リーマンパッカーのペルー9日間ひとり旅【2】マチュピチュ編

2006/07/15 - 2006/07/23

夏休み。毎年ながら仕事の関係で早めの夏休みを取っていたんだけど、ついに、憧れのマチュピチュ・ナスカの地上絵・ティティカカ湖のペルーです。

マチュピチュ、ほんと行きたかったんですよ。
先日の「Newsweek」の「世界遺産が危ない」という特集のひとつに「今訪れておくべき７つの名跡」ってのがあって、その中にマチュピチュがあったのです。

なんでも、
＊石の土台は観光客に踏まれ磨耗してきている
＊近隣地開発で地すべり問題が悪化し遺跡は頂上から崩れ落ちかねない
らしいのです。

この前もイスラエルでタクシーの運ちゃんが死海の水もあと20年で干上がるっていってたし、ついこの前のインドネシア･プランバナン遺跡も地震でああなっちゃったし、案外、僕らがいつまでも在ると思っているものって、近い将来ヤバイのかも、ですよ。

まぁそんな記事があろうとなかろうととても行きたかった遺跡のある魅力的な国・ペルー。


●プロローグ●
一般的にはアメリカ系航空会社で乗り継いでいく。
でも、高い。ってことで、当初の僕の予定ではロサンゼルスまでチケットを買って、ＪＡＬのマイルでＬＡＮ航空でロサンゼルス⇒リマ⇒クスコ・プーノ⇒リマ⇒ロサンゼルスを飛ぶ。ＬＡＮ航空だとＬＡからダイレクトでリマに飛べる上、国内線まで網羅しちゃう、なんとお得な40000マイル。これしかない、はずだった。

しかし・・・・取れませんでした。
２週間前だからね。そりゃしゃーない。。。

ってことで、僕はワンワールドのアメリカン航空をチョイス。安かったから。ＡＡだけ２回乗換えだからかな。そして国内線はランペルー航空（ＬＰ）。


●旅程●
7/15　成田1605⇒1015ロサンゼルス1340⇒2150マイアミ2420⇒
7/16　⇒0430リマ0610⇒0725クスコ
7/17　クスコ0600⇒電車（ヴィスタドーム１）0930⇒マチュピチュ⇒1700電車（ヴィスタドーム２）⇒2140クスコ
7/18　クスコ0700⇒インカ･エクスプレス社のバス⇒1730プーノ
7/19　プーノ0900⇒ウロス島ツアー⇒1200プーノ　フリアカ1745⇒1930リマ
7/20　リマ市内
7/21　リマ0900⇒ナスカの地上絵ツアー⇒1730リマ2328⇒
7/22　0600マイアミ0750⇒0945ダラス1205⇒
7/23　1520成田

９日間でリマ・マチュピチュ・ティティカカ湖・ナスカの地上絵を網羅しようと思ったらこんな感じですね。ツアーでもほぼ同じ日程になるでしょう。


●レート●
１ソル＝約￥33


●マイル●
ＡＡ、ＬＰはＣＸの「アジアマイル」でためられます（100％）。
ＡＡ、ＬＰはＣＸと同じくoneworldです。

エリア マチュピチュ周辺(ペルー)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 航空会社: アメリカン航空

