2006/10/24 - 2006/10/24
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まみさん
2006/10/24(火)第17日目:シギショアラ
シギショアラ着4:40頃
駅前ホテル・シクに飛び入りで部屋をとり(早朝5時頃)、少し仮眠をとった後、旧市街へ
改革派教会(入れず)、ルーマニア正教会、中世武器博物館と歴史博物館と時計塔はどれも入れず、屋根付木造階段、山上教会と墓地散策
教会や寺院は、旅先でいつも楽しみにしているハイライトの一つですが、ルーマニアに来て、ルーマニアの正教会ほどに、この国に来て良かったとしみじみ思ったところはなかったように思います。
それには、正教会系の教会はあまり見慣れていないせいもあるでしょう。
そして、シギショアラでは、教会見学は特に予定していなかったせいもあったでしょう。
入る前から、玄関先のようなところの壁や天井を覆うフレスコ画。
中はもちろん、ぎっしりの色鮮やかなフレスコ画にたくさんのイコン(聖人画)。
装飾の限りを尽くした、聖なる空間(司祭のいる場所)と現世(信者のいる場所)の境界線であるイコノスタシス(ルーマニア語では「イコノスタス」)。
天井に壁に柱にすみずみまで施された花や幾何学的模様。
信者がキスする聖母子像のイコンの台に、ミサのときにアカペラのような歌声で祈りを捧げる人たちのための書見台。
どう見ても王座にしか見えない堂々たる椅子。
正教会にはないと思っていた信者席らしき木製の、木彫細工の美しい椅子。
すべてがもの珍しく美しく、感動的でした。
予定だにしていなかったシギショアラでのルーマニア正教会見学は、この先、ブラショフ、ブカレスト、と続くルーマニアの旅で、ルーマニア正教会にははずれがない!───と私を確信させた、最初の感動体験でした。
「正教会は、カトリック教会がバチカンを中心として一枚岩となっているのに対し、各地の独立した教会がゆるやかに結びついた組織である。したがって、教皇(法王)を頂点としたピラミッド型の権威構造をもたず、(中略)教皇の首位権を認めないのはもちろん、主教や司祭でさえ、個人的な権威は持たない。
大切なのは、使徒(キリストの十字架刑と復活を体験し、各地に伝えたペテロ、パウロらの弟子たち)の進行と、その時代の教会のあり方、つまり最も原始的なキリスト教の教えを守り、受け継ぐことである。」
(「東欧の郷愁」(新潮社)より)
-
旧市街に向かう私の前に、教会が見えてきました。
Biserica Reformataとあります。
改革派教会、たぶん新教ということでしょう。
シギショアラはドイツ人の入植によって発展したので、新教の教会があってもおかしくはありません。
でも隣の柳の木のせいか、どこかアジア的な異国情緒たっぷりです。
中を見学したかったのですが、残念ながら開いていませんでした。 -
これは何でしょう。
さきほどの教会の前にあったものです。
掲示板のように見えますが、そのように使われている様子はありません。
これは、この先、ルーマニアの教会では、宗派に関係なく、あちこちで見かけました。 -
やはりシギショアラのみどころは、高台にある旧市街でしょう。
と思って歩き進む私の目の前に現れたこの白亜の建物。
あれは何、何、何なの……!?
ドームがあって、てっぺんに十字架があるところから教会だと分かりますが、それでも、あれは何なの〜〜!と叫び出したいくらいです。
走らなくても建物は逃げないと分かっているけれど、はやる気持ちと歩くスピードを抑えられません。 -
地図を見ました。
ルーマニア正教会とあります。
さきほどの教会同様、中に入れないかもしれません。
でも、このすばらしい清楚な外観をたっぷり拝み、こうして写真を撮れるだけでも、ああ、ここに来て良かった!と思えます。 -
窓と思われるところには聖人画があります。
鐘楼と思われる建物は、四角いです。
円柱や半円ドームがいくつも重なったような本体の建物と対照的です。 -
四角い鐘楼を中心に。
私はどうやらこの教会の裏側から近付いているようですが、裏側は小さな公園になっていて、木々はだいぶ色付き、爽やかな秋を演出しています。
写真を撮りまくっている私を、ベビーカーに赤ちゃんを乗せたおばあさんが不思議そうに見ていたので、ちょっと気恥ずかしかったです。 -
はい、こちらが、シギショアラのルーマニア正教会の正面です。
真ん中の塔が妙に細長いです。
教会の前には少し空間があったので、少し後ろに下がり、なんとかファインダーに収めることができました。 -
教会の前に、またこれです。
こちらは記念碑にも、墓標にも見えます。
とてもルーマニアらしいとなんとなく感じるのは、きっとどこかでルーマニアの教会のものとしてこのようなものの写真を見たことがあるせいでしょう。
※調べたところ、これは「トロイツァ」と呼ばれているものでした。
