1998/04/28 - 1998/05/04
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旅人のくまさんさん
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<1998年4月30日>
<忠州(チョンジュウ)、丹陽(タニャン)へ>
しばらくソウルを離れて、束草(ソクチョ)へ向かうことにしました。途中、ダム湖を経由し、古藪洞窟見学の後、栄州(ヨンジュウ)に向かうのが今日の予定でした。
忠州までは市外バス、ここから船着場まではタクシーで移動し、ダム湖をフェリーで遡りました。梅雨前のこの季節は水位が低く、丹陽までは運行していませんでした。
途中から、またバスでの移動となりました。3年前に、春川(チュンチョン)を経由して、もっと国境よりの湖を束草へ向かった時も同じでした。その時は、乗船してからそのことを知ったので、少し慌てた思い出があります。
いつものことながら、韓国のおばさんたち、アジュマは元気がいい。フェリーが動き始め、音楽がかかるとたちまち宴会場、ダンス場に化してしまいました。
朝からいい天気だし、心地よい揺れに身を任せ、つい、こちらも白川夜船を漕いでしまいました。途中1箇所だけ景色がいいところがあったと、後で聞きましたが、それも左程でもなかったようです。
この時期の最終船着き場からは、かなりきつい階段が待っていました。そこを上りきると、十分に広い駐車場があり、観光バスが何台も駐車していました。若い人はほとんど見かけませんでした。ご年配方ばかりでした。
Muさんが何人かに尋ねて、丹陽行のバス乗り場を探してくれました。切符売り場の人も親切で,危うく見過ごしそうだった街道を走る丹陽行のバスを止めてくれました。山道を1時間ほど走って無事丹陽に着きました。
丹陽のバス停から、すぐに船着き場が見えました。水位が下がってデッキが傾いでいて、確かに運行できなかったことが了解できました。
<古藪洞窟(コストングル)>
まだ食事を済ませていなかったので、丹陽駅近くで少し遅い食事を摂りました。天気のよさで喉が渇き、ビールを注文しました。ビールを切らしていたのか、その店の女将さんが、近くのお店に買い出しに行ってくれました。
この店に荷物を預かって貰い、古藪洞窟(コストングル)までタクシーを拾いました。洞窟の入り口までは、5分程で到着しました。あまりに近かったので、帰りは歩くことにしました。
洞窟の入場料は、1人3千ウォンと、結構な値段がしました。旅も3日目となると、段々ケチになって、ウォンが円の感覚に近くなってくるようです。しかし、この洞窟は、実際に潜ってみて、なるほどと納得させられる値段でした。
ガイドブックには、『長さ約600mの鍾乳洞で、4つのエリアがある』と書かれていました。平坦な洞窟ではなく、ステンレスの立派な手すりの付いた階段を、上ったり降りたり、終いには、高さ音痴になってしまいました。
入り口は山の麓にあり、出たところは山を相当登った所になっていました。下り坂の両脇は土産物屋になっていて、色んな記念品に混じって、沢山の種類の山菜や薬草類が並べられていました。
<栄州へ>
次の目的地栄州までは、再び市外バスに乗りました。大邸(テグウ)行バスの途中で下車しますので、乗り過ごさないよう、油断できませんでした。
しかし、相当に大きな街であり、容易に目的地に着いたことが分かりました。バス停と鉄道駅は相当離れていて、タクシーを拾って移動しました。
駅付近では旅館(ヨガン)、モーテル(ホテルと旅館の間のクラス)が沢山目に付き、宿探しにも苦労しませんでした。外観がちょっと洒落た、こぎれいな旅館に決めました。
天気がよかったので、この宿で洗濯することにしました。できる限り身軽な旅仕度にしていましたが、一度だけ洗濯してしまえば、後の着替えは安心です。乾かすため、窓を開けて風の通り道を作りましたら、寒さを覚えるほどの風が通りました。
<栄州の夜>
夜は市場へ出掛け、この市場の中でベンチに腰かけて食事をしました。ベンチは金属性で、がっしりとした造りでした。何と暖房がしてありました。
海岸から離れた都市なので、さすがに鮮魚はなく、干物類が圧倒的でした。しかし、果物や野菜類は豊富でした。久しぶりにマッカリを飲みました。つまみは、揚げ物類が多く、余り美味しくはありませんでした。
料金は、3人分で1万3千ウォンでした。一人当たりに換算すると、4百円少しです。ビールや焼酎も飲んだにしては、かなりお値打ちでした。多くの日本人観光客がやってくるような場所ではないので、日本人向け料金とは無縁だったようです。
忠州へ向かう電車にて
高架より見下すビルの緑萌ゆ
新緑の未だ柔かき大柳
丹陽へ向かう船中にて
旅半ば春眠襲う船の上
船中のアジュマが踊る春の午後
丹陽へ向かうバスにて
早き春連翹を見ぬ山の道
栄州の宿で
山の宿夏は未だ来ぬ夜寒かな
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