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9月5日(水)<br /><br /> 今日は旧友4人が到着する日だ。シャルル・ド・ゴール着7:00頃の予定なので、飛行場に迎えに行くまで時間がある。<br />そこで、カルチェ・ラタンを散歩することにした。<br /><br /> 写真はカルチェ・ラタンの真ん中に立つパンテオン。ここにフランスの偉人たちが眠る。ガンベッタ、ルソー、ヴォルテール、カルノー、ジャン・ムーラン、ヴィクトル・ユゴー、ゾラ、コンドルセなどなど。<br /> この高いドームは物理学者フーコー(1819-68)の実験に最適だった。実験とは、地球の自転を証明するために、巨大な振り子を備え付けることだった(1851年)。<br /> その振り子には、67メートルの鋼の線の先端に27キログラムの重しがつけられていた。

2007年夏の旅日記(6)・・・カルチェ・ラタン

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2007/09/05 - 2007/09/05

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スキピオ

スキピオさん

9月5日(水)

 今日は旧友4人が到着する日だ。シャルル・ド・ゴール着7:00頃の予定なので、飛行場に迎えに行くまで時間がある。
そこで、カルチェ・ラタンを散歩することにした。

 写真はカルチェ・ラタンの真ん中に立つパンテオン。ここにフランスの偉人たちが眠る。ガンベッタ、ルソー、ヴォルテール、カルノー、ジャン・ムーラン、ヴィクトル・ユゴー、ゾラ、コンドルセなどなど。
 この高いドームは物理学者フーコー(1819-68)の実験に最適だった。実験とは、地球の自転を証明するために、巨大な振り子を備え付けることだった(1851年)。
 その振り子には、67メートルの鋼の線の先端に27キログラムの重しがつけられていた。

  • 【向かいの小学校】<br /><br />「自由」「平等」「友愛」の文字が読める。

    【向かいの小学校】

    「自由」「平等」「友愛」の文字が読める。

  • 【向かいの小学校】<br /><br />入り口に三色旗がたなびく。

    【向かいの小学校】

    入り口に三色旗がたなびく。

  • 【「シャ・キ・ペッシュ」通り】<br /><br /> カルチェ・ラタン近くのにぎやかな一郭にある、風変わりな名(「シャ・キ・ペッシュ」とは、「釣りをする猫」という意味)の通り。<br />この通りの一方の出口はギリシャ料理店の並ぶにぎやかな「ユシェット通り」、もう一方はノートル・ダム大聖堂が望める「モンテベロ河岸」だ。

    【「シャ・キ・ペッシュ」通り】

     カルチェ・ラタン近くのにぎやかな一郭にある、風変わりな名(「シャ・キ・ペッシュ」とは、「釣りをする猫」という意味)の通り。
    この通りの一方の出口はギリシャ料理店の並ぶにぎやかな「ユシェット通り」、もう一方はノートル・ダム大聖堂が望める「モンテベロ河岸」だ。

  • 【クリュニー中世美術館】<br /><br />司教館の中庭にある井戸。

    【クリュニー中世美術館】

    司教館の中庭にある井戸。

  • 【クリュニー中世美術館】<br /><br />井戸に彫られたモンスター。

    【クリュニー中世美術館】

    井戸に彫られたモンスター。

  • 【クリュニー中世美術館入り口】

    【クリュニー中世美術館入り口】

  • 【クリュニー中世美術館中庭】

    【クリュニー中世美術館中庭】

  • 【パリ大学ソルボンヌ】

    【パリ大学ソルボンヌ】

  • 【ダンテ像】

    【ダンテ像】

  • 【ミシェル・フーコー広場】<br /><br /> この小さな広場に、フランス現代思想の雄、ミシェル・フーコーの名がついたのはうれしい。この広場は彼がかつて講義をしたコレージュ・ド・フランスの前にある。彼は1970年から84年までの14年間、哲学の講義を行った。

