2006/08/06 - 2006/08/15
338位(同エリア516件中)
huwaさん
8月14日(月)。
二日前に別れた友人と再び合流して。
私が行きたい峠方面、友人が行きたい桐山方面、欲張って両方を目指します。
あわただしい旅程になって、気づくとお昼を食べそびれていました。
なんでそんなに必死で見なきゃいけないんでしょうね?
う~ん物好き、とは自分でも思います(笑)。
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- JR特急
-
黄色い作品看板が目に止まったので、寄っていくことにします。
こんな目立たない路傍の空き家に
いったいどんなアートが? -
えっ?
何だかきんきらきんの空間が見えます!
内と外のこのギャップは何? -
仏壇の飾りみたいだけど、
いきなり鴨居にはエジプトのファラオがいました。 -
火のかわりに花を吐く怪獣もいました。
-
屋根から花が噴き出している中国風のお寺…でしょうか??
他にマリアさまとか天使とか、布袋さんや如来像、銃を構えたコンバット、などなどが、きんきらきんきら輝いて、ぎっしりと部屋を埋め尽くしていました。
んま〜なんという豊饒の世界!
朝一番から大笑いさせてもらって、テンション上げてもらいました。
「天竺」(豊福亮)という作品でした。 -
こんな小道を上って行った先に
-
この作品があります。
杉浦康益「風のスクリーン」。 -
素焼きでしょうか。
こんな形のブロックが2000個も積まれているんだそうです。 -
高くなったり低くなったり、ゆるやかにうねりながら
-
長々と連なっています。
なんとなく
心地よいリズムを感じさせるのは… -
周囲の棚田と同じ曲線を描いているからでしょうか。
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陶の林を風が渡ってゆきます。
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峠という集落に来ました。
これはスーパーのビニール袋で作られた花です。
丸山純子「無音花畑」。 -
この建物はかつて学校でしたが、その後ライスセンターになったり公民館になったり、味噌作りが行われたりしていたところです。
今年限りでもう使われなくなった作業場を、作家と地元の人々の手によって一輪一輪作られた花が飾ります。
よく見るとスーパーの袋っていうのも、けっこう色とりどりで、花になってしまうときれいなんですね。 -
学校だった頃の教室が残されていました。
ドラマのセットみたい。この木の机と椅子。
足踏みオルガンの音が聞こえてきそう。 -
ここでは室内履きも、地元の人たちのお手製によるこんなスリッパでした。
楽し〜い! -
次なる作品はこの家です。
家一軒がまるごと彫刻作品です。
その名も「脱皮する家」(日本大学芸術学部彫刻コース有志)。
どのあたりが脱皮しているのかというと… -
柱を一本アップにしてお見せします。
びっしりと彫刻刀の跡が刻まれていますね! -
どこもかしこもこの調子で彫られているんです。
床も、壁も、床の間も。
木部だけでなく白い漆喰の壁も。
だからひと皮むけて、脱皮する家。
外から近づいてきたとき、古い家なのに、真新しいような木の匂いがしたんです。
彫ってあるからなんだ!と気づいたとき、木の生命力とか、家の持つ蘇生力のようなものに触れた気がしました。感動でした。 -
梁です。
彫られていなくても、このままで見ごたえのある立派な梁ですが…こんな高いところまで丹念に彫ってあるのには唖然とします。 -
ここちよい風が吹き抜ける二階の窓。
彫った人たちに「楽しかったですか?」と尋ねたら「楽しかったですよ」って。
「もっと彫りたいですか?」と尋ねたら「いや〜もういいです」だって(笑)。 -
なんかお洒落な感じに薪が積んである!と思ったら
-
峠ビレッジと名づけられた、ここも芸術祭の展示会場です。
野菜とかお米とか売っています。
この集落の音を集めた「Voice of Toge」というCDも売られていました。
この集落には7人のイギリス人アーティストが1ヶ月滞在して、集落を元気づける企画をあれこれ実践したのです。
ここのお土産品売り場も彼らの手によるもの。
企画名は「7人の侍」(グライズデール・アーツ)。
みんなクロサワ映画のファンらしい(笑)。 -
峠ビレッジの二階です。
半透明な障子に描かれている絵が、外の緑や花と重なり合って。
透けてくる光の加減も優しくて。 -
