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オールドデリーの中心部に有るラールキラー(赤い砦)、別名デリー城は、タージマハールを建てたことでも有名な、かのムガール第5代皇帝シャージャハーンによって建てられました。<br /><br />ムガール皇帝のシャージャハーンは11年間のアグラー城での統治の後、今のオールドデリーへの遷都を決行し、自分の名前に因んだシャージャハナバードShahjahanabadの町の建築を開始した。<br /><br />そして後にラールキラとなる基礎石をここに設置したのが1639年4月16日、城塞は1648年4月16日完成した。当時の金額で1千万ルピーが掛けられ、その半分は城塞内部の宮殿の建設に当てられた。<br /><br />英国が最後の皇帝バハドゥールシャー2世の廃帝を宣言したのも、ネールがインドの独立宣言をしたのも、そして今では8月15日の独立記念日に総理大臣が正面入口にスピーチを行う場もここであった。<br /><br />居城部分は開放されていますが、その他はインド軍が使用しているので、入れません。<br /><br />2007年、世界遺産に認定。

デリー観光VOL3~ムガール帝国の足跡を辿る。その2:ラールキラ~

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2007/08/30 - 2007/08/30

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Krisflyer

Krisflyerさん

オールドデリーの中心部に有るラールキラー(赤い砦)、別名デリー城は、タージマハールを建てたことでも有名な、かのムガール第5代皇帝シャージャハーンによって建てられました。

ムガール皇帝のシャージャハーンは11年間のアグラー城での統治の後、今のオールドデリーへの遷都を決行し、自分の名前に因んだシャージャハナバードShahjahanabadの町の建築を開始した。

そして後にラールキラとなる基礎石をここに設置したのが1639年4月16日、城塞は1648年4月16日完成した。当時の金額で1千万ルピーが掛けられ、その半分は城塞内部の宮殿の建設に当てられた。

英国が最後の皇帝バハドゥールシャー2世の廃帝を宣言したのも、ネールがインドの独立宣言をしたのも、そして今では8月15日の独立記念日に総理大臣が正面入口にスピーチを行う場もここであった。

居城部分は開放されていますが、その他はインド軍が使用しているので、入れません。

2007年、世界遺産に認定。

交通手段
レンタカー

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  • ラールキラを正面から見たところ。この中央部分から総理大臣が独立記念日にスピーチを行います。

    ラールキラを正面から見たところ。この中央部分から総理大臣が独立記念日にスピーチを行います。

  • ラールキラを取り囲む城壁。城壁の外には深く堀が張り巡らされている。<br /><br />城壁の周囲は2.41km、上から見ると歪な八角形の形をしている。東西は550m、南北は900mの距離が有る。<br /><br />城壁の高さは市街地側で33.5m、ヤムナ川側で18mの高さが有る。<br /><br />非常に堅固な要塞であったようだ。

    ラールキラを取り囲む城壁。城壁の外には深く堀が張り巡らされている。

    城壁の周囲は2.41km、上から見ると歪な八角形の形をしている。東西は550m、南北は900mの距離が有る。

    城壁の高さは市街地側で33.5m、ヤムナ川側で18mの高さが有る。

    非常に堅固な要塞であったようだ。

  • ●ラホール門 (Lahore Gate)<br /><br />ラールキラには全部で4つの城門が有るが、西側に面しているのがこの門。現在では全ての観光客はこの門から出入りする事になる。<br /><br />元々は普通の城門であったが、第6代のアウラングゼーブ帝によって現在のような要塞の様な門構えに改築された。

    ●ラホール門 (Lahore Gate)

    ラールキラには全部で4つの城門が有るが、西側に面しているのがこの門。現在では全ての観光客はこの門から出入りする事になる。

    元々は普通の城門であったが、第6代のアウラングゼーブ帝によって現在のような要塞の様な門構えに改築された。

  • こちらが元々から有るラホール門。三層建築となっており、両脇を6角形の見張り等で挟まれている。

    こちらが元々から有るラホール門。三層建築となっており、両脇を6角形の見張り等で挟まれている。

  • ●チャッタ・チョウク(Chatta Chowk)<br /><br />アーチ型のアーケードという意味。ラホール門からナウバット・カーナへと続くアーケード街。今では土産物屋等のテナントに使われているが、かつては宮殿おかかえの職人さん達の家だった。

    ●チャッタ・チョウク(Chatta Chowk)

    アーチ型のアーケードという意味。ラホール門からナウバット・カーナへと続くアーケード街。今では土産物屋等のテナントに使われているが、かつては宮殿おかかえの職人さん達の家だった。