村や町のはじまりとおわり、交差点などに置かれる道祖神的であったり、墓碑であったり、事故や何かの記念碑でもあったりするようです。
たいてい三位一体を表わす十字架、そして十字架を守る屋根付きです。 -
入口ポーチの前の柱の柱頭部分に注目。
中に入る前からなかなか手が込んでいるのがうかがえます。 -
入口ポーチの天井。
ルーマニア正教会では、中に入る前の玄関のようなところから早速、天井にはマリアやキリストや主たる聖人のフレスコが描かれています。
すごいです。 -
ルーマニア正教会内部。
壁をすみずみまで隙間なく覆う聖人などのフレスコに、イコンがたくさん描かれたイコンの壁ともいうべきイコノスタシス。
イコノスタシスは、聖なる空間と俗世を隔てる壁であると同時に、ここをミサのときに司祭が聖書を持って行き来することから、2つの世界を結び付ける存在でもあります。
そのイコノスタシスは、天井まで覆われているのではなく、天井との間にすきまがあります。。
天上に近いところでは、聖なる空間と俗世は行き来できることを示しているのでしょうか。
そこから聖なる空間の奥の天井ドームを覗くことができるのも嬉しいです。 -
天井ドーム部分
黄金がちりばめられ、最も高いところから、荘厳のキリストが見下ろしています。
ビザンチン的ですね。
古風なシャンデリアの一部も一緒にファインダーに収めるようにしてみました。 -
イコノスタシスの前のイス
王座ですよね、やっぱり。 -
イコノスタシス
奥の聖なる空間の天井ドームには、星空を背景にした聖母子と天使たちのフレスコ画ですね。
あるいはモザイクかしら。 -
壁や柱にもぎっしりと装飾。
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信者席でしょうか。
正教系は信者は立ってミサを受けるので、教会の中には信者席はないものだと思っていましたが、ルーマニア正教の教会では、ここに限らず、ドーム屋根の脇のでっぱったところ(十字架プランの短い横棒の両側部分)に信者席っぽいのがあるところをよく見かけました。
それにしても、背もたれの木彫りがすばらしいです。 -
ドームの一部に注目。
4人の福音書記のうち、牛と一緒にいるので、聖ルカでしょう。
残りの福音書記のシンボルは、 人間はマタイ、ライオンはマルコ福音書、ワシはヨハネ福音書。ときどきごっちゃになります。 -
こちらは入口のすぐ頭上のフレスコ画です。
ロシアのイコン画家、アンドレイ・ルブリョーフの3人の天使の絵を連想しました。 -
ティルナヴァ・マーレ川対岸から見た正教会
おお、なんと涼しげな姿でしょう。
柳の木がその清楚なムードを引き立てています。
最初に見かけた改革派教会も、すぐそばに柳の木が植えられていました。
この先も、全てではなかったものの、そばに柳の木がある教会が多かったです。
それは宗派に関わらず。
何か意味があるのでしょうか。 -
夕方のルーマニア正教会
旧市街見学を終えて、夕食も取って、ホテルに戻るときに撮ったものです。
そういえばハンガリーでも、東方正教会を見学しました。
セルビア人の影響のある町、センテンドレで、セルビア正教会を見学しました。
このルーマニアの正教会ほどのインパクトはありませんでした。
センテンドレで見学した2つのセルビア正教会のうち、片方は外観は、塔以外、ほかの館の中に埋もれて、もう片方は、鮮やかな色合いに惹かれはしたものの、よく見かけるタイプの建物に見えました。
中を見学したときも、イコノスタシスやたくさんのイコンは印象的でしたが、白壁にすっきりしたバロック・ロココな装飾が、たとえは悪いですが、ほかのカトリック系の教会の延長に思えてしまいました。
おそらくあれらの教会は、建築様式だけについていえば、カトリックを信奉するハプスブルグ家統治下で、反宗教革命のときに流行したバロックやロココの洗礼を受けて、セルビア正教会といえども、西の教会の建築様式が融合されたのかもしれません。
関連の旅行記
「2006年ハンガリーとルーマニア旅行第7日目(3):センテンドレの教会」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10109441/ -
ティルナヴァ・マーレ川に浸かって魚釣りをする人と、ルーマニア正教会
-
撮りおさめの夕方のルーマニア正教会。
薄暗いついでに、木に絡まれているような風情で撮ってみました。
これだけすてきな教会なのに、「地球の歩き方」の地図には一応載ってはいるものの、たいして解説も何もないのが不思議です。
この旅行の後に、いずれルーマニアに再訪するつもりで買ったLonely Planetにも、地図には載っていても、解説はありません。やはり不思議です。
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