2008/05/10 - 2008/05/10
871位(同エリア1493件中)
ぬいぬいさん
弘前の散策を終え、弘前駅より14時28分発の特急つがる22号に乗って青森に着いたのは15時少し前。帰りのバスまであと6時間あまり。青森でどこに行くのか、まずは駅前の観光案内所へ。
市内の地図と主だった観光スポットを確認すると、まず目に付いたのが「三内丸山遺跡」まずはここに行こうと移動手段を尋ねると、バスが出ているものの次のバスは4時発のため、5時に閉園してしまう遺跡には間に合わないとのこと。
でも、どうしても見たい。仕方がなく奮発してタクシーに乗って約20分で遺跡に到着。
悠久の浪漫 縄文時代の生活を想像しながらじっくりと遺跡を堪能してきました。
でも、1時間もあれば十分で結局隣接の青森美術館を見るにはちょっと時間が中途半端なこともあり、結局40分も帰りのバスを待つことになってしまいました。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 高速・路線バス
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立派な博物館のような建物の中のトンネルを抜けるとこの三内丸山遺跡へ出ます。
意外にも入場無料とのことで早速遺跡内の散策を始めます。 -
遺跡内には、なだらかに起伏のある原っぱになっていて、黄色い菜の花やタンポポが咲いていました。
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タンポポは竪穴式住居の復元された回りにも、広範囲で咲いていました。ところでタンポポって縄文時代よりあった花なのでしょうか?
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三内丸山遺跡は、古くは江戸時代から知られている有名な遺跡だそうで、これまでの発掘調査では、縄文時代の大集落跡や平安時代の集落跡、中世末の城館跡の一部など3つの年代の遺跡が見つかっているそうです。
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特に縄文時代の大集落跡からは、このような姿をしたたくさんの竪穴住居跡が見つかっています。
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これらの竪穴式住居には一般の市民が暮らしていたようです。住戸の屋根に関しては様々な憶測が出たためか、このような茅葺き屋根以外に、樹皮葺き、土葺きの住居を復元しています。
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中央の穴には縄文式の土器の甕を置いて食べ物の煮炊きをしていたようです。
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入口は小さくてかがんでやっと入れる高さです。縄文の頃の平均身長はきっと現在の小学生高学年程度だったのでしょう。子供が好みそうな秘密基地のような雰囲気です。
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35haの広大な遺跡群で約700棟の竪穴式住居跡が見つかっているそうですからかなりの大集落だったようですね。
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円錐形の屋根の下を地面を掘り下げた空間は約3坪程度ここで4,5人が暮らしていたのでしょうか。
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樹皮葺きはインディアンのテントのような形をしています。
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こちらは土葺き ちょっと換気が悪そうに見受けられます。中も真っ暗でした。
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この遺跡は平成4年から本格的な発掘調査が行なわれて、その結果紀元前3500年頃の繁栄した国内に類を見ない日本最大規模の遺跡であることが明らかになったそうです。
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エジプトのピラミッドが紀元前2600年頃のものですからそれよりも900年も前の遺跡なんですね。
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復元された竪穴式住居が並ぶ姿は縄文時代にタイムスリップしたような気になります。
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こう見ると茅葺屋根の民家の屋根だけおろしたような感じですね。
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遺跡の発掘調査当時の記録写真をみると柱跡や掘り込んだ部分がはっきりと残っていて、確かにこんな形状の建物だった事を想像できます。
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この形の竪穴式住居が一番居住空間が広くて快適そうですね。
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小屋組みの上部にはちゃんと換気口が付いています。復元された建物なので付いていますが縄文時代もこんな工夫をちゃんとしていたらすごいですね。
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タンポポの中に埋もれたように建つ竪穴式住居
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タンポポって食べられる花なので、縄文の古代にもしタンポポの花があったなら、こんなに咲いていればきっと食用として食べられてしまうでしょうね。
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こちらは高床式の掘立柱建物
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南の島に行くとまだこれに近いものが建てられ住んでいますね。
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地面に穴を掘って柱を立てて屋根を支えた建物は、高床式の倉庫として使われていたようです。
