2007/12/28 - 2008/01/04
17位(同エリア35件中)
きっちーさん
空気は悪いし、スリ被害には遭うし、てんやわんやの成都から、日帰りなのに荷物ありすぎて笑われた黄龍渓を経て、このたび大足に発つことになりました!
旅行記『都市空襲の記憶』の旅程は~?
重慶→成都(三星堆博物館・青羊宮・杜甫草堂・武侯祠・成都動物園・昭覚寺・文殊院・永陵博物館)
→黄龍渓(古鎮)→成都
→大足(宝頂山石刻・北山石刻)
→重慶(三峡博物館・桂園・曾家岩50号・紅岩村・徳意大(?)炸遺跡・十八梯・磁器口古鎮・文化宮・重慶動物園)
今回は、うっしっし☆成都→大足(宝頂山石刻)!
すごいっすよ~ん♪
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー
- 航空会社
- 中国国際航空
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-
成都旅遊客運中心(新南門バスターミナル)からは、大足行きのバスは運行していない事を確認し、「じゃあ、どっから行けます〜?」と尋ねたところ、「荷花池汽車站から、出てますよ」と教えてもらいます。
お、km45さんの言ってたとおりじゃん。行くべ行くべ。
タクシーをかっ飛ばして、『荷花池汽車站』へ。
こちらの写真が、荷花池汽車站。
窓口、混んでます。
横入り軍団と大バトルをして、無事チケットをゲット。
大足行き。
荷花池汽車站→大足(竜水)間のバスは、km45さんから教えて頂いた、
8時00分 8時40分 10時40分 11時20分 12時
13時50分 15時20分 16時40分
このほかにも、経由便?なのかな?
いくつかでているようで。
14:50発、大足行きのチケットが買えました。 -
電光掲示板に、大足行きの表示がされたので、改札をくぐって駐車場に出たものの、目当てのバスが分からずウロウロしていると、窮状を目ざとく見つけた制服姿の女性が切符を見て、乗るバスの所まで引っ張っていってくれます。
中国人は無愛想、なんていう人がいますが、んなことありません。
トランクをバスのお腹に押し込み、乗り込みます。
いよいよ成都とお別れか。
アディオス、アミーゴ。
スリの馬鹿やろー。
スリの件を除けば、かなり満喫した成都滞在。
しかし、気持ちはすでに世界遺産『大足石刻』!
今夜は大晦日。
明日は元旦早々、世界遺産か。
ナハナハ。
片頬を緩めながら、
「だいたい、所要3時間か。夕方には着くといいな〜」
という淡い期待もむなしく、バスは小さな町で乗せたり降ろしたりしながら、4時間ちかく走りつづけています。
6時ごろ休憩所で、トイレ休憩を挟んでさらに進むバス。
やがて、陽もとっぷり暮れ車内はご覧のとおり。
外は霧雨まで舞っています。
やばい〜。
はやくついて〜。
いまどこら辺なの〜!
「あまり暗くなると、物騒だし、ホテル探すのも大変だし・・・」
びくびくしながら過ごしていると、いつの間にやら車内には、女性のお友達同士が2人と、カジュアルな雰囲気のおじさん、あと私。
運転手さんが大声で何か言います。
お姉さん達とおじさんが、なにか言い返します。
「まずい・・。このパターンは西塘とおんなし〜・・」
そう、タクシーみたいにお客さんの降りたいトコで降ろしちゃって、終点までは行かないという、中国ではわりとポピュラーな流れに飲まれていきそうな空気を感じます。
西塘のときは、運転手さんが親切な人で、泊まるトコも分からない私を、ホテルまで乗せてってくれましたが。
あたり一面闇に染まった、7:30。
案の定、バス停も街灯もない道路の一角に停車します。
みまわすと、のこっていた乗客も、さっさとバスを降りてしまいます。
清掃用具を持ったおじいちゃんが乗り込んできて、座ったままの私になにか言い始めます。
「降りろって、言ってるよな。これは」
ここが、終点の『大足新汽車站』なのかも分からないまま路上に立ちます。
バスのお腹から、トランクを引っ張り出してくれる運転手さんに、必死になって「大足についたんですか?『大足新汽車站』はどこ??」と尋ねると、「ここがそうだ」と返されます。
でもでも!バスターミナルなんてどこにもありません!
