
2007/12/28 - 2008/01/04
24位(同エリア35件中)
きっちーさん
2008年、お正月!
宝頂山・北山石刻を堪能して、北山からてくてく下山中。
新年早々すげーモン、拝ませて頂きました。
最高だね、大足。
今年もいい年だ!
はたから見ると、訳のわからんことをつぶやきながら、ひたすら坂道を下ります。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 航空会社
- 中国国際航空
-
『歩き方』の地図どおり、北山石刻から市内へ続く道路の途中に、『石刻芸術博物館』が建っています。
ついでだから、入っちゃお。 -
門をくぐってすぐ左手に、古い建物。
『重慶大足石刻研究』の看板が掛かっていますが、ちっちゃすぎだよな。
・・これは、研究所の受付?管理人室? -
敷地の奥に、ご覧のような大きな建物。
こっちが、石刻芸術博物館本館のようです。
さっそく行ってみましょう!
本館のエントランスをくぐると、ドーンと大きな吹き抜けが。
扉は開いてはいるものの無人です。
そして、そこはかとなく一般開放していないオフィスビルの匂いが・・・。
オフィス、とまではいかなくても、学校や研究施設のような校舎風味です。
え?
石刻芸術博物館は?
大足石刻関係の研究資料かなにか展示されてるんじゃないの?
ガイドブックに載ってるんだし。
ちがうの?
きょろきょろしますが、どうみても制止する人がいなかっただけで、フツーに入っちゃいけなそうな・・。
館内案内のパネルにも、見学者用の欄がありません。
展示室の表示ナシ!
ええ〜っ!
やばい・・。
軽く不法侵入・・。
「アンタなにやってるんだ!」
と、怒られないうちに、コソコソ建物から抜け出ます。
先ほどの門の横にあった管理人室(?)に、ごついオジサンが入っていくのが見えます。
見つかりませんように〜。
すばやく門を出たところで、ヘンな汗をぬぐいます。
べつに何したわけじゃないけど、誤解されてもイヤだもんなー。
言葉通じないガイジンが入り込んでたら、怪しまれるよな、フツー。
どうやら誰も追っかけて来ないようなので、ふたたび坂を下って市内へ向かいます。
おいおい、石刻芸術博物館って、研究所なんじゃないの??
誤解を呼ぶよ、この名前!
まあ、知らない所へ行くときは、一応入って良いものか確認しましょう。何でもかんでも、『さっそく行ってみましょう!』とやらないように。
ハッ、すんませんっ!
はあ、焦った〜。
失敗、失敗。 -
ようやく市内へ到達。
たしかに、ほかのトラベラーさんも書いている通り、ガイドブックにあるような北山石刻までは「大足バスターミナルから徒歩で約15分」は絶対ムリ。
くだって来るのでも、だいたい20〜30分。
行きは登り道だから、もっとかかると思います。
さて、ようやく勝手の分かるホテル周辺まで戻ってきました。
大足賓館裏側の、中山東街歩行者天国は、あいかわらず人通りが激しいです。
お正月だしね。
中国は旧正月がメインのようですが、西暦のハッピーニューイヤーもそれはそれでお祭り的な催しが行なわれています。
ただ、わき道を覗くと、このように、お休みのお店も多いみたい。
「・・そういえば」
人波に揉まれながら、お腹を押さえます。
「腹減った・・」
朝ホテルの朝食バイキングのお世話になってから、何も口にしていません。
気持ち、登山したしな。
ゴハン、ゴハン。 -
コチラが歩行者天国の中山東街。
衣料品や、台湾スィーツのお店はあるのですが、端まで行っても食堂が見当たりません。
屋台は出ているのですが、やっぱりお菓子っぽいのが多いんだよな。
ちゃんとしたメシが食いたいの。
食堂とかファミレスとか、ないかなー。
「食い物・・。オレに炭水化物を・・」
見つからないと、余計・・。
グウウウ〜・・ゥ。
それらしいお店を発見できず血糖値がさがりきった、その時・・! -
あった〜っ!
ホコ天には無くとも、枝葉に伸びる路地に、食い物屋さんの看板。メシメシ。
看板の写真を見ると、面館。
麺類メインのお店のようです。
飯モノなら、心配ないんだけどな。
面は、スープがこええな・・。辛そうじゃん。
『川味』って、四川省風味とか、そーゆうことかな。
おなじく四川省とはいえ、成都では激辛メニューに遭遇することもありませんでした。
が、大足!