「私たちはそれを、ありありと憶い浮かべることができる」(小澤さよ子)という作品です。
作家さんが絵の具と筆を手にして、お客さんと話をしながら、まだまだ制作進行中でした。 -
周囲には「TOGE夏の庭」(吉井講二+水組・花組・石組)という、すてきなお庭が作られていて、楽しくぐるっと一周できました。
-
妻有ではあまり見かけない、本格的ガーデニング風です(笑)。
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-
ここは桐山という地区。
黒姫山を眺めるための展望広場に、こんなきらきら輝く彫刻が設置されました。
作品名は「マウンテン」(リチャード・ディーコン)。
ストレートに山をたたえているんですね(笑)。 -
そこを過ぎると、ガードレールもないくねくね道に突入。
山道ドライブの苦手な友人は
「なんでわざわざこんなところに(アートを)作るかなー?」
と運転しながら文句言いっぱなし。
私は声に出さずに「対向車が来ませんように!」と祈り続けておりました(到底すれ違えそうにないので)。
無事到着したここは、とある家の中の農作業部屋だったところ。
雪深い冬には外で遊べない子供たちのために、家の中にお父さんがブランコを作ってくれた…という思い出話にもとづいて、アーティストが設置したブランコです。
まるでたった今まで誰かがこいでいたみたいに、ゆっくりと揺れています。
「これ、夜見たら怖くないですか?」と尋ねたら
「昼間でもけっこう怖いです」と女性スタッフ。
マーリア・ヴィルッカラ「TIRAMI SU 3 持ち上げて−行ったり来たり」という作品の一部です。 -
またしてもテーマはこの場所の記憶です。
妻有では、失われたもの、失われつつあるものを追憶し、悼みたいという思いにかられるアーティストがいかに多いことか。
2003年には、「全ての場所が世界の真ん中」というとても静かで美しいアートを、やはりここと同じような静かな蓬平集落で展開したヴィルッカラ。
霊感に満ちたアートを手がけるアーティストだと思います。
おびただしい数の古い道具が残されたこの家の中で、光を当てるかのように貼られた金箔が、この場の記憶に耳を傾けるようにとささやきかけてきます。 -
奥の部屋にはものすごく立派な神棚がありました。
その下の幅広の一枚板は、かつて一財を成した家であったことの証だそうです。 -
けれどその下の壁には大きなひび割れがありました。
一昨年の中越地震の傷跡が、修復されないまま残されているのです。
その壁の傷にも金箔が貼られています。 -
空き家を会場にした展示をたくさん見てきましたが、住む人を失った家の荒涼を、これほどはっきりと残した会場は初めてでした。
-
うって変わって生活感あふれるこちらは、同じ集落の別の家。
何を展示しているのかといえば、建築家集団がここで生活しながら、家をセミナーハウスに改造してゆくその過程を見せる、という風変わりな企画。
建築を見るのも、建築中を見るのも、私は大好き。
上から下まで楽しく見て回り、お話も聞かせていただきました。
開け放てばこんなに涼しい風が通るのかと感心してしまう、居心地のよい昔のお家。
みかんぐみ+BankART1929による「BankART妻有」です。 -
どんなセミナーハウスにするのかな?
図面を見ると、山頂風呂・展望風呂・家族風呂・食卓風呂と、なんだかやたらにお風呂の多い宿泊施設になるみたいでした。
降るような星空を見上げながら入れる絶景風呂や、朝顔の花に囲まれて朝湯に入れる露天風呂が計画されているようで、お風呂好きの人にはおすすめのセミナーハウスかも。
写真は二階ロビーです。
古い梁と現代的な黒いシンプルな空間が、いい感じに調和しています。 -
あちこちに図面だの計画案だの予定表だのが、貼り出してあったり描かれていたり。
これも建築家集団のパフォーマンス。
ちょっとかっこい〜い(笑)。 -
吹き抜けの向こうに、黒の部屋と名づけられた部屋。赤い毛布。
生活もさりげなくディスプレイ。 -
「お風呂は今無理だけど、足湯なら使えますよ」
と言われ、喜んでソックスを脱いで足をお湯につっこみました。
目の高さにこんな空。
ああ、癒される〜! -
そして来た道を帰ります。
対向車が来ないことを祈りながら(笑)。
夕靄に包まれて、桃花源の村もかくやと思われる幽玄の趣きで、谷間の棚田が姿を現しました。
思わず車から降りて深呼吸。
今日もいい旅ができました!
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