Taos

2007/09/18 - 2007/09/20

アリゾナ州のセドナと並んで芸術家のコロニーとして知られるタオス。　　インディアンのプエブロの中で最も有名なのがタオスのプエブロ。

９月１８日から２０日、タオスを観光しました。　　

エリア アメリカ

我々は三つのタオスを訪ねました。　　先ず、９月１８日はタオス・バレーのコロンバインに宿泊。　タオス・バレーはタオスの町の北約２５キロ、海抜２．８キロにあります。　　

タオスには二泊宿泊予定で、同じ場所に二晩泊まるのもつまらないし、又ひょっとして紅葉が見られるかも　とタオス・バレーを選びました。

タオス・バレーは冬のスキー場、夏も避暑地として賑わうようですが我々が訪ねた９月の半ばは観光客もいない、店やレストランも殆どしまっている寂しい場所。　まあ、静かな場所に泊まりに行ったと思えば文句は無いのですが。。。

スキー村入口。　　冬雪が降るとスキー客で賑わう村。　レストラン、店などがあります。

山は殆ど常緑樹、その中にアスペン（はこやなぎ）が恥ずかしそうに少し黄色くなりつつありました。　　後１週間で綺麗な黄色になるようです。

ニューメキシコの旅四日目、９月１９日の朝、海抜１．７４マイル（２．８キロ）のタオス・バレーを下り国道６４を北東に進み　リオ・グランデ・ゴージ(Rio Grande Gorge)に着きました。

この峡谷を渡るのに造られたのがこの橋。　１９６５年にかけられた当時は「何処にも行かない橋」と云われていました。　高額な費用をかけて橋を造ってもその先には（舗装された）道が無かったからです。　

　

橋の側でインディアンがジューリーやドリーム・キャッチャーなどのインディアンのお土産を売っています。

車が通過すると橋が揺れます。　そう、この橋は suspension bridge （吊り橋）なのですね〜。

橋の下を流れるリオ・グランデ河と橋の距離が１２８メートルですから、ゆれると高度恐怖症になりそうです。　

朝の峡谷は大きな影（濃淡）を作り写真撮影を難しくしています。　　セピアを使い影の部分をソフトにしました。

橋を渡り、反対側から橋を撮影。

手前に峡谷、遥かかなたに　サングレ・デ・クリスト(Sangre de Cristo)山脈が見えます。　　

Sangre de Cristo　はスペイン語で　キリストの血　を意味します。　　キリスト教徒がインディアンに殺された？

いや、夕方になるとサンセットで山を赤く染めるので付けられた名前。

二つ目のタオスが　タオス・プエブロ。　　タオス・プエブロ（Pueblo de Taos）はタオス・インディアンの部落。　　

「部落に行く人は登録してください」と入口前で案内されます。　ここで登録と呼ばれているのは入園料を払って下さいと云うことなのですね〜。　値段表にカメラ代と書かれていて、中で写真を撮るなら一台につき５ドル払って下さいと云うことでした。

ジョージア・オキーフはゴースト　ランチに移る前はタオスに住んでいました。　　左は彼女が描いたタオス・プエブロ。

タオスで最も知られた建物（風景）。

プエブロ・プラザ（広場）。

この歴史的建物、一つの戸が一家の持ち物。　但し、電気は許されないので住んではいないと思います。　多くは観光客用の土産店、部落の建物の殆どがお土産店でした。

１８５０年建立された聖ジェローム教会。

レッドウィロー川(Red Willow Creek). 別称タオス部落の川(Rio Pueblo de Taos)。

聖地ブルー湖(Blue Lake)から流れる水。　１９００年代にブルー湖がカーソン国立森林となり誰でも聖地に入れることになったことになったのです。　それに対してタオス・インディアンが政府を相手に訴訟を起こし、６４年後の１９７０年にブルー湖が再びインディアンの聖地と認められ、一般のアメリカ人は許可なしでは入れないようになっています。

後方の山は Sangre de Cristo（キリストの血）。

左側に見えるのが乾かす棚。　　トウモロコシ、肉、ベリー類をこの棚で乾かします。

左側に丸く見えるのが　オルノス(hornos)、パンを焼くかまど。　右側がこの写真の　かまど　で焼いたパン。　　中央の写真のオバサンがつくりました。

パンを買った後、おばあさんに「写真を撮っても良いですか？」と聞くとただ一言、いや二言「２ドル」と云う返事です。　　

普通何かを買った後写真を撮ってもいいかと聞くと無料でオーケーなんですがね〜。　　

２ドルだして撮った写真、一回だけだともったいないのでもう一度載せます。

サウス（南）・ハウス　と呼ばれる一郭。

入口周辺の建物。　

１６１９年に最初に建てられた聖ジェローム教会。　

１６８０年のインディアンの反乱で破壊されたのを、スペインの征服者が１６９２年に再び建てました。　然し、アメリカとメキシコの戦いで破壊されました。この写真はその（1692年）教会の址。

