2005/09/28 - 2005/10/21
70位(同エリア117件中)
tunacanさん
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- 旅行記75冊
- クチコミ10件
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国立公園でのサファリ、ガイド宅でのホームステイ、学校・病院訪問、マサイ族や少数民族とのふれあい、ザンジバル島のビーチ...タンザニア東部を4週間かけてゆっくりと満喫した、自由な旅の記録です。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 タクシー
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まずさっそく訪れたマサイの村で。観光化されていないマサイの村へ入るには、村のリーダーを知っている地元の人に口をきいてもらいます。2人で500Tsh(500円)ほど払い、写真も自由に撮らせてもらえました。始めはやや緊張しましたが、とても気さくに受け入れてもらえて、村全体と家の中を案内してもらえました。この2人はリーダーの第二夫人と娘。ちなみに私はリーダーに第三夫人にならないかと言われました(笑)。
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我らが愛するガイド兼ドライバー、フランキーです。9日間のサファリ中いつも一緒で、キャンプではおいしい食事もつくってくれました。アフリカを代表するようなポレポレ(ゆっくりゆっくり〜)な彼に私たちはすっかり癒されたのでした。やわらかい物腰と、人柄がにじみ出たかわいらしい笑顔、そのうえとても誠実で仕事熱心。彼なくしてこの素晴らしい旅はきっとなかったと思います。
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ンゴロンゴロNPでのゲームサファリ中、ジープを停めてライオンをみていると、なっ、なんとこっちに向かって走って来るではないですかっ!!慌てて連れに「早くルーフ閉めてよーっ!!食べられちゃうよーっ!!」と叫ぶ私をニコニコしてみているガイドのフランキー。近いっ、もう間に合わないっ、よもや危機一髪!!...と思いきや、ライオンはそのままジープの下へ...なんと彼らのお目当ては日陰。「フーッ、これこれー、たまらんわー...」と言う感じで気持ち良さそうに寝そべってしまいました。40℃を超えるサバンナ、そりゃ猫にはキツイでしょう。ずっとこうしていてあげたい気持ちは山々ですが、先へ進まねばなりません。しばらく日陰を提供し、エンジンをかけてそーっと動くと、うまいこと尻尾も足も轢かれることなく、その場から動きもしないライオン。彼ら暑い日は毎日こうしてサファリ客を待っているのでしょうか。
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バブーンは40頭程の大きな群れで行動します。顔はおもしろいですが、彼らの毛がこんなに美しいのはここに来て初めて知りました。「動物園と違うっ...」と単純に感動してしまいました。
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双方を見張っているのでしょうか、こんなおもしろい構図になりました。
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2つめに訪れたマサイの村で。ここも前回と同じく、リーダーの許可を得て入れてもらえました。この村はより伝統的な暮らしが守られていて、ブランケットとたくさんの装飾が印象的でした。彼らは誇り高く、本当に美しい人々です。
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また子供たちのなつっこくてかわいいこと。みんなデジカメに興味しんしん。小さな子が自分たちの写った私のカメラの画面に触ろうとすると、少し年上のお姉さんがその手をぴしゃりと叩いて叱ったりして、しつけがなっているなぁと思いました。そういうのは先進国とか関係無いですね。物乞いなどもいっさいされませんでした。
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バオバブの樹の前でくつろぐ象たち。なんともアフリカらしい、それでいてホッとする光景です。
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セレンゲティーNPの夕暮れ。アフリカの夕日は、どうしてあんなに美しいのでしょう。毎日みても飽きることがありません。