    【ミシェル・フーコー広場】

     この小さな広場に、フランス現代思想の雄、ミシェル・フーコーの名がついたのはうれしい。この広場は彼がかつて講義をしたコレージュ・ド・フランスの前にある。彼は1970年から84年までの14年間、哲学の講義を行った。

  • 【コレージュ・ド・フランス】<br /><br /> ソルボンヌの隣にあるこの学院は知性の発信地となっている。つまり、ここで各分野の一流の学者が講義を行う。大切なのは、ここで誰でも無料で受講することができるということだ。だから、コレージュ・ド・フランスは知性の放出の場と言っても過言ではない。<br /> スキピオもプログラムをもらいに行く。10月からだから、受講は不可能なのだが、講義予定表だけ見てもおもしろい。

    【コレージュ・ド・フランス】

     ソルボンヌの隣にあるこの学院は知性の発信地となっている。つまり、ここで各分野の一流の学者が講義を行う。大切なのは、ここで誰でも無料で受講することができるということだ。だから、コレージュ・ド・フランスは知性の放出の場と言っても過言ではない。
     スキピオもプログラムをもらいに行く。10月からだから、受講は不可能なのだが、講義予定表だけ見てもおもしろい。

  • 【コレージュ・ド・フランス中庭のシャンポリオン像】<br /><br /> シャンポリオン(1790-1832)は、ヒエログリフ(エジプトの神聖文字)を解読した(1821年)言語の天才だ。彼はコレージュ・ド・フランスのエジプト学の講座を担当することになり、1831年に就任記念講義を行う。が、寿命があまりにも短かった。

    【コレージュ・ド・フランス中庭のシャンポリオン像】

     シャンポリオン(1790-1832)は、ヒエログリフ(エジプトの神聖文字)を解読した(1821年)言語の天才だ。彼はコレージュ・ド・フランスのエジプト学の講座を担当することになり、1831年に就任記念講義を行う。が、寿命があまりにも短かった。

  • 【コレージュ・ド・フランス中庭のシャンポリオン像】

    【コレージュ・ド・フランス中庭のシャンポリオン像】

  • 【コレージュ・ド・フランス中庭】

    【コレージュ・ド・フランス中庭】

  • 【パンテオン】<br /><br /> ソルボンヌとリセ「ルイ・ル・グラン」の間を抜け、パンテオンに出る。するとパンテオンの隣のホテルが気になった。こんなことが書いてある。<br /> ちなみに、リセ(高校)「ルイ・ル・グラン(ルイ大王)」はロベスピエール、ドラクロワ、ヴィクトール・ユゴー、最近ではシラク、ジスカール・デスタン、ポンピドゥー真三人の大統領など有名人を多数輩出している。

    【パンテオン】

     ソルボンヌとリセ「ルイ・ル・グラン」の間を抜け、パンテオンに出る。するとパンテオンの隣のホテルが気になった。こんなことが書いてある。
    ちなみに、リセ(高校)「ルイ・ル・グラン(ルイ大王)」はロベスピエール、ドラクロワ、ヴィクトール・ユゴー、最近ではシラク、ジスカール・デスタン、ポンピドゥー真三人の大統領など有名人を多数輩出している。

  •  「このホテルにおいて、1919年、春爛漫、アンドレ・ブルトンとフィップ・スーポーは、自動筆記法を編み出し、『磁場』を書き上げ、シュールレアリスムを誕生せしめた」<br /> そうか、ここがシュールレアリスム誕生の地だったのか。スイスで生まれた、トリスタン・ツャラ率いるダダイスムがパリにやって来るのはいつだったっけ。結局は方向性を有しないダダイスムは、シュールレアリスムに吸収される。ブルトンとスーポーはその中心的存在だ。<br /> カルチェ・ラタンの散歩はやはり文学臭がする。

