきたフランスワインのコルク栓を開け、5人で乾杯。危ぶまれた天候も薄日の差す位の好天で、風もなく先ず先ずの陽気。真近に見る浅間の大きな御釜からは薄っすらと噴煙が棚引き、静かな様相でもある。ワインの少し塩辛い味が一際美味しく感じられた。

暫く360度の景色を堪能し、少し下ったシェルターのところで昼食とし、3時間かけ再び元の山道を通って、スタート地点の浅間山荘まで戻り、本日の百名山第63座の登山を終了する。

< 大椀に 薄き噴煙 浅間山 >

同行者
友人
一人あたり費用
1万円 - 3万円

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  • 唐松林の林道を抜けると、ガレ場になり、前方の岩山が迫ってくる。

    唐松林の林道を抜けると、ガレ場になり、前方の岩山が迫ってくる。

  • ガレ場を行く登山者。

    ガレ場を行く登山者。

  • 前方に浅間山の前の山が見えてくる。

    前方に浅間山の前の山が見えてくる。

  • 山の中腹、1時間半ほど登ったところに「火山館」があり、常駐の係員に山の様子を聞くことができる。

    山の中腹、1時間半ほど登ったところに「火山館」があり、常駐の係員に山の様子を聞くことができる。

  • 火山噴火が今よりも激しかったころの浅間最直近の山、黒斑山。<br />今は噴火はレベル1で、5キロ圏内まで近づくことができる。

    火山噴火が今よりも激しかったころの浅間最直近の山、黒斑山。
    今は噴火はレベル1で、5キロ圏内まで近づくことができる。

  • 登山開始後、3時間半、漸く目前に浅間のなだらかな山頂が見えてくる。

    登山開始後、3時間半、漸く目前に浅間のなだらかな山頂が見えてくる。

  • 右手には、これから登頂する前掛山・2524mの火口山肌が見えてくる。

    右手には、これから登頂する前掛山・2524mの火口山肌が見えてくる。

  • 登山開始後4時間、漸く山頂に到着。

    登山開始後4時間、漸く山頂に到着。

  • 浅間を真近に見ての登山者。

    浅間を真近に見ての登山者。

  • 大きな火口から薄っすらと噴煙を上げている浅間山・2568m。

    大きな火口から薄っすらと噴煙を上げている浅間山・2568m。

  • 遮蔽物のない山頂では風が強く、火山シェルターまで下りて昼食。

    遮蔽物のない山頂では風が強く、火山シェルターまで下りて昼食。

  • 下山時、サブコースを取り、一の滝の写真を撮影。

    下山時、サブコースを取り、一の滝の写真を撮影。

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この旅行記へのコメント (6)

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  • Orionさん 2008/06/10 11:44:00
    お疲れ様でした
    週末は大いにお楽しみになられた様ですね。
    登頂してワインとは・・・なかなかおしゃれですね。

    ちゃお

    ちゃおさん からの返信 2008/06/10 12:16:02
    RE: お疲れ様でした

    いや、本当に疲れました。今回、僕は初見参だったものですから、多少頑張りました。
  • yotchanさん 2008/06/10 11:30:17
    浅間山ー2
    浅間山浅間山は、結構頻繁に火山噴火活動が報告されますが、活動していなければ、以外と登山は大丈夫なのですね、

    ちゃお

    ちゃおさん からの返信 2008/06/10 12:25:45
    RE: 浅間山ー2

    噴火の強さによって、レベルが1から3まで分かれていて、最強の3の時は多分全面登山禁止になると思います。
    最近は噴火活動が落ち着いていて、レベルが1、5キロ圏内の近くまで行くことができます。
  • yotchanさん 2008/06/10 11:23:15
    浅間山
    浅間山には登ったことは無いですが、麓の鬼押出には何度か云った事が有ります。又、アズマヤサンには、中学校の林間学校で登った覚えが有ります。
    とても懐かしく感じました。

    ちゃお

    ちゃおさん からの返信 2008/06/10 12:07:14
    RE: 浅間山

    浅間山は軽井沢とは丁度反対側にある小諸の方から登りました。
    真近にみる浅間の雄大な噴火口に陶然としました。
    四阿山は明日、載せる予定でいます。

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