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ンゴロンゴロNPで、今回一番みたかったチータについに遭遇!!感激でしたー...。その美しさはサバンナ一と言っても過言ではないでしょう。50m以内に接近してはいけないという決まりの為、多くのジープが遠撒きに待機して観察しました。というのも、近年劇的にチータの個体数が減っている理由の一つが、残念なことに私たちサファリ客にあるからです。以前ジープが親子連れのチータを取り囲んだ際に、パニックになった母親が子供たちとはぐれ、内一頭はその後二度と母の元に戻れなかったという例が公園事務所で紹介されていました。それを聞いてとてもつらくなりました。はぐれた子供、その先にあるのは死のみです。地球上のあらゆる種を滅ぼすのも歯止めをかけるのも、私たち一人一人の意識に架かっていると、改めて思いました。
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キリンもいたるところでみられました。静かなスローモーションのような、不思議な動物です。
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こんなに鮮やかな鳥に遭いました。サバンナにひときわ映えます。公園内のピクニックサイトで人間の食べ物目当てにかなり接近してきます。よくみると図々しい表情です...。
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セレンゲティーNP内で、気は進まなかったのですが、連れに促されるままキャンプをはることに。ロッジの$600かキャンプの$20かと極端な二択では、こちらを取らざるをえませんでした。しかし動物がわんさかいる中、柵も何も無いんですね...。正直めちゃくちゃ怖かったです(泣)!!夜中に絶対にトイレ(サイトのはずれの掘っ立て小屋)に行かなくて済むよう、ビールをいつになくひかえ、とっととテントにこもりました。夜中に連れに「ハイエナが鳴いてるよっ」と小声で起こされ、寝ぼけつつ「なっ、何っ!?」と慌てふためいたところ口をふさがれ、そのまま恐怖で気を失うように再び眠りに落ちました。その後も何かの吠え声や足音が夜中ずっと聞こえていました。いい経験でしたが、二度は無くていいかなと...。そうして迎えたさわやかな朝(生きてて良かったという思いでなおさらでしょう)、見つけた立て札のスペルも、サイトのつくり同様適当でした...。
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ヒョウの食べ残し。木の上3mほどの高さに、ガゼルか何かの残骸がぶら下がっていました。ヒョウは獲物を木に吊るし上げてゆっくり食べるそうです。私たちが滞在中、公園内のロッジの宿泊客の子供が前の川で遊んでいたところ、ヒョウに襲われ、やはり木に吊るし上げられて亡くなったと言うニュースが入りました。フランキーは、ヒョウは人を食べないけれど、ただ殺すと言っていました。そんな中でキャンプしたとは我ながら暴挙...。
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エンダーラの小さな診療所をのぞかせてもらいました。女医さんが一人でこの周辺の人々の健康を守っていました。この辺りの主な病気はマラリアと胸の不調(結核などでしょう)だそうです。しかし、器具は古く、薬も不足していて、設備は充分とは言えませんでした。この時は患者も無く、近所のお母さんたちの井戸端会議場と化していて一安心。ニコニコして私の手を握って付いて来たかわいい女の子は、シラミのせいでしょうか、頭皮のところどころに炎症を起こしていて、白い薬が振られていました。
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サファリ中にホームステイさせてもらった家の主で、フランキーの師匠であるジョンに連れられ、近所のプライマリーとセカンダリーがひとつになっている学校を訪問しました。政治家(昔なら村の王様)でもあるジョンは、この学校の運営にとても尽力しているようです。教師たちに頼まれ、なんと日本についての特別授業を持つことに。生徒たちは挙手して次々にいろいろな質問をしてきました。日本ってどこ?などの素朴な質問から、タンザニアと日本の国際関係は?とか、日本の魚の釣り方は?など、思ってもみない質問にあせりつつ何とか答えられるだけ答えました。日本の文字を紹介しようと、漢字、ひらがな、カタカナを黒板に書くと、みんなどよめいて、自分の名前を書いてとリクエストがやみませんでした。私が名前を書くとワーッと歓声、みんなそれを熱心ににノートに書き写します。きりがないので、数人分書いた時に先生がしめきりました。かくして、村史上初の日本人である私は相当な有名人かつ人気者に。本当に楽しいひと時でした。
