2007/06/01 - 2007/06/10
320位(同エリア468件中)
きっちーさん
白々と夜が明けます。
朝だ。
せっかく広場に面した部屋をとって貰ったのに、夜のイルミネーションみるの忘れた・・。
でもでも!
昨夜は、ひさびさにTVをつけて、くつろぎました〜。
キャメロン・ディアスがパリに来てるみたい!
オルセーの前で、報道陣に囲まれ、微笑む映像が流れます。
すっげー!ソフトバンクだ!(ちがいます)
よかったー。
ちょっとずれてたら、立入禁止だったかも。
朝食にありつこうと、2Fの食堂へおります。
まだオープン前だったらしく、レセプションのお兄さんは歯磨き中。
待たせたりせず、すぐに入れてくれて、大学生くらいかなー。
外人なれしている雰囲気で、あのちょっと遠巻きにするような距離を感じさせない人です。
優しいお兄さん系。
こーゆうラブリータイプの人、好き。
イギリスでもそうでしたが、ヨーロッパのホテル食というのは、えらく質素です。
パンと飲物だけ。
安いからかなー、とあとから来た人をみても、やっぱおんなし物しかでません。
ふーん。
こうやってみると台湾とか、中国の地方ホテルへ行ったって、きちんとおかず付き朝食がでてるのは、いいもんだなあ〜。
なんか、物足りないもん(笑)。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道
- 航空会社
- キャセイパシフィック航空
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-
歯磨きをすませて、出発準備。
昨日もらったマップをひろげ、川向こうのノートルダム・ド・フルヴィエール大聖堂へ行ってみることにします。
地下鉄もあるようですが、まずは歩くことから。
京極夏彦の小説にでてきそうな、ながくて傾斜のゆるい坂道をのぼります。
近道で階段もありますが、困難ですヨ。山登りですヨ。修験者気取り。
なので、長くてもラクな方で。 -
つかれたので道端で休憩。
世界遺産の町をみおろします。 -
パリと比べると、歩くのが苦じゃない人には、徒歩圏内でまわれるリヨンは最高かも。
町じたいもキレイにしていて(世界遺産の指定圏外は分かりませんが)、道にゴミが落ちていません。
パリの教会周辺は、ホームレスの人が生活していて、匂いがきつかったり殺伐としたようすがありますが、リヨンはひとけがなくても、ヤバさを感じません。 -
そうこうしているうちに、ノートルダム・ド・フルヴィエール大聖堂がみえてきました。
-
小高い丘にあるので、町からはよく見えますが、近づくと真っ白なシャトーのよう。
-
朝なのでだあれもいませんが、門は開いていて、敷地に入るのは自由のようです。
聖堂にはもう入れるのかな?
うろうろと、入り口を探します。 -
それらしい扉を押すと、地下へ続く階段がカーヴを描いています。
いっちゃうか? -
鍵あいてんだし、いいよね。
階段わきの壁には、ズラリといろいろな国の言葉のパネル。
なにかの解説??
アルファベットは苦手なので、中国語のパネルを探し当て解読しようとしていると、不意に背後から「你好」と、声をかけられます。
振り返るとそこには、モロ西欧系の神父さま。
「你是・・・%$&?*+}*?」
うわっ!
ちゃんとした、北京語!
えーと、えーと。
「ソーリー、アイムノット、チャイニーズ。アイキャノット、ユア、ランゲージ」
「アーユー、ジャパニーズ?」
壊れてる英語で、たどたどしく言うと、速攻で英語に切り替えてくれます。
「イエス、アイアム」
英語もまっとうに分かんないワタシに、なにやら英語の長文で話しかけてきます。
いや、困ったな。
そっちは入れませんよ、とかいってんのかな?
穏やかな表情の人で、注意してるとか、そんな感じではないのですが。 -
とりあえず、あいまいに微笑んでいると(←得意技)、「ついてらっしゃい」というように神父さんが、階段をあがって行きます。
いったん、もとの入り口を出て、別の扉をくぐります。
おお!
聖堂だ。
こっちから、入るんだ。
気がつくと神父さんの姿はなく、朝の光がまぶしい堂内はゆったりと歩く、お年寄りの姿しかみえません。 -
高い天井。
それをささえる巨大な円柱。
装飾も美しいのですが、空間を広く使っているところが、いいですね。 -
う、うえの方は撮り難い・・。
首、イテ。
ヴェルサイユ宮殿や故宮のように一見ひろそうでも、なか狭く造ってある建物より、どーんとぶち抜いてある建物に、弱いんですよね。
天井はどうやって掃除するのかなー? -
ノートルダムなので、ご神体はマリアさま。
-
そこはかとなく写真を撮っていると、先ほどの神父さんが近づいてきます。
なんかまずいことしちゃった?
ビビッていると、あいかわらず穏やかな笑顔で、なにか差し出しています。
「どもども」
にっこり笑って神父さんが立ち去り、渡された小さな紙片をみると、名刺? -
『ジル・サンデール神父 ノートルダム・ド・フルヴィエール大聖堂・・』
ケータイやメルアドまで載っています。 -
・・・?
うーん、神父さんに名刺もらうなんて、初体験だわ。
しかも日本語の名刺です。きっと各国の名刺を持ってるんだろうな。
裏には、バチカン放送・日本カトリック教会公式サイト・パリ日本人カトリックセンター・女子パウロ修道院など、あっちゃこっちゃの日本語で読める、カトリックサイトがプリントされています。
どうしろと・・・。
これは、シスター・スカウトなのだろうか?
それとも、迷える子羊にでも見えるのだろうか?
自分探しとかは、してませんので。念のため。
まあ、でも、道にはよく迷ってるカナ〜。 -
大聖堂に、いつのまにか団体さんが、めだち始めました。
では、いくか。 -
おもてにまわると、駐車場の横からゆるい坂道が伸びています。
こちらからもおりて行けそうなので、木立ちにかこまれた砂利道を歩きだします。 -
ジグザグの坂をおり、市内へ。
-
古い建物が残る一角を行くと。
-
んんん?
-
どっかでみたような、お店と街かど。
-
ぐるぐる歩いてみると、確かに来た場所です。
どうやら昨日、見どころになっている所は、スダちゃんがすべて案内してくれていたもよう。
「リヨンだけに、ライオン」「処刑場。縁起、悪いんだよね」なんて解説してるから、分かりませんでした。 -
弱ったな。
行くトコなくなっちゃった。
そうはいっても貧乏性なので、もう一回おなじ箇所をまわり写真を撮ります。
世界遺産、世界遺産。 -
11時。
待ち合わせていたホテル前のユゴーさん噴水に、スダちゃんが現れます。
「今日はレストランへ行こうか」
「ワリカンね、割かん!」
そこだけよーく確認して(笑)、ミシュランに紹介されているレストランへ。 -
『ALEX RESTSURANT』
44,Boulevard des Brotteaux 69006 Lyon
tel 0478523011
fax 0478523416
オフィス街の一角、「ここだよ」と指さします。
「ランチ・コースでいいでしょ?」
ハイ、もうなんでも。まかせます。
なんか、リヨンにきてからまっとうな食事ができている気がする。
スダちゃん、けっこう食べ歩いてるの?
「そんなことないよ!いつもは月に1〜2回。お金無いもん」
そーかー。 -
店に入ると、案内係のキレイなお姉さんになにやら、話しかけられます。
喫煙・禁煙を聞いてるのか?
いや、ヨーロッパなら、基本禁煙か?
スダちゃんがすばやく囁きます。
「どこへ座るかは女性が選ぶの。店内の場合、よく見渡せる席に女性が座るんだよ」
え?どっちでもいいんですけど。
店のそばで工事がおこなわれているようなので、食事は店内ですることに。
「窓際で」
というスダちゃんのリクエストは、リザーヴが入っているということで断られましたが、なかなかお洒落な内装の雰囲気のよいお店。
ホール担当のお姉さんお兄さんも、美女美男。
昨夜の、地元の店とはまったくようすが違います。
さすが、ミシュラン。
前菜は、わたくしカナールを。カナールね、鴨カモ!
「うっそ、オレそっちにしようと思ったのに・・」
おなじの頼めばいいじゃん。
「せっかくだから、ちがうの頼まなきゃ」
どっちだっていいじゃん。好きなの食べようよ。
「ダメ。オレこっちにする」 -
そんなわけで、スダちゃんはなんだったかの包み焼き。
何だっけ? -
昨夜の痴態を一掃すべく、今回のテーブルマナーは完璧!ほほほっ。
まあ、お疲れお疲れ。
さきほどから、テーブルにボトルで来ている水を足してもらっていたので、お返しに「飲みねえ、飲みねえ」とグラスに水を注ぐと、
「女性はお酌しちゃダメ。男がやるから」
だそうな。
私の完璧なテーブルマナーがぁぁぁ!
女同士で来た場合はいいんでしょ?
まあ、一品でて来るたびに2人して写真とってちゃ、マナーも何も台無しですが・・。
「いいの?写真撮っちゃって」
「あー平気、平気」
さっそく「メニュー持ち帰ってもいいですか?」なんてやってます。
強いよなー、この人。
メインはきのうお肉だったので、今日はお魚。
クリームソースがめちゃめちゃ美味しい!
パスタみたいなのが入っているので、味にあきません。
さすが、ミシュランのお店。 -
スダちゃんのメイン。
パスタのセルクルの中に、牛肉の煮込みが入っています。
「だめだ・・。パサパサしてる・・・」
ぶつぶつ言ってます。
「食べてみる?」
いい・・。
そんな予備知識もらっちゃ、食べたくないじゃん。
見た目は美味しそうなんですけどね。 -
パンは昨日のお店のほうが良かったな。
なんかしょっぱい。
そして!
わたしのデセールぅ〜!
ALEXのは、ちゃんとおいしかったですよー。
甘いムースと酸味のあるソース。
いや〜〆は大事だなあ。 -
こっち、スダちゃんの。
アイスとパイ。
自分のに満足してるので、今日は手を出すのは控えましょう(笑)。
スダちゃんが背後をさかんに気にしています。
どったの?
「お昼時なのに、お客さん少ないなーって。席数と従業員の数かぞえてた。これじゃあ、採算あわないね。
さっきからシェフがヒマで、厨房から出てきてウロウロしてるでしょ」
言われてみれば、デシャップのあたりでコックコート姿の恰幅あるお爺ちゃんが、ウェートレスさんたちと笑い話をしています。
あの人、シェフなの?
「うん。ここの厨房、日本人もいるんだよ」
へ〜え。
リヨンもけっこうせまいものなのカナ。
つか、ウロウロしてていいのか?
フツー席をまわって「楽しまれていますか」とか言うもんじゃないのか?
「ないんじゃない?ウチのシェフなんか、ワインがぶがぶやって酔っ払ってるもん」
むむむ・・。
フランス料理のイメージが壊れる。
会計を済ませると、ウェイターさんと言葉を交わした、スダちゃんが変な顔をしています。
「どした?」
「昨日のビストロもそうだったけど、『がんばってね』って言われた。なんだろ?」
「調理師だってバレてんじゃない。写真どころかメニューまでもらってるし」
「どうかなあ」
まあ、フランス語ですから、違う意味があるのかも?
どなたか、わかる方がいましたらご一報を。 -
食後に、リヨンの中華街に連れて行ってもらいます。
中華街といっても、スーパーとお店が3件くらいあるだけなんですけど。
横浜中華街が、世界でもっとも大きな中華街だそうですが、確かにあれより大きい規模でやってる所はみたことがありません。
リヨンを離れ、ストラスブールへ移るというスダちゃん。
いまのお店を辞めるに際して、「日本っぽいスイーツを食べさせて」と、オーナーにリクエストされているそう。
ちなみに、オーナーとかボスをフランス語では『パトロン』といいます。
「いま、どこ住んでるの?」
とたずねて
「オレ、パトロンち」
などと言われて、
『なんだーっ?!ホストのバイトでもやってるのか!変なおっさんに騙されてるんじゃないのか!』
とギョッとしてしまいました。
どうも『パトロン』なんていうと、よこしまな響きを感じてしまうワタシ。←ヘンなものみすぎ
日本街なんてものは無いので、中華街で和の食材を調達しようというわけです。
なに作るの?
「抹茶を使ったブリュレ。きっちー、実習で作ってたでしょ」
「レシピは残ってるけど、こまかいこと忘れた」
「だと思った」
「抹茶なんてあるの?中華の食材じゃないし」
「どうだろ?まあ、何とかなるんじゃない」
イヤ、抹茶のお菓子作るのに、抹茶は必要だと思います(作文)。
「なかったらフツーのお茶、ミキシングするよ」
そんなわけで、中華食材のスーパーをのぞきます。
外装が洋風でも、漢字の看板が出てるとホッとしちゃうな。
店員さんも華僑のようで、アジア系の顔立ち。
やりとりしている言葉は広東語です。
そういや看板も、難しいほうの漢字だったな。
そして!
あるんですよ、抹茶が。びっくり。
中華食材だけじゃなくて、ベトナムや日本、インドまであらゆる食材が置かれていました。
うーん、マニアック。
かゆいところに手が届くスーパーだわ。
横浜中華街でも韓流が流行れば、いちはやくキムチが店頭に並んでいたし、そゆとこ商魂たくましいというか、柔軟ですよね。お店屋さんて。
「こっちじゃ、レトルトカレーがすごく高価なんだ。オレ日本から仕入れて売ろうかな・・」
抹茶が手に入ってうれしいのか、スダちゃんがヘンなこといってます。
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