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旅の途中で突如思い立ってベネチアに寄り道。<br />行き当たりばったり旅行の魅力にハマるきっかけに。<br />ベネチアは想像以上に魅力的な街だった。<br /><br />写真はイタリアの旧スタンプ。香港のスタンプに潰されて見にくいが…

“旬”の中欧を行く 【その3】(番外編)そうだ、ベネチア行こう!

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1997/02/23 - 1997/03/06

3322位(同エリア4044件中)

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STAMP MANIA

STAMP MANIAさん

旅の途中で突如思い立ってベネチアに寄り道。
行き当たりばったり旅行の魅力にハマるきっかけに。
ベネチアは想像以上に魅力的な街だった。

写真はイタリアの旧スタンプ。香港のスタンプに潰されて見にくいが…

同行者
一人旅
一人あたり費用
15万円 - 20万円
交通手段
鉄道

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  • チェコでは思いの外安く上がったので、かなりの現金が残った。<br />再両替は勿体無い、そうだ!どこか遠くへ行ってみよう!と、とんでもない事を思いつく。<br />なぜかベネチアという地名が思い浮かんだ。<br />地図もガイドブックも持たない旅行だったが、トーマスクックの時刻表はボロボロになるほど「愛読」していたので、おおまかな路線図は頭に入っている。<br />よし、ベネチアに行ってみよう!と決意する。<br /><br />ブデヨヴィツェからベネチアへは直通列車もあったが、隔日運行で生憎その日は運転されていなかった。<br />なので、まずウィーンへ出ることに。<br />この時点で、残ったチェココルナを使い切るという当初の目的は果たせなくなったが、既にそんなことはどうでもよかった。

    チェコでは思いの外安く上がったので、かなりの現金が残った。
    再両替は勿体無い、そうだ!どこか遠くへ行ってみよう!と、とんでもない事を思いつく。
    なぜかベネチアという地名が思い浮かんだ。
    地図もガイドブックも持たない旅行だったが、トーマスクックの時刻表はボロボロになるほど「愛読」していたので、おおまかな路線図は頭に入っている。
    よし、ベネチアに行ってみよう!と決意する。

    ブデヨヴィツェからベネチアへは直通列車もあったが、隔日運行で生憎その日は運転されていなかった。
    なので、まずウィーンへ出ることに。
    この時点で、残ったチェココルナを使い切るという当初の目的は果たせなくなったが、既にそんなことはどうでもよかった。

  • ウィーンへ行くには、まずローカル線で西へ向かい、プラハ〜ウィーンを結ぶ幹線に出る。<br />国境を越える列車は少なく、チェコ側の国境駅で3時間待ちだったので、歩いて国境を越えてみる。<br />適当に歩いていると国境らしき場所に出た。<br />掘っ立て小屋のイミグレ職員にパスポートを出すと「ニヒト ヴィザ オンリー」と、独英ごちゃ混ぜの言葉が返ってきた。<br />どうやら地元住民専用の国境らしい。<br />「あっちの方へ行けば通れる」と(ジェスチャーで)言われたので、それに従うと、自動車用の越境ポイントがあった。<br />自動車と一緒に列に並んで出入国手続。<br />オーストリア側の国境駅に到着し、時刻表を見ると、次のウィーン行はチェコから国境を越えてくる列車。<br />結局無駄足だったのだが、面白い経験だった。<br /><br />ウィーンからベネチア行の夜行列車「サン・マルコ号」に乗車。<br />セメリンク峠の麓の駅に停車中、左の車窓に銀河鉄道が! 列車が空を飛んでいた!?<br />あれは一体何だ!?と驚いたが、すぐに峠を下って来る対向列車だったと判明。<br />要は線路が180度のカーブを描いていたのだ。<br />セメリンクを夜に越えるのはもったいないと思っていたが、運が良ければこのような幻想的な車窓にも出会える。<br />昼でも夜でも、セメリンク越えは左の車窓がお勧め。<br />列車は意外と近距離利用が多く、2時間も走ればガラガラ。<br />座席を引き出して「お座敷コンパートメント」を作る。<br />おかげで熟睡できた。

    ウィーンへ行くには、まずローカル線で西へ向かい、プラハ〜ウィーンを結ぶ幹線に出る。
    国境を越える列車は少なく、チェコ側の国境駅で3時間待ちだったので、歩いて国境を越えてみる。
    適当に歩いていると国境らしき場所に出た。
    掘っ立て小屋のイミグレ職員にパスポートを出すと「ニヒト ヴィザ オンリー」と、独英ごちゃ混ぜの言葉が返ってきた。
    どうやら地元住民専用の国境らしい。
    「あっちの方へ行けば通れる」と(ジェスチャーで)言われたので、それに従うと、自動車用の越境ポイントがあった。
    自動車と一緒に列に並んで出入国手続。
    オーストリア側の国境駅に到着し、時刻表を見ると、次のウィーン行はチェコから国境を越えてくる列車。
    結局無駄足だったのだが、面白い経験だった。

    ウィーンからベネチア行の夜行列車「サン・マルコ号」に乗車。
    セメリンク峠の麓の駅に停車中、左の車窓に銀河鉄道が! 列車が空を飛んでいた!?
    あれは一体何だ!?と驚いたが、すぐに峠を下って来る対向列車だったと判明。
    要は線路が180度のカーブを描いていたのだ。
    セメリンクを夜に越えるのはもったいないと思っていたが、運が良ければこのような幻想的な車窓にも出会える。
    昼でも夜でも、セメリンク越えは左の車窓がお勧め。
    列車は意外と近距離利用が多く、2時間も走ればガラガラ。
    座席を引き出して「お座敷コンパートメント」を作る。
    おかげで熟睡できた。