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これは北盛土といって土器や石器、土木工事の際の残土などを埋めた場所で、土器が一面に散乱しています。
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こちらは子供のお墓の跡
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小さな子供の遺体は甕に入れられて埋葬されていたそうです。
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これは大型掘立柱建物 三内丸山遺跡のシンボル的な建物になっています。
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宗教的な意味合いを持って建てられたもののようで、その高さは5階建てビルに匹敵する約15mの高さがあります。
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ロシアのクリ材を使って再現されたこの建物、下から見上げてもかなりの威圧感ある大きさです。
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どんな使われ方をしたのかちょっと想像できないですね。
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これは大型掘立柱建物跡に残る柱の根元。土に埋まっていた部分は焼いてから埋めていたようで炭化された状態で残っています。
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直径2m 深さ2mの6つの穴を見ると当時の土木技術の水準の高さがうかがえます。
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遺跡内どこに行ってもタンポポの花が咲き乱れていて見事です。
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白いタンポポもあるのかとよく見ると花が咲き終わった後の綿毛でした。
この遺跡のタンポポ、NHKのニュースでも今が見ごろと放映されるほど有名なようですよ。 -
こう見てもかなりの存在感がありますね。
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これは大型竪穴式住居 遺跡内にこんな大きな建物が10棟以上建っていたようです。
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長さ32m 幅9m 約90坪もあるこの大きな建物はなにに使われていたのでしょうか?
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おそらく共同作業所、集会所、冬場の共同住宅として使われていたと推測されます。
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なかなか立派な建物でこれだけのものを作るにはかなりの時間と労力が必要で、建築技術の水準もかなり高かったことが推測できます。
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遠くに見えるのは八甲田山の山並み
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これだけ見てると、現在の東北の山村の集落のような感じもしますね。
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こちらは南盛土 北盛土同様生活の廃棄物を捨てるゴミ捨て場として1000年の間に小山のようになっていました。ここからは土器や石器以外に土偶やヒスイ玉なども出てきているそうです。
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三内丸山遺跡は県内の縄文遺跡群とともに世界文化遺産登録を目指してアピール中のようですが、遺跡と入り口の立派な建物のギャップがあって、個人的な印象では建物が立派過ぎて遺跡の魅力を半減させているように感じてしまいました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- まゆままさん 2008/05/17 22:41:54
- 弘前の近代建築と縄文遺跡
- ぬいぬいさん、こんばんは!
今度は弘前まで行かれたんですね〜
さすがにフットワークが軽いです!
弘前にも教会をはじめ魅力的な近代建築が目白押しですね。
以前京都の駒井邸で弘前から来た方と一緒になった時、弘前にもたくさんすばらしい建築物があるので見に来てください〜などと言われましたがまさか弘前まではなかなか行けないなあと思ってました。
東京からだと夜行で行けるんですね〜
そしてこの多種多様な縄文式竪穴住居も興味深いです。
形もいろいろなタイプがあるんですね。
青森にこんな日本最大級の縄文遺跡があったとは知りませんでした。
今度旅行で高床式住居?に泊まって古代体験する予定なのですが
これらの写真を拝見していろいろと想像が膨らみました。
- ぬいぬいさん からの返信 2008/05/18 07:30:17
- 思いつきで出かけた弘前 ちょっと得した気分です。
- まゆままさん おはようございます。
GWどこにも行けなくて、週末思いつきで青森に行ってしまいました。
弘前は近代建築が数多くあることは知っていましたが、こんな素敵な町とは思っていませんでした。かなり得した気分。
いつも出かけるムーンライトながらに乗って京都に行くのと時間はほとんど変わらず、夜行バスで行けるんです。
バス料金も往復8900円 そんなリーズナブルな金額に釣られてまたまたハードな旅をやってしまいました。
7時間弘前を歩き回り、青森まで特急電車で移動し更に4時間青森を放浪。なんと35キロも歩き回ってしまいました。
これでメタボにも効果があったのでは・・・?
でもバスを待つ間に居酒屋で生ビール飲みまくりで結局結構な運動量の割には帰って体重を量るとぜんぜん減ってない。
近代建築、古い街並み、城下町、植物園 縄文遺跡 一日で盛りだくさんの中身の充実した旅でした。
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