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特別授業のお礼に、生徒たちが国歌斉唱を聴かせてくれました。透き通った、心のこもった思わぬプレゼントは、本当に胸に響きました。その歌声は、広大で美しいタンザニアの光景そのもの。自然に私の手も胸に。日本で君が代斉唱が問題となっているのが何だか変に思えました。
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ホームステイした家の最寄の水源は、地面に穴が開いただけのもの。水道がないこの村では、みんなが朝晩ここへ来て水を汲みます。しかしここまでの道中は巨大な石がごろごろした急斜面。そんな中、大人も子供も徒歩または自転車やロバをひいて来ていました。穴の中に一人が入って、バケツリレーで上にいる人に手渡します。こうして苦労して汲んできてもらった水で奥さんに洗濯してもらったり、沸かしてもらって身体を洗ったりするわけですから、私たちは無駄の無いようとっても大事に使ったのでした。
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サファリツアーの入り口の町、カラトゥのウィークエンドマーケットを訪れました。とても盛大な市で、とにかくすごい人。マサイが家畜を売りに来て競りをしていたり、服や薬や日用品、ありとあらゆるものが売られていました。これは肉屋さん。すごい砂埃の中、大胆に解体された山羊がお頭つきで並んでいたりします。ご婦人が厳しい目で品定め中。フランキーに「ここではスリに気をつけてね。それと人にカメラを向けないようにね。」と言われとても緊張しましたが、地元の人々の暮らしぶりがよく分かって楽しかったです。
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レイク・エヤシの近くに住む、一万年前からの暮らしを今なお続けている通称ブッシュマン、ハザベ族を訪ねました。彼らを最初に撮影したのは何と日本人だとのこと。恥ずかしながら現地で初めて知りました。彼らに会うには、まず彼らの言語(上あごに舌をつけて発するクリック音)が話せる通訳ガイドを探し、その人に彼らを探してもらうことから始まります。なぜなら、狩猟で暮らす彼らは家を持たず、常に移動して、アカシヤなどの樹の枝を器用に曲げてその日の寝床を作り、転々と移動して暮らしているからです。
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ハザベの男はとにかくマリファナが好きです。大きなパイプで回して吸います。火種は手で木を擦り合わせて起こします。
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ハザベの男は獲った獲物をその場で食べてしまい、家族に持って帰らないそうです。従って女子供は、草の根を食べて生きながらえています。そのため、子供の65%が死んでしまうそうです。それをうけて政府がハザベの子供たちを学校に行かせて給食を食べさせたところ、慣れないポリッジ(ミルクがゆ)でお腹をこわして死んでしまったりして、彼らはより保護機関を遠ざけるようになったそうです。
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チーフの頭にはバブーンの毛皮。とてもオシャレです。しかし、ということは、バブーン食べちゃったということですね。ちなみに私は、ブッシュマン=腰に動物の皮一枚(往年のニカウさんスタイル)と思っていたのですが、彼らはそもそも全裸だったのが、18年くらい前から旅行者が来だしてから徐々に、誰か来る時にはズボンをはくようになったそうです。現代人、ろくなものを落としていかないですね。
ハザベは残りわずか千人とも言われています。動物や自然環境が示してきたように、人も絶滅の危機にあることを知った出会いでした。 -
サファリを終えて、陸路で東に向かう途中、カテーシュで少数民族バルバイグの村を訪ねました。彼らは山羊皮の加工にたけていて、服やシーツなどが上手に作れます。この人たちには女児への割礼の習慣があるため、今日政府が保護をしていません。アフリカ各地で女児の割礼はあるようで、不衛生な状態で行うために感染症で亡くなる子が大勢いると聞いていましたから、当初は複雑な思いでした。しかし実際に訪ねて、おばあちゃんに寄り添う女の子、おじいちゃんもその子を抱きしめて声を裏返して喜んで、という光景を見ているうちに、この人たちが差別されることがとても不公平に思えてきたのでした。