  • ベネチアは想像以上に魅力的な街だった。<br />昔大流行した巨大迷路のリアル版のようだ。<br />観光案内所で地図を貰ったが、ほとんど役に立たない(笑)。<br />むしろ、この街は大いに迷った方が面白い。<br />適当に歩いていると、突然青空市場が出現したり、観光客のいない路地に迷い込んだり。<br />迷いながら辿り着いた、まだ朝もやの残るサンマルコ広場は美しかった。<br /><br />ベネチアのバスは水上を走る。<br />日本にも観光用の水上バスはあるが、ベネチアの水上バスは街唯一の公共交通機関としての役割が大きい。<br />メイン路線は、駅からサンマルコ広場まで大運河を逆S字状に走るので、どこへ行くにも便利。<br />大運河から眺めるのベネチアの街並みも、また別の面白さがあるので、一度は乗るべきだろう。<br />だが、やはりベネチア観光は徒歩が基本だと思う。<br />写真は水上バスのチケット(1回券)。<br /><br />急に思い立った完全に予定外のベネチア観光だったが、大変満足だった。

    ベネチアは想像以上に魅力的な街だった。
    昔大流行した巨大迷路のリアル版のようだ。
    観光案内所で地図を貰ったが、ほとんど役に立たない(笑)。
    むしろ、この街は大いに迷った方が面白い。
    適当に歩いていると、突然青空市場が出現したり、観光客のいない路地に迷い込んだり。
    迷いながら辿り着いた、まだ朝もやの残るサンマルコ広場は美しかった。

    ベネチアのバスは水上を走る。
    日本にも観光用の水上バスはあるが、ベネチアの水上バスは街唯一の公共交通機関としての役割が大きい。
    メイン路線は、駅からサンマルコ広場まで大運河を逆S字状に走るので、どこへ行くにも便利。
    大運河から眺めるのベネチアの街並みも、また別の面白さがあるので、一度は乗るべきだろう。
    だが、やはりベネチア観光は徒歩が基本だと思う。
    写真は水上バスのチケット(1回券)。

    急に思い立った完全に予定外のベネチア観光だったが、大変満足だった。

  • 丸一日ベネチアを満喫して、再び「サン・マルコ号」でウィーンに戻る。<br />ベネチア発も短距離利用が多く、暫くするとガラガラになったので、再びお座敷にして熟睡。<br /><br />駅で購入した切符の表紙には「セッテベロ」のイラストが描かれていた!<br />セッテベロは既に引退しているはずだが、やはりいまだイタリア国鉄の象徴的列車なのだろうか。<br /><br />セッテベロとは、1950年代に登場したイタリアの特急電車。<br />“電車”という単語を不用意に使うと鉄道マニアから突っ込みが入るかもしれない(笑)が、セッテベロは正真正銘の電車である。<br />今でこそ電車王国の日本ですら、電車といえば路面電車か近距離の通勤電車のことだった時代である。<br />機関車が客車を引っ張る方式が主流のヨーロッパで、この時代に動力分散式の“電車”を国鉄の看板列車に投入していたとは驚きだ。<br />しかもこの電車、最高速度180km/h(後に200km/hに改良)だったというから凄い!<br />180km/hはギア比をいじったテスト走行の数値かもしれないが、営業運転でも160km/hは出していたようだ。<br />セッテベロといえば、日本では、運転席を二階に上げて展望席を設置したデザインが名鉄パノラマカーや小田急ロマンスカーに影響を与えた、として知られている。<br />しかし、あまり語られていないが、セッテベロが日本の新幹線に与えた影響は大きいと思う。<br />電車で高速運転なんて無謀だと思われていた時代、セッテベロの成功は、日本の電車技術者に大きな自信を与えたはずだ。

    丸一日ベネチアを満喫して、再び「サン・マルコ号」でウィーンに戻る。
    ベネチア発も短距離利用が多く、暫くするとガラガラになったので、再びお座敷にして熟睡。

    駅で購入した切符の表紙には「セッテベロ」のイラストが描かれていた!
    セッテベロは既に引退しているはずだが、やはりいまだイタリア国鉄の象徴的列車なのだろうか。

    セッテベロとは、1950年代に登場したイタリアの特急電車。
    “電車”という単語を不用意に使うと鉄道マニアから突っ込みが入るかもしれない(笑)が、セッテベロは正真正銘の電車である。
    今でこそ電車王国の日本ですら、電車といえば路面電車か近距離の通勤電車のことだった時代である。
    機関車が客車を引っ張る方式が主流のヨーロッパで、この時代に動力分散式の“電車”を国鉄の看板列車に投入していたとは驚きだ。
    しかもこの電車、最高速度180km/h(後に200km/hに改良)だったというから凄い!
    180km/hはギア比をいじったテスト走行の数値かもしれないが、営業運転でも160km/hは出していたようだ。
    セッテベロといえば、日本では、運転席を二階に上げて展望席を設置したデザインが名鉄パノラマカーや小田急ロマンスカーに影響を与えた、として知られている。
    しかし、あまり語られていないが、セッテベロが日本の新幹線に与えた影響は大きいと思う。
    電車で高速運転なんて無謀だと思われていた時代、セッテベロの成功は、日本の電車技術者に大きな自信を与えたはずだ。

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