2007/12/28 - 2008/01/04
24位(同エリア37件中)
きっちーさん
「なんじゃあ、しょぼいぞ!これで世界遺産はありえないぞ。宝頂山だけで引っ張ってない?これ」
不平タラタラで、北山石刻見学中。
いかんせん宝頂山のインパクトが強すぎたため、ちょっとやそっとじゃ感動をよびません。
ましてや、全体的にすりへっちゃって、色も原型もわかりづらいんじゃ問題外。
テンションがどんどんさがります。
しかーし!
わかっていなかった。
北山石刻の真骨頂を目の当たりにするのは、これからだったのです。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
- 中国国際航空
-
小屋の出口がみえ、「なんだ、これだけ?」と肩を落としたものの、道はまだ続いています。
-
顔をあげると、遠くに東屋のような建物が。
-
さっきまでの仮設のような小屋とは、雰囲気がちがいます。
「あ、まだあるの?」 -
こんどの展示室は柵もあって、いやがおうにも期待がアップ!
-
くう〜っ!
柵が邪魔で見えないじゃん!
近くで見たい、近くで。 -
誰もいないし、セキュリティーも見当たらないし、こっそり乗り越えちゃうか?
-
邪念が胸をよぎった、瞬間・・。
-
手前から入れないだけで、少し行った所で手すりの内側に入れるようになっていましたーっ!!
あーやんなくて良かった。 -
さきほどの石刻とくらべて、こちらのほうがあきらかに保存状態が良好なのがわかります。
衣のひだひだや、表情なんかも、キレイに残っています。 -
なんかホント、手を伸ばしたら余裕でさわれちゃう距離。←やんないですけど
-
キレーだなあ〜。
-
彩色が残っているもの発見。
-
ブッキーだけど・・。
宗教ものというより、権力者が作らせたっぽく感じます。
モデルさんがいそう。
アレに似てません?
山岸凉子の『日出処の天子』に出てくる、額田部女王(推古天皇)。
鼻取れちゃってるけど。
やばい!
そう見えたら、そうとしか見えなくなる(笑)!
スイコだ、スイコ!
そう呼ぼ。 -
じゃあ、こっちは穴穂部!
(わかる人しかわかんないじゃん〜) -
こうやって見てくると(ちがうよ。マンガでみてるよ)わたしの気のせいかもしんないですが、北山石刻はえらく時代がバラバラな感じがします。
-
ひとつの穴を、ひとりの担当者が制作したって感じで。
いっぱいあっても、全体でひとつのキャンバスとして描いていた宝頂山とは、やりかたが違うように見えます。
素人の感想なんで、学者さんとかが見たら「同じです」なんて、言われちゃうかもしれないけど。 -
中国のお寺は日本の侵略戦争のせいか文革のせいか、有名なお寺を訪ねても、ご本尊がそこはかとなく新しかったりします。
なので、よけい年を重ねた石窟は雲崗石窟もそうですが、感動しちゃいます。
いやー、残っててヨカッタね。
昔の人ががんばって作ったのも、現地から持ってかれちゃったり、壊しちゃうのなんて簡単だもん。 -
ご覧のように、だーれもいない歴史遺産をひとりで見て歩くって、ちょ〜ゼータクを堪能中(笑)。
やばいね、コレ。
何でこんな人いないのかしら。
そもそも旅行会社の人とか、企画しないのかな?
いいトコなのになあ。のんびりした所だし。
ま、いいわよ。
いまはオレっち独り占め!
正月早々、こんなんじゃクセになっちゃうよ。
えへへのへ。 -
さて、宝頂山にくらべて見劣りする、と感じた北山石刻ですが、徐々にその特徴が現れてきます。
-
磨耗して、輪郭がボンヤリとした石仏も数多かったのですが・・。いや、ピンボケか(笑)?
-
時々、ハッと目が引きつけられるものがあるから、油断できません。
-
あまりに保存状態の悪いものや、ワタクシのデジカメの扱いが下手で、心霊写真目前ぶれぶれMAXなものは、省いております。
なので、アップしてるのはほんの一部で、実際にはも〜っといっぱいあるんですヨ。
そして、ついに・・・! -
すげーっ!!(興奮)
-
見てくださいーっ!