ただの道だよ〜。道路だよ〜。
しょうがないので、「大足賓館はどこ?」と訴えると「あっちの方角」とものすごいアバウトな回答。
イヤ、丁寧に答えられても理解はできないでしょうが。
諦めて小雨の降りしきるなか、トランクに足をとられつつ、町の明かりが見える方角へむかって歩き出します。
自分のいる地点が分からないので、コピーしておいた大足の地図も役に立たず、不安もMAX。
ふと顔を上げると、信号のむこうからOL風の小姐が傘をさしてやってきます。
小走りに近寄り、「請問一下・・」と『探、大足賓館』のメモをみせると、なにか答えてくれて、バスの運転手さんと同じ方角を指差します。
方角は大丈夫みたいだけど・・。
「不明白。対不起、請写在?」(わかんないんで、すみませんが、書いてもらっていいですか?)
小姐はうなずいて、さらさらとメモを書き、川沿いの薄暗い道を指差します。
メモには、『一直処到尽??没路』。
うう〜ん。
まっすぐ行った突き当り?
ってコトかな?どうかな?
しばし悩んでいるようすに、小姐は角張った『S』字みたいな地図も書いてくれます。
よくわかんないのですが、とりあえず川沿いに行けばいいみたい。
「謝謝、小姐!」
ニッコリうなずくと、彼女はふたたび雨の交差点を歩いていきます。
よっしゃ!
ゆくか!!
折りたたみ傘も持っているのですが、トランクを開けんのが面倒なので、いそぎ足で川沿いをすすみます。
電灯がまばらで、ぼこぼこのアスファルト。
いくら中国の治安が良いからといっても、どんどん不安になってきます。
「こわい・・もうダメ」
左手に平行して伸びる、商店街のほうへ移動。
こちらの道は、広い歩行者天国!
ブティックや小吃がならぶ華やかな通り。
親子連れもいて、安心して歩けます。
「我探 大足賓館!」
お店の人にたずねながら、商店街の道沿いにある、大足賓館へ到着。 -
「これ・・?」
大足賓館は、なんかマンションみたいな建物。
とてもホテルに見えません。
看板もナシ。
1階の入口部分も、喫茶店に見えるんですけど。
なんも書いてないし・・。
「だいじょぶかな」
恐る恐る近づくと、電気の消えた喫茶店のガラス扉を、通りすがりのドアマンさんが、サッと開けてくれます。
「謝謝」
「不客起」
引きずってきたトランクをみて、ドアマンさんが何か尋ねてきます。
「えーと、アイウォント、ステイ、トゥーナイツ。トゥーナイツ、ね」
VVと、指で確認すると、ドアマンの人は笑って「こちらです」と薄暗い廊下の奥へと、案内してくれます。
お泊りOKってことは、やっぱ、ここがそうなのかナ?
ついて行くと・・・・すっげーでかいホール!
ピカピカの床に高い天井!
ながーいフロント!
そうなんです。
大足賓館は商店街に背を向けたカタチで建っていて、川のほうに正面入口があったんです。
マンションに見えたのは、建物の裏側。
喫茶店に見えたのは、ホテルの喫茶室。
いや〜。お恥ずかしい。
つまり裏口から入ってきちゃったのね、ワタクシ。
「よかった〜!ついた〜!!」
一気に緊張がとけてヨロヨロ状態に、目を丸くしているフロントの小姐に、
『今晩能住嗎?我要住2晩』(今晩泊まれます?2泊したいんですけど)
メモをみせます。
「トゥーナイツ。トゥーナイツ、で」
また、VVやっていると、不意に横に立ったフロントマンの男性が、
「日本人ですか?」
と日本語で声をかけてくれます。
「あ、そうです。あのう・・」
メモメモ。
『我能看一下、房間嗎?』(部屋みせて貰ってもいいですか?)
一応、みときたいです。
「どうぞ、こちらへ」
日本語の堪能な男性が案内してくれます。
このお部屋。
ふむふむ。
ツインか。
一泊、おいくらです?
「300元です」
牛街さんに教えてもらったのと、同じ値段。
料金に変更はないようです。
牛街さん、ありがとうございますー!