一応、重慶です!
辛かったら、どーしよ〜。
火鍋(聞くだけで・・)って、有名ですもんね。
「ニーハオ」
「你好」
「你好」
奥の客席で、2人だべっていたオバチャンが「よいしょ」と立ち上がります。
看板を指さして、「これください。我要イーグァ」と言うと、何か聞かれます。
「ハイ?」
固まっていると、「おいで、おいで」と手招きされ、キッチンの前へ連れて行かれます。
いくつかのお茶碗に、パウダー状の調味料が入っており、オバチャンはそれを指さして、なにか尋ねています。
あ、ひょっとして辛さか?
「えーと、ラー?辛?」
うなずいてる。
「じゃあ、少しだけ。あんまり入れないで欲しいネ」親指と人差し指で、『チョット』のジェスチャーをしてみせると、今度は別のお茶碗を指さします。
「麻」
「マー、か」
『辛』がピリリと刺すような味なら、『麻』は痺れるようなジーンとする味をいいます。
ま、どっちにしろ、辛いってコトだけど。
「それもチョット。チョットでお願いします!」
甘党には警戒すべき土地、重慶。
「わかった」と頷いたオバチャンが、ふわりと鍋に火をかけ面を湯にくぐらせます。
碗にテキパキと調味料を加え、茹であがった面をゆで汁ごとスルリとよそって、出来上がり。
素早い。
また奥の定位置に戻ったオバチャンSを横目に、さっそく頂きマース! -
おっと、そのまえに写真、写真。
いじきたないので、たいてい箸をつけた後で、「あ〜あ、撮っときゃ良かった〜」となるのが、日常です。←どんな日々だ
スダちゃんなんかどんな店入っても、ちゃんと出てきたもの写真撮って記録してるもんな。
調理師は、やっぱああでなくっちゃね。
今回は、ばっちしでしょ。
あー美味しそ。
そして、辛そ。
食べてみると・・・。
お。
意外と辛くない。
甘味噌を絡めた牛肉と香菜がのっかっているので、スープの辛さがそれほど気になりません。
面(麺)は、平打ち麺。
「ほうとう」みたいなやつ。
美味いな、これ。
「好吃?」
席に戻ったオバチャンSが、興味津々で声をかけてきます。
「ハオチィー!」
親指を立てて答えると、嬉しそうに笑ってくれます。
ちっちゃい食堂は、こーゆうとこ好き。 -
うまかった〜っ!
大満足で、席を立ちます。
「謝謝〜。ごちそうさまでしたー」
手を振ると、オバチャンSもふり返してくれます。
観光客に優しい町、大足です。
お腹も満足したので、今度は大足市内を歩くことにします。 -
市内見学兼、明日は重慶都心へ行くんだから、バスターミナルの場所を確認しとかなくちゃね!
トランク引きずっていける程度に舗装されてる道かな。
距離も大事。荷物少ないけど、あんましゴロゴロ音立てて歩くのヤダし。
タクシー乗んなきゃダメかな?
大足賓館の脇の道から、川に沿って続く濱河路(文字通り!)をチェック。
これ、昨日の夜、小姐におせーてもらった道か。
あ!レストランこっちの方がいっぱいある!
ちくしょー。はやく言えや。
美味しかったから良いけど・・。
ちなみに、やっぱり「火鍋」って看板が多かったです。
例の四川省の名物?
絶対食わねー。死んじゃうよ。
屋台は、野菜つけ麺と果物屋さんが多いかな。
ためしに野菜つけ麺(ビニールに入れてくれる)を買いました。
が、辛かった!
食堂の面のほうが、美味しかったです。 -
昼間なら、大足賓館の河側のゲートも開いているかと、まわってみましたがこの時間帯も閉じたまま。
大足賓館には入れるのは、裏口と龍中路の方からだけのようです。
こりがホコ天側から見た、大足賓館の裏側。
マンションっぽいですよね。
到着したのは夜だったから、よけい混乱しました。
喫茶室のドアだけじゃなくて、端っこに出入口がありますので、ウラからもロビーへ入れます。 -
ちなみに、コチラが龍中路側の入口。
看板のある所が、大足賓館正面玄関前の駐車場入口になってます。
看板には「大足賓館」って書いてあるんですけど、薄くなっちゃってて全然みえない。
建物立派なのに〜。
なんか、ここだけえらく貧相なんですけど。
まあ、ご愛嬌かな。 -
再び川沿いの濱河路を、歩きます。
明るいと、遠くからでも大足賓館がちゃんと見えます。
濱河路は大足に到着した夜、小姐に教えてもらった道です。
歩ってて、気づきます。
昨夜は、暗くて雨降ってて焦ってたので分からなかったけど、ちゃんと地図どおりに行けてんじゃん。
優秀だ!ワタシ!