周辺は墓場にもなっています。

三つ目のタオスが一般にタオスと呼ばれる町。　始めは　Don Fernando de Taos、と名が付いていた古い町。　　

名が示す通り古いスペイン人が開いた町、と云っても元々はインディアンが住んでいた土地だったのですが。。。。

フェルナンドと云う男性の名に　ダン(Don) が付いていますね。　ダンとはドナルド(Donald) の略では無く、スペイン（イタリア）の家族の長（家長）に付けられるタイトルです。　

町の中心、タオス・プラザ。

サンタフェにも　ラ・フォンダ(La Fonda)　と云う名のホテルがあります。　　

ラ・フォンダはスペイン語の宿のことです。　そうすると二つのホテルは関連（同系統）しているのかどうかは分かりません。

例えば、昔は名前無しで宿を全部ラ・フォンダと呼んでいたかも知れませんからね。

タオスは１９６０年代、ヒッピーの全盛期、彼等がタオスに住みつきユニークな町を作りました。

前にも　リストラはひものことだと書きました。　紐につるして乾かしたものがリストラです。

日本の干し柿もリストラになりますね。

夕日が沈み（サンセット）タオスの山を赤く染めます。

９月１９日宿泊した　歴史的タオス・イン(Historical Taos Inn)。

１８９０年トーマス・マーティンと云う名の医師がタオスの町に移り住み、４０年以上開業していました。　彼が死んだ１９３５年、未亡人となったヘレンと友人たちが今ホテルがある場所に建っていたアドベ・ハウスを買いホテル（家が其々宿になる）にしたのです。

「なに、この写真？」　　

このドアの向こうはトイレ（バス・ルーム）です。　　トイレの鍵は普通中にあり、使用中に鍵をかけますよね。　　このドア、鍵が外側にあるのです。

公衆のトイレだったらゆっくりと「よう」をたせませんよね。

クリストファー　カーソン、人呼んで　キット・カーソン（１８０９−１８６８）は南西部開拓者。　長くタオスに住んでいました。　　このあたりに詳しく、その知識を生かして軍のスカウト（ガイド）などしていた人物。　　

彼の住居が今は博物館になっています。

博物館内。

当時のコートヤード（中庭）は皆が集まる場所。　子供達は遊び、男子は仕事をする。　女性は写真の左側、オルノ(horno)と呼ばれるカマドでパンをやいたりしたのですね〜。

この旅行記へのコメント （1）

• サボ１０さん 2007/10/19 03:18:30

  世界遺産

  ２００７年１０月１８日のフジテレビの番組で富士山と富士五湖を世界遺産に登録するかどうかで地元住民の意見が分かれていると報じていました。　　世界遺産に登録すると色々な制限が出てくる、例えば漁業ができなくなる、と反対する人も多くいるそうです。
  
  この世界遺産と云う言葉を日本では良く聞きます。　アメリカでは殆ど聞きません。　４トラベル会員の comevaさんから世界遺産を日本語で説明したサイトを教えてもらい訪ねるとタオス・プエブロも世界遺産の一つなのですね〜。　　ところがタオス・プエブロの説明書などにはそのことに一言も触れていないのです。　その他アメリカの多くの国立公園も世界遺産とされていました。　これも又案内書には世界遺産とは一言も書いていないのです。　　
  世界遺産とされていることは登録したのだと思うのですが何故世界遺産だと説明していないのでしょうか。　　
  
  アメリカで自然、歴史的建物、戦地を保護するのに公園にします。　国立公園は国会でその場所が破壊、商業化されないように設定します。　国が選ばない場所は州議で州立公園として保存出来ます。　保存をするのは良いことなのに何故討議をするのか。　それは保存（整備）することはお金がかかり、それに税金をかける価値があるかどうかを討議するからです。
  
  世界遺産に登録して認められるとユネスコでは維持費を出してくれるのでしょうか？　　多分出さないでしょうね。　守るのは結構ですが、制限だけする世界遺産、何の為の世界遺産登録なのかが私には良く理解出来ません。　タオス・プエブロやグランドキャニオン国立公園のブローシャーに世界遺産だと記していないのもそのせいではないかと想像しています。