7/17


さぁ、いよいよ旅の最大のクライマックスの日！！

日本からペルー・レイルのHP↓
http://www.orient-express.com/web/tper/tper_a2a_home.jsp

で予約したチケットを空港から直行で取りに行き、この日を迎えたわけです。

僕は行きはビスタドーム１（クスコ6:00発）、帰りはビスタドーム２（アグアスカリエンテス17:00発）。

写真下に線路が見えるのはそれまで進んできた線路。
電車は朝陽をうけるクスコの街を眼下に、スイッチバックを繰り返しながら進んでいきます。

高地なので雲が降りてきてるんですね。
なかなか幻想的。

席は絶対進行方向左側を取りましょう！！

素晴らしい風景が堪能できます。

ビスタドームの中では軽食（サンドイッチ）と飲み物（コーヒー、コカ茶など）のサービスがあります。

僕がペルーで出会った女性の中で一番の美女！！

おみやげ売り。

車窓の世界から（！）

うつくしいねぇー。

アグアス・カリエンテス駅到着！！

昨日クスコに着く飛行機でも一緒だったＮ君がなんと同じ電車（しかも同じ車両）だったので、この日は一緒に見てまわることに。

マチュピチュのチケットとバスのチケットを買ってバスに乗り込み30分。マチュピチュ入り口前のサンクチュアリ･ロッヂに到着します。

「葬儀の石」付近からの「ザ・マチュピチュ」の眺望！！


きたぞーーーーー！！ってかんじでしますねー。

この絵、写真だの映像だのでこれまでいっぱい見てきた。

でもなんだろう。

この吸い込まれそうな空気。

字を持たないインカの人たちが、
こんな山の上に緻密で精巧な石造りのものを、
どうやって作り上げたんでしょう？
行き当たりばったりの設計ではこうはならなかっただろうし。

何のために？

どこから石を持ってきた？

口承伝承でしか残らなかった記録。

今は知るすべもなし。

ほんと尊敬する。
ハイラム・ビンガム氏。

そう、1911年にマチュピチュを発見した人。
インカのありとあらゆるものを壊し、黄金を搾取しつくしたスペイン人も見つけられなかったこのマチュピチュ。

彼はどうやってこの断崖絶壁を登ってきたんだろ。

そりゃインディ･ジョーンズのモデルにもなるわなー。

しばし、ぼーっと眺めます。

見れば見るほど不思議な空間です。

市街地への入り口。

奥の段々畑、圧巻です。

ワイナピチュ！！マチュピチュ後方にそびえる立派な山です。

登山入口で名前、国籍、パスポート番号、入山時間を記入してサイン、さぁ、登るぞーー！！

歩き方には書いていませんが、2006年7月現在ワイナピチュに登ることができるのは1日に400人。

私もそのことを知らず、マチュピチュで会った日本人の方（前の日同じ宿でしたが）にそのことを教えていただいて慌ててワイナピチュ登山口に行きました。

到着時刻は11:45。なんとか387番目に滑り込み。
私の行った日の400人目は12:10。

ワイナピチュに登られる方は11:00までには行った方がよさそうです。
ビスタドーム１やバックパッカーで行かれる方は「見張り小屋」と「葬儀の石」からみるマチュピチュの眺望を堪能した後、他はスルーしてワイナピチュに登られることをおすすめします。

入り口からはちょっとした下り。

そしてここが一番下。ここから一気に250m上がります。

とはいえここは標高2700m。
実は結構空気薄いんです。

ぜぇー。ぜぇー。はぁー。はぁー。

頂上付近はかなり狭いところを通らないといけません！！

降りてくる人たちに「まだまだ！！」などと声をかけられながら、何度か休憩しつつ急斜面を登ること45分、ようやく頂上へ。

早い人で30分、ゆっくり行くと1時間半くらいだそうです。

ここまで肩を上下させて登ってきて、

頂上まで来たぞーーーー！！

っていう達成感で景色を見ずとも120％満足なのです！！

そして深呼吸して息を落ち着けて････周りを見ると、

うぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーー！

頂上からの景色は360度の山々に囲まれて絶景、絶景！！

満足度は1000％に跳ね上がります。

吸い込まれそう。

七曲りはご覧の通り、谷底に落ちていくのを嫌がるように蛇行してマチュピチュ村へ向かっています。

アグアスの街に泊まっている人たちが登る9:00〜10:00がピークなようですが、その頃山頂付近はかなり混み合ってるとか。登山道も狭いので降りるのを待ったり登ったりと片側交互通行という感じらしいです。

しかし！
私とＮ君はギリギリに行ったおかげで山頂を独り占めできました！！


山頂には１時間くらいいました。
何もしないで流れていく時間、最高の贅沢です。

ただ、降りるとき、頂上付近のある場所で水色の靴がそろえてあり中には手紙が入っていました。。。。
見ないふりをして下山、その旨を受付で告げました。
「たまにあるんだよ、そういうこと。ありうる。」（受付の男の人・談。英語とスペイン語ですので超意訳ですよ）と首をすくめていました。

本当にお願いだからここで死なないでください。

水色の靴を見て数分後、悲劇は起きました。

私はヒップバッグを肩からかけているのですが、そのドリンク入れに丸めて入れていた「歩き方」が山道を降りる振動で徐々に抜け出てきたんですね。そんなことをつゆ知らず、満足度1200％の私は順調に歩を進めていました。