     「このホテルにおいて、1919年、春爛漫、アンドレ・ブルトンとフィップ・スーポーは、自動筆記法を編み出し、『磁場』を書き上げ、シュールレアリスムを誕生せしめた」
     そうか、ここがシュールレアリスム誕生の地だったのか。スイスで生まれた、トリスタン・ツャラ率いるダダイスムがパリにやって来るのはいつだったっけ。結局は方向性を有しないダダイスムは、シュールレアリスムに吸収される。ブルトンとスーポーはその中心的存在だ。
     カルチェ・ラタンの散歩はやはり文学臭がする。

  • 【シュールレアリスム誕生のホテル「グラン・ゾンム・ホテル(偉人ホテル)」】

    【シュールレアリスム誕生のホテル「グラン・ゾンム・ホテル(偉人ホテル)」】

  • 【ホテルのマーク】<br /><br />「偉人ホテル」の名は向かいのパンテオンからとっている。

    【ホテルのマーク】

    「偉人ホテル」の名は向かいのパンテオンからとっている。

  • 昼時になったので、なんとなく足はムフタール通りに向かう。ムフタールは食欲増進通りとでも言うのだろうか、歩いていると空腹感に襲われる。<br />ところが、ムフタール通りの途中に落書きがあった。早速写真に収める。

    昼時になったので、なんとなく足はムフタール通りに向かう。ムフタールは食欲増進通りとでも言うのだろうか、歩いていると空腹感に襲われる。
    ところが、ムフタール通りの途中に落書きがあった。早速写真に収める。

  • 【落書き】

    【落書き】

  • 【落書き】

    【落書き】

  • 【落書き】

    【落書き】

  • 【路上のミュージシャン】<br /><br /> 「今日は景気悪いなあ。みんな見ているだけで、ちっともコインを投げやせん。あの日本人、ただで写真撮るつもりか」

    【路上のミュージシャン】

     「今日は景気悪いなあ。みんな見ているだけで、ちっともコインを投げやせん。あの日本人、ただで写真撮るつもりか」

  •  結局、パニーニを一つ買って、アレーヌの遺跡で食べることにする。パリには古代ローマの遺跡がそこここに残っている。最も有名なのが、先ほどのクリュニー美術館のクリュニー浴場跡だ。しかし、このアレーヌ(円形闘技場)もなかなかのものだ。だいぶ痛みが激しいせいか、モニュメントとして気取りなく、誰でも自由に入って昼食を楽しんでいる。古代ローマの遺跡が巨大なランチ・テーブルとは・・・

     結局、パニーニを一つ買って、アレーヌの遺跡で食べることにする。パリには古代ローマの遺跡がそこここに残っている。最も有名なのが、先ほどのクリュニー美術館のクリュニー浴場跡だ。しかし、このアレーヌ(円形闘技場)もなかなかのものだ。だいぶ痛みが激しいせいか、モニュメントとして気取りなく、誰でも自由に入って昼食を楽しんでいる。古代ローマの遺跡が巨大なランチ・テーブルとは・・・

  • 【遺跡アレーヌにあるローマ風の像】<br /><br /> もちろんこれは複製品だ。まわりでは高校生がたくさん昼食をとっていた。

    【遺跡アレーヌにあるローマ風の像】

     もちろんこれは複製品だ。まわりでは高校生がたくさん昼食をとっていた。

  • 【「ショッセ・ダンタン・ラファイエット」駅】<br /><br /> 4人の旧友たちと飛行場で無事合流し、まずはホテルに直行して、旅装を解き、夜のエッフェル塔に向かう。その時この駅を使う。

    【「ショッセ・ダンタン・ラファイエット」駅】

     4人の旧友たちと飛行場で無事合流し、まずはホテルに直行して、旅装を解き、夜のエッフェル塔に向かう。その時この駅を使う。

  • 【夜のエッフェル塔】<br /><br /> 見学を終えて、部屋で大宴会になったのは言うまでもない。<br /> こうして今日も終わる。

    【夜のエッフェル塔】

     見学を終えて、部屋で大宴会になったのは言うまでもない。
     こうして今日も終わる。

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