ツインじゃなくて、シングルでいいんですが、もうやりとりがめんどくさいので、ここに決めます。
なんとかお金も足りそうだな。
成都のスリのおかげで、値上がりしていた場合は、料金交渉もしなきゃと覚悟していましたが。
とりあえず、やんなくてすみそう。 -
「重慶から、いらしたのですか?」
「えーと、チャンドゥからです。あれ?チェンドゥ(成都)?」
「それは遠くからですね!」
驚かれます。
確かに、大足は重慶の観光地だし、成都からわざわざ来るというのは、めずらしいのかも?
しかし、ここで日本語を話す人がいるとは意外だ。
そんなに日本人が来ているとも、思えないし。
つか、中国の人って外国語を話せる人が多いので、中国語に苦戦する身としては、頭がさがります。
このフロントマンさんと自分にしたって、中国語→日本語と日本語→中国語も、条件は同じだもん。
「あのー、日本語、お上手ですね」
「そんなことありません」
「学校かなんかで習われたんですか?」
「いえいえ」
照れ笑いをしてますが、なんやかやと通訳してくれて、ホッとします。
旅の醍醐味は、慣れない場所で苦労することかもしれませんが、Mじゃないのでラクなのにこした事なかったりして(笑)。 -
フロントマンさんに付き添ってもらい、チェックインを済ませると、よーやくお部屋チェックの余裕がうまれます。
歯ブラシよし!
石鹸よし!
シャンプーよし!
ボディーソープよーし!
ヨーロッパでえらい目にあってから、アメニュティー大好きなので、熱心に写真を撮っています。 -
ウェンティン(中国)や銀政(韓国)に「基本シャワーだヨ」と聞かされましたが、ホテルによってはなくもない!
風呂、風呂。 -
お、また。
高級コンドーム!
1年でなんでこんなに、標準装備になったのかしら〜。
(自称)カワイコちゃんのひとり旅には、必要なくってよ。
あー。
ダオダオ(陳道明)似のかっちょいい彼氏がほしいなー。
あー。
でもダオダオだと、連れて歩いたら、コワイか。まわりが。 -
なにはともあれ、暗いし、雨降ってるし、どこだか分かんないし、のなかで無事に目的のホテルに着けたことが、嬉しい。
へっへっへっ。
がんばった、私!
よろこびの写真。
牛街さんに教えてもらっていたホテルにチェックインできたこと、日本語で応対してくれたホテルマンさんのおかげで、不安でオロオロしていた状態を脱し、ようやく気持ちも落ち着きます。
地図を確認すると、バスを降ろされた所は詳しい地点はわかりませんが、だいたい『大足新汽車站』付近であったことがわかります。
なんだ、まったく関係ない場所ではなかったのか。
でもでも、ただの道路だったよなー。ぶーぶー。
素人じゃわかんないじゃん。ぶーぶー。
お腹がすいているので、ご機嫌斜めです。 -
明けて、翌朝〜。
おもてから見た、大足賓館はちょ〜立派なホテルであったことが発覚!
いいのかな、こんなトコ泊まっちゃって? -
ホテルから徒歩2〜3分のところに、『大足汽車站』があります。
こっから、お目当ての『宝頂山石刻群』へ行くのだーっ。 -
まずは時刻表をチェック、チェック。
あー、けっこういろんなトコ行くんだな。
オイラの宝頂山行きはどこ〜? -
あった!
