2006/10/14 - 2006/10/14
131位(同エリア186件中)
まみさん
2006/10/14(土)第7日目:ブダペストからセンテンドレ日帰り
中央広場、マジパン博物館、ブラゴヴェシュテンスカ教会、フェレンツィ美術館、コヴァーチ・マルギット美術館、丘の上のカトリック教会、セルビア正教会&博物館
シュカンゼン(野外博物館)で約2時間半
ブダペストに戻った後:バッチャーニ広場付近で夜景撮影
大平原=プスタには行ったことがあります。
2年前の初ブダペストのとき、ケチケメート訪問のおまけ付きの日帰り現地ツアーを利用して。
馬車でガタゴトとプスタを20分ほど走り、農家の1つを訪問しました。
異国情緒な田舎風景なのに、茅葺きの屋根と白壁に、どこか日本の農家と共通した雰囲気も感じました。
夏の暑い日射しのもと、白い漆喰がとてもまぶしかったことを覚えています。
関連の旅行記「2004年夏のブダペスト・ウィーン・チェコ旅行20日間 (1)ハンガリー編(続き)プスタ・ツアー」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10039125/
なので、野外博物館のエリアVI「大平原」には、「ああ、プスタの家らしいかも」と、なんとなくでもなつかしいと思えるかなぁと思ったのですが……。
大平原といっても、カロチャやセゲド、ケチケメートのある南大平原は「プガツ・プスタ」、デブレツェンがあり、世界遺産に登録されている北大平原は、「ホルトバージ・プスタ」と分けることができます。
私が訪れたのは、プガツ・プスタです。
エリアVIを回っていて、「ああ、プスタの家らしいかも」と感じなかったわけではありません。
でも、実はその後に回ったエリアIXの「西ドナウ川地方」の似たような家とどう違うのかよく分からなかったので、「プスタらしい」などと思えたというのは、ただの思い込みだったということでしょうね。
ただし、農家のところでは、私がプスタ・ツアーで見たような家を見ることができました。
プスタで乗ったのと同じ馬車もありました。
表紙の写真のとおり、家畜もそろっていました。
エリアVIの「大平原」は、野外博物館の中で最初に回ったところです。
なので、まだ見学の調子が出てなくて、自分なりの楽しみ方を模索しているような状態でした。でも入ってすぐだから、一番写真を撮ったエリアでもあります。
もともと、野外博物館で伝統家屋の写真を撮ることを楽しみにしていたのですから。
職人の家ではなにやらデモンストレーションをしているところがありました。
でも、説明はハンガリー語のみですし、時間がたくさんあるわけではなかったので(全部見るのに4時間かかるところ、せいぜい2時間半しかないので)、そういうところは素通りしました。
ベーカリーでは美味しそうな匂いを漂わせていて、昼抜きの私のお腹がぐーぐー鳴りましたが、団体さんと出くわしたらしく、小さなお店の中はぎゅうぎゅうに混雑していたので、あきらめました。
食べ物を売っているところが、このエリアの建物の1つを使ったレストランと、このベーカリーくらいしかなかったせいもあるでしょうね。
もっとも、食べ物を持参している人たちもたくさんいるようでした。食べるところはたくさんありました。それ用のイスやテーブルもありますし、まだ芝生のままの空き地にシートを敷いてくつろいでいる人たちも見かけました。
エリアVI「大平原」で一番目を引いたのは、風車です。
考えたら驚くことではないのですが、風車はスペインやオランダの専売特許ではないんですものね。
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エリアVI「大平原」の家屋があった元の場所を示す地図の一部
(野外博物館で買った本の巻末地図より)
野外博物館で買った本によると、大平原地方は、オスマントルコの支配時代に小さな村落は略奪や戦いのため、いったんはほぼ全滅しました。生き残った者たちも、遠方へ逃げてしまい、人の住まない土地と化しました。
大平原に再び人々が住み着き始めたのは、オスマントルコの撤退後、18世紀から19世紀です。
移住者は、現在のハンガリーの三倍あったハンガリーのあらゆる地方からやって来ました。セルビア人やスロヴァキア人といった少数民族もその中で重要な位置を占めていました。
19世紀、河川の整備や湿地の排水により開墾が進み、セゲドやカロチャのパプリカといった労働集約型の穀物栽培が発達します。
また、オスマントルコ撤退後の特徴として、農場主の居宅がデタッチド型(一戸建)の農家が再び見られるようになったことが挙げられます。そういった農家が、市場町の周辺に散在するようになりました。
大平原の家屋は、中世は森林も豊かだった大平原は18世紀に樹木のない平原と化したため、木材が不足し、土壁で造られるようになりました。
そして、土壁の家が中欧で最も多く建てられた地域となりました。