小姐が描いた地図の『S』は、「大足賓館は川沿いのゲートが閉まっているので、グルッとまわらなくちゃ入れないよ」と教えてくれていたのだ、とようやく思い当たります。
なるほどー。
いやー、いい人だ。
小姐、ありがとー!
中国に限らず、いった先の言葉がちゃんとできないと、親切にされてても気が付かないことってあると思う。
言葉は少しでも練習していくのが、礼儀だと思います。
こないだ北京オリンピックのニュースやってて、地元のタクシー運転手さんが、観光客のためにすっげー頑張って英語の練習中っていう特集を観たんですけど、アレ観光客も簡単な言葉くらいは出来て良いんじゃないかと思っちゃいました。
言葉ダメでも、メモでみてもらうとか。
中国漢字とは多少文体が違うとはいえ、簡単なやりとりなら日本の漢字でじゅうぶん意味通じるし。
英語がネイティヴ・ランゲージじゃない国で、「英語が通じない」ってイラつくのは、大人げねーなーって思います。
中国語が難しいってコトは、逆に中国の人が他の国の言葉をやるのだって、タイヘンなわけだし。
そう考えると、昨日の大足賓館のホテルマンさんは、すげーよな。
ホント、どこでならったんだろ? -
『歩き方』の地図どおり、川沿いに郵便局のホテル。
これ、昼間に大足に到着してて、大足賓館の紹介と一泊のお値段を、牛街さんに教えてもらっていなかったら、こっちに飛び込んでたな。
こんくらいのビジネスホテルじゃなきゃ、まず尻込みしてしまいそうです。
高級ホテルとかリゾートホテルって、どうも落ち着かないのよね。慣れてないから(笑)。
しかも、スリにあった後だし!
ふところに不安が、いっぱい。
あー。ようやく明日、ホワンチェンできるなー。
食費もほとんど掛からなかったし。
宿代、バス代、入場料くらいか、大きかったのは。
銀行の場所もさっきのホコ天でチェックしたし!
あしたは朝イチで両替して、重慶都心部へ戻ろう。
旅もいよいよ、クライマックスってやつですか。やれやれ。 -
明日、重慶へ行く時に利用予定の大足バスターミナルを探してさらに進むと、大きな通りにぶつかります。
あ、この角で道を尋ねたんだったな。
方向的には、昨夜の道を逆走しているような気がします。
きのうは焦ってて、ろくに周りを見てなかったけど・・。 -
広場もあって、小さい子向けの遊戯施設なんかも。
「おっかしーなあ。この辺に、橋があってそこ渡ってちょっと歩けば、大足バスターミナルのはずなんだけど・・」
きょろきょろして、ようやくわかります。
この広場自体が、橋の上にあるんです!
デカっ! -
ニューイヤーパレードでしょうか。
おめでたそうなブラバンの音楽にあわせて、おそろいのユニフォームを着た小中学生くらいの女の子たちが、巨大な橋を行進して行きます。
こーいうのに駆りだされるから、タイヘンね。子どもは。
休みだってのに。
そんなことよか、オイラの大足バスターミナルはどこー?
あいかわらず、他人に興味を示さず道を行くと、軒を連ねる商店から、なにやら甘い匂いが・・・。
匂いをたどってお店をのぞくと、そこはパン屋さん!
「中国のパン」っていうと、あまりイメージが湧かないのですが。
北京・上海・香港あたりなら、まあ国際都市だしフツーにパン屋とかってありそうですが。
(ちなみに上海の地下鉄売店ケーキは、真剣に美味かったです!)
ここは、大足!
中国でもわりと田舎のカテゴリーに含まれるのではないでしょうか。コンビニとか見ないし。
売店のような店内には、蒸しパンともカステラともつかない、あま〜い匂いの商品が並んでいます。
むむ・・・。
けっこう人が入ってる・・。
横目でちら見ながら、通り過ぎます。
「いかんぞ。蟻だぞ、昆虫なみだぞ。炭水化物をおかずに炭水化物を食べて、そのうえ炭水化物がデザートなんて、アンタそりゃ、黒栄養師さんに電車のホームから突き落とされてせせら笑われる、とデスノートに書かれるのコトよ。あ、でも、デスノートって読んだこと無いんだった。だってルパン・ファンだもん。中国で人気急上昇中だから、言ってみただけなんだ☆ってくらい、あってはならない暴挙ヨ」
頭のなかで瞬時に葛藤し、スゴスゴ通り過ぎます。 -
広場になっている橋から、ものの1〜2分のところで、大足バスターミナルに到着!
う〜ん、距離的には大足賓館からバッチシ徒歩で行けちゃうけど、トランク引きずっては厳しいな〜。
道がけっこうデコボコだったり、いくつか階段あるし。
やっぱ明日は、タクシー使お。 -
『大足バスターミナル〜重慶』の時刻表をチェック。
えーと、「6:30至18:30(毎30金中一班)」?
6:30〜18:30まで、30分に一本バスが出てますって、意味のようです。
じゃあ、明日は朝めし食ったら9時に両替を済ませてここへ来れば、午前中には重慶へ入れるか。
よし、めどがたったぞ。 -
「ほかには、どこへ行く便があるのかな〜?」
と、見てみると結構すごいです。
1日1本とはいえ、拉薩・昆明・上海まで、「いったい何時間の旅?」つーくらい、目を疑うような行き先が記載されています。
時間があれば行ってみたい・・イカン、よだれが・・。 -
インドをグルッと一周旅した、調理師の友人がいますが、私も中国をグルッとしてみたいなあ〜と思いつつ、大足バスターミナルの建物を出ます。
さっきから、気になっていたのですが、この場所ってやっぱり通ったよな?
昨日は、本当に余裕が無かったので、この場所へ立つまで曖昧だったのですが、大足バスターミナルの向かって左手の道路。
写真の通りをヒョイとのぞくと、間違いありません。
きのう、バスを降ろされた場所だー!!
「大足についたんですか?『大足新汽車站』はどこ??」「ここがそうだ」
「大足賓館はどこ?」
「あっちの方角」
昨夜の、バスの運転手のお兄ちゃんとの会話がよみがえります。
あの時はひたすら、「こんな訳わかんないところで降ろしやがって、右も左もわかんないオレが、かわいそーじゃん!あぶないじゃん!」って、カリカリしていたのですが、言葉どおりココがそうだったのです。
駐車場に入っていないだけで・・。
平遥とおんなし。
ターミナルの横に着けてくれていたのです。
これだから、知らないとは恐ろしい・・。
「お兄ちゃんゴメン!」
心の中で謝りつつ、大足バスターミナルをあとにします。 -
大足賓館へ帰る道すがら。
・・・先ほどのパン屋さんの前で足がとまります。
ムフっ!
買っちゃった!
あんだけ、葛藤したのは何だったのか・・。
三角形にふっくら分厚いスィートサンドと、蜂蜜の香りがする蒸しパンをご購入。
夕飯は、ホテルのレストランで済ませるとして、夜食よ!
激辛の都、重慶を前に英気を養わねば!←方向まちがってます
そんな、甘い物に群がるアントな生きざまで2008年1月1日の夜は更けていくのでした。
明けて、2日!
中山東街をテケテケ歩いて、中国銀行で両替をお願いします。
「日本人だー!」
「日本円だー!」
と、行員の人が集まってしまい、なにやら時間の掛かりそうな雰囲気。
・・重慶行くんで、なるべく巻きでヨロシク。
そこへ!
なにやら、「やり手!」って感じのお姉さんが現われて、パシパシっと札をきります。
ガラスでしきった窓口には、行員さんの顔写真が掲示されており、その横にプリントされた☆の数で、窓口を担当する行員さんのレベルがわかるようになっています。
成果主義だわー。 -
これで、スリに悩まされた3日間に終止符が打たれます。
そして、大足ともお別れ。
前倒しして、早く来て良かった。
観光地にありがちな、スレたところの無い、穏やかな地方都市、大足。
絶対オススメですので、重慶に行かれる際には、是非是非あしをのばしてみてください!
2泊お世話になった大足賓館をチェックアウトし、タクシーで大足バスターミナルへ。
切符を購入して待合室でのんびりしていると、やがて大型バスが滑り込んできます。
いよいよ最終目的地、重慶です!!
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