・・・時刻が載っていないんですけど。
『歩き方』には、8:30〜15:00のあいだ1時間に1便、と記載されています。
とりあえずスタスタと窓口へ行き、「到 宝頂山」のメモを渡します。
お。大丈夫みたい。
大足新汽車站は、とってもすいているので、ならぶことなくチケット・ゲット。 -
ようやく市外バス移動にも慣れてきて、改札をくぐり、駐車場のひさしにぶら下がる『宝頂山』のプレートのしたで、そわそわバスを待ちます。
市外または長距離バスに関していえば、中国も韓国も日本も、ターミナルのつくりはそっくり。
ただ、言葉が通じないだけで(笑)。
時間通りに『宝頂山』行きが、駐車スペースにやってきます。 -
出発時間がきて、運転手のおじさんが切符をもぎります。
あれれ。
お客は私だけのようです。 -
バスは、しばらく走った所で停まります。
どうみても、町なかのバスターミナル。
「ここはどこ〜?」
謎めいていると、運転手さんが、
「こっちのバスへ乗り換えて」
と、手招きします。
「私は宝頂山に行きたいんですけどー!」
あせって、チケットをみせても、
「いいから、乗んなさい」
横付けされた、別のバスに乗っけられてしまいます。
バスのなかには、地元のお客さんがすでに席についています。
私が席につくと待っていたように、バスが走り出します。
いいのかーっ! -
郊外の田園風景のなかを、バスは砂けむりを巻き上げてすすみます。
いくつかの農村で乗客を降ろし、バスがたどりついたのは、お土産屋さんのならぶ駐車場。
ここ?
ここなのーっ? -
『宝頂山石刻⇒』の看板があるので、どうやらここであってるようですが、付近にそれらしいゲートがありません。
地図もないし弱りましたが、こういうときは右へ習えで、先を行くお線香を持った、地元のお婆ちゃんとお姉さんにくっついて行きます。
しかし、そのおふたりも、商店街を離れてごらんのようなゆるやかな坂道を、くだって行きます。
いいのかな〜。
まあ、ちがったら戻ればいいや。時間もあるし。
開き直ってぶらぶらついて行くと、不意に男の人が隣に寄ってきます。
「你好」
「あ・・ニーハオ」 -
ベラベラっと早口で話し掛けられて、あせります!
わかんないよ、はやすぎて聞き取れないよ。
私がお墨付きを頂いてる中国語は、『你好』だけなのに。
「ド、ドイブーチー(対不起)。我不是中国人、不明白。対不起・・」
通じたとは思うのですが、男性は気にしたようすもなくニコニコと話し続けます。
首からさげたごついカメラを見せ、しまいにはリュックからいろいろな石仏の写真を取り出して、見せてくれます。
(観光地によくある、写真販売員さんかな?)
戸惑っていると、笑顔のままおじさんは手を振って、先に行ってしまいます。
どうやら、趣味で石刻を写真を撮っている人だったようです。
おじちゃんゴメン、写真の押し売りかと思ちゃった。
そうこうしているうちに、道の先に白い建物が見えてきます。 -
建物は宝頂山石刻の休憩場のようです。
どうやらこの先が、石刻の入り口のよう。
ついたー。
よかったー。 -
休憩所の奥には、観光バス用の大型駐車場があり、そのわきに下へ降りる階段が伸びています。
-
階段のふもとには・・。
石刻?
・・ではないか。 -
ありました!
宝頂山石刻の入り口です!
お客さんがいなくておしゃべりしていた、ゲートの守衛さんや受付のお姉さんが、ニコニコ話しかけてきます。
日本人だとわかると、「コンニチハ!」とか、知ってる日本語で声をかけてくれます。
どもども。 -
チケットを切ってもらい、なかに入ると、階段がずっと伸びています。
ううっ・・また階段か。
行きはよいよい、帰りはタイヘンだな、これは。
階段は、周囲の山に沿って続いています。
うーん。
雲崗石窟みたいに、平らなトコから崖に彫られた石仏をみあげるスタイルじゃなくて、谷間に彫られているのを谷底に、ぐるぐる降りていくようなスタイルです。 -
やばい!
ドキドキしてきます。 -
おおっ!
