2007/02/04 - 2007/02/04
504位(同エリア671件中)
もろずみさん
立春のこの日、「春は名のみの風の寒さよ」というフレーズは今年に限って通用しません。もうすっかり春の気配。
天気快晴、気温も高め、山に残雪もないという好条件に誘われて山男の血が騒ぐ、なんてね。
今日のルートは秩父路の尾根歩き。「長瀞アルプス」と呼ばれているコースです。
初めてのルートなので念入りに下準備。アイゼンも雨具もいらないけどストックだけは持っていきましょう。と気分だけは本格的です。
お楽しみは宝登山の臘梅。ちょうど満開という情報もあって、居ても立ってもいられない気分での決行です。山は一回行くと病みつきになりますね。
その上この天気なら素晴らしい眺望も期待できるというわけ。
予想通り久しぶりの秩父路は里も山も最高。素晴らしいフィールドでした。
そんな春一番の山行レポートです。もちろん今回も「単独行」。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
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スタート地点の野上駅。こんな所に賢治さんの歌碑が。
「盆地にも 今日は別れの 本野上
駅にひかれる たうきびの穂よ」
大正5年、岩手高等農林学校在学中に秩父の土壌地質調査に来たときの歌だそうです。
さすがに鉱物大好きな「石っこ賢さん」だけのことはあります。荒川の石に着目してましたか。
「今日は別れの」ということは旅の最終日の歌ですね。 -
いきなり歌碑など見つけてしまったので、気分は一気に賢治ワールドに飛びました。
秩父は第2のイーハトーヴなのかな。里の景色は賢治さんの心象風景そのものです。 -
のどかな里道を歩いていくと萬福寺に到着します。
ここが長瀞アルプスへの登り口。しっかり道標も立っています。 -
緩やかな山道を登ると程なく尾根道に出ます。
野上の駅に下りたのは20人に満たなかったな。数人のパーティーが3組ほど、あとは単独行が3、4人でした。
静かな山行ができそうです。 -
冬枯れの明るい尾根道を快調に飛ばします。
いつもの年なら雪があってラッセルしなければならない季節ですが、今年はそんな心配もありません。 -
天狗山分岐付近の名もないピーク。ここで標高は300Mくらいでしょう。
一緒に出発したパーティーと抜きつ抜かれつ。 -
長瀞アルプスはピークをつないでいるわけでなく、いくつかの峠を登ったり下ったりするルートです。
野上峠付近からは目的地の宝登山の勇姿が正面に見えてきました。まだ結構高さがあるなぁ。 -
道標もしっかりしているし、道もよく踏まれていて歩きやすいです。
この先が小鳥峠。きっと野鳥がたくさん来るのでしょうね。 -
尾根道からいきなり林道に出ます。
ちょっと意表を突かれる感じでしたが、車が来るわけでもなく山の気分がそがれることはありません。
前のパーティーに追いついてしまいました。 -
杉の生い茂る合間から見た秩父の山々。
ずいぶん山深いところまで来たなぁと思います。
それなりに高度も稼いだようです。 -
ここまではお気楽気分の歩きでした。
さて、ここから宝登山登山道。いきなり丸太を並べた階段が続きます。
直登じゃないですか!思わず巻き道がないか探してしまいます。あるはずないですよね。 -
一歩一歩登っていくだけ。息は切れるし脚は重くなるし、今日一番の難所です。
こんなガレ場もあったりして山は決して甘くない。
一気に200Mの直登となりました。 -
もう限界と思う頃、突然視界が開けました!
絶景ですねぇ。思わず声が出ます。
これが苦しい登りのご褒美ですね、きっと。
眼下に見えるのは・・・ミッションヒルズのフェアウェイ?
へー、ここだったんだ、と新鮮な驚きも。 -
そして宝登山のピークを制覇しました。
標高497M。スタートから2時間とほぼコースタイム通りでした。
ピークに辿り着くと苦しさも忘れて爽快感があります。 -
それにしても素晴らしい眺望が広がっています。
おや、登ってきた方向を見ると雪をかぶった浅間山が覗いています。 -
山頂のすぐ下が今日のお楽しみの臘梅園です。
本当に満開です。定番のアングルで山並と臘梅。 -
さて本格的に花を撮りまくりましょう。
花の香りが充満する園内へと下りていきます。 -
そんなに広くはないですが何しろ背景が良いです。
秩父の町を見下ろして花を撮ってみました。 -
「臘梅」が正しい文字かどうかわかりません。難しい字を使ってます。
種類は大きく3種類。「素心臘梅」、「和臘梅」、「満月臘梅」です。これは大輪の「満月臘梅」でしょう。 -
長瀞アルプスを歩いている人は少なかったけど、ロープウェイを使ったり長瀞から真っ直ぐ登ってきた人たちが大勢。
西武線や秩父鉄道のポスター効果は絶大です。 -
カメラマンが三脚を立てている横から狙ってみます。
あれは両神山ですね。あんなに険しそうな山には縁がありませんので遠くから見るだけで満足。 -
逆光になりますが秩父盆地のシンボルの武甲山。
南斜面が開けているので眺望最高のロケーションです。 -
花と景色を見ながらお弁当を食べて1時間ほどの休憩。すっかり堪能しました。
汗も引いて少し寒くなってきたのでそろそろ下山しましょう。
その前に宝登山神社の奥宮にお詣りです。 -
ロープウェイの山頂駅の方に行ってみます。12時を回った時刻ですが下りに乗る人の長い列ができていました。
暖かいとはいえ2月の山の上。長い時間のんびりというわけにはいきません。
さぞや山麓の乗車待ちは凄いことになっているでしょうね。
迷わず歩いて下りることにしました。 -
下山路に入る辺りで福寿草が咲いているのを発見しました。ここでも春の花がかなり早いようです。
もう少し近づきたいけど立入禁止なのでこの程度。 -
登りの苦しさを思えば下りは非常に楽です。
ロープウェイを待つのを嫌ったのでしょう、この時間から登ってくる人の多いこと。
道は広いですが九十九折れの山道です。所々にショートカットできる道があって快調に下っていきます。 -
途中で展望の開けたところがありました。
手前の尾根が今日歩いてきた長瀞アルプスの尾根道でしょうか。 -
30分も歩くと麓の宝登山神社に到着。
宝登山神社は秩父神社・三峯神社とともに秩父3社の一つです。
この石段が今日最後の登りになりました。 -
拝殿の彫刻は見事なものです。
秩父は札所のお寺も祭屋台も彫刻が結構凝っていますね。
何となく独特の文化があるような気がします。 -
良く歩いたなぁと満足感に浸りつつ参道をぶらぶら駅に向かいます。
この桜並木は埼玉の名所の一つ。一度来てみたいと思ってます。
あれ?一昨年も同じことを考えたなぁ。 -
駅で時刻表を見たら30分以上ありそうです。
ここまで来て岩畳を見ないのも勿体ないので荒川に下りて行きました。
名勝・長瀞の岩畳。屋形船遊覧も気持ちよさそうです。 -
岩畳に下りる道筋は土産物屋が軒を連ねています。
ちょっと鄙びた観光地の雰囲気。
目に止まったのはこれ・・・。 -
今日の行程はここまで。
長瀞駅は関東の駅100選にも選ばれているそうです。
いかにもローカルという赤い屋根が旅情を誘いますね。
まだ早めの時間なので電車も空いてました。
夜明けとともに家を出た今日の山歩きの旅。早朝行動は正解でした。
距離は10km程と短くて手頃なコース。その割に歩き応えもありました。
山は習慣性がありますね。また行こうっと。
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