  • ●ナガール(ナウバット)・カナ Naggar(Naubat)-Khana<br /><br />ここでは毎日5回、王室の楽団が演奏を行われた為、バンドハウス、或いはドラム・ハウスと呼ばれる。又王族以外の訪問者がここで乗り物(象:Hathi)から降りなければならなかった事からハチポルHathipolとも呼ばれている。 <br /><br />赤石で作られたこの長方形の建物は、かつて壁の彫刻は金色に装飾されており、インテリアーも色取り取りに装飾されていた。<br /><br />後のムガール皇帝ジャハンダールシャーJahandar Shah (1712-13)とファルクシヤールFarrukhsiyar (1713-19)はここで暗殺されたと言われている。<br /><br />現在は2階に戦争記念博物館War Memorial Museumが有る。<br />

    ●ナガール(ナウバット)・カナ Naggar(Naubat)-Khana

    ここでは毎日5回、王室の楽団が演奏を行われた為、バンドハウス、或いはドラム・ハウスと呼ばれる。又王族以外の訪問者がここで乗り物(象:Hathi)から降りなければならなかった事からハチポルHathipolとも呼ばれている。 

    赤石で作られたこの長方形の建物は、かつて壁の彫刻は金色に装飾されており、インテリアーも色取り取りに装飾されていた。

    後のムガール皇帝ジャハンダールシャーJahandar Shah (1712-13)とファルクシヤールFarrukhsiyar (1713-19)はここで暗殺されたと言われている。

    現在は2階に戦争記念博物館War Memorial Museumが有る。

  • ナガール・カナを宮殿側から見た。西側と東側でずいぶんデザインが異なるのが分る。

    ナガール・カナを宮殿側から見た。西側と東側でずいぶんデザインが異なるのが分る。

  • ●ディワニ・アーム (Diwan-I-Am)<br /><br />ナガール・カーナから更に通路を東側に向かって進んでいった正面に有る建物。ここで、ムガール皇帝は高官や海外からの使者と謁見式を行った。<br /><br />ホールは三層の格間を持っており砂岩で建てられ外郭は漆喰で磨き上げられ象牙の様に見える

    ●ディワニ・アーム (Diwan-I-Am)

    ナガール・カーナから更に通路を東側に向かって進んでいった正面に有る建物。ここで、ムガール皇帝は高官や海外からの使者と謁見式を行った。

    ホールは三層の格間を持っており砂岩で建てられ外郭は漆喰で磨き上げられ象牙の様に見える

  • ディワニ・アームでムガール皇帝が謁見の際に座った透かし彫りと彫刻の入った大理石の台座。台座の後ろの壁は大理石の象嵌細工の施されたパネル。<br /><br />又、台座の上はベンガル屋根の天蓋で覆われている。<br /><br />下部にある小さいベンチはムガールの宰相(Wazir)が座っていた。

    ディワニ・アームでムガール皇帝が謁見の際に座った透かし彫りと彫刻の入った大理石の台座。台座の後ろの壁は大理石の象嵌細工の施されたパネル。

    又、台座の上はベンガル屋根の天蓋で覆われている。

    下部にある小さいベンチはムガールの宰相(Wazir)が座っていた。

  • 80 x 40フィートの広さを持つこのディワニアームの講堂部分は60本もの円柱によって小分けにされている。

    80 x 40フィートの広さを持つこのディワニアームの講堂部分は60本もの円柱によって小分けにされている。

  • ●ディワニ・カース (Diwan-I-Khas)<br /><br />貴賓謁見の間として使用された講堂であり、シャージャハーンの建築物の中で最も豪華なもの。<br /><br />講堂内部は豪華な彫刻の入った柱に支えられた白大理石のパビリオンとなっており、この美しさに夢中になった皇帝は『この世に天国があるなら、それはここだ』と言ったそうである。

    ●ディワニ・カース (Diwan-I-Khas)

    貴賓謁見の間として使用された講堂であり、シャージャハーンの建築物の中で最も豪華なもの。

    講堂内部は豪華な彫刻の入った柱に支えられた白大理石のパビリオンとなっており、この美しさに夢中になった皇帝は『この世に天国があるなら、それはここだ』と言ったそうである。

  • その皇帝を夢中にさせたという建物内部。大理石の柱が立ち並び、それぞれの間はアーチ型になっている。天井にも装飾が施されているのに注目。<br /><br />1739年にかなりの部分がナディール・シャーによって略奪されたそうである。

    その皇帝を夢中にさせたという建物内部。大理石の柱が立ち並び、それぞれの間はアーチ型になっている。天井にも装飾が施されているのに注目。

    1739年にかなりの部分がナディール・シャーによって略奪されたそうである。

  • ディワニ・カースの柱の象嵌細工。タージマハルと同じように色石を使って花模様の象嵌細工が施されている。各柱の彫刻は微妙に異なる。

    ディワニ・カースの柱の象嵌細工。タージマハルと同じように色石を使って花模様の象嵌細工が施されている。各柱の彫刻は微妙に異なる。

  • ラング・マハル (Rang Mahal)<br /><br />皇太后の部屋として使用された。6つの部屋に囲まれた中央のホールがある。それぞれの部屋は風通しや光を遮断する事の無い複雑な彫刻を施したつい立によってプライバシーを保たれている。天国の風は中央にあるメインホールより吹き抜け、そして象牙の土台に乗せられた巨大な蓮型の大理石の鉢にmarkされた。<br />

