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4日目の夕方、スイスを縦断したのちツェルマットへ到着した。<br /><br />すでに村の中は、世界各国から集まった大勢の観光客でいっぱいであった。実際自分も、ここで多くの日本人観光客を目にすることになった。お店の前では、日本語で書かれた看板を目にすることができ、現地では日本人が「お得意様」だということもよく分かる。<br />アルプスの谷深くに位置するこの村に、大勢の観光客が目当てにするものは、アルプスの「女王」マッターホルンの雄姿。だが、この日は晴れていたもののマッターホルンだけは雲に隠れて見えない・・・感動は翌日に持ち越される。<br /><br />翌朝、村は零度近い真冬の寒さと谷に深く垂れこめた雲に覆われていた。やがて雲は晴れてゆく。宿のライブTVでは朝焼けに染まるアルプスの山々が映し出される。「トップ・オブ・ヨーロッパ」をめぐる旅に、ついにその感動の舞台が用意された。<br /><br />ツェルマットから、登山鉄道でゴルナーグラート展望台へ。登山鉄道で登って行くたびに、雲はどんどん消えていき、マッターホルンはその雄姿を見せた。車内では歓呼の声が響き渡る。このとき、自分は別の日本人観光客と出会い、一緒に感動を共有していた。自分より年配の方でツェルマットに来るのは12年ぶりだそうだ。社会人になりたてのひよっこの私だが、やはり日本で過ごす「退屈な」日常から外に出られることが何よりの「感動」であることはよく分かる。<br /><br />雲ひとつない空はどこまでも蒼く、白銀の氷河は光り輝く。そして荒々しくも優美なアルプスの山々。「言葉では言い表せない」世界だった。そしてゴルナーグラートから途中駅のリッフェルアルプまでの2時間ちょっとをハイキングした。<br />観光客のほとんどは、ゴルナーグラートの展望台を見てすぐ列車で引き返しているようで、ハイキングコースを歩く人の姿はまばらだった。だからこそ、雄大な景色とpricelessな時間を独り占めできるというもの。<br /><br /><br />この日記を書いている今でも、マッターホルンを見ながら歩いたこの光景、そしてこの心境が心に焼き付いている。「終わりのある」旅であるからこそ、いつかは終わる旅であるからこそ、思い出は美しく残るのであって、だからこそ自分の「人生」にも生き甲斐があるのではないのかと。そしてそんな思い出を紡ぎながら続く、自分の「終わりなき旅」<br /><br /><br />昼過ぎ、時間があればもっとほかの展望台をめぐってみたかったが、ここでツェルマットを離れた。<br />そして列車を乗り継ぎフランス国境へ向かう。この旅における未曽有の苦労が、鮮やかな思い出として今残っているとは、つゆにも知らずに。。。<br />

トップ・オブ・ヨーロッパへの旅 vol.5 ~Zermatt “Jenseits meiner Woerter...”~

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2007/09/15 - 2007/09/22

1204位(同エリア1983件中)

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てつや。

てつや。さん

4日目の夕方、スイスを縦断したのちツェルマットへ到着した。

すでに村の中は、世界各国から集まった大勢の観光客でいっぱいであった。実際自分も、ここで多くの日本人観光客を目にすることになった。お店の前では、日本語で書かれた看板を目にすることができ、現地では日本人が「お得意様」だということもよく分かる。
アルプスの谷深くに位置するこの村に、大勢の観光客が目当てにするものは、アルプスの「女王」マッターホルンの雄姿。だが、この日は晴れていたもののマッターホルンだけは雲に隠れて見えない・・・感動は翌日に持ち越される。

翌朝、村は零度近い真冬の寒さと谷に深く垂れこめた雲に覆われていた。やがて雲は晴れてゆく。宿のライブTVでは朝焼けに染まるアルプスの山々が映し出される。「トップ・オブ・ヨーロッパ」をめぐる旅に、ついにその感動の舞台が用意された。

ツェルマットから、登山鉄道でゴルナーグラート展望台へ。登山鉄道で登って行くたびに、雲はどんどん消えていき、マッターホルンはその雄姿を見せた。車内では歓呼の声が響き渡る。このとき、自分は別の日本人観光客と出会い、一緒に感動を共有していた。自分より年配の方でツェルマットに来るのは12年ぶりだそうだ。社会人になりたてのひよっこの私だが、やはり日本で過ごす「退屈な」日常から外に出られることが何よりの「感動」であることはよく分かる。