そのときです。ついに重力との戦いに限界が来た私の大切な情報源「地球の歩き方B23ペルー」は1000m下の谷底に向かって落ちていったのです。もちろん木や草に引っかかってるのではないかという淡い期待も持ちましたが、無理して探して私が1000ｍの大バンジー（腰ひもナシ）をするほうがデンジャラスなので泣く泣くあきらめました。

この翌日、ある方のとても温かいご配慮で「歩き方」をいただくのですが、本当にこのときにはちょっと泣きたくなりました。それはこちらで⇒http://4travel.jp/traveler/pozo/album/10081004/


受付で下山時間（14:00）とサインをしてワイナピチュは終了。
いろいろあったけれども後ろにそびえるワイナピチュから下山して大満足（？）の私。。。

段々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々々畑。

圧巻ですね。

山の下に、小さく小さく、列車が見えます。

このバスでアグアス・カリエンテス⇔マチュピチュを往復します（往復＄12）。

Ｎ君はビスタドーム1で帰るので一緒に村まで下りて、軽くメシ＆お茶した後、僕はアグアス・カリエンテスの温泉へ！！

なんとなく温泉街の雰囲気あるよね。

マチュピチュと山登りで吹き出た汗を流すのはいいねーーー！！と気合を入れて坂道を登ってきました。

が、水温は人肌くらい。温泉なのかどうかさえ怪しいですが（川の水かと思った･･･）、川のせせらぎを聞き、山々を見ながら入る。
なんとなく雰囲気は日本の温泉に似てます。
悪くはないね。

もちろん似て非なるものですが。

そもそも街の名前の「アグアス・カリエンテス」というのはスペイン語で「温泉」という意味らしいです。

入湯料10ｓ（≒￥330）、レンタル水着3ｓ（≒￥99）。

温泉の街。

アグアス･カリエンテス駅。

帰りのビスタドーム２はなんと対面シート。
あれ？
これってバックパッカーじゃ･･･とおもったほど。
まぁテーブルはありましたが。

途中オリャンタイタンボで結構人が降りたので4人席を一人で占拠し眠っておりました。
噂のファッションショーはなかったような･･･。

21:30　クスコ到着。

タクシーで宿まで帰りました。

この旅行記へのコメント （3）

• ポゾさん 2006/07/30 17:49:26

  ある腹立たしい出来事

  上の旅行記に書くほどのことでもないのでこちらに書きます。
  マチュピチュのある場所で腹立たしいことがありました。
  
  私がＮ君とガイドブックを片手にインカの遺跡を見ていたとき、たまたまＪ●Ｂのツアーご一行様と出会ったのです。ガイドさん（添乗員さん？）はお客さんにいろいろ説明しておりました。偶然同じ場所を見ることになってしまい、本を見ながらも日本語で説明されているガイドさんの話が、否が応でも耳に入ってきました。特に耳を傾けていたわけではありませんでしたが、ガイドブックに書いてある説明と同じだなーということくらいは、日本語ですからわかります。
  
  そのときです。
  
  「すみません、ご遠慮してください！！」というガイドさんの言葉に私は耳を疑いました。
  
  正直、私は一瞬カッとしてその場で猛抗議をしたくなりましたが、他のお客さまの前ですし、そこは私も冷静にその場を去りました。
  
  私はツアーの皆さんに何をしたというのでしょう？
  何時間もそのツアーにご参加のお客さんとまぎれてついていったわけでもなく、偶然にもその場所で出くわしてしまい数十秒同じ遺跡を見ていただけなのに、全世界のみなの「世界遺産」であるマチュピチュにおいて何を「ご遠慮」すればよいのでしょう！！
  
  マチュピチュがガイドさんの私有物であれば、人の家をのぞくように「遠慮」は当然ですが、自分たちのツアー客に説明するからかどうか分かりませんが、たまたま遭遇した個人旅行者を排除する理由はなんでしょうか？
  
  あまりに無神経な一言に、私たちが楽しんでいる旅をどうしてこの人に害されなくてはならないかという思いで、私と友人は悲しくなりました。せっかくの一生に一度のマチュピチュを、日本人、しかもほかでもないＪＴ●のガイドさんによってきわめて不快な思いを感じる場所にさせるなど、旅立つ前は思っても見ませんでしたし、逆に同じ日本人としてさびしく切ない思いにになりました。
  