世界遺産。←フライング -
『寶頂』と彫られています。
『寶』は『宝』の古い字体かな。 -
『全国重点文物保(?)単位』。
重要文化財、みたいな意味でしょうか。 -
木立ちの陰から、対岸の崖にコバルトブルーの磨崖仏が、見えかくれします。
あっちにも、行けそう。
よしよし。 -
崖に沿って小道を歩くと、巨大な獅子の頭が彫られ、その視線の先に、真っ暗な洞窟が口をあけています。
石壁には、消えかけたような、漢字が彫られています。
入ってみましょう。 -
洞窟のなかは、四方を無数の仏達がぐるりと取り囲んでいます。
照明はなく、入口からの僅かな光が、暗闇にうかぶ仏たちの膝元を照らします。 -
陽があたらないせいでしょうか。
顔料が、はっきりと残っています。
壁は赤く塗られ、たなびく衣はラピスラズリ、真っ白な肌。
出来上がった当初は、相当ハデハデだったんでしょう。 -
ひくい天上にも、うずを巻くように、天界の雲が描かれています。
ヴァチカンの、ミケランジェロの絵を思い出します。 -
そして、いならぶ仏たちにむかって、一体だけ、ひざまずく石像があります。
うしろ姿なので、それが仏なのか人間なのかはわかりません。
なんか・・・。
面接みたい? -
洞窟を出て歩き出すと、先ほど見えていた、ブルーの石像が並んでいます。
-
しっかし、こんな人里離れたところに、なんであるんだろう?
お寺さんとかも、なさそうだしなー。 -
近づくと、スゴイっ!
キレイな色。
まるで、地面を担ぎ上げているかのようです。 -
奇相ですね。
ユーモラスな表情。 -
『輪廻』とか、そーゆうやつかな。
タロットカードみたい。
団体さんがいれば盗み聞きをするのですが、誰もいないので、勝手に想像して歩きます。 -
石刻はすんばらしいのですが、手摺りなども、凝ってるんです。
これもそのひとつ。 -
よーくみると・・・。
-
どうですか?
-
このリアルさ!
ショーン・ユーに似てるな(笑)。
つくった人(もしくは集団)によって、ちがうのかもしれません。
すっごい写実的なものが、あります。 -
こっちはまた、ちがった雰囲気。
-
いかにも仏像!ってかんじの、曖昧な人相です。
-
そして見て下さい!
この、こまけー仕事!
全部ちがうし。
色も、キレイなんです。 -
さらに歩くと、古い建物がたっています。
お寺?お堂?
なに、おみやげ屋さん? -
なかに入ると・・・。
うおぉ〜っ!
なにこれ、きもちわる〜いっ!!
千手観音?
バックがすべて、手首!
ぞわぞわぞわっと、手が差し延べられています。
千手観音の手は、『より多くの人を救済するために、たくさんついてる』ってきいた事がありますが、多ければ多いほどありがたいんでしょうか・・?
しっかし、暗いところで見ると、おっかないんですけどー。
せめて、ライトアップするとかして・・・イヤ、それも怖いか・・。
ドキドキしながら進むと、続きの建物はお土産屋さん。
しつこい勧誘皆無の、やる気なさそーなお店なので、ゆっくり見てまわれます。
さきほどの見た目おっかなーい観音様は、宝頂山のシンボルでもあるらしく、おみやげ写真集の表紙にもなっていました。 -
建物を出ると、目の前にどーんっと涅槃仏!
でかっ。
おねだり買いした、小学館『21世紀世界遺産の旅』3,990円(高け)によりますと。
宝頂山石窟は・・・
『中国でもめずらしい大型の密教石窟道場で、ほとんどが南宋時代のもの』
だそうで、ちなみにこの涅槃仏は・・・
『全長31メートルの釈迦涅槃像』
であるそうな。
そうか・・25メートルのプールを超えるものが、ねそべってるのか・・。
そう考えると、デカさもひとしおだなー。 -
デカすぎて、全体像が入らない。
すっげーなあ〜。
とりあえず、顔は撮っておきましょう。 -
さらにスゴイのが、コチラ!
-
このリアリズム!
いまにもしゃべりだしそうな、造形です。
びみょーにアンディ・ラウっぽい?
兵馬庸でも感動しましたが、足に震えがくる作風。
本当に、すっごいよなあ。
ボキャブラリーに乏しいので、うまく説明できないのですが、ぜひナマで見て欲しいと思います。 -
あ、そういえば世界遺産でした。
-
いやー、さすが世界遺産!←遅いから
近くでみても、デカイ! -
世界遺産『大足石刻』は、まだまだ続きます。
孔雀明王だ。
私の中では『孔雀王』っていうマンガで、有名!