雲ひとつない空はどこまでも蒼く、白銀の氷河は光り輝く。そして荒々しくも優美なアルプスの山々。「言葉では言い表せない」世界だった。そしてゴルナーグラートから途中駅のリッフェルアルプまでの2時間ちょっとをハイキングした。
観光客のほとんどは、ゴルナーグラートの展望台を見てすぐ列車で引き返しているようで、ハイキングコースを歩く人の姿はまばらだった。だからこそ、雄大な景色とpricelessな時間を独り占めできるというもの。


この日記を書いている今でも、マッターホルンを見ながら歩いたこの光景、そしてこの心境が心に焼き付いている。「終わりのある」旅であるからこそ、いつかは終わる旅であるからこそ、思い出は美しく残るのであって、だからこそ自分の「人生」にも生き甲斐があるのではないのかと。そしてそんな思い出を紡ぎながら続く、自分の「終わりなき旅」


昼過ぎ、時間があればもっとほかの展望台をめぐってみたかったが、ここでツェルマットを離れた。
そして列車を乗り継ぎフランス国境へ向かう。この旅における未曽有の苦労が、鮮やかな思い出として今残っているとは、つゆにも知らずに。。。

同行者
一人旅
一人あたり費用
25万円 - 30万円
交通手段
鉄道
航空会社
スイスインターナショナルエアラインズ

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  • ツェルマット駅前<br /><br />村の中はガソリン車は通行禁止。代わりに、馬車や電気自動車がタクシー代わりに走っています。

    ツェルマット駅前

    村の中はガソリン車は通行禁止。代わりに、馬車や電気自動車がタクシー代わりに走っています。

  • にぎわう村のメインストリート

    にぎわう村のメインストリート

  • 夕暮れのツェルマット

    夕暮れのツェルマット

  • マッターホルンにだけ、雲がかかって見えないなんて・・・↓↓

    マッターホルンにだけ、雲がかかって見えないなんて・・・↓↓

  • 翌朝の村から。<br /><br />だんだん雲がはれてゆく・・・

    翌朝の村から。

    だんだん雲がはれてゆく・・・

  • ついに雲が晴れた!

    ついに雲が晴れた!

  • 電車で上がるにつれて、谷を覆っていた雲も消えてゆき、、、

    電車で上がるにつれて、谷を覆っていた雲も消えてゆき、、、

  • マッターホルンの姿も現れる

    マッターホルンの姿も現れる

  • ほかの山々や氷河の姿もどんどん現れてゆき、、

    ほかの山々や氷河の姿もどんどん現れてゆき、、

  • モンテローザ発見!<br /><br />スイスとイタリアの最高峰

    モンテローザ発見!

    スイスとイタリアの最高峰

  • ゴルナーグラート展望台に到着!!

    ゴルナーグラート展望台に到着!!

  • ゴルナーグラート駅とマッターホルン

    ゴルナーグラート駅とマッターホルン

  • ゴルナーグラート展望台とマッターホルン<br /><br />標高3100mぐらい

    ゴルナーグラート展望台とマッターホルン

    標高3100mぐらい

  • 360度の大パノラマ

    360度の大パノラマ

  • コブみたいなリスカム

    コブみたいなリスカム

  • ドーム<br /><br />スイス国内の最高峰

    ドーム

    スイス国内の最高峰

  • 空はどこまでも蒼く、風が気持ちいい。<br /><br />現在の気温は、、、零度!

    空はどこまでも蒼く、風が気持ちいい。

    現在の気温は、、、零度!

  • ゴルナーグラートより

    ゴルナーグラートより

  • ゴルナーグラートより

    ゴルナーグラートより

  • ゴルナーグラートより

    ゴルナーグラートより

  • ゴルナーグラートより

    ゴルナーグラートより

  • ゴルナーグラートより<br /><br /><br />・・・ハイジは?

    ゴルナーグラートより


    ・・・ハイジは?