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サファリを終えて、ローカルバスで一路東へ向かいました。絶対お勧め出来ないルートはババティー〜コンドア間。ここだけはぜひ飛行機に乗ってください。首が取れるかと思うほどの悪路に加え、乗車率200%、しかも猛スピード。崖っぷちから落ちそうになっているバスもいました。降ろされた乗客は荒野の真ん中でただ座りこんでいました。私たちのような後続のバスも一切スペースが無いわけですから、あの人たちは一体あの後どうしたんでしょう。後に街の土産物屋で、「私はタンザニアのローカルバスに乗りました!」と書かれたTシャツが売られているの見ました。やはりそれくらいすごいことのようです。
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ほこりまみれの旅の後は、ザンジバルのビーチでまったりくつろぐしかないでしょう。シュノーケリングもお勧め、信じられないほどきれいな海、見たことのない魚がたくさん寄ってきます。そこはまさに竜宮城。あのサバンナと本当に同じ国なのかと不思議に思えました。そして猟師が素手で捕まえるタコのおいしさはもう人生一。ちなみにウニはサッカーボール大でしたが、現地の人が食べないのでとりあえずやめておきました。
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ザンジバルの夕暮れはこんなに幻想的。まさに時間がゆっくり流れます。
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旅の締めくくりはキリマンジャロを眺めてタンザニアの思い出を振り返りました。本当に魅力満載の国。ぜひまた来たいものです...。
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この旅行記へのコメント (11)
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- ひらしまさん 2013/11/21 11:35:40
- タンザニアへの旅のイメージがわいてきて
- この旅行記を拝見してから、私の中でタンザニアへの旅のイメージがわいてきて、一気に計画を立て手配を進め、来年2月に行くことになりました。
それはtunakanさんの楽しい旅行記のおかげです。
ありがとうございます。
とくにタンザニアの人々とのふれあいを興味深く読ませていただきました。
私の旅では残念ながら難しいことですから。
それから、学校訪問の場面でtunakanさんが感じられた、なぜ日本では君が代斉唱が問題になるのだろうという疑問が、私に改めて考える機会を与えてくれました。
私なりに考えたことを次に書いてみます。
1 その国歌は何をたたえているのかという視点から
タンザニア国歌「アフリカに幸あれ」は、植民地支配からの自由と独立を祝うもののようです。
一方、日本国歌「君が代」は、天皇の治世が永遠に続くようにと願う歌です。
主権が天皇にあり国民は臣民として支配されていた時代の国歌にはふさわしくても、国民主権の日本の国歌としてはヘンじゃないの、と抵抗感を抱く人も少なくないわけです。
2 学校教育と国歌の関係の視点から
これは逆に教えていただきたいのですが、タンザニアのような若い国に比べ、成熟した国では学校教育の中に国歌があまり出てこなくなるのではないかと思っているのですが、ヨーロッパではいかがでしょう。
日本の学校教育は、天皇のために喜んで死ねる青少年を育てさせられた過去がありますから、政治権力のいいなりになることには敏感です。
卒業式の中身を学校が自分で決めることが許されず、自治体によっては教職員に君が代を実際に歌うことを強制し、歌わなければ処分するとまで言っている今の日本は、民主主義国としてはかなり特異かも知れません。
学校教育を政治権力の言いなりにするのは危険だと考える人は、君が代の強制にも反対するでしょう。
お読みいただいてありがとうございました。
- tunacanさん からの返信 2013/11/22 00:08:48
- RE: はじめまして
- 訪問、書き込みありがとうございます。タンザニアの旅は、私のこれまでの旅の中で飛びぬけて印象的で、実に4トラを始めるきっかけとなった旅でもあります。どれだけ旅行記に込められるか、初めてということもあり、もどかしくもまた楽しい作業でした。今回、旅のイメージが沸いたとおっしゃっていただいて、あぁ書いてよかった、と本当にうれしく思っています。また私のほうこそ、ひらしまさんのイタリア旅行記を拝見し、次回のイタリアはぜひ漁師町へと夢を膨らませていたところでしたので、驚いたのと同時に、なおさら光栄です。
