中欧紀行【7】（ブダペスト・ドナウベント地方編）

2007/09/22 - 2007/09/30

ハンガリーの首都ブダペストは、街の中央を流れるドナウ川をはさんで、西岸がブダ、東岸がペストと呼ばれ、街全体が世界遺産となっているように、名所、旧跡が数多く、残されています。
城塞の上に建つ「漁夫の砦」から対岸の街並みを見下ろすように見渡した瞬間、思わず言葉を失ってしまいました。
そこには、車窓から見たものとは、異なる景観が広がっていました。
「ドナウの真珠」と讃えられるブダペストですが、そのような女性的で繊細な表現ではなく、私の目には、もっと重厚で、歴史の変遷を感じさせる景観に映ったのです。
「ドナウの曲がり角」と呼ばれる美しい自然に囲まれたドナウベント地方へも足を運びましたが、この国の魅力を知るには、3日間の滞在では、時間が足りませんでした。

エリア ブダペスト(ハンガリー)

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: 観光バス
• 航空会社: JAL
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

漁夫の砦
かつて城壁を守っていたのが、漁師であったことから、この名が付けられました。
街を見下ろすには、絶好のビューポイント。

童話に出てきそうな“とんがり屋根”が特徴のユニークな外観。

ブダペストの街並み
重厚で迫力ある街の風景がこの写真では、伝わらないのが、残念です。

マーチャーシュ教会
13世紀にベーラ4世の命により建てられ、15世紀にマーチャーシュ王が高い尖塔を付け加えたことから、この名が付けられました。
歴代王の戴冠式が行われたことでも知られています。
内部には、歴代司教の上着や十字架、装飾品が展示されています。

フレスコ画をバックに。

マーチャーシュ教会横の聖イシュトヴァーン像。
（初代ハンガリー国王）

聖イシュトヴァーン大聖堂
1905年から建造が始まり、完成までに50年の歳月を要した直径22ｍ、高さ96ｍの巨大ドームが特徴のブダペストでも最大規模の大聖堂。
死後、聖人に列せられた初代ハンガリー国王イシュトヴァーンを祀っており、国王の右手は、聖遺体として保存され、聖堂内に展示されています。

正面入口の初代ハンガリー国王イシュトヴァーンの胸像。

大聖堂内部の主祭檀。
中央の像は、聖イシュトヴァーンの像。

美しいステンドグラス

ドームの内側

エステルゴムの大聖堂
初代ハンガリー国王 イシュトヴァーンの生誕地であり、ドナウを見下ろす丘に建つ大聖堂は、ハンガリーカトリックの総本山。
ドームは直径53・5m、高さ100mとブダペストの聖イシュトヴァーン大聖堂よりも大きく、ハンガリー国内最大の規模を誇っています。
最初の聖堂は11世紀初頭に建設されましたが、その後、何度も火災や戦争で焼け落ち、再建を繰り返し、現在の建物は19世紀半ばに建てられました。

大聖堂正面の銅像。

内部は、荘厳な雰囲気に満ちています。

祭壇上部を飾るグレゴレッティ作「聖母マリアの昇天」は必見。

祭壇画は、13ｍ×6.5ｍと世界最大級。

中央のモチーフは、「最後の晩餐」

ブタベストから40km北西に位置するハンガリーの中でも最も歴史のある街のひとつ、エステルゴムの町並み

センテンドレのブラゴヴェシュテンスカ教会をバックに。
センテンドレは、ブダペストから北へ約19kmの位置にある通商の要地として古くから栄えたきたドナウ川沿いの町。
中央広場を中心に中世の町並みが広がり、土産物屋やカフェ、画廊等が軒を連ね、観光客で賑わっていました。
入り組んだ路地に誘われるがまま、散策したくなるような町でした。

夜景の美しさでも知られるライトアップされた「くさり橋」。

ブダとペストを最初に結んだ全長202ｍの橋で、橋そのものが観光名所になるほど立派な建造物。
ブダ側とペスト側のそれぞれの橋のたもとには、舌のない2頭のライオン像が橋の見張りをしています。

ドナウ西側のブダ王宮のライトアップ

闇に浮かぶ国会議事堂
ハンガリーを代表する建築家シュティンドル・イムレの設計により17年の歳月をかけて完成しました。
ドナウ川沿いに建ち、ブダペストのシンボルのひとつで、その壮麗な外観は、宮殿のようでした。