2007/01/01 - 2007/01/07
248位(同エリア456件中)
きっちーさん
水郷の西塘には、水路にいくつもの橋がかかっています。
なかでも屋根つきで真ん中を白壁で区切られた、この写真の橋の前で単さんが言います。
「この橋はね、子宝の橋なんだ。片方を歩くと男の子が産まれる。もう片方は女の子。(走一辺生儿子、走?生女儿)
オレはこっちを歩いたから、娘が産まれたんだ」
へえ〜。
私の立っているほうを指差し、
「そっちは男の子。男の子が産まれるよ」
いや、子どもは苦手なんで、産むかどうかも分かりませんが。
こちらは、西塘の名所らしく写真を撮ってる人もいます。
私も撮っとこ!
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 航空会社
-
メインの運河を外れても、そこかしこに小さな水路がはしり、生活道を石橋がつないでいます。
ステップが多い通りは車椅子の人には不便ですが、漆喰のくすんだ白壁とやわらかい木枠、黒い道と橋の対比が美しくて、ため息がでます。 -
「きのう、『アリガト』っていってたでしょ」
ならんで歩く単さんが言います。
『アリガト』だけ、日本語。
「ありがとう?謝謝のこと?」
謝謝ならこの間、言い過ぎてていつのことやら分からんぞ。
首をかしげると、「そうじゃなくて」と彼が続けます。
「オレ、山口百恵が好きでね。
日本映画でルィーヴェンランは、『アリガト』をいうときにおじぎをするって知ってたんだ」
どうやら、昨夜バスの運転手さんにお礼をいったときの話のようです。
「中国人は、日常的に人に頭をさげる習慣がないんだ。神様にたいしてとか、特別な行事のときにしかしない」
たしかに会釈ならしてますけど、おじぎはないかも。
「だから、きのうはホントに『アリガト』って丁寧におじぎするんだって、びっくりしたよ」 -
思い返して、バスの運転手さんの驚いたようすと、宿の人たちの反応、その後の好意的な応対のわけが、ようやく分かった気がしました。
しかし・・・。
山口百恵って、いつの芸能人だ。
少なくとも私は名前は知ってても、顔とか知らないぞ。 -
親切にして貰った相手におじぎするなんて、日本で暮らしていると些細な習慣ですが、場所が変わるとその行為が、えらく大げさだったりするわけです。
意識しないでした事が、思いがけず礼を尽くした態度に見られていたのです。
さらに『アリガト』+『おじぎ』がメディアで日本人のステレオタイプとして知られており、それを生で見た単さんファミリーに身近な存在として、受け入れてもらえるきっかけになったのでした。
うーん。
なにが幸いするか、わかりません。 -
「今夜泊まる客桟に案内する」という単さんですが、運河沿いの客桟には目もくれず、路地裏の宿に歩いていきます。
「ええ〜。川沿いがいい〜。水辺の古民家に泊まりたい〜」
わがままを訴えると、困ったように「やめたほうがいい」とくり返されます。
言葉が通じないし、筆談も複雑になるとお手上げで、どう説明していいか迷っているふうでしたが、緑色に濁った水路の水で洗濯しているひとを見つけて言います。
「シーツとか全部、ここらの宿はああやって洗うんだ。不衛生なんだよ。ちゃんとした客桟を紹介するからそっちな泊まりなさい。悪いこといわない」 -
そんな裏話を聞かされるとおっかないので、ここは言われた通りにいたしましょう。
-
西塘の客桟は、平遥のシノワズリ調に凝ったデザインではなく、どうみても『ゲストハウス』って感じです。
ちょっとがっかり。
そっか、やっぱ平遥は特別なのかもしれないな。
案内してくれた宿で、「今夜よろしく。午後にまた来るから」と話しをしてもらい・・。
宿泊費をまけてもらっちゃった!
ほほほ。
もう贅沢は言いません。
安いの、大好き。
単さんも、大好き。 -
とりとめのない筆談を交わしながら、軒下や路地を歩いていると、昔からここに住んでいるような不思議な気持ちになります。
西塘がどれくらいの広さなのかは分かりませんが、古い景観が残されているのは、運河の周辺部だけのようです。
それでも、上海からほんの目と鼻の先に存在していることがなんだか信じられません。
上海の近場のリゾートとして人気があるのも、うなずけます。
はじめ写真で見たとき、ダオダオ(陳道明 )の『冬至』のロケ地なんじゃないかと勝手にときめいていたのですが、歩いてみるとちょっと違うみたい。
でも、来られてよかった!
今日の午後には、べつの宿です。
単さんファミリーとお別れに、思いがけない痛みを感じます。
こんなに良くしてもらってるのに、ワタシってひとでなし。 -
「午後になったら、さっきの宿へ送っていくよ」
『謝謝』しか言えないのが残念です。
もっと、ちゃんと相手にわかる言葉でいえたらいいのに。
あ〜あ、張先生にもっといろいろ聞いとくんだった!
雨上がりの石畳には、小さな水溜りが無数にできています。
「気をつけて」
慣れない石畳に足をとられ、水溜りに突っ込みそうになるたびに、さりげなく肩を支えてくれます。
が、すぐに手を離し不安感をあたえません。
ちゃんとしたエスコートだなあ・・。
なんだか、本当にデートしているような。
いかん、単’S WORLDにハマりそう。
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