  もし私が日本語を理解する見た目が外国人だったら？
  そのガイドさんはそういう無神経な発言をしたでしょうか。
  
  もし私が●ＴＢさんの大口法人の重要顧客だったら？
  そのあとおそらく大変なことになっていたかもしれません。
  
  何かの縁でそこに居合わせたわけですから、気持ちの良い観光がお互いにできるよう気を使いながら楽しい旅にしたいものだと痛感しました。
  
  今、日本に帰って冷静に考えても、ガイドさんの発言は独善的極まりなく、冷たく、その上個人で動きたい私たちにとっては全くナンセンスで的外れもいいところの発言だったと思われます。
  
  たった一言の言葉が人を傷つけたり感動させたりすることを一番わかっていて、言葉を操る商売であるはずのガイドさんが方から発せられたとは到底思えない一言でした。
  
  ツアー参加のお客様を守るためかそれともそのお客様に対する「アピール」かは分かりませんが、あちこち旅をしてきましたがこんなに侮辱されたのはあとにも先にもあのガイドさんだけです。
  
  日本での営業活動をどんなにがんばってても、そういう方がいるだけでこれだけ見方が違ってくるのだなと、私の仕事にも振り返って、反面教師として大変勉強になりました。
  

  kokonoさん からの返信 2006/08/26 10:20:59

  RE: ある腹立たしい出来事

  ポゾさん 、おはようございます
  
  ◆ある腹立たしい出来事・・
  気になる記事に目が止まり　お立ち寄りしました　実に残念な事柄ですね
  
  私の憧れの地　マチュピチュで　このような状態になるとは想像できませんね　有名旅行会社のガイドさん【添乗員】の言葉とも信じがたいことです
  
  ハワイ観光の折　該当の J?Bさんにお世話になりました　大阪出身の成年ですした【添乗員】
  
  ツアー参加者　１７名　６泊滞在中　一度も不快な思いはありませんでしたと言うより　快いお世話でした　皆さんも同じ思いで　次の旅行も一緒にと・・
  観光地メッカである　ハワイ諸島だからだろうか ??
  
  マチュピチュは　それより数倍以上の費用の掛かる場所へ出向く観光者なのに　大事な役のガイドさん
  
  私が当事者であれば　多分その場で詰問していたでしょう　
  ガイド役の個人的な立場での行為かもしれません ?? しかしながら黙して置く事柄ではありません　本人の反省を求めます　如何様な事情かを ??
  
  企業も大きくなりすぎると　往々にして　このような事態を招きますね　
  多数の旅行会社が存在する日本国です　外国人に恥じないような思索を再興されるように望みますね
  勝手ながら　私情を含めたコメントになりました。kokono

  ポゾさん からの返信 2006/08/26 21:41:00

  RE: RE: ある腹立たしい出来事

  kokonoさん
  
  こんにちは。
  書き込みありがとうございます。
  
  そう、私があちこち旅をしているなかで、あのような出来事ははじめてでした。ツアーガイドや添乗員さんの中には、たまたま電車に乗り合わせたときなど、有益な情報を教えてくれる人もいます。旅を愛する旅の先輩だからこその姿だと思います。
  kokonoさんがハワイに行かれたときの添乗員さんも多くの添乗員さんと同様に、そういう「快いお世話」をされる方だったのでしょう。
  
  私も日本で迷っている外国人には積極的に声をかけることにしています。彼らには良い思い出を作ってほしいから。
  
  彼女（添乗員）の人間性を否定する気はありませんし、自分たちのツアー客を守りたいという気持ちは多少なりとも理解はします。
  しかし、それは日本人外国人問わず、その他の観光客と同様に、少なくとも最低限のマナーと常識を持って行う行動だと私は思うのです。
  
  Ｊ●Ｂさんにはメールでクレーム入れましたが、謝罪などは一切ありませんでした。別にお金をくれといっているわけではありません。
  
  もちろん私はクレーマーでもなければ、それをナリワイとしているわけでもありません。しかしこの会社のクレーム処理がいかに杜撰かが判った気がします。まぁ大手とはそういうものでしょう。
  
  自分のところのツアー客からのクレームは対処しても、潜在顧客のクレームは無視しても大勢に影響はないということと理解します。
  今まで贔屓にしていただけに大変残念です。
  
  またまた憤りが長くなってしまいました。失礼しました。