国歌の部分については他の方にも触れられましたが、これは正直書かないほうが無難だとも思いますが、おかげで私もまたこうして考える時間が出来たので結果良かったと思っています。
おっしゃられるように、歌詞が時代錯誤だということは、日本のみならず、他の多くの国であることでしょう。私の場合は学校で歌詞の意味をはっきり教わらず、ずいぶん後になって意味を知りました。とうに民主主義な子供時代でしたから、意図的に教えられなかったのですね。そしてそれが私が何の抵抗も感じずに受け入れてきた理由でしょう。今、国歌斉唱に反対しているのも、子供でなく大人ですね。日本で近年国歌がここまで問題になる理由としては、政治利用ということのうちの、天皇が一宗教のリーダーであることも大きいのではと私は思います。民主主義、宗教の自由が保障されている国だからこそ、個人は尊重されるべきで、ではその個人が他人や他教を尊重しないということはこれどうだ、となると、とても単純ではなく。突き詰めれば国旗も変えなければいけないことになりますし。
余談ですが、政教分離をうたっているにも関わらず、政治や司法においてそれがなされていないと感じさせる国は民主主義国家にも先進国にもありますね。とてつもなく長い歴史の中で絶対だった宗教における価値観が、その国、民族自体の一般的な道徳観、価値観となるのは分かりますし、現代の多様化において、そのあたりまえがあたりまえではなくなってもおかしくはないはずですが、ある部分ではものすごく保守的であったり。
イギリスの皇室と国歌のあり方は日本と近いものがありますが、比較的にイギリス国民は、国歌を声高に歌うのが好きなように感じられますね。
私の住むベルギーはもっと複雑で、二民族が争っている状態なので、国歌は王室とスポーツ関連だけで、しかも同じ曲が二ヶ国語で同時に歌われます。政治色のある場面では民族歌が歌われますが、興ざめしてあえて歌わない国民のほうが多い気がします。学校や社会で強制すると言うことはまずありません。多様な移民を受け入れて共生していますから、何かにつけナチだと批判があがりやすいですから。
ちなみにヨーロッパの王室のあり方、扱われ方は、日本とは大きく異なります。しかしアンチが存在するのはどこも同じです。
長くなってしまいましたが、意見交換ありがとうございました。
何より、素敵なタンザニア旅行になりますように。タンザニアは人も宝です。私は以前よりも人が好きになったほどです。そのほとんどの人が、旅行者がサファリで見る野生動物を見たことが無いということには、複雑な気持ちになりました。そしてその人たちとヨーロッパで共生することになるとは思ってもみませんでした。
旅行記また拝見します。
- ひらしまさん からの返信 2013/11/22 18:20:17
- 欧州に暮らす人ならではのご返事ありがとうございます
- 申し遅れましたが、シッラ旅行記への投票ありがとうございました。
南イタリアの田舎は人情が濃くゆったりしていて、ご旅行にぜひおすすめします。
実はずっと前から、ヨーロッパ大陸の開かれた王室と国民の受けとめ方に関心があるのですが、10日くらいの旅の観光の合間になにかを見るのは難しいだろうと実現に至っていません。
やはり暮らしてこそわかることなのでしょう。
だから、tunakanさんから欧州に暮らす人ならではのご返事をいただけてうれしかったです。
天皇と宗教との関わりに着目されたのも、宗教が顕在している社会にお住まいの方らしい視点だと思いました。
王制と宗教は切り離しがたいものでしょうが、だからこそ民主主義との両立には細心の注意と自制が必要になるのだと思います。
とくに日本の場合、民主主義はまだ脆弱ですから。
いずれにせよ、こうして誰もが自分の経験から考えたことを発言し、交流し合うことって大切ですよね。
意見が違うからといって銃弾を送りつけたりするんじゃなくて。
さて、最後に本題のタンザニアに戻ります。
タンザニアの「ほとんどの人が、旅行者がサファリで見る野生動物を見たことが無い」。
tunakanさんのこの言葉に感じた驚きと、考えればわかることなのに全然考えていなかった自分の想像力の鈍さ。
それを忘れずに、タンザニアにお邪魔させてもらおうと思います。
- tunacanさん からの返信 2013/11/22 23:30:35
- RE: ヨーロッパの王室