この、艶やかさ。
彩色はほぼ無くなっているにもかかわらず、イマジネーションをくすぐるような造形で、失った色が見えてきそうです。 -
あ。
ちょっと残ってる。
キレイだなあ。
すごいなあ。 -
ため息つきまくりで、さらに奥へ。
-
よーやくわかってきた。
-
北山石刻の特徴って、これだったんだ。
-
大きさは、小ぶりなんですけどー。
-
芸がこまかい!
これに尽きます。
ちゃんと残っているものは、彫が精密で、衣や冠など周到に表現されています。 -
宝頂山がスペクタクルなら、北山石刻はプチ空間。
-
シャボン玉の小さな球体のなかに、きらめくマーブルな世界が透けるように、祠の一つ一つに小宇宙が広がっています。
-
しかも触れちゃうほど、近くで見れる!
-
いや、オトナですから触んないですよー。
-
でもでも、美術館や博物館じゃ、ガラスとか防犯設備に阻まれちゃって、こんなふうに「触っても触らなくてもいい」みたいな、親密な空間の共有はできないし。
視界の隅でセキュリティーの人がウロウロしてるから、何もしないけど居心地が悪い事もあるし。 -
あ。
また孔雀王・・じゃなくて、孔雀明王。
さすがに石刻・石窟は、上野の特別展だって持って来れない部類です。
現地でなきゃで観れない、コレハ。
現地展示サイコー! -
仏教美術で、こういう絡みつくようなデザインを見るのは、初めてです。
なんかこう、ウニョウニョ〜って伸びて迫ってくる感じ? -
仏像はシンプルですが・・。
-
周囲はこの通り。
ものすごく細かくなってます。
イメージ・インドっぽい。ガンダーラとか。
いいなあ。
すごいなあ。
ひたすら、シャッターを切っていると、
「你好・・」
背後に、背中を丸めた小さなお婆さんが立っています。
「ニーハオ!」
これだけは、合格点もらっている挨拶をすると、お婆ちゃんは何か話しかけてきます。
あ、やば。 -
調子にのりやシタ!
カンベンしてください!
「ウ、我不是、中国人。ルィーヴェンレン。不明白、漢語。対不起・・」
アヤシイ中国語。
しかしお婆ちゃんは、ニコニコしながら、なおも話しかけてきます。
むむむ、わからないけどー。 -
ひょっとして、耳が遠い人かもしれないし。
あいまいに調子を合わせて微笑んでいると、気がすんだのか、お婆ちゃんは小さい背中を揺らしながら、回廊を歩き始めます。
この近くに住んでいる人かなー。
そういえば、近くに老人ホームがあったっけ。 -
あんまり行かないうちに、「休憩」とばかりにお婆ちゃんは、回廊のベンチに腰掛けてしまいます。
かーわいい〜。
お年寄りは、見てるだけでなごむよなー。 -
中国や韓国では、観光地や公共施設に年配の人たちがとても多く行きかっています。
それもそのはずで、有料施設であっても基本的にお年寄りは無料!と、している所が圧倒的に多い。
無料だから来ている観光客だけじゃなくて、地元のお年寄りなんかも、近ければふつーに世界遺産や行楽施設でお散歩しています。
さっきのお婆ちゃんも、服装がモロ地元。
あーゆう老後もわるくない。
ひと気の無い世界遺産を毎日散歩しながら、ときどき見かける観光客に気が向いたら声かけるなんて、楽しそうだよなあ〜。 -
そもそも日本は、文化施設への入場料が高すぎるように感じます。
お年寄りに対するサービスは、日本でもありますが、全体的に高い。
韓国なんか、おでん一串の値段で国立博物館に入れるんだもん。
カップルが気軽にデートコースに入れていて、ちょっと羨ましかったです。
料金に不安の無いお年寄りだけじゃなくて、学生さんや子育て世代の人たちなんかが、ちょっと気が向いたらいける敷居の低い場所であってほしい。
上野に行っても、
「う〜ん、こっちに行くか。はたまたこっちの展示にするか」
って、絞らなきゃいけないけど、あの値段なら全部見ようって思うし。
残念ながら中国も、地元の物価を考えると、この大足石刻はだれでも気軽に入れる料金設定ではありません。
安いホテルに一泊できちゃう値段ですもん。
日本も含めて、こういう歴史遺産や文化遺産は予算をつけて、なるべく多くの人に見てもらえるような、工夫があると良いなあと思いました。 -
ってなことを、漠然と思いつつ行くと、またまたスゴイの発見!