    ラング・マハル (Rang Mahal)

    皇太后の部屋として使用された。6つの部屋に囲まれた中央のホールがある。それぞれの部屋は風通しや光を遮断する事の無い複雑な彫刻を施したつい立によってプライバシーを保たれている。天国の風は中央にあるメインホールより吹き抜け、そして象牙の土台に乗せられた巨大な蓮型の大理石の鉢にmarkされた。

  • ●ハマーム (Hammam)<br /><br />ディワニカースの北側に位置する風呂場。中は廊下で隔てられた三つの部屋の造りとなっている。それぞれの部屋の床と腰羽目は大理石によって作られており、多色の花柄の象嵌細工がなされている。

    ●ハマーム (Hammam)

    ディワニカースの北側に位置する風呂場。中は廊下で隔てられた三つの部屋の造りとなっている。それぞれの部屋の床と腰羽目は大理石によって作られており、多色の花柄の象嵌細工がなされている。

  • ●モティ・マスジッド Moti Masjid<br /><br />ハマームの西側に面しているモスク。真珠のモスクという意味。こちらはシャージャハーンの息子で第6代皇帝であったアウラングゼーブ帝によって立てられた個人用のモスクである。1659年の建築。<br /><br />建物は白大理石で作られており、礼拝堂は黒大理石によってムサラスMusallas(礼拝用の小さいカーペット)の輪郭に象嵌細工されている。屋根は三つの球根上のドーム型をしており、元々は銅メッキされていた。<br />

    ●モティ・マスジッド Moti Masjid

    ハマームの西側に面しているモスク。真珠のモスクという意味。こちらはシャージャハーンの息子で第6代皇帝であったアウラングゼーブ帝によって立てられた個人用のモスクである。1659年の建築。

    建物は白大理石で作られており、礼拝堂は黒大理石によってムサラスMusallas(礼拝用の小さいカーペット)の輪郭に象嵌細工されている。屋根は三つの球根上のドーム型をしており、元々は銅メッキされていた。

  • ●バドンのパビリオン

    ●バドンのパビリオン

  • ●ハヤット・バクハシュ<br /><br />砦内に唯一残る庭園。真ん中のパビリオンはムガール帝国最後の皇帝であるバハドゥール・シャー2世によって建てられた。

    ●ハヤット・バクハシュ

    砦内に唯一残る庭園。真ん中のパビリオンはムガール帝国最後の皇帝であるバハドゥール・シャー2世によって建てられた。

  • ●シャー・ブルジ (シャーの塔)<br /><br />シャー・ジャハーンによる最後の建築の一つ。バロック様式の建築となっている。

    ●シャー・ブルジ (シャーの塔)

    シャー・ジャハーンによる最後の建築の一つ。バロック様式の建築となっている。

  • ●アサド・ブルジ (Asad Burj)

    ●アサド・ブルジ (Asad Burj)

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この旅行記へのコメント (2)

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  • のこさん 2007/11/07 01:27:55
    赤いお花
    こんばんは、のこです。
    「ムガール帝国の旅行記3」を、見せていただきました。

    どれも、日本では見られない建物ばかりで、刺激を受けました。
    (建物の様式などは解らないのですが)建物を見るの好きなので、楽しく拝見しました。


    また、白地の壁に赤いお花の装飾タイル、綺麗ですね〜☆
    私のお部屋の壁にあんな絵が描いてあったら、いいなぁ・・なんて、想像しちゃいました。
    あの赤いお花は、なんのお花なんでしょう・・・
    インドでは有名なお花なのでしょうか?

    また旅行記見せてくださいね。

    のこでした。

    Krisflyer

    Krisflyerさん からの返信 2007/11/09 00:26:49
    RE: 赤いお花
    のこさん、さっそく訪問頂いてありがとうございます。

    先日出張者が来たので案内がてら新たに世界遺産に登録されたデリーの名所を案内しておりました。その時の写真です。

    大理石に色つき石を埋め込んで装飾するという方法はこの時代に確立されたようです。特にタージマハールとこのお城を作ったシャージャハーンはこの様な模様を多用していますね。残念ながら何の花かはわかりません。タージマハールでも同じようなのが見られます。

    デリーのメジャー所は紹介終わったので、次からは多少マニアックな観光名所の案内にうつります。

Krisflyerさんのトラベラーページ

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