  • ゴルナーグラートより、下界まで歩いて下る。

    ゴルナーグラートより、下界まで歩いて下る。

  • マッターホルンと池と登山電車と・・・<br /><br />ハイキングでの最高の絶景

    マッターホルンと池と登山電車と・・・

    ハイキングでの最高の絶景

  • さっきの池で、「逆さマッターホルン」を見事に撮影!!

    さっきの池で、「逆さマッターホルン」を見事に撮影!!

  • マッターホルンに最接近!!

    マッターホルンに最接近!!

  • ツェルマットの谷間が見えてきた<br /><br />歩いてくる人は本当に少ない・・・だから本当に道があってるのかどうかちょっと不安・・・

    ツェルマットの谷間が見えてきた

    歩いてくる人は本当に少ない・・・だから本当に道があってるのかどうかちょっと不安・・・

  • 途中駅のリッフェルベルク駅<br /><br />標高2500mぐらい

    途中駅のリッフェルベルク駅

    標高2500mぐらい

  • リッフェルベルクからのマッターホルン<br /><br />またちょっと違った雰囲気がgut!

    リッフェルベルクからのマッターホルン

    またちょっと違った雰囲気がgut!

  • リッフェルベルクから下っていくとようやく森が見えてくる。

    リッフェルベルクから下っていくとようやく森が見えてくる。

  • やがて道は森の中へ入ってゆく

    やがて道は森の中へ入ってゆく

  • リッフェルアルプ付近から撮ったマッターホルン<br /><br />やがて道は森の中へ入っていき、マッターホルンの姿は隠れてしまう。

    リッフェルアルプ付近から撮ったマッターホルン

    やがて道は森の中へ入っていき、マッターホルンの姿は隠れてしまう。

  • リッフェルアルプ駅に到着<br /><br />標高2200mぐらい。<br />ざっと800mぐらい下って、ハイキングは楽しんだので(時間的にも限界)、ツェルマットまでは電車で戻る。

    リッフェルアルプ駅に到着

    標高2200mぐらい。
    ざっと800mぐらい下って、ハイキングは楽しんだので(時間的にも限界)、ツェルマットまでは電車で戻る。

  • 名残惜しいがこれでマッターホルンとはお別れ。。。<br /><br />ここはツェルマットから電車で1時間20分、フィスプ駅で途中下車。ジュネーブ行きの快速待ち。。。

    名残惜しいがこれでマッターホルンとはお別れ。。。

    ここはツェルマットから電車で1時間20分、フィスプ駅で途中下車。ジュネーブ行きの快速待ち。。。

  • 電車でトンネルを抜けると・・・<br /><br />さっきの写真からは景色が一変!ついに「ドイツ語圏」から「フランス語圏」に入った。当然、車内のアナウンスや人々の話す声、駅の案内表示や広告もがらっと変わる。

    電車でトンネルを抜けると・・・

    さっきの写真からは景色が一変!ついに「ドイツ語圏」から「フランス語圏」に入った。当然、車内のアナウンスや人々の話す声、駅の案内表示や広告もがらっと変わる。

  • 途中停車駅のシオンにある古城

    途中停車駅のシオンにある古城

  • マルティニ駅に到着。<br /><br />ここでまた電車を乗り換える。ローヌ川の渓谷に挟まれたのどかな町。

    マルティニ駅に到着。

    ここでまた電車を乗り換える。ローヌ川の渓谷に挟まれたのどかな町。

  • マルティニ駅近くにある古城<br /><br />スイスもやっぱ古城が多い。

    マルティニ駅近くにある古城

    スイスもやっぱ古城が多い。

  • フランス国境を目指して「モンブラン急行」へ!<br /><br />「急行」とは名ばかりの超ローカル線☆これで山を越えてシャモニまで行く予定

    フランス国境を目指して「モンブラン急行」へ!

    「急行」とは名ばかりの超ローカル線☆これで山を越えてシャモニまで行く予定

  • マルティニを出発した30分はたったであろうか・・・<br /><br />フランスとの国境付近。ついにモンブラン山群が姿を現す。そして、ついに旅も終盤のクライマックスへ・・・

    マルティニを出発した30分はたったであろうか・・・

    フランスとの国境付近。ついにモンブラン山群が姿を現す。そして、ついに旅も終盤のクライマックスへ・・・

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