あのマンガを読んでいた頃は、お坊さんは憧れの職業。
そこらへんを原チャで走っているお坊さんが、みんなカッコ良く見えていました(笑)。 -
大仏を離れ、さらに石畳を歩きます。
-
ところどころ柵で仕切られた、ちいさな洞窟をのぞくと、ごらんのように空間を利用して、彫られているもの。
-
また、さきほどの涅槃仏のように、崖をけずって作られたものとがあります。
とくに、崖にならぶ磨崖仏は、あでやかなブルーが目を引きます。 -
ひとくちに『青』といっても、コバルトブルーからラピスまで、さまざま。
-
完成当初の絢爛豪華さが、垣間見える色彩が、わずかに姿をとどめています。
-
「すげぇなー。まだこんなに、あるよ」
ぶつぶつ言いながら、階段をおります。
世界遺産なのに、人がホントいなくて、なんだかもったいないです。
さっきの、カメラおじさんはもう帰っちゃったのかな?? -
まあ、いいや。
まわりに人がいっぱいいたら、それはそれで、落ち着いて見らんないだろうし。 -
しっかし、この石刻の群れは誰が何のために、やり遂げたんでしょうか。
『密教石窟道場』といえども、お坊さんが彫りましたってわけではないだろうし。
仏師のチームがそれぞれいて、担当の場所を受け持ったんでしょうか。
作風が同じ場所でも少しずつ違っているので、ひとりが彫ったというようにもみえません。
あるていど研究がすすんでいるのなら、ぜひ伺ってみたいです。
ルーヴル美術館やオルセー、大英博物館でみたギリシャ彫刻、メソポタミア芸術もすごいですが、中国のこの石刻技術っていうのは、イタリア絵画おもわせる不思議な空間です。
宗教美術なんだけど、どっかストーリー性があるというか。
立体的な『絵巻物』を眺めているような、というのが近いかな。
本当に、見飽きません。 -
見飽きることはないのですが・・。
-
トークがネタ切れ?
-
だって、いろいろ彫ってあっても、読めないし。
-
うおぉう!
タマシイだ!
魂が、ぬけているぞ!
だんだん、スタンダードなものから、ヘンなものを探して撮るようになっています。 -
あ!
あの、バルコニーから顔出してる大仏!
有名なやつ! -
有名大仏の、鼻の穴。
・・・そんなもの撮りたかったのか?
いいえ、スミマセン。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- Reisernさん 2008/07/12 09:35:02
- 重慶空襲の文字に驚く
- 「重慶爆撃」の文字に驚いてこの旅行記を拝見しました。何しろ幼少の時に「日本良い国、強い国」という教科書を読まされ、「不忠の敵を撃つべく、忠勇なる我軍は重慶を爆撃せり」の言葉を散々聞かされ、記憶の奥底に残っていたからでです。古傷が消えない彼らの側からすれば、先の四川大地震で航空自衛隊の支援を断るのはやむ得ない感情かも知れません。
写真を拝見した限りでは、その気配はなく、穏やかな顔をした古い仏教遺跡の写真で安心しましたが、今度は地震でどうなったか気になる所です。
- きっちーさん からの返信 2008/07/12 10:49:01
- RE: 重慶空襲の文字に驚く
- Reisernさん、こんにちは。
書き込みをありがとうございます。
何度か中国を旅すると、アジア太平洋戦争時代の被害地域とかぶっていたことがたびたびあり、以来、観光がてら戦跡もあわせてまわっています。
大足は、重慶の中心部からはちょっと離れていますので、特に目に付く空爆跡も、戦跡もありませんでした。
しかし、後で知ったことですが、大足に入る前に滞在した成都でも、『重慶爆撃』裁判の公開講座資料によると1938年〜44年にかけて20日間の空爆を受けていました。
ほかにも、塩の生産で有名な地域など、四川省全体で空爆被害の被害者が、いま裁判を闘っているそうです。
本格的に重慶に入ってからの、空爆跡・戦跡めぐりは『都市空襲の記憶?〜重慶爆撃とパンダだ☆成都だ!大足だ〜(三峡博物館の暗い道)』以降に、詳しくアップしてあります。
まだ旅行記全体が書き終わっていませんが、今回の旅で、大足は地方都市のせいか、のんびりした時間をすごせました。
重慶のなかでも、大好きになった地域です。
機会がありましたら、ぜひ行ってみてください。
失礼します。
きっちー
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