ただし、扉、窓、床と天井を支える梁には木が使われました。木材は、周辺の山地の松の木で賄われました。
家屋の構造は、平屋で、部屋─キッチン─部屋、または部屋─キッチン─食料貯蔵室と一列に並び、それに農業スペース───要するに家畜用のスペースだと思いますが、同じ屋根の下にあるか、離れの小屋にあります。
(参考「Hungarian Open Air Museum Szentendre」英語版/センテンドレ野外博物館発行2003年) -
野外博物館の地図より、エリアVI「大平原」の入口に近い村落エリア
新しくできた宿屋の中はレストランとなっています。
写真屋、皮なめし職人の家、それからベーカリーもみられます。
写真の地図の白い手のマークは、デモンストレーションが行われている場所です。
花模様のペイントというのはよく覚えていないのですが、やっているところをじっくり見ないで、素通りしたかもしれません。
人が集まっていてそこだけ少し混んでいましたし、ハンガリー語でしか説明されないので、どうせ私には分かりませんもの。
ところどころにあるX印は、写真を撮ったところです。
野外博物館では、伝統家屋の写真を自分なりの構図で撮りたいと思っていたため、最初にまわったこのエリアではやたら写真を撮りました。 -
野外博物館の地図より、エリアVI「大平原」の農場と風車のあるエリア
農場には、家畜もいます。
風車ももちろん、中もきちんと復元されていて見学できるようになっていました。
ところどころにあるX印は、写真を撮ったところです。
ここでは家畜の写真を何枚も撮りました。
少し離れたところから風車も撮りました。やはり写真映えしますからね。 -
18世紀の宿屋「Kulso Fogado」
現在、中は野外博物館唯一のレストランが入っています。 -
18世紀の宿屋「Kulso Fogado」
中庭から撮りました。 -
こちらも長細い白壁の家屋ですが、屋根は茅葺き
Sukosdから移設された19世紀の家屋
庭の花壇も入れたかったのです@ -
手前の家屋は、半切妻の茅葺き屋根が可愛いです@
私のお気に入りの屋根タイプ。
窓のすぐ上の部分です。
奥は写真屋のスタジオでした。 -
Hajdulbagosから移設された家屋のポーチ
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Nagykorosから移設された染色屋の家屋
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Bajaから移設された皮なめし職人の家と井戸
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なぜかデフォルメされた石像がたくさん。
リスト・フェレンツィこと、フランツ・リストです。あの有名なピアニストにして作曲家の! -
鷹の像
可愛いなぁと思って撮ったのですが、胸がすごいですね@ -
Dunsnokから移設された風車
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Nagykunsagから移設された農家
これぞ私が2004年7月にブダペストからのツアーで訪れたプスタの農家に近いです。 -
Nagykunsagから移設された農家
1920年代の家屋 -
大平原エリアの農場から、エリア IX「西ドナウ川地方」の家屋が見えます。
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農場の馬
何ごとか期待されて、近寄られてきても……あげるもの、なぁんにもないよ。
写真だけ撮らせてね。 -
農場の馬を真正面から
ちょっとマヌケ面で、可愛い@ -
ブタです、毛深いブタ@
においも、きつ〜う! -
かぁなり毛むじゃくらですよ、このブタさん@
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ハンガリーの灰色牛
こっちを見てるときを狙ってパチリ!
しかし、角が迫力で、ちょっと怖い……。 -
ハンガリー灰色牛の子牛たち
大きい方の牛が赤ちゃん牛を優しく愛撫しています。
母親かな? -
さっき赤ちゃん牛をあやしていた牛
角の立派な母さん牛に甘えて、乳をもらおうとしています。
でもすぐに母さん牛にこづかれて、追い払われてしまいました。
……ん?
角があるのってことは、オスか?
では、この牛は乳が目当てだったのではなく……! -
農場の馬車
2004年のハンガリー旅行で参加したプスタ・ツアーでは、まさにこのタイプの馬車に揺られて大平原を走りました。20分程度でしたけどね。 -
Dusnokの風車、再び。
だってかっこいいんですもの@
もちろん、中も再現されていて、見学することができます。
だからって何がどう使われるのなのやら、さっぱり分からなかったんですけど(泣)。
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