まずは、全体像。 -
天井部分。
-
背景!
-
わき!(笑)
-
足元!
-
とどめ!
足元のしたの台座の隙間!!
しびれるなー。
誰よ、コレ作ったの!
どんだけ、手を入れてるのー。 -
「せーの」で同時制作したとは思えないから、何年もかけていろんな人が彫ったんでしょうが、あとの方になるにつれ、「まえの人には負けられない」と凝っちゃいそうですよね。
-
時代ごとの流行りとか雰囲気が、伝わってきそうです。
-
ま、でも、さっきのは力作です!
インパクトあります。 -
個人的には・・。
-
なんとなく、ユーモラスなのや・・。
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優しい感じのとか・・。
-
息をしてそうな、リアルっちいのが好きです。
そうこうしているうちに、そろそろ終点。 -
振り返ると、先ほど話し掛けてきたお婆ちゃんが、ゆっくりとベンチから立ち上がるのが、見えます。
こんなゆっくりしたお正月って良いなあ〜。 -
出口近くには、宝頂山とおなじく修復前の荒れた北山石刻の写真が。
-
部分的に読める箇所を、目で追うと、ここも土砂が流れ込んだり、水が溜まっちゃったりで、地道な修復作業が行なわれたもよう。
そーいえば中国では、あまり『文化財保護にご協力を!』っていう募金箱を見ないよな。
観光地ではけっこうありがちだと思うんですが。
入場料に込み? -
そーいや、さっきも足場組んで何かやってるオジサン達がいたもんな。
-
こんだけ手がかかったものが作られたのだから、この北山周囲を発掘すれば、作業に従事していた職人さんたちの住居跡や作業場なんか埋まってそう。
そしたら、制作当時の様子がもっとよく見えてきそうです。
いや〜、ロマンだなー。
こんだけ広い国だもん。
大足もすごいけど、探せばまだまだ「知られざる○○文明」「今世紀最大の発見」ってのが、絶対ありそう! -
NHKの「激流中国」を観ていると、加速する市場主義のの軋みのなかで、中国のどこに生まれ住んでいたりするかで、ひとの生き方にも制限が出てきてしまい、だれもが同等のサービスと権利が保障される、という理念はひどく難しく感じます。
そんな状況で、観光や歴史遺産に予算割いて欲しいというのは、厚顔すぎるので、落ちついたらでいいから、いつかこういった遺物の研究を世界に発信してくれたらなーと思います。
四川大地震だって、パンダもいいけど人を保護して欲しいって思うし。
パンダ好きだけど。
かなりパンダ好きだけど。
滑りそうな石段を降りて、無人のゲートをくぐりながら、今は観るだけしか出来ないけど、いつか修復が完了し、研究も進んだら、絶対また来ようと誓います。
正月にいいっすよ!
誰もいないし! -
ゲートをくぐり、先ほどタクシーが停まった駐車場に出ます。
ホント、人がいないな(笑)。
逆をいえば、流しのタクシーもいないって事で。
さきほどは、どのくらい距離があるかも分からなかったのでタクシーを使いましたが、北山石刻までは1本道で、町からも歩けなくはなさそうな距離でした。
そーだなあ、いっちょ歩いて帰るか! -
往きはひたすら上り坂だったので、帰りは楽チン。
道なりに、カーヴ続くアスファルトをくだっていきます。
ふと気がつくと、はるか前方をちいさな影がゆっくり進んでいきます。
あ、さっきのお婆ちゃん。 -
やっぱ、このへんの人なんだなー。
急ぐこともなくあたりの景色を眺めながらの、道すがら。
眼下には、段々畑や農村が湿気ったもやの中、見え隠れしています。
石刻をつくった人たちも、こうやって坂を行き来していたのかもしれません。
たのしかったー。
はやめに、黄龍渓出て良かったな。
大足、いいよー。
呼吸も少し楽になったし。
よし!
メインは観たし、今度は市内見物するぞー!!
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