- 私も南イタリアはカポ=ヴァティカーノに滞在しました。もう少し行けばシッラでしたね。あの辺りは本当にのどかで居心地が良かったので、またシッラやシシリアにも行きたいなと思っています。やはりブリュッセル近郊なんかは住んでいても気が抜けないので、旅は基本的にゆったりした田舎へ行きたくなります。
ヨーロッパの王室のあり方について、ベルギーでまず初めに驚いたことは、政治家と並んで毎日のように風刺のねたになっていることです。開かれた存在とは言え、そこまで許されているとは私は知りませんでしたから。そして、税金からなる王族―世帯ごとの収入や、誰かが何かぜいたく品を購入すればその都度金額が開示され、国民の不満の矛先となります。ヨーロッパの王室は昔も今も国際結婚が多いので、血筋や、国語が下手なことを馬鹿にするのなんかも普通です。そんなですから、もうこの時代に必要無いだろうという世論がどんどん大きくなっていっているのは間違いありません。
変わって、隣のオランダの王室は、非常に一般やメディアへの露出が多く、まさにリアリティー=ショーといった感じです。私などは人気取りだとあきれていますが、非常に自国民からの人気が高いのは、オランダ人の愛国(自己愛)精神ならではだと思います。
ヨーロッパの王室と政治と宗教についてですが、ベルギーはカトリック国ではありますが、他のラテン系の国々と比べ、一般市民の教会離れがものすごく進んでいます。今さらと言えばそうですが、王室と同じく、現代においてその価値が変化したためです。たとえば、ベルギーでは以前は国立大学がカトリックだったため、女子の大学進学が許されるようになったのはなんとほんの半世紀前なのです。今日の合理的なベルギーでの女性の社会進出を見る限り信じられませんが。
そうして発展した民主主義下で新たに起きた問題の一つが、増え続ける回教徒との共生です。それこそ冷静に話し合うことが出来ず、爆弾騒ぎはしょっちゅうですから。ヨーロッパは日本よりずっと複雑です。
今回は4トラのおかげで、思いがけずこういったお話が出来て、あらためて幸運に思います。目上の方のお話は、常に貴重な学びの機会です。しかし私のほうがやや一方的に話しすぎな感じになってしまってごめんなさい。お時間をありがとうございました。そして今後もどうぞよろしくお願いいたします。ぜひいつかベルギーへもお越しください。
P.S.タンザニアの人たちと動物の話もそうですが、私も旅に出るといつもはっとすることと感謝することばかりです。
- ひらしまさん からの返信 2013/11/23 20:49:50
- 発信楽しみにしています
- はい、確かに私の方が文章量は少ないかも(笑)。
でもそれは、旅行記の掲示板ということから、私が日本の王制について長々と述べるよりも、まだ見ぬ国でtunakanさんが経験し感じられたことをたくさん紹介していただくことのほうが、私にとってもほかの来訪者にとってもよいのではと思ったからです。
そして実際、tunakanさんのお便りで多くを知ることができました。
私などはベルギーもオランダも似たようなもんだろう程度の認識でしたし…(すみません)。
女子の大学進学が半世紀前とすると日本の方が早い!
王制のあり方も各国それぞれの特徴があるんですね。
日本では、王は神の子孫だという「つくられた物語」を「歴史」として主張する声が近年強まっています。
自分の民族だけが特別で優秀だと思い込みたい人たちは、きっとどこの国にもいるのでしょう。
ただ日本の場合は、政治権力の側に王制や神道と結びつけてそれを容認する傾向があることが欧州各国と大きく違うのでないかと、この議論の中で思いました。
私にとってはあこがれのヨーロッパでも、暮らすとなればいやな思いもがっかりすることもたくさんおありでしょうね。
でもやはり、人権や民主主義においてヨーロッパは世界のトップランナーだと思います。
移民問題で欧州各国が苦悩していることは、今後日本の私たちが直面することでもあるのでしょう。
今後もベルギーから、世界各地から、大いに発信してくださいね(あ、やわらかい話題で結構ですから)。
楽しみにしています。
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- angieさん 2012/09/14 05:04:46
- はぁ〜〜〜。。。
- 何度読んでも素晴らしい旅行記。。。タメ息が出ます。
来年2月ですが私もついにタンザニアに行ける事になりました♪
団体で行くサファリ観光ツアーなので、
tunacanさんのようなdeepな旅行はできませんが
tunacanさんの見て感じたタンザニアを胸に
タンザニアに行きたいと思います。
angie
- tunacanさん からの返信 2012/09/14 16:33:57
- RE: はぁ〜〜〜。。。
- angieさん、ついにタンザニアですかー!!
またいろんな体験を共有できるかと思うと私まで楽しみです。
タンザニアは毎日がそれこそため息ばかりのすばらしい国でした。今でも思い返すたびにまたため息、ハァ〜...。
私の唯一の心残りと言えば、ハイラックスが見られなかったことかな〜。angieさん他の国で見ましたか?
- angieさん からの返信 2012/09/14 17:23:20
- RE: RE: はぁ〜〜〜。。。
- tunacanさんの旅行記は面白いので何度でも読み返してますよっ!
>いろんな体験を共有できるかと思うと私まで楽しみです。
私もこれで、尊敬するtunacanさんと共有できる世界に
また一歩近付けると思うと嬉しいですぅ(涙)
ハイラックス、もちろん見てますよ〜♪
初めて見たのは南アの喜望峰の崖の所でイワハイラックス目撃!
確か旅行記に写真載せてたと思う・・・
てかハイラックスは結構いろんな所で見たような気がするんですが・・・
ハイラックス好きなんですか?
アフリカ行って、ハイラックス見れなかったのが残念だ〜という人ってあまり聞いたことがないぞ???
いやいや目の付けどころの違うtunacanさんの事!
もしや何か凄い理由があるのか〜???WHY?
angie
- tunacanさん からの返信 2012/09/15 03:08:44
- RE: RE: RE: はぁ〜〜〜。。。
- やっとangieさんのハイラックス見つけました〜!
思い込みでケニア編を一生懸命見てたんですが、意外に喜望峰でしたね(恥)。やっぱりかわいいですね〜(萌)。あれで象の親戚っていうのが私のツボなんです。象っぽいところがあるかどうかこの目で確かめたくて(笑)。
私も、アフリカに行けばそこらへんにいると聞いていたので、タンザニアで見られなかったのはけっこうショックでした(涙)。よくツーリストロッジに居るという俗っぽさもいいな〜と思ったんですが、逆に私のほうがロッジに泊まらずキャンプで野宿だったもので...(失笑)。
あ〜、またいつかアフリカで見られるといいな〜...。
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- ZISAMAさん 2008/11/26 17:13:02
- 初めまして(ジャンボ)
- mikayoさん
タンザニア旅行記を拝見しました。
「良い旅をされましたね!」の一言につきます。
zisamaもタンザニアを含めて、アフリカ9ヶ国に行きました。
しかし、多くは野生動物の撮影などの観光であり、mikayoさんのような地に足をつけた旅ではありませんでした。
その意味では反省します。
若干長い(失礼)紀行文も拝読しました。
ケニアやタンザニアは英語が義務教育なのですが、確かにもう少しAttackして欲しいですね(笑)。
それと、人食いヒョウとのことですが、野生動物が人を襲う(それこそAttack)することは稀です。
老いたヒョウかも知れませんが、本当であれば残念ながら射殺される事になると思います。
同じようにヌーとジャッカルですが、このヌーは老いているか重傷を負っているのかもしれませんね。
獲物を追う肉食動物の五感は、人間よりも遥かに優れていますから、、。
最後に、mikayoさんはお若い方だと思いますが、国歌に関するお考えが気に入りました。
いえ、これ以上は思想問題になりますので記述しません。
とにかく、冒頭に記しましたように、「もの凄く」を加えて「良い旅をされましたね!」と再度記させて頂きます。
- tunacanさん からの返信 2008/11/26 23:15:33
- RE: ジャンボ、シカモー!
- ZISAMAさま、書き込みありがとうございます!
ずいぶん前に、ZISAMAさまのタンザニア旅行記を拝見し、ヒョウの写真に感動していたもので、今回の書き込みにビックリ、なお感激ですー...
ええ、このタンザニアの旅はこれまでの旅の中でほんとうに特別なものです。大好きな動物、たくましい人間、それにそれまでは想像できなかった地球の顔を見ることができました。アフリカってほんと、行かなきゃわからないですねー。
私が次に会いたい動物は、マレーシアのオランウータンと、プエルトリコのナマケモノです。いつになるかはまだ不明ですが。
ZISAMAさまもこれからもますますよい旅を。そしてすてきな旅行記を楽